ポルトガルでは確実視されていたF-35A導入が白紙化された結果、DassaultとSaabは共に「自社製戦闘機を提供したい」と名乗り出ていたが、Airbusも28日「タイフーンを売り込む機会を模索するためポルトガル産業界と提携した」と発表した。
全ての要素が流動的なのでポルトガル空軍の次期戦闘機がどこに着地するかは予想がつかない
トランプ政権は他国の主権軽視するような発言や態度を連発し「米国は信頼できるパートナーなのか」という疑問が生じた結果、安全保障分野の後ろ盾を象徴する米国製システム=F-35への不信感が急速に広まり、ポルトガルでは確実視されていたF-35A導入が白紙化し、DassaultとSaabは共に「自社製戦闘機をポルトガルに提供したい」と名乗り出ていたが、Airbusも28日「ポルトガル空軍のF-16更新に先立ち、Airbusとポルトガル航空宇宙産業は協力の機会を模索するための覚書に署名した」と発表。
Airbus Defence and Space and the Portuguese Cluster for Aeronautics, Space and Defence Industries (AED Cluster Portugal) have signed a Memorandum of Understanding (MoU) to identify cooperation opportunities ahead of the upcoming fighter fleet replacement in the country. 🇵🇹
In… pic.twitter.com/4yT0lAuaV9
— Airbus Defence (@AirbusDefence) October 27, 2025
要するに「AirbusはF-16の後継機にタイフーンT5を売り込むためポルトガル航空宇宙産業との協力を模索し始めた」という意味で、Airbusの担当者も「欧州の主権と産業の自立が当社の最優先戦略で、F-16の後継機にタイフーンは最良の選択肢だと革新している」と述べ、スペインのディフェンスメディア=Infodefensaも「英国はトルコとタイフーン売却で合意したが、ポルトガル市場への参入を試みる取り組みはタイフーンにとって重要な1歩だ」「このプログラムは10万人を超える雇用を支えている」と報じた。
ここまで具体的な行動に出たのはAirbusが始めてだが、まだポルトガル空軍のF-16更新計画は正式に開始されておらず、まだF-16の退役日も確定していないため、政治的状況が変化すればF-35A導入復活の可能性もあるが、全ての要素が流動的なのでポルトガル空軍の次期戦闘機がどこに着地するかは予想がつかない。
Just announced: Germany orders 20 new #Eurofighter Typhoons – also known as Tranche 5 – to strengthen air superiority.
To the full press release: https://t.co/6Lchftc4am@eurofighter pic.twitter.com/0CPi7jKFBL
— Airbus Defence (@AirbusDefence) October 15, 2025
因みにAirbusは「ドイツがタイフーンT5を正式に発注した」「最初の機体は2031年に納入され2034年までに20機全てをドイツ空軍に納入する」と発表し、ドイツ空軍向けのタイフーンT5は電子戦システムにSAAB製Arexisが搭載される。
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※アイキャッチ画像の出典:Airbus





















まあ英国と関係深いし、第5世代機すら求められて無さそうだし、増額する軍事費の受け皿ならユーロファイターを40機位はよさそう
でもほぼ初期型F-16からの乗り換えは、パイロットはテンション上がるだろうなぁ
あれ、ポルトガルで稼働してるF-16ってF-16AM/BMだからひょっとしてウクライナで稼働してるやつと殆ど一緒…?
調べたらEUのF-16ちょこちょこ50/52アドバンスドいるけど、大半はAM/BMかせいぜいBlock50くらいまでのC/D型なのね
というか当然の用に2桁3桁の5Gen戦闘機用意してるアジア太平洋が魔境なだけか
まあ、日本一国だけで、NATOの年間スクランブル回数を超えてますからねえ。
アジアでは、冷戦が終わらなかったからな。
敵国が無人機で領空侵犯してこちらが有人機スクランブルを強いられで湯水のように金を削り取られているこの状況、どげんとせんとかいんのたが、進展ないよな
つーか、血税からとんでもない金額払って高価な兵器を買い揃えて、ポルトガル軍って誰を相手に戦う必要があるの?東インド会社?
この調子だとヨーロッパ産の5, 6世代機は全滅して少なくとも2050〜60年代まで延々とEurofighterやRafaleを生産し続ける未来もありそうな気がしますね…(なお、その時のアジアの状況)
GCAPがあるよ。
X-35が初飛行してからF-35AがIOC獲得まで約20年かかっていることを考えるとまだ影も形もないGCAPはもう30年くらいしないとものができないのでは…
オンスケジュールで行っても、日本と英国の必要機数が埋まって、外販できるようになるには軽く25年はかかるでしょうね。
F-2が年産最大12機、日本のワークシェアが6割だから7機分ちょい。
英はもっと作れそうだし伊も対等な出資比率とワークシェアを主張した以上は同等の生産能力供給しなきゃ格好つかないので3国で年産20機強で日英の200機弱が10年弱。
配備開始時点(10年後)では生産始まってる分の前倒しと最初からフルレート生産しないだろう分の後ろ倒しがどの程度か分からんけど「オンスケで25年」というのはかなり長い見積もりに見えます。
多数の輸出オーダーが入れば各国がライン強化するか現地生産でどちらにせよ生産能力は強化されるでしょうし、少数のオーダーなら日英の予備機分をそっちに先に回せば済むことです。
16年を四捨五入して20年、は乱暴過ぎるしそもそもX-35は競作のための、しかも統合打撃戦闘機(A/B/C)を実現し得ることを立証するための概念実証機で3機種統合開発という特殊な事例なので参考になりません。
F-22のYF-22はこれまた競作のためのコンセプト実証機で実機とは主翼や尾翼の後退角が6°も違う別物ですし、何より開発中に冷戦が終わるという事情を抱えてますのでこちらも参考にはならないでしょう。
技術実証機すらできておらず、要件が当時よりも大幅に複雑化、高度化していることを考えたら(高度化していないとそもそも開発する意味がない)、さらに長期間すると考えるのが普通でしょう。
個々の要素の実証供試体はさんざん作って来ましたし、エアフレームとエンジンのX-35やYF-22に相当する段階のものならとっくにデジタルで何十機種も何万時間も飛んでるでしょう。
そして第6世代で複雑化・高度化する要件は主にアビオニクスの特にS/Wは後からどうにかなるし、H/Wレベルでの改修もBlock開発で進められるでしょう。
デジタルが全てを解決する銀の弾丸だとは言いませんが「影も形もないGCAP」はあまりにも現代のエンジニアリング観とかけ離れてるし「(X-35からIOCまで20年(正しくは16年)かかってるからGCAPは)もう30年くらいしないと『(初飛行でもIOCでもなく)ものができない』」に至っては全てが間違ってて事実誤認通り越して何かしらの悪意に基づく印象操作じゃないかと疑いたくなるレベルです。
エアフレームはX-35やYF-22よりははるかに実機に近いものがデジタルで何種類も何万時間も飛んでるでしょう。
各種要素技術の実証供試体ならさんざん作ってますし、エンジンは燃焼試験まで進んでます。
第6世代で一番高度化するのはアビオニクスですがレーダーの実証機はJAGUARの時の予定通りならそろそろ完成の予定のはず。
「もう30年くらいしないとものができない」と考えるのが普通とは思わないですね。
FCAS……(震え声)
まあユーロファイターとラファールの時みたいに、フランス単独でも作るんではないですかね。
意地でも艦載機は欲しいでしょうし。
我が国のF-2もArexisを載せればパワーアップしますかね?
スペインの時も思ったのですが、その辺の国なら別にグリペンでも良いと思うんですよね。
戦闘機を選定する決め手の2/3が外交なのが、スウェーデン製がイマイチな理由ですね。。。スウェーデン単国が味方になって、その国の外交や経済に一体なんのメリットがある、という。
最近まで中立国だったからね
NATOに加盟したところで(北欧寄りの諸国やウクライナにとってはともかく)ポルトガルやスペインにとってのメリット感に乏しいのはあまり変わらないかと。