中国空軍は第5世代戦闘機「J-20」のツインシート(複座)バージョンを開発していると噂されていたが、遂に実機の存在が確認され注目を集めている。
イエロー塗装のJ-20Sが既に動いているので、そう遠くない将来にミリタリー塗装のJ-20Sが登場しても不思議ではない
現在各国の主力戦闘機として導入が進むF-35、Su-57、J-20といった第5世代機は全てシングルシート(単座)のみで、第4世代機に存在したツインシート(複座)は今のところ存在しない。
しかし香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙(SCMP)は2020年8月、J-20を開発した成都飛機工業集団公司が同機をベースにした派生型を複数開発中で「その中に世界初となるステルス戦闘機のツインシートバージョンがある」と報じて注目を集めた。
SCMPの説明によればJ-20のツインシートバージョンは米国のF-111やロシアのSu-34と同じサイドバイサイド(並列型)方式で「戦闘爆撃機ではなく早期警戒機として機能する」と言及していたが、2021年1月に公開された中国人民解放軍空軍の動画に登場したJ-20ツインシートバージョン(CG)は一般的なタンデム(直列型)方式だっため、中国はサイドバイサイド方式とタンデム方式の両方を開発しているのかタンデム方式の開発だけが進められているかイマイチ良く分かっていない。
しかし今月27日、タンデム方式のJ-20ツインシートバージョンがネット上に登場して海外メディアが関心を寄せている。
このJ-20ツインシートバージョンはJ-20S(正式名称なのかは不明でJ-20BやJ-20ASと表記されるケースもある)と呼ばれており中国人民解放軍空軍の動画に登場したデザインに酷似していて、基地のエンプロを自力滑走している動画もアップされているのでモックアップではなく飛行可能な実機である可能性が高い。
This new image of J-20S looks realistic to me (as opposed to the other circulating obviously doctored one).
One more angle of similar quality to this and I’ll call it for good.
But at this stage no one should be disputing the existence of a twin seater J-20S really. pic.twitter.com/ZXu588K1dE
— Rick Joe (@RickJoe_PLA) October 27, 2021
First clear video of the J-20 twin-seater J-20B/J-20S
(Video from wb/飞扬军事铁背心) pic.twitter.com/xzMmff6cNR— 彩云香江 (@louischeung_hk) October 27, 2021
J-20Sは伝統的な使用方法=経験の浅いのパイロットと教官役の熟練パイロットによる訓練飛行に用いられるかもしれないが、最も注目されているのは「無人機とのエアチーミングを制御する専門の要員を乗せる運用方法」だろう。
中国も欧米やロシアと同じように有人機と無人機のエアチーミングを実現するため今年9月に開催された珠海航空ショーで「FH-97」と呼ばれる機体を発表、同機は米空軍が開発を進めている低コストのステルス無人戦闘機「XQ-58A ヴァルキリー(競合試作の候補)」に似ており、中国メディアによると同機は有人戦闘機とのチーミング、スウォーム作戦への対応、長距離を飛行できるだけの航続距離、異なる複数の兵器を搭載することができウェポンベイを備えていて「有人機のロイヤル・ウィングマン(忠実なる僚機)」として作動するらしい。
米国はシングルシートの戦闘機でエアチーミングを実現するため挑戦的なアプローチ(AIによる無人機の自律的飛行能力を高めて制御に関連したパイロットの負荷軽減)に取り組んでいるが、当然完成度の高いエアチーミングを実用化するためには技術開発に時間がかかるため実用化時期に影響を及ぼすことが考えられる。
逆に自律的飛行能力やAI制御が未成熟でも人間による制御の範囲が大きければエアチーミングの実用化時期を前倒すことも可能で、実際ロシアは「戦闘機側にもAIを採用することでシングルシートのSu-57と無人機のエアチーミングが可能になる」と主張しているもののロシアの防衛産業産業関係者は「4機のステルス無人攻撃機(オホートニク)を制御するためツインシートのSu-57を開発中だ」と証言しており、ロシアが世界で最初に有人機と無人機のエアチーミング(オホートニクの量産機引き渡しは2024年予定)を手に入れようとしているのはツインシートのSu-57が影響しているのかもしれない。
つまり中国もツインシートのJ-20を実用化してくればエアチーミング実用化の技術的ハードルが下がるという意味だ。
まぁ上記の内容は管理人の推察なので当てにはならないが既にイエロー塗装のJ-20Sが動いているので、そう遠くない将来にミリタリー塗装のJ-20Sが登場しても不思議ではないだろう。
関連記事:中国、サイドバイサイド方式を採用したJ-20ベースの早期警戒型を開発中
関連記事:J-20誕生10周年を祝う中国、噂されていた複座型の公式CGを初公開
※アイキャッチ画像の出典:中国のネット経由
>米国はシングルシートの戦闘機でエアチーミングを実現するため挑戦的なアプローチ(AIによる無人機の自律的飛行能力を高めて制御に関連したパイロットの負荷軽減)に取り組んでいるが、当然完成度の高いエアチーミングを実用化するためには技術開発に時間がかかるため実用化時期に影響を及ぼすことが考えられる。
米国の判断が正しいのか。それとも中露の判断が正しいのか。
中露も「自律的飛行能力やAI制御」の開発を未熟なままで止めるはずないからなぁ。
随時更新とかされて、米国のデジタルセンチュリーに合わせられたら、台湾有事がまたヤバくなりそう。
技術的な目途が立たないから、まずは複座で実現しようって腹積もりなんじゃない?
技術が成熟してきたら、複座は廃止しちゃうかもね
無人機と通信確保できてるなら
基地から指示すればいいような・・
中国が他国へ派遣されている時、必ずしも基地と無人機の間で回線を確保できるとは限らないのでは?
今までは無かった事だが、衛星通信が必要な無人機の場合、(衛星の破壊によって)衛星との通信ができなければ単なるガラクタであるし
既存の無人機では偵察行動などで単機で動かすような状況が多かったが、戦闘機型無人機では複数同時に動かす状況が増える為、衛星の数が足らないとか
衛星と作戦機の間での通信で位置バレする可能性を嫌っているとかでは(要するに通信出力を最低限に絞りたい)
単なる妄想だけど
本国と通信できない状況なら、有人機の方も空中給油や攻撃指令に支障が出るのと
衛星通信を使う前提なら全周ではなくビームで通信できるから三角測量しにくくて一概に位置バレするとも言えないのと、
そもそも有人の親機と通信してたら無線封鎖にならないし
人間が操縦しなくていようにAI積んでるのに
AIを操作するのに人間を送り込むというのがなんとも釈然としないw
大国同士の紛争する状況で、人工衛星が生き残っていると思うか?
侵略にせよ防衛にせよ、人工衛星や本国の通信施設が破壊されたら動かないポンコツでは意味はない
そういった意味で複座のJ20は能力が分散化された空中管制機となるだろう
AIは人間の代わりではなく、扱われる道具である
何所の国の軍隊であろうと、攻撃の意思決定や責任の所在は人間の将兵でなければ、無秩序な戦争となるだろう
本国の通信施設が破壊されたらJ20だって管制受けられずまともに運用できないのでは
有線で出撃命令出して「あとは自由にやってくれ」では司令部から見てAIの自立攻撃と効能は変わらないし、人間だってやってることは敵味方識別装置の判定に従ってミサイル発射させてるんだから人間の意思決定というものが本当にあるのか疑わしく、そんなに神聖視する必要もないと思う
対空ミサイルに自律攻撃の徘徊機能をもたせてアンチモラルになるなら、もともとそういう運用の対艦ミサイルはどうなのかと
地上通信施設が破壊されてもある程度すぐに復旧可能であるし、空中管制機がある(将来的な空中管制の主流となるのは、空中管制の機能分散化)のだからよほど壊滅的な打撃を受けてない限り、管制を受ける事は可能である。
敵味方識別信号は必ずしも味方が発している訳(特に地上目標)ではないし、誤射などの過ちにおいて、AIがやったから私達悪くありませーんが通用する世界だと思うなよ
これは人間崇拝の宗教だね。
誤射の原因の大部分は人間の恐怖や思い込みによるもので安全規則通りの行動しかできない機械の方が少なくなる。
人間が誤射をして処分を受けるより
機械が誤射をして設計や運用(採用含む)が処分を受ける方が人数は少なくなるよ。
1編隊に1機のわりあいでエアチーミング母艦な複座J-20混ぜるとか(隊長機をこれにするとか?)
技術的にも構想的にも全機が相互通信するより実現のハードは低そう
ちな無人機と有人機、有人機同士の通信は秘匿回線使うから考えなくていいんじゃないかな
それもダメとなるとF-35の僚機との連携能力も使えないことになるし
本邦のF-3も複座型が開発されたりするんかなぁ。
でもその頃には自律でできることが増えてオペレーターとかそんな要らなかったりするんかなぁ。
2035年に実用化やで。
その時、自立できない未熟な無人機って流石に遅れすぎじゃね?
訓練用ならわかるけど。
「将来無人装備に関する研究開発ビジョン」によれば、F-Xとのエアチーミングを目指す「戦闘型」無人機に求められるAIの知能化レベルはACL6~7とされている。
ACLとは米軍で作成された自律能力指標で、レベル0(遠隔操縦)~レベル10(人間と置換え可能)に段階定義。
ACL6;グループ単位の目標達成のため、相対する敵機を認知し協調行動可能(クラウドシューティング、他機・攻撃状況判断・対処、彼位置推定等)
ACL7;グループ単位の目標達成のため、限定領域における敵機の行動を予測し複数の僚機に任務を割り当て(クラウドシューティング(任務再割当て可能)、彼位置推定、空中戦闘機動、他機・攻撃状況判断・対処、複数機任務分担等)
ACL6,7の達成は難度が高いとされるが最低限ACL6は必要でしょう。ACL7なら複座機は全く不用かと。いずれの場合も耐妨害性の高い「頑強なネットワーク」技術が必須になります。
ちなみに、
ACL3(行動計画の実行のため、故障や状況変化の認知・回避判断可能)
ACL4(行動計画の実行のため、故障や状況変化に対応し飛行経路等を自ら修正可能)
ACL5(グループ単位の行動計画の実行のため、複数機が互いを認知し行動を相互調整可能)
オベレーターの乗る複座機が必要てことは、人間による臨機な行動計画指示作業が必須てことで、搭載AIがACL5以下てことかと思います。
第五世代では初の複座型ですかね。
開発スピードがすごいね
あんまり作りたくなさそうな日本のF3と比べると、他国はスピード感あるし作りたい意思を感じるね。F3もそろそろイメージ図の次に進んで欲しいけどあと2,3年はイメージ図で通すんだろうな。
いやいや国産戦闘機は日本の航空産業の悲願だぞ。
作りたくないわけがない。
ただ情報開示はしたくないってだけだろう。
日本の航空機関連の技術者を企業をまたいで総出でかき集めてるしむしろ何としてでも作りたいって思ってるんじゃないのかね
後、今設計中だから正直当分次のイメージ図は出て来ないと思う
1年やそこらで終わるようなもんでもないでしょうし
作りたくないもクソも2024年から試作開始だけど…
令和3年度防衛白書のコラム欄によれば現在は構想設計を取り纏め中。
MHI以下国内メーカー8社のエンジニアから成る「次期戦闘機エンジニアリングチーム(FXET)」を組織して開発作業に当っている。
構想設計完了時点、基本設計完了時点の節目で最新イメージ図や実大モックアップの公表ぐらいはあるでしょ。
F-15Eの兵装システム士官(WSO)のように多種多様なミッションをこなすにはしばらくはもう1名必要でしょうね。
S型と聞くとモビルスーツや可変戦闘機の指揮官機をイメージしますが、複座のアビオニクスの差異は気になりますね
無人機とのチーミングを考えるとどう考えても単座じゃあパイロットの負担が半端ないよな…いくらAIとかでサポートしているとはいえ
Ka-50だって単座で行ける→やっぱり無理だったよ複座にする…でKa-52開発してたし、パイロットの情報処理能力が戦闘を決める現代戦だと単座機ってかなりディスアドバンテージな気がするんよな
西側は複座機を作ろうって動きはないんか?
F-35に早期警戒機の役割を持たせるって言ってたけど一人で処理できる情報量じゃないだろ…
なんだかんだ複座って運用上便利だからあったほうがいいよな
F-2もA/B体勢だし、F-3も有ると思います.
F-2Bは、訓練用じゃないの?
F-3の時代に、F-35のようにシュミレーターでの訓練だけでなく、実機での訓練をするのか知らないけれど。
日本の場合、1機当たりのコストを下げる目的で製造機数を増やすために、あえて実機を作りそう。www
後いざという時に戦闘部隊へ回せる予備の機体としての意味もあると思う>複座型の戦闘機
日本の場合予算や人員、設備的に定数がそこまで増やせないだろうしそれなら訓練部隊の方のキャパシティで保有しておくというのは従来からあったと思う(だよね?間違ってたらマジですまん)
以前ここでT-7Aの話題の時に今戦闘機でやってる高騰訓練を全部それにすると云々って話があったのでそう思った
古い話だけど、F-14とF-15が格闘戦を模擬戦したことがある。これは、アメリカ内で同時期に出現した海軍と空軍の戦闘機のどちらが優れているか白黒つけようとなったそうで、結果、F-14の圧勝だったそうだ。
可変翼による機動性が高いということもあったけど、なにより「相手を見つける目がF-15の2倍ある」のが利点だったそうだ。すなわち、近接格闘戦の場合、相手がどこにいるのか目で探す必要があり、2人乗りならより探しやすいということらしい。
第5世代戦闘機が格闘戦をするのか、という疑問もあるけれど、2人乗りにはそういう利点もある。
40年くらい前の話しだね。
複座だから有利だったっていうのは初耳。
当時日本がF-15の導入を進めていた頃で、F-14の方がいいじゃんって子供心に思ったw
この模擬戦の結果は、当時は公表されなかったよね。
何年かしてから、世間に洩れてきたようだけど。
F-35と同じくF-3は単座のみにして
教育は高等練習機を入れるほうが良い気がする
ステルス機は複座を別に設計するコストも高いので
大型で複座機ってことはステルス電子戦機へ発展する可能性もあるのではと思った
中露が自立飛行能力やAI制御が不完全ままで技術の研鑽を止めるわけが無いので、無人機とのチーミングはひとまず記事にある通りの運用方法→米国式の運用方法へステップアップさせるつもりだろうと思われますが、技術が成熟して自律的に作戦に投入出来るようになったらもう一人のパイロットは無人機制御から解放されるんで電子戦に専念できるようになりますね
コイツ電子戦に転用するぐらいならJ-16使うでしょ。ステルス維持する為にステルス外装ポッドや機体各所のアンテナをすべて機体内に埋め込むとなるとそれはそれで面倒。オマケに盛大に位置バレするような運用だし。
リンク
> he U.S. Navy’s Next-Generation Air Dominance (NGAD) family of systems is planned to include a replacement for the EA-18G Growler electronic attack aircraft in addition to the F/A-18E/F Super Hornet strike fighter, a senior official said.
リンク
> It calls for an air superiority fighter with multi-role capabilities to initially complement and eventually supersede the F/A-18E/F Super Hornet and EA-18G Growler aircraft in the 2030s
上記2つの記事に書いてあるようにEA-18GはステルスであるF/A-XXで代替される予定で、2030年代にはステルス電子戦機が登場します。
よって中国も同様にステルス能力を持った電子戦機の開発に向かうのではないかと私は考えます。
また無人機とのチーミングですか・・・・。
正直言って何が良いのか分からないんですよね、
まあ無駄な投資をしてくれるならそれで結構ですけど。
ミリタリー情報追ってて本当に利点が分からんなら白痴もいいとこ
無駄な投資()
いま世界中で一番熱い分野でむしろ日本は乗り遅れ気味なのに何言ってんだコイツ
ロイヤルウィングマン無人機の構想は無駄な投資ですか…。
中国に限らず日米英なども投資していますけどね。
最悪、ミサイルよけのデコイになってくれればいいわけいいわけだしね
中国は知らんけど、西側にとっては切実
実戦とかの結果が無いから判断はつかんわな。あれだけ持ち上げられてたF-22とかF-35も何だかんだで悪い所が多い訳だし。既存有人ステルス機より高度なステルスを持ち敵陣深くに突っ込めてマルチに活躍出来るとか第4世代の護衛にもセンサーにも使えるとかなら有りだとは思うけどな。
F-22の悪いところは金の掛かるところ。
F-35の悪いところは色んな国で部品作るから、安くならず、サプライチェーンがやばそうなとこやね。
あと、エンジンメンテがおっつかないとこ。
無駄なコメントしてて草w
横からだが、あなたに限らず個人の感想に対してそこまで煽る理由はなんだ?
マウント取りたいだけなら他所でやれよ
無駄な煽り入れずに指摘してやればいいだけだろ