欧州関連

チェコから砲弾5万発がウクライナに到着、年末までに最大50万発を供給

ウクライナ向け砲弾の域外調達を主導しているチェコのフィアラ首相は25日「既に約束した砲弾がウクライナに到着している」と言及していたが、チェコ国営通信は27日「第一弾として5万発の砲弾が届けられた」「年末までに最大50万発の砲弾を引き渡す」と報じた。

参考:Česko na muniční iniciativu pro Ukrajinu vynaloží téměř 866 milionů Kč

チェコはウクライナに約束した砲弾を届ける、第一弾は5万発で年末までに最大50万発の砲弾を供給

ウクライナ向け砲弾の域外調達を主導しているチェコのフィアラ首相は先月28日「約束した155mm砲弾数万発は6月に納品される」「ウクライナは数日以内に最初の出荷分を受け取れるだろう」と、チェコのリパフスキー外相は今月15日「約束した最初の砲弾がウクライナに今日到着した」「これまでチェコは様々なルートを通じて100万発以上の砲弾をウクライナに提供してきた」「今年は途切れなく相当量の砲弾をウクライナに供給できるだろう」と明かした。

フィアラ首相も25日「既に約束した砲弾がウクライナに到着している」と言及、チェコ国営通信も27日「チェルノホヴァ国防相は第一弾として5万発の砲弾をウクライナに届けたと明かした」「今回の引き渡し分はドイツが拠出した資金で購入した18万発の一部だ」「毎月数万発の砲弾がウクライナに届けられる予定で、目標は年末までに最大50万発の砲弾を引き渡すことだ」「この物量を調達する資金は既に確保されている」と報じており、チェコは月平均7万発前後の砲弾供給を見込んでいるのだろう。

因みにフィアラ首相は砲弾の調達先について「我々は複数の関係を維持する国々での弾薬調達を目標に掲げている」「どちらか一方を支持する明確にしたくない国々ではウクライナ向け砲弾を調達するチャンスがある」と述べており、セルビアのブチッチ大統領もFinancial Timesの取材に「米国、スペイン、チェコなどと多くの弾薬契約を結んでいる。最終的にそれをどうするかは彼らの問題だ。仮に輸出した弾薬が何処に行き着くのかを知っていても、それは我々の仕事ではない」と述べているため、チェコが砲弾を調達している国にセルビアが含まれているのは間違いない。

出典:Сухопутні війська ЗС України

チェコの砲弾供給はNATO規格の155mm砲弾に限定されておらず、ウクライナ軍で広く使用されているソ連製兵器に対応した152mm砲弾、122mm砲弾、122mmロケット弾が含まれている可能性が高く、ウクライナ軍にとってチェコ経由の砲弾供給ルートは非常に重要だ。

因みにウクライナ軍参謀本部の関係者はRBC-Ukraineの取材に「ロシア軍優位だった砲弾発射量の格差が1対3まで縮んだ」と明かし、ゼレンスキー大統領もチェコから届いた砲弾について「既に戦場で使用されている」と述べた。

関連記事:セルビア大統領、輸出した弾薬がウクライナに持ち込まれることを黙認
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України 

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コメント

    • 分析
    • 2024年 6月 28日

    ウクライナ支援国からの砲弾供給改善は、ロシア軍をウクライナ領内から叩き出すレベルではないと思うので、これでウクライナが勝てる訳ではないでしょうが、恐らく裏では実施されているであろう停戦交渉の有利材料になりそうですね。
    今時点で戦場で有利をとっているロシアといえども、別に戦争継続していた方が国の経営として健全なんて訳はなく、当然戦争をしていない状況の方が良いのは当たり前なので、プーチンも落とし所は探しているでしょう。
    ウクライナの大本営発表は採用しないにしても、戦闘強度から言って、数万の死者と、四肢欠損を含む10万以上の負傷者は確実でしょうから。。(しかもその内訳は生産しない高齢者ではなく、戦争で戦える程度の体力を持った働き盛りの男)

    18
      • あるまじろ
      • 2024年 6月 28日

      だから之からも不断の努力で砲弾を集めないといけないんですね

      16
    • 58式素人
    • 2024年 6月 28日

    他所の記事によると。
    スロバキア政府は”チェコのウクライナへの弾薬供給計画に参加する”とのこと。
    そのために、”すでに生産と近代化ラインを強化している”とのこと。
    先日のセルビアもそうですが、スロバキアもチェコの企てに参加するようです。
    ところで、砲弾供給の(砲弾連合?)ホスト国ですが、チェコは155mmの物、
    英国は152mmの物という認識で良いのでしょうか?。
    いろんな国の名前が出るので分かりづらいのですが。

    5
    • 樺太
    • 2024年 6月 28日

    日本も退役する203mm砲弾、87式砲側弾薬車、ウクライナが望むなら203mm自走榴弾砲を送るべきだ
    主権国家を無きものにせんとする侵略国家ロシアの暴挙を許さないという姿勢を軍事援助をもって示さなければならない
    ここでやらなければ台湾有事で世界へ軍事援助を求める日本の姿に説得力がなくなることは想像に難くない

    16
      • kitty
      • 2024年 6月 28日

      米軍でも退役しているロートルを送っても、日本の弾薬備蓄量じゃ、使えるように訓練する手間だけ無駄でしょう。
      他のラ国運用国が同口径の機種をウクライナに送るならまあアリかもしれませんが。

      17
      • nachteule
      • 2024年 6月 29日

       普通に要らないでしょ、威力は大きいが射程がRAP使ってもいまの基準だと短い。おまけに迅速な射撃も怪しいしオープントップで脆弱でもある。

       送るなら2S7用に砲弾だけ送ればいいだけの話。武力には武力でと勇ましいことを言うのは勝手だが日本ならロシアとの取引全てを数十年単位ですっぱり辞める方が余程ダメージ大きいよ。

      7
        • kitty
        • 2024年 6月 29日

        米軍規格の弾も撃てるんでしたっけ?>2S7

        2
    • たむごん
    • 2024年 6月 28日

    月平均7万発前後の砲弾供給は、かなりの量ですね。

    ウクライナ軍が保有する、152mm砲・122mm砲がどの程度残っているのか気になりますが、自走化していないものまで考えると稼働するものがかなりありそうですね。

    規格は、工業どの分野でも常々ある、難しい問題ですね。

    >ただウクライナ軍が保有する榴弾砲はNATO規格の155mmより旧ソ連規格の152mmの方が多く、NATO諸国は加盟国や第三国が保有する152mm砲弾をかき集めてウクライナに供給していたが…

    (2022.12.1 ウクライナ、待ち望んでいた旧ソ連規格152mm砲弾の連続生産を開始 航空万能論)

    10
      • 阿呆
      • 2024年 6月 28日

      あくまで最大50万発なんで最初が5万発だから6ヶ月で30万発って可能性が1番高い。

      4
        • たむごん
        • 2024年 6月 28日

        実際どうなるのか、注目ですね。

        5
    • カリアゲ
    • 2024年 6月 28日

    西側からの砲弾薬支援が軌道に載って来た様ですね。
    米国支援再開、凍結資金活用、欧州議会補助金、G7での各国長期支援覚書締結、等中・長期的に資金裏付けがハッキリとした為、特に東欧諸国や南側諸国からの在庫放出と増産に伴う輸出拡大の流れが加速してきた様に感じます。
    今まで需要増加は認識していたが、早期需要減退・資金供給リスクから投資が抑えらていものの、昨今の流れから一気に歯車が回り出した。言葉は悪いですが、各国共に利益に繋がる。と認識している筈なので、当分この流れは続いていくと思います。

    ロシア側の戦時体制移行からの増産と輸入拡大に対して、遅れていた西側の巻返し。
    砲弾薬火力格差が縮まり、戦況に変化が出るんでしょうか。

    19
      • 774
      • 2024年 6月 28日

      そうなると思いたいですが、有言実行のチェコと違い他の西側は信頼に値しない実績がありますので…
      はっきり言って、ウクライナに対しての支援物資の約束の反故は将来起こりうる日本や台湾有事における懸念点です。
      特に欧州は口では我々に同情しつつ、裏では中国市場を失いたくない欲からの狡猾な企みをやるでしょう。

      25
        • カリアゲ
        • 2024年 6月 28日

        そうですね。確かに政治的な環境変化は予測不可能ですから、支援停止や覚書破棄等はあり得る話だと思います。
        然しながら、西側特に米国やドイツは軍需企業が大きな投資を行い始めており、経済的側面が産まれるので、各国共に反故にしにくくなっているとは思います。
        利益と雇用・企業維持の問題が発生し、それ自体が政治・経済問題に発展するでしょうから。

        9
        • 名無しさん
        • 2024年 6月 28日

        どうなるにしろ、本邦が西側諸国(欧州各国含め)と手を切るなんて事は有り得無いので、国益に適う様に上手く付き合うしかないのでは?外交手腕が問われますが。
        有事対策は、他国頼みを少しでも減らすべきで、本邦でも弾薬生産、備蓄を増やす等を速やかに行うべきでしょう。
        サプライチェーンを考えれば、今回の各国での増産も悪い事案でないと思いますし。

        12
      • 外弁慶
      • 2024年 6月 28日

      >「砲弾薬火力格差が縮まり、戦況に変化が出るんでしょうか」

      砲弾発射量格差が1:7から1:3になったそうなので、ロシア軍の損害も今までの2倍以上に増えるのではないでしょうか。(本当に単純に考えて)
      但し、直ぐに形勢逆転、ロシア軍の撃退・殲滅にはならないかと…。
      火力格差は減ったといえ3倍差が有るんですから、支援が継続するなら今以上に膠着状態、動きの少ない塹壕戦が続くと思いますよ。

      7
    • ムー
    • 2024年 6月 28日

    戦争が終わってしばらく経つとアメリカの援助が止まってから今回の欧州諸国主導の援助が始まるまでの空白期間について陰謀論が語られそう

    4
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