ロッキード・マーティンは中国市場で民間旅客機を販売しているボーイングとは異なり防衛事業に特化しているため、中国政府はどのような方法で制裁を課すつもりなのか注目が集まっている。
参考:Lockheed Martin faces China’s sanctions over Taiwan deal
中国の制裁が発動すれば最悪、F-35などの防衛装備品製造に混乱を来す可能性がある
中国は14日、米国が台湾への防空システム「パトリオット(PAC-3)」売却を承認したことに関連して同ミサイルを製造しているロッキード・マーティンに対する制裁を準備中と報じられているが、ロッキード・マーティンの主な顧客先は米国政府やその同盟国なので、直接ロッキード・マーティンとの取引がない中国政府に効果的な制裁を加える手段があるのかに注目が集まっている。
中国メディアの報道によれば中国政府は国内企業に対してロッキード・マーティンとの取引を制限する方向で制裁を加えると報じており、その制裁の柱はロッキード・マーティンがサプライヤーを経由して中国企業から入手しているレアアース(希土類)の取引に制限を加えるという方法だ。
米産業界全体が使用するレアアースの約80%は中国からの輸入で賄われており、これを全て制限すれば米国政府との対立が激化するためロッキード・マーティンへ流れるレアアースだけに制限を加えて、狙い撃ちしようという腹なのだろう。
確かにF-35やパトリオットなどロッキード・マーティンの主要な防衛装備品には必ずレアアースが使用されているため、これを入手できなくなればロッキード・マーティンの防衛装備品製造に大きな混乱が生じることになるが、ロッキード・マーティンを支えるサプライチェーンは米企業だけで構成されていないので、この手法を実行すればロッキード・マーティンとの取引がある西側の防衛産業企業にも影響が及ぶ可能性がある。
補足:防衛装備品製造に使用されているレアアースの量をまとめた米議会の報告書によれば、F-35を1機製造するのに920ポンド(約418kg)、アーレイ・バーク級駆逐艦を1隻製造するのに5,200ポンド(約2,358kg)、バージニア級原子力潜水艦を1隻製造するのに9,200ポンド(約4,173kg)のレアアースが必要になるらしい。
そのためF-35の部品を製造している西側の防衛産業企業は勿論、パトリオットの誘導装置(PAC-2弾)をライセンス生産している日本の三菱重工も影響を受けるかもしれない。
昨年、中国企業に買収された英国企業「Exception PCB」がF-35やタイフーンなど回路基板を製造してたことが問題になったことがあるが、レアアースの輸出制限とは別に中国政府は中国企業がロッキード・マーティンと取引を行うことも制限の対象に加えることを検討しているため、同じような問題が複数出てくる可能性もある。
ただトランプ政権は、中国企業や中国資本の傘下にある企業から調達されている電子部品を米国産や同盟国企業から調達したものに置き換える作業を進めているため、どこまで影響がでるのかは蓋を開けてみるまで分からない。
果たして中国政府は本当にロッキード・マーティンに対する制裁を実行に移すのか注目される。
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Senior Airman Christopher Quail
代替品を開発・調達されて市場を失うリスクも多分に含んでいるんだよね。
中国産希土類素材の輸出制限は中国にとっても奥の手だから、諸刃の剣である外交カードは使う時期を見誤れば中国に悪影響を及ぼす。
希土類と言っても金のような希少金属程に少ないわけではないので、それらを安く仕入れたい米国が心変わりしない限りアメリカへの輸出はこれからも続くと思う。しかし対中国包囲網が形成されつつある現状ではアメリカと中国の思惑とは関係ないところで同問題が悪影響を及ぼすだろう。
日本が中国にやられた時は脱レアメタルレアアースが進んで中国もWTOに提訴されて振り上げた拳を下げてから
の輸出制限は中国も禁じ手だったはずだが…まあ効果無さそうだけど。
以前日本に対するレアアース輸出制限をやった時と同じような結末になる気がする。
レアアースっての世界各国で産出する
なんで掘らない(開発しないか?)っていうと
環境破壊がハンパないから、希土類って言われるぐらいに鉱石(土)に含まれる%が低いのと、ウランとかと一緒に出てくるからね
それに、LMはレアアースは必要としない、それを使った製品を協力工場とか、日本の企業とから調達してる・・・・
つうか、Global Timesかよ
環球時報 、つまりは人民日報の記事じゃん アホくさ
あー自国のレアアースを掘り始めて米国涙目になるやつだ。
そして徐々に市場としても資源購入地としても魅力がなくなってぶん殴られるやつだ
記事ちゃんと読んだ?
>米国涙目
記事と整合させるなら
「中国涙目」
の誤りですか?
事を起こす前から想定の範囲内だろう
日本よりアメリカの方がさらに対策カード多く持ってそうだが
そう言えば、日本はどんな対応したのだっけ?
イメージとしては、
中国が日本にジャブを打ったら、日本に軽くかわされたあげく足を引っかけられてしまった。
しかもその勢いで、地面にすっころんでしまって、膝を擦りむいて血だらけになってしまい、
世間の笑いものになった。
俺の知ってる世界では、日本がレアアースの代替品やレアアースを使わない製品を開発して価格が暴落して中国のレアアース産業が大量に潰れてしまったと言われているが。
どのラノベの異世界も話でしょうか?
端からは、それを意訳しているように見えます。
文脈から「地面にすっころんでしまって、膝を擦りむいて血だらけに」なったのは中国だから。
生産国の変更、代替材料の使用、製品によっては脱レアアース化といったところかな。
日本の需要が無くなり、中国のレアアース生産会社が倒産寸前までいったと記憶しているが。
ありがとうございます。
無事に切り抜けたしか覚えていなかったので、
参考になりました。
米国「(F-35の生産が)止まらない未来を目指して」
中国「(台湾問題で)ゆずれない願いを抱きしめて」
韓国「色褪せない心の傷」(無い傷は褪せない)
それ傷とちゃう! 地図や!!
「旗の色が赤く染まっていく♪」
希土類って魔法騎士の事かよw
そう言えば、一文字違いでしたね。
歳がばれるぞ‥
You too(´・ω・`)
(韓国)いつも跳べないハードルを高さを落としてクリアしてきたけど元から無い実力は誰のせい
中国がレアアース輸出で価格破壊起こしたから他国が掘るの止めただけで、べつに他国にレアアースがないというわけではない
これがタングステンとかなら話は別だけどな
どうぞどうぞ、是非やってくれ
レアアースをインドにシフトするのは長い目で見て利益
(対象国)中国から輸入していないというのは、やはりカラクリがあったのか。
レアアースに限らず中国からの輸入に依存した品目は多い
オーストラリア他でも取れるので、今以上に西側は生産拠点にお金を掛けて進めていくのでしょうね
流石、悪の帝国!
戦略物資の輸出管理はどの国にも国防上の権利があるので、むしろ兵器生産の原料を中国産に頼る体制にこそ問題がありますよね。
LMがそのことを把握していないわけはなく、価格の変動はあるでしょうが生産数に影響が出るとは思えません。
むしろ米国が対抗措置の大義名分を手に入れるだけの様な気がしますね。
レアアース禁輸2回目、GSOMIA破棄10回以。
さすが親子だけのことはある、やることが実に似ている。
代替品の研究開発が加速して、脱中国産レアアースが進むだけ。
価格が安いから、中国産レアアースを買っているだけと、理解出来ない、中共上層部は、哀れだね。
日本相手にやって大失敗だった過去があるので流石に実行するほど愚かではない・・・はず
ソース元も中国共産党の機関紙だしただの観測気球記事では?
上で「どこでもとれる」という意見が散見されるが半分正解、半分間違い。
「レアアース」と一口に言っても、軽希土類と重希土類の2種類に大別され、
前者は世界中で産出されるが、後者は偏在性が高くて中国以外じゃ殆ど産出されないものもある
(ネオジム、ジスプロシウムなど)。
そう言えば、以前からホンダや東芝、トヨタが重希土類フリー化を目指したモーター用磁石を量産化あるいは量産化しつつありますよね…特にネオジムは現状のままでも供給不足が深刻化すると予想されているので、仮に中国が重希土類の輸出制限をやっても各国が重希土類フリー化を目指した技術競争を加速化させるだけで、結果的に中国涙目に終わる予感がするのですが。
ネオジムフリーの自動車エンジン開発中って10年以上前から言い続けてますが
具体的になんかあります?
みたことないんですが
本当にF-35が大嫌いなんだな
脅威が出てくると、毎度だから。
西側製戦闘機でF-16に次ぐ生産数になるのは確実ですから
J-20の配備が遅れてる上、性能面でも対抗できるかどうか
あの手この手で配備を遅らせるでしょうね