中国関連

中国で確認された新型機、ドーサルスパインを採用したJ-10

中国でドーサルスパインを採用したJ-10が飛行しているのが確認され、燃料タンクを追加して作戦範囲を拡張もしくは電子戦装置を内蔵した新型機=J-10Dではないかと予想されている。

参考:China’s J-10 Fighter Spotted In New “Big Spine” Configuration

コストが安価なシングルエンジンのプラットホームをまだまだ活用していく中国

中国の出回っているJ-10の新型機は幾つかの国が運用するF-16にも採用されてドーサルスパイン(コックピット後方から垂直尾翼にかけての背面部に設けられた張り出し部分)を備えおり、新型機はドーサルスパインに燃料タンクを追加して「作戦範囲を拡張しているのではないか?」という指摘もあるが、J-16の派生型で電子戦タイプの機体が「J-16D」と呼ばれているためJ-10Dはドーサルスパインに電子戦装置を追加している可能性に言及する声もある。

今のところ幾つかの写真しかないため上記以上の情報はないが、J-10Dの登場は「コストが安価なシングルエンジンのプラットホームをまだまだ活用していく」と解釈できるため、中国空軍は米空軍のように第4世代機の調達を打ち切り「第5世代機の調達に集中する」つもりは当面ないのだろう。

関連記事:パキスタンが導入したJ-10Cを公開、力の不均衡を是正するの役立つ
関連記事:中国の戦闘機「JF-17 Block3」に対して仏製戦闘機「ラファール」は優位性を失う
関連記事:中国、米空軍も恐れるPL-15を搭載する第4.5世代戦闘機「J-10C」に国産エンジン統合

 

※アイキャッチ画像の出典:@RupprechtDeino

三菱電機とレオナルドUKが戦闘機用レーダー技術の実証機開発で合意前のページ

米国防総省とLMが3年375機のF-35購入で合意、発注減で調達コストは増加次のページ

関連記事

  1. 中国関連

    日米海軍にとって厄介な存在?世界最強の駆逐艦、中国海軍「055型ミサイル駆逐艦」が遂に公開!

    中国海軍設立70周年を記念した観艦式で、恐らく現時点で、世界最強の駆逐…

  2. 中国関連

    艦載機のステルス化が進む中国、今度は空母にステルス無人機を配備

    最近、中国初のステルス戦闘機「J-20」の艦載機化が有力だと報じられた…

  3. 中国関連

    2020年には初飛行? 中国、空飛ぶ円盤型攻撃ヘリのコンセプトモデル公開

    中国のグローバルタイムズ紙(環球時報の英字版)は、国内のヘリコプター展…

  4. 中国関連

    中国が日豪を恫喝、我が国を標的とした準軍事同盟締結には代償が伴う

    中国が早速、日本と豪州が大枠で合意した自衛隊と豪軍との共同訓練等を行う…

  5. 中国関連

    中国が無人潜水艦プログラムの機密を解除、UUVによる模擬潜水艦への魚雷攻撃に成功

    中国は1990年代に研究・開発が始まった無人潜水艦プログラムの機密を解…

  6. 中国関連

    米国を上回る建造速度? 中国海軍、信じられないほどの軍艦を「同時」に建造中

    米海軍はイージス艦を毎年1~2隻のペースで建造しているが、今回、ソーシ…

コメント

    • 新・にわかミリオタ
    • 2022年 7月 19日

    >「コストが安価なシングルエンジンのプラットホームをまだまだ活用していく」と解釈できる

    これに対処する空自の負担は益々重くなりますね。

    11
      • 無無
      • 2022年 7月 19日

      航空兵力をステルスのみで構成するのはさすがに苦しいのか、あるいはステルス統一の必然性は無いと判断しているのか、
      まあいずれにせよ空自にとって楽観視できる状況にはつながらないでしょう

      17
        • 新・にわかミリオタ
        • 2022年 7月 19日

        この間、新たなステルス機もリークされてましたし、本当に厄介です。

        8
    • tarota
    • 2022年 7月 19日

    うーん…カッコ悪い(笑)
    後付けになるから無理はないのだけれど

    7
      • 2022年 7月 19日

      今MIG-21SMTとかA-4Eの悪口言った?
      もっとデブらせればいいのにとは思う

      18
        • 南極1号
        • 2022年 7月 19日

        F-16複座のドーサルスパインは複座型のカッコ悪さを打ち消してる気がする。

        • 名無し三等兵
        • 2022年 7月 19日

        確かに設計の余裕があれば胴体中央から後ろを太くした方がバランスは
        良くなりますね

    • NATTO
    • 2022年 7月 19日

    安物でも良いっていう国相手の商品。
    開発の経験を積めるのは大きいでしょうな。

    こっちも技術者をヘッドハンティングすれば良い。

    1
      • 幽霊
      • 2022年 7月 19日

      ヘッドハンティング出来るだけの賃金を提示できるの?

      16
      • 無無
      • 2022年 7月 19日

      せっかく技術者を日本に招いても、謎の事故死とか続きそうで
      国防の、そっちの面も強化して欲しいもんだ

      11
    • tofu
    • 2022年 7月 19日

    敵のSAMをなんとかして無効化できないことには、非ステルス機の活動は大きな制約を受けざるを得ないというのはウクライナ侵攻の戦訓の一つだと思うけど中国はどういう考えでいるんだろう

    やっぱり、台湾空軍の能力向上やF-15JSIみたいな仮想敵国の4.5世代機の能力向上に反応してるだけ?

    3
      • G
      • 2022年 7月 20日

      命が安い中国の場合、このクラスの戦闘機を含めると並大抵の国の対空ミサイル数以上の戦闘機数を保有する計画(数千機体制を目標としているという話も)のようなので、数の暴力で押し切る戦術を立てている可能性も否定しきれないかと

      6
    • 無明
    • 2022年 7月 19日

    台湾方面はともかくそれ以外のところにまで高コストの機体配備するのにも限度があるし、パキスタンみたいにJ-10を輸出することもあるかもしれないから改良の研究してるんだろうか

    10
    • Goodman80
    • 2022年 7月 19日

    そこそこの性能の機体の数を揃え、高性能機は必要な数を揃えないと、空軍全体の維持が出来ない。F-35を爆買いした空自は維持費だけで崩壊するだろう。

    2
      • 7C
      • 2022年 7月 20日

      それはない、何故ならF-35の維持費はF-15Jと大して変わらないから

      F-15Jは今後部品枯渇により維持費が高騰するのは確実で、F-35はこれからさらに生産機数が増え、兵站管理プログラムの改善等により維持費は下がっていくのでこれが維持できないならそもそも現時点で崩壊する

      17
      • 名無し
      • 2022年 7月 20日

      爆買いって…中国軍相手に数の優位はとれない以上、今買える最も性能の高い機体を調達して数の差をカバーするのは理にかなっていると思いますが…パイロットの数も有限です
      スクランブルならF-2や維持していく方のF-15でも十分こなせるかと
      既存の4.5世代機で自衛隊にもあるといいなと思えるような機体もグロウラーくらいしか浮かばないですし

      9
    • ブルーピーコック
    • 2022年 7月 19日

    作戦や用途によってはステルス性能が不要だったりするので、米軍もスーパーツカノのような機体を導入したりしている訳で。
    将来は分からんけど、まだまだ4世代機レベルの非ステルス機は使われ続けるでしょうね。

    5
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  2. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  3. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  4. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  5. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
PAGE TOP