チェコは約束した砲弾の初回分(5万発)をウクライナに引き渡したが、パベル大統領は今後の見通しについて「7月と8月も5万発づつ、9月から12月までは毎月8万発~10万発の砲弾がウクライナに届けられるはずだ」と述べ、2024年の供給数が47万発~55万発になると示唆した。
参考:Pavel v USA řešil možné zdroje dodávek ropy a plynu s firmami
このレベルの砲弾供給量が2024年以降も維持されれば、年96万発~120万発の砲弾がウクライナに届けられる
ウクライナ向け砲弾の域外調達を主導しているチェコのフィアラ首相は5月28日「約束した155mm砲弾数万発は6月に納品される」「ウクライナは数日以内に最初の出荷分を受け取れるだろう」と、チェコのリパフスキー外相も6月15日「約束した最初の砲弾がウクライナに今日到着した」「これまでチェコは様々なルートを通じて100万発以上の砲弾をウクライナに提供してきた」「今年は途切れなく相当量の砲弾をウクライナに供給できるだろう」と言及。
První zásilka munice z naší iniciativy před časem dorazila na Ukrajinu.
Děláme, co je třeba.
— Petr Fiala (@P_Fiala) June 25, 2024
フィアラ首相も6月25日「既に約束した砲弾がウクライナに到着している」と言及し、チェコ国営通信も6月27日「チェルノホヴァ国防相は第一弾として5万発の砲弾をウクライナに届けたと明かした」「今回の引き渡し分はドイツが拠出した資金で購入した18万発の一部だ」「毎月数万発の砲弾がウクライナに届けられる予定で、目標は年末までに最大50万発の砲弾を引き渡すことだ」「この物量を調達する資金は既に確保されている」と報じていたが、パベル大統領も今後の砲弾供給に関する見通しを明らかにした。
パベル大統領は「7月と8月も5万発の砲弾が、9月から12月までは毎月8万発から10万発の砲弾がウクライナに届けられるはずだ」と言及、6月~12月までに届けられる砲弾の総数が47万発~55万発の間と示唆した格好で、概ねチェコ国営通信が報じた内容と一致する。

出典:Сухопутні війська ЗС України
仮にチェコの取り組みへの資金供給が継続され、このレベルの砲弾供給量が2024年以降も維持されれば「年96万発~120万発の砲弾をウクライナに届けられる」という意味になり、ウクライナにとって砲弾発射量の格差を埋めるのに役立つだろう。
因みにゼレンスキー大統領はチェコから届いた砲弾について「既に戦場で使用されている」と述べた。
関連記事:チェコから砲弾5万発がウクライナに到着、年末までに最大50万発を供給
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※アイキャッチ画像の出典:Petr Pavel
チェコの弾薬供給、今後も注目したいと思います。
無理にコメントしなくてもさあ…
ウクライナ=ロシアとの砲弾格差がある中で、(たまに見かけるのですが)ウクライナが大攻勢をかけるならば、どこかで砲弾を備蓄する必要があります。
ウクライナ側の考えにたてば、前線が逼迫する中ですぐに使う事も合理的であり、届く事に期待しすぎずに作戦を立てている事も悪くはないなと(逆に言えば大攻勢も難しくなります)。
上記を書きかけたのですが、前線の状況・その他情報も増えますから、見守ろうという感じで短くなった感じですかね。
>因みにゼレンスキー大統領はチェコから届いた砲弾について「既に戦場で使用されている」と述べた。
素晴らしい。
EUとアメリカはウクライナを勝たせたいなら、ロシアの砲弾生産量を超えてみせると宣言してほしいなあ。
経済力で戦争に勝つというのはそういうこと。
具体的な砲弾生産の中味とは?
少なくとも年96万発~120万発は主力榴弾砲の122/155mm砲弾を指していると思うし、ロシアの生産量300万発はロシア外含めて全ての砲弾の合計でしかなく主力榴弾砲の割合が70万発との話がある。それなら現時点で超えているのではないのか。
砲弾生産量でロシアを超えるのは簡単な話、安価で作りやすい20mm機関砲や迫撃砲弾にリソースを割り振るだけで目標を達成出来る。でも貴方が考えているのはそうではないだろう。
別に砲弾だけが全ての解決手段ではないし、長距離精密攻撃出来るミサイルで後方を叩いて前線を干上がらせる事も出来る。全てにおいて何かを破壊するのにむやみやたらと砲弾を撃つ必要も無い。
経済力があるからと力を無制限に使える訳でも無いし同レベルのガチの殴り合いだけが答えかは疑問。経済力があるなら数の少ない高性能兵器でより効率よくだって選択肢の一部としてあるのに数によるごり押しで勝つのが正解とか流石にね。
月5万という事は1日換算だと1600発程かな?
ウクライナの砲撃が1日2000~3000発って話だから五割以上増しになるのは心強い
だがやはりもう一声欲しい所ではある
アメリカの新規の砲弾工場が稼働すれば1日4000~6000発くらいになりそうなのだが……
チェコが域外で「見つけた」80万発、どの位購入出来たんだろう?
ほとんどのソースは「2024年中に50万発」としか言っていない
市場流通品の多くは在庫だと思うけど、どのくらいの量が域外で新規製造されているのだろうか?
来年には米国も欧州もそれぞれ年間120万発を達成できそうだけど、域外での今後の供給量は?
流石に年間100万発も作れないと思うけど、どこかで大量生産してるのかな?
もしくは製造量が少なくても韓国とかが在庫を放出すれば、数年間は100万発規模の供給が確保出来る?
インド製だったりして
西側の砲弾はトルコと韓国、あと確か南アフリカね
旧ソ連製は知らん
補足
西側砲弾の新規製造分調達する国ね
チェコの立ち回りは法の支配を掲げる西側として模範的ですね
弾薬供給に尽力するが盲目的ではなく、無許可でウクライナ軍に参加した義勇兵を外国軍参加及び略奪の容疑で起訴していたりします
ウクライナでは貴重なメガネと呼吸用マスクを盗んだ。 「私たちが法律だったんだ」と男は言う
2024 年 7 月 3 日
Na Ukrajině kradl cenné brýle i dýchací masku. „My jsme byli zákon,“ říká muž
(クッキーの関係か直リンだと読めなかったりする場合アリ。その場合は記事名で検索して飛んで下さい)
リンク
ブチャやイルピニで活動していたそうなのですが、
>証言によると、シマンは義勇武装大隊の死刑執行人にもなったという。 「我々は警察であり、裁判所であり、いざというときは銃殺隊だった」と彼は付け加えた。
なんて供述もしていたり…
ブチャやイルピニで活動していたそうなのですが、
>証言によると、シマンは義勇武装大隊の死刑執行人にもなったという。
「我々は警察であり、裁判所であり、いざというときは銃殺隊だった」と彼は付け加えた。
なんて供述もしていたり…
さらっととんでもないこと言っとるな。法治国家じゃなくて人治国家やないか
今日のバグダン氏の動画見てたらモノはあっても人が…
帰還兵は悲惨だ
簡単に日常には戻れない
むかし戦争する脳という本があったが、戦争と精神疾患の関係は軽く見られがちだ
そのものが認識されるようになったのが1次大戦以後で、本格的になったのがベトナム帰還兵問題でしたっけ?
現代のアメリカでもアフガン、イラクの帰還兵のそれ関係は社会問題化してますし
そこらへんに失敗するとランボーみたいにやらかして
「戦場には、『礼節』ってもんがあった。助け合い、支えあっていた・・・」
「100万もする武器を自由に使えた・・・それが、国へ戻ってみりゃ、駐車場の係にもなれないんだっ!!」
となるわけで
第一次世界大戦のシェルショックが始まりですね
当然WWIIでも朝鮮戦争でもいたわけですが
ランボーはまぁフィクションなんでいいけれど
実際は心身共に深く損傷して仕事で使い物にならない人が大量に生まれます
だからこそ先日のポーランドの決定が引っかかるんですよね
五体満足でないもの、一見無事だけど心のほうでより大きく傷ついたものが帰国してきたとして
ポーランド社会は彼らとその負担を受け入れるんだろうか?
相当に気合入れてフォローしないと間違いなく悪い影響しかないし、そのせいで体感治安悪化とかにでもなれば、ウクライナ系への白眼視、差別運動につながるかもしれないなと思ってます
自分も拝見したのですが、仰るような感想を抱きました。
英雄として送り出したものの、悲惨な現実ですよね。
ウクライナが国家としてどのような処遇をする力が残っているのか、ウクライナ人が社会的に受け入れられるのか注目しています。
なんやこのイケオジ
約束守って誇らしくないの?
元NATO軍事委員長、アメリカ、フランスから勲章も貰ってる方ですから、頑張ってるんでしょうね。
ショイグによれば、ロシアは2023年度末までに年間350万発の
生産体制を確立すると
それに加えて欧米ソースだと北朝鮮から100万発供給(根拠不明)
ロシアは月間30万〜40万発打ち放題ということになるが、、、
チェコのイケメン大統領の支援で戦況が覆せるかは、前線の今後の
状況が全てを物語る、だな
どこかで読みましたが。
チェコは、調達した砲弾を右から左にウクライナに渡しているわけではなく、
自国工場で不具合(弾帯?)や相性(装薬?)の調整をしているとのことでした。
ロシアが輸入している某国製の砲弾のような不具合が少ないものと想像します。
ウクライナにとっては、ありがたいことなのでは。