ベルギー海軍の老朽化したフリゲート艦2隻は運用上の限界に達しており、オランダに発注した後継艦も2027年引き渡し予定が2033年以降にずれ込み、フランケン国防相は「オランダとの協議と並行してイタリア、フランス、ドイツ、スペイン、トルコとも協議を行う予定だ」と明かした。
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参考:Portugal to purchase three frigates from Italy’s Fincantieri: Meloni
参考:Incontro Meloni – Montenegro, le dichiarazioni del Presidente Meloni
ベルギーはオランダとの協力を維持するため既存艦のリースを望んでいるかもしれない
ベルギー海軍は1991年に運用を開始したオランダ海軍のカレル・ドールマン級フリゲート2隻を2005年に取得し、2007年に対潜フリゲートとして1番艦レオポルド1世と2番艦ルイーズ・マリーを再就役させたが、1980年代に建造された両艦の老朽化、武装の旧式化、スペアパーツの入手困難は深刻さを増しており、ルイーズ・マリーはフーシ派を封じ込める紅海作戦に参加するため2024年4月に地中海へ到着したものの、スエズ運河を通過する前の無人機の迎撃訓練でシースパローがランチャーに詰まって発射できず、他の迎撃手段(76mm砲、CIWS、機関砲、M134、SMASH搭載の小銃、ベネリM4)も標的の阻止に失敗してしまった。

出典:Ministerie van Defensie
ベルギーも両艦の問題の対処に手をこまぬいているわけではなく、2017年にオランダと共同で新型対潜フリゲート(ASWF)計画を立ち上げ、ダーメンとタレスが主契約者として新型対潜フリゲート(約6,000トン)の設計や建造を請け負い、オランダ海軍向けの1番艦を2024年、ベルギー海軍向けの1番艦を2027年までに引き渡す予定だったのだが、この計画は度重なる計画遅延で引き渡しが遅れ続けており、オランダ国防省が2026年5月「1番艦の引き渡しが2033年以降になる」と明かしてベルギーメディアが衝撃を受けたばかりだ。
ベルギーメディアのDe Morgenは「ベルギー海軍は深刻な問題に直面している」「新型フリゲート艦の納入が完全に滞っている」「緊急対策がなければ海軍は崩壊の危機に瀕する」と報じ、まだASWF計画の遅れに対する具体的な対応は検討段階なのに、米国建国250周年を記念するパレード(7月4日)に派遣した1番艦レオポルド1世がエンジンの冷却システムに影響を与える技術的な問題、ディーゼルエンジンやガスタービンの始動装置に圧縮空気を送り込む高圧空気圧縮機の問題で立ち往生していることが発覚。
Het fregattendossier bezorgt hoofdbrekens. Het gaat helemaal de verkeerde kant uit met leveringstermijn en prijs. Dit is voor ons niet aanvaardbaar.
We zijn in gesprek met de Nederlandse regering, maar intussen zal ik me – via een RFI procedure – informeren bij de andere… pic.twitter.com/aEthBamT28
— Theo Francken (@FranckenTheo) July 19, 2026
ベルギーメディア=VTMの取材に応じたフランケン国防相は「新しいフリゲート艦(ASWF)調達は頭痛の種だ。納期と価格の面で事態は完全に悪い方向へと向かっている。これは我々にとって到底容認できるものではない」「我々は現在オランダ政府と協議を行っていますが、並行して他にどのような選択肢があるかを探るべくRFI(情報提供依頼)の手続きを通じ、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、トルコといった他の欧州のフリゲート艦建造企業に対しても情報照会を行う予定だ」「本計画に関する決断は10月に下す予定だ」「いずれにせよ既存の艦艇はすでに限界に達しているため、我々には新型フリゲート艦が早急に必要だ」と言及。
イタリアはFREMM EVO、ドイツはMEKO A-200、フランスはFDI、スペインのALFA-4000、トルコのイスタンブール級だと予想され、誰がベルギー海軍の需要を獲得するのか注目されるが、ベルギーはオランダとの協力を維持するため既存艦のリースを望んでいるかもしれない。
Dichiarazioni congiunte con il Primo Ministro della Repubblica Portoghese, @LMontenegro_PT https://t.co/AQMtEZLhcP
— Giorgia Meloni (@GiorgiaMeloni) July 20, 2026
ちなみに、イタリアのメローニ首相はポルトガルのモンテネグロ首相との会談後「ポルトガルがフィンカンティエリからFREMM EVOフリゲート艦を3隻購入する決定を下したことに喜んでいる」「これはイタリア防衛産業への評価であると同時に欧州が自らの技術力や企業に投資することで自律性を強化できることを示すものだ」「また海洋領域において我々がより緊密に連携する好機であるとも考えている」と述べ、Breaking Defenseは「この契約は約39億ユーロの価値がある」と報じた。
ポルトガルがFREMM EVOの生産枠を押さえたため、ベルギーの選択肢は更に制限されることになるだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:F931 Louise-Marie





















イタリアの防衛産業、地力が強いな
欧州は自動車産業も統廃合進んでるんだからEUと言う視点で造船業界も統廃合すべきだと思うんですけどね。現状あまりにも効率が悪すぎますよね。あっちこっちで納入遅れ続いてますし16~32セルのフリゲート艦作るのに、日本の最新鋭イージス艦と同価格なのは明らかに異常です。
戦闘機や戦車みたいに複数の国で共同開発すれば、大量発注による価格低下、部品供給の安定、整備の効率化と良い事づくめだと思うんですけどね。
えっ、どうせ計画途中で喧嘩別れになる?まぁそれはそう…
実際は雇用の確保や地場産業を守るという政治問題化するので難しいとは思いますが。
生産力に余裕ありそうな日韓を含めないのはやっぱり極東は遠くて何かあったときの対応ができないからかな
MEKO A200とロナルク級はもうモノがあった気がするけど他のはまだ建造中だったような…
流石に遠すぎますからね…
かつてのドイツ潜水艦みたいに他に品がないみたいな状況でもないですし
物作り基盤が崩壊して日韓の方が遠くても対応が出来るとか言うオチがありそう
ベルギーの地理条件だと、海からの脅威なんてほぼ皆無だろうに、NATO加盟国として、なんかしら出さないといけないから大変よね。
最初はオランダに振り回されるベルギーに同情していたがこの期に及んでこんなできもしない政策しか出せない政府、全然ダメだなに変わりました。ちなみに日韓案はワイも最初考えたが問題が大きすぎて却下。