BAEはファーンボロー国際航空ショー開幕前夜にラムダ翼を採用したGCAPの新コンセプトモデルを公開した。ファーンボロー国際航空ショーに出席するAirbus防衛部門の最高経営責任者は「GCAPとFCASを1つに統合出来なくても協力機会はあるかもしれない」と述べた。
参考:Global Combat Air Programme partners unveil new concept model of next generation combat aircraft
参考:Airbus Sees New UK Government Opening Door To More Defense Collaboration
AirbusはGCAPとFCASを1つに統合する可能性は消えていないと語る
BAEはファーンボロー国際航空ショーに展示するGCAPのコンセプトモデルを21日に公開、従来のCGイメージや縮小モデルはラムダ翼を採用していたものの、今回披露されたコンセプトモデルはデルタ翼が採用されており、BAEも「新しいコンセプトモデルは戦闘機の空力特性を改善するため以前のコンセプトより翼幅を大きくし、より進化したデザインが特徴となっている」と述べた。
ファーンボロー国際航空ショーが開幕すればGCAPに関する新しい情報が開示されると思うが、今のところはコンセプトモデルの外観しか情報がない。
因みにAviationWeekは21日「ファーンボロー国際航空ショーの開幕前夜、Airbus防衛部門のマイケル・ショエルホーン最高経営責任者は英国の新政権は欧州大陸との関係強化を目指すを姿勢を見せているため、英国とAirbusの新たな協力機会が生まれる可能性があると述べた」と報じている。
スターマー政権はEU離脱で緊張した欧州大陸との関係を強化すると約束、ポラード国防担当閣外大臣も「英国とEUは新たな安全保障条約に関する交渉を開始し、ドイツとも新たな二国間防衛協定の締結を目指す」と述べており、ショエルホーン最高経営責任者は「欧州で進められている2つの次世代戦闘機計画を1つに統合出来なくても協力機会はあるかもしれない」「Airbus、BAE、Leonardoを株主にもつMBDAを通じた搭載兵器、コネクティビティ、自律システム分野でGCAPとFCASは協力の可能性がある」と述べた。
さらにショエルホーン最高経営責任者は従来の主張=欧州が競合する2つの次世代戦闘機計画を推進すべきではないとも強調し、英国と欧州が別々の次世代戦闘機計画を立ち上げた動機は主に政治的なもので「これを1つに統合する可能性は消えていない」と付け加えている。
関連記事:英国で取り沙汰されるGCAPへの懸念、根本的な原因は安全保障環境の変化
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※アイキャッチ画像の出典:BAE Systems
挙国一致内閣みたいになるといいですね
なんか…ラムダ翼の方がかっこよかったんだけどなぁ
ユーロファイターやラファール世代でもデルタだったわけで
欧州軍事の感覚では格好良いのかもしれません
(格好で選んどらんわっ!?
こっちのほうがステルス性でも機体容量的にも有利なんだけど見た目がね.‥
以前計画されたF22の戦闘爆撃型にそっくり(水平尾翼を省いて主翼を拡大した)。
ラムダ型主翼の方が操縦翼面が広く運動性能は良さそうだが、今回、運動性能を犠牲にしても主翼を拡大して燃費と積載能力を重視した外観となった。ウクライナ戦争において戦闘機同士の空中格闘戦はほぼ発生しておらず、巡航ミサイルや滑空爆弾の投げ合いになった状況を反映したのだろうか。
これを更に設計変更して垂直尾翼まで省いたら最早NGADコンセプトと変わらない。
FB-22の設計案にあった内の一つでしたな。
日本のモックアップでデルタ翼とかも出て消えてたと思うけどBAEのスタンドプレーかあるいは
なんか迷走してる感じがするな
これにカナードつけようとしてないだろうな?
新しいモデルにしてもFCASとの統合にしてもそうだけどさ
日本はちゃんとインフォームドされてるのかね
この手の情報はいつも英国経由だからわーくにの意向と調整を図るこなく勝手に進められてないかここに来て心配なってきたわ
イギリスイタリアが欧州にある以上、情報が欧州に偏るのはある程度仕方ないとはいえ、GCAPについて日本から方針が展開されたことあまりにも少なすぎないか…?
いつもの防衛省仕草よ
ミリオタとしてももちろんそうなんだけど、一納税者としてもっと防衛省には積極的に情報公開してほしいわ
設計と事業の全体的な方向設定は事業主である英国の権限であるため、下請け業者である日本が干渉できない。
日本って、下請けだったのか !?
どう考えても元請けやろ
日本が下請けって何を根拠に言ってるのかな?
FCAS陣営のエアバスは盛んに統合云々言ってるけど
F-35Cすら重くて載せられない仏海軍向けを考慮に入れなきゃいけない我が儘フランスがいるFCASは
対艦攻撃能力等マシマシにしても問題ない陸上機が欲しい日本にとってメリットがなんもねえんだよなあ
まあそのAirbusのトップでさえ「統合『出来なくても』協力機会『は』ある『かもしれない』」という口ぶりなので、統合なんておよそ非現実的と理解してると思うんですけどね。
「イタリア(とイギリス)が完成済みのGCAPや部品や要素技術やその他成果を持ってFCASに参加する」という形なら別に日本も「意地でも拒否」とは言わないでしょうが、それで開発コスト効率のいい(≒開発済みの英伊開発成果の採用率の高い)形だと今度は独仏が受けつけない。
欧州FCASは2040年代の就役見込みなんで、端から日本が乗れないのは確実です。
もし、英新政権が次世代戦闘機取得計画を先送りしFCASとの統合を選択するなら、以前から統合を提言しているイタリア共々脱退になるでしょうし、国家間共同開発事業としてのGCAPは瓦解します。
ただし、解散には三国合意が必要で、脱退通知後12ヶ月は業務遂行及び予算措置が義務付けられています。協定上日本側はその間の成果を全て共有確保可能です。そしてBAEやRRと企業間契約を結び単独開発に移行すると思います。
航空産業保護育成が主目的の欧州と違って対中共絶対死守ラインがある日本がダッソー艦載機前提FCASに乗るなんてどう転んでも無理
超絶開発費とスケールメリットや輸出での資金回収ができなくなるだけで、それを許容できるのであれば単独開発で行くと思うよ
というかそうするしかない
BAEと別途契約する形にはなるだろうけど
そして英国との関係は割とマジで数十年レベルで後退することになる
FCASは艦載のため小型と勘違いしている人が多いけど、FCASは30tクラスの大型機になる予定で、そのため仏海軍は空母2隻体制を諦め7万トン級の次世代型空母(PANG)を計画してます。
また開発機が「使えるか」は計画や要求仕様だけでなく、企業の開発手腕が性能に大きく影響するので、陸上or艦載とかの仕様だけで適否が決る訳でもない。タイフーンとラファールは仕様上は似た性能(数値上はタイフーンが上の部分も多い)かつタイフーンは陸上専用機だが、もし日本が輸入した場合どちらが有用かは、最近の輸出実績(の理由)を見れば自明でしょう。仕様より現実の出来の良し悪しの方が重要。
実績から見たらダッソーが主導権を持つなら統合されても良い機体になるだろうし、ドイツがでしゃばれば駄作になるのでは。時間が経ちすぎてるが、コンコルドの例を見ると仏英合作は意外と上手くはまるかも。
最大重量30トン前後ってラファールより大きいだけでほぼスパホと同等、F-35C以下なんですが。
対してF-22の最大離陸重量は38t、今回展示されてる1/1モックはそれより大きくF-111並とのこと(外観サイズ。ステルス機なので容積は更に大きくなる)。最大離陸重量は40tを軽く超えてくるでしょうから統合は困難でしょう。
あれ?
仏海軍はFCASについてはドゴールでの運用を考慮してないはずでは?
フランスのわがままとは何を指すのです?
さすがにスネクマエンジンの小型機は許容できないので英がFCAS統合に舵を切るなら日本は離脱するしかなくなりますね
そんなもん買うならFX断念してF35大量導入するほうがマシ
って流れになりそうで
>F35大量導入するほうがマシ
イヤ、さすがにそれは無い。言い過ぎだよ。
実は、GCAPの計画自体がテンペスト、F-3(仮)を纏めた製造計画の事じゃ無くて、各国が技術を持ち合い、技術昇華と共通部品を用いる事でコスト削減を図る感じなので、別々の三機体を自国で作ると言う事が可能なんですよね。
F-35はtr3以降のバージョンアップが暗礁に乗り上げてるのと、日本の開発した兵装に規格対応する気が無いので無理ですね、日本が欲しいのはF-2の後継機ですし。
それができるならこんなことになってないと思うんですよ
結局、同じものを使わないとスケールメリットがいかせないし、設計修正だってタダじゃないから
あまりにも同じ物使ってしまうと、日本のめんどくさい武器輸出に関わってくるので、逆に同じ物は避けるので無いでしょうか?
イギリス等は欧州内やオーストラリア等に売りたいでしょうから日本の顔色いちいち伺うのは嫌でしょうし。
ですねー
特に部品の共通化なんてはたして守られるのかどうか
テンペストはそーゆー触れ込みでしたし、できるとは思いますよ。
ただ仰る通り共通部分が減れば当然その分スケールメリットが減り開発費も膨らむからGCAPでは英が日本の要求に寄せる形で共通の機体を開発する事になってただけで。
日本としてはそれでも単独やLMとの共同よりは安くつくしその分自由度は上がる。英伊はFCASとの統合でスケールメリットを得られるので理論上は不可能ではないはずです。
まあ上でも書いた様にGCAPの成果を積極的に採用することを独仏が許容するとは思えないので現実としては難しいでしょうが。
英伊がF-35にたとえるならA/Cだからな
スネクマM88を積むのはFCASに向けた技術実証機(F-3に対するX-2のようなもの)であって、FCASは30t級の大型機になる予定です。そのためにフランスは大型空母の建造を予定してます。ただしFCASの就役は2040年は無理で2050年にずれ込む見通しとのこと。
ブリカス脱退のお知らせ
デルタ翼いいんじゃないですか。
要望に近い仕様だし日本にとって大型化は是でしょう。
無人随伴機の時代が近づいてるので有人機としては正常な方向かと。
私は以前からこの戦闘機計画は中国の対日態度を急速に悪化させると警告してきました。なぜ日本政府はこういう声に耳を傾けないのでしょうか?
中国の声を聞く?
真っ先にイメージするのは北朝鮮とかパキスタンとかでしょうか。
私は以前から中国の大軍拡と武力の誇示は日本や韓国の対中態度を急速に悪化させると警告してきました。なぜ中国政府はこういう声に耳を傾けないのでしょうか?
という話にならないだろうか、いや、なる。
傾ける価値がないからでしょ
イギリスがFCAS行きたいならそれはそれで日本独自でも仕方ないんじゃないかと思えて来た
順調に大型化してるのは、日本の要望が一応反映されてる証拠、なのかな?
武装は最悪ロイヤルウイングマンでごまかし出来るかもですが、航続距離はごまかし出来ませんから
う~ん、でもコレは太ったFB-22だなぁ
日本の兵器開発は概算要求のCGまんまで仕上がってくるじゃん
26年度から試作開始なのに今更エアフレームの変更とか無理筋よ
今年8月末に予算要求→年度末に承認
25年度契約
26年度実行で製作開始
28年度に滑走試験予定
現時点で三菱に数千億の機体設計予算が付いてるのにBAEのCGごときやエアバス他のポジショントークを気にしても仕方ない
防衛省の公式絵で形状はほぼ確で紅白の実機のお披露目で確定だ
>※次期戦闘機の画像はあくまでイメージであり、最終的に決定されたものではありません。
防衛省公表イメージ図は上記但し書き付きです。今回のBAE公表デザインはMHIも関わっての進捗の結果だと思いますよ。
テンペスト・プログラムとしての公表ならBAE単独はあり得ますが、GCAPとしての実大モックを含む公開であり、検討にMHIが関与していないということはまず無いと思います。
イギリスやイタリアがFCASとの統合を選択した場合は残念ながら日本は脱退し国内開発に回帰するしかありませんね。
エアショーで公開された1/1模型は大型だったらしく正に大型ステルス戦闘爆撃機といったコンセプトモデル。
そもそも現時点では日英伊の戦闘機がどこまで共通化されるかも不透明ですがGCAP全体では概ねペイロード重視の大型機路線で進められているのは朗報です。
一点だけ気になるのは、デルタ翼になった際のヨー方向の急転。
ずっとポンチ絵等を見ていて、F22と異なり巨大なV字の尾翼が無くなるのを、ラムダ翼で誤魔化して実現するのかな、と思ってた。
それも無くなると仮定した場合、遂にエンジン噴射口の変態的なまでの方向制御(特に左右方向)に目処が立ったのかと妄想が広がる。
目処が立っててもラムダで保険かけるんだろうと思っていたが本当に野心的な航空機になるかも。
「F-22よりは小さい」だけで全然普通に突き立ってると思いますが…。
小さいので力が弱いのではと。
その分別の要素でヨー方向の動きに充てるんだろうという話です。
なぜ「同じだけの力」が必要なんです?
全く同じ力が必要とは思いませんが、第五世代機を超える新機種を開発するにあたって、既に対比して鈍重ってのは開発する側もそれを目指してるのか?と。
V字の尾翼も無くすメリット、デメリット考えて折衷案として小型にするんだろうと思ってます。
「格闘を含めた」空戦万能を目指したF-22が第五世代としてはある意味「時代遅れ」なのでそれに倣う必要は全くないかと。
次世代戦闘機では所謂ドッグファイトの優越性は追及しなくとも、相対的優位を得る機動は空戦の要諦で変わらないと思います。
防衛装備庁と空自は次期戦闘機の要求仕様を策定するに当たり、異なる複数のデジタルモックアップを作成し戦術シミュレーションによる検討を行いましたが、ステルス性の優位を活用し敵挺団の側面・後面に回りこむ機動に際し更なる機体側方RCS低減が必要との見識を得たと聞いています。
つまり、運動性はともかく高機動性は変わらず戦闘機に必要で、高ステルス性があれば鈍重で良いとはならないのだと思います。カウンターステルス技術は敵味方とも鋭意研究開発するはずですので。
(追記)
GCAPがV字尾翼を残しているのは推力偏向による姿勢制御が何らかの理由で使えなくなった場合の保険だろうと個人的に推測しています。
米NGADでは各社とも無尾翼機のイメージ図を公表していますが、空軍公式文書には折りたたみV字尾翼と思われるイラストが添付されていました。
GCAPではリスク低減で、そこまで徹底しない方針なのかもしれません。
>運動性はともかく高機動性は変わらず戦闘機に必要
それには同意しますがそこで垂直尾翼の面積は重要ですか?
あ、「鈍重」に対するレスかな?
であれば読み間違いです、すいません。
追記に書きましたが、面積は安定飛行のための必要最低限に抑えているのかと。推力偏向機能が損なわれた不測の事態に帰投できるための保険であって、戦闘機動能力維持を意図するものではないと思います。
三次元偏向ノズルの採用で、必要な運動性を確保しつつ側方RCS低減する目的で尾翼面積を縮小することは、防衛装備庁が研究開発を続けてきたところです。
従来モデルと比較すると新モデルのV字尾翼はより小型化されているように見えますがどうでしょう。
イメージ画像や実大モックの画像からはノズル部分が分かりません。実大モックでその部分が再現され撮影等に規制が無いならですが、角度的にノズル部が見える展示なので、是非とも現地取材のメディアは画像開示やレポートして欲しいですね。
これもう殲31じゃん
機体規模を維持したまま、空母搭載前提のFCASと統合してクッッッソでかい機体作ろうぜ
ほんでひゅうが型の後継として大型原子力空母を建造して遠征打撃能力のある空母機動部隊を編成しよう!!
F-111並のサイズでステルス機である以上それより重く可変翼でもなく、戦闘機である以上、離着陸速度はE-2D等より大幅に速い機体をどうやって発着艦させるんです?
なあに米海軍では、B-52を空母で運用したことがありますから、不可能じゃないですよ。ソースは国会議員です。
「B-52 空母」で検索してみてください。B-25と混同しないでくださいね。