英国防省は21日、ロシア海軍の潜水艦追跡に投入されているマーリンMK.2に代わる革新的な無人哨戒ヘリを開発するため「4年間で6,000万ポンドを投資、2025年に無人哨戒ヘリのデモンストレーターが初飛行を行う」と発表した。
参考:£60 million development of uncrewed helicopter supports 100 UK jobs
英海軍は無人哨戒ヘリを有人機の補助ではなく「置き換える存在」として見ているのかもしれない
レオナルドUKに開発作業が発注される無人哨戒ヘリのデモンストレーターは、現在この任務に投入されているマーリンMK.2の1/5のサイズ(約3トン)で自律的な運用下でのソノブイ投下能力、潜水艦を発見すると周辺の航空機や艦艇に支援を要請する能力が検証され、最終的に無人哨戒ヘリが実用化されると「潜水艦捜索任務から有人機が解放され、必要時にはマーリンMK.2を投入して対潜戦能力を強化することもできる」と英国防省は説明している。
さらに英海軍の開発担当者は「デモンストレーターの開発は無人機の利点を証明することに役立ち、特に将来の対潜戦に無人機が効果的に貢献できるかどうかを理解する重要なポイントになるだろう。また大きなペイロードを備え、厳しい運用環境下で作動可能な無人機は対潜戦以外の任務で有効性を発揮することができ、艦艇から艦艇への負傷者移送や物資輸送など多目的な能力を開発する」と述べており、無人哨戒ヘリを有人機の補助ではなく「置き換える存在」として見ているのかもしれない。
因みに米海軍は機雷捜索システムを搭載したMQ-8の実証テストを行なっている最中で、トルコ航空宇宙産業も無人航空機アンカに搭載した合成開口レーダーで「黒海を浮遊する機雷の検出に成功した」と報じられており、米GAは投下したソノブイの水中音響信号をMQ-9が中継してカリフォルニア州ユマ試験場で受信することに成功し「P-8Aによる対潜戦のミッションコストを引き下げることが可能になった」と評価されるなど、海軍の無人機活用範囲はどんどんと可能性が広がっている。
関連記事:対潜戦のコスト削減が可能に? 米海軍がMQ-9を活用した潜水艦狩りをテスト
※アイキャッチ画像の出典:LA(PHOT) Dave Jenkins/OGL v1.0
トルコ何気にウクライナ戦争で実際に日宇有している機雷を試験に使っているのかw
イギリス艦載ヘリは現状ハイロー2種になっているのでローの代わりになるだけでも有用そう
海自にこそ相応しいかもね。
現状の人数+無人化で負担を減らしてあげたい。
数年前にアメリカから艦載型無人機を買う話はあったが詳細は不明
それらしき調達情報はある
品目 艦載型UAVに係る調査研究
契約日 2020/09/18
契約相手方 川崎重工業
契約額 760 円
防衛装備庁も2020年9月に艦載型UAVの調査研究を米海軍省と契約しています。米海軍が運用するUAVの情報取得が目的と思われます。
品目 艦載型UAVに係る調査研究
契約日 2020/09/10
契約相手方 米海軍省
契約額 82,390,000 円
研究開発ビジョンに無人機母艦とそれに載せるっぽい無人ヘリのポンチ絵もあった
自衛隊・防衛相はDXについてどういうスタンスなんでしょうね。
他国がやっていて成功しそうなものやアメリカで実証できたものを導入すればいいという「後ろからついていく」姿勢は不味いと思います。
勿論、他国の成功事例を集めるのは必須ですが、DXはスピード勝負ですので、成功した後からついていくという姿勢では常にDXの最先端の軍と能力的にギャップがある事になります。
また、ローカライズした強みは日本独自で開発しないとどの国も参考になるものはありませんし。
従って、日本には日本国土独特の環境がありますからそれも踏まえて独自のDXを自ら企画出来るようになって初めて
中露との脅威に今後も持続的に対峙できますし、自らイノベーションを起こしていけないと今後は応用が利かないゴミみたいな人材しか集まらなくなります。
能力のある組織はイケてないといけません。
革新的な発想で兵器に繋がる機器を開発する国内ベンチャーと積極的に取り入ったり、また、防衛省・自衛隊内でも発想力のある異端の意見を汲み取ってDXの試行錯誤に移っていくような機動性をもたないと、今後は弱くなっていくリスクがありますね。
DXにどんな幻想を抱いてるかは知らないが、コータムをちゃんと普及させてる時点で少なくとも陸自はちゃんと取り組んでるだろ
対潜哨戒機は固定翼機でも駆逐艦の艦載ヘリでも、ソノブイや曳航ソナーや磁気探知機から取得する膨大な量の一次データを、実際の敵潜動向予測に変換するためのマシンパワーが必要と言われてきました(日本の対潜哨戒ヘリが未だに情報処理システムでパンパンに膨らんでるのはそのため)。艦載機の場合は敵潜動向の予測データを母艦に送信しなければなりませんが、戦闘艦で使えるデータ通信回線の容量ってそんな大きくないので、やはり末端側の情報処理能力は今でも重要だと言われています。
MQ-9にソノブイ投射装置を追加しただけのUAVや全重量3トン台の無人ヘリコプターに果たして既存の哨戒ヘリコプターの機能をどこまで付与できるのかよく分かりませんし、完全に互換するつもりもなくて別の戦い方を指向しているのかもしれませんが、これは興味深い動きですよ。特に対潜駆逐艦などは艦載機の航続距離や滞空時間がそのまま索敵能力に直結しますから、対潜ヘリの無人化によって何がトレードオフになって何を得るのか次第ではこの取組はエポックかもしれませんね。ヘリ不足の対潜ヘリ母艦を未だ2隻抱えてる日本にとっては特に注目の研究だと思います。
米軍や自衛隊もその昔有人ヘリの艦載がまだ難しかった時代に
QH-50 DASHなどの無人哨戒ヘリを運用してたのである意味先祖返りですね。
無人ヘリは小型で便利ではあったそうですけど
ペイロードが少なく哨戒にしか使えないのが嫌われて
汎用性のある有人ヘリに置き換わっていったと聞きます。
記事にもありますが、普及の鍵はどれだけ汎用性を持たせられかもポイントの気がします。
日本も前は無人ヘリ使ってたんだから、日英共同開発でコストダウンできたらいいな。
ついでにクロウズネストのキットを分けてもらい、SH-60Kに装着して欲しい。
(※願望ですよ。)
こりゃ買いだな
日本にも商会を介して紹介してもらおう、哨戒ヘリだけに
空母の機体発進時に飛ばす救難用のヘリも無人化できないもんかな。
あれは有人の方がいいんじゃないですかね。
一分一秒でも早く現場に急行し臨機応変な対応が求められるので、今日の技術では厳しい気がします。
救難者がみんな元気いっぱいで、海は穏やか快晴日和ならできるんじゃないかな?
AW101は我が国も当分使用機材だし英国もCrowsnestあるのでCT7-8C×2機、ギアボックスを改良し既存機搭載可能にしてくんないかな?3発はダメよ
3トン級ということなら、MQ-8Cと同クラスだね。
MUMならいざ知らず、有人機を置き換えるにはちょっと貧弱すぎないかしら。
イギリスにその辺のブレークスルーになる技術でもあったっけ?