欧州関連

チェコ、最新の多連装ロケットシステム「Vampire」をウクライナに提供

ウクライナ陸軍の第10山岳強襲旅団は多連装ロケットシステムを使用した攻撃シーンを公開、チェコ共和国がRM-70の最新バージョン「RM-70 Vampire」をウクライナに提供していることが判明した。

参考:10 Гірсько- Штурмова Бригада

3分程度で計80発の122mmロケット弾を20km先の目標に叩き込む事ができる

チェコはロシア軍が侵攻を開始した2月24日以降にT-72M1×40輌、BVP-1×5輌、Pbv501A×56輌、DANA×20輌などをウクライナへ提供、この中には122mmロケット弾を40発装填したランチャーを搭載する多連装ロケットシステム「RM-70」も含まれていると言われていたが、ウクライナ陸軍の第10山岳強襲旅団は多連装ロケットシステムを使用した攻撃シーンを公開してチェコから受け取ったRM-70が最新バージョン「RM-70 Vampire」であることが判明した。

旧ソ連規格の122mmロケット弾を40発装填できるランチャーとデジタル射撃管制システムを採用した「RM-70」は面制圧向きの多連装ロケットシステムだが、発展型のModularは旧ソ連規格の122mmロケット弾とNATO規格の227mmロケット弾の両方に対応しているため精密攻撃が可能になり、最も新しいVampireは軽装甲タイプの車体に変更したタイプだ。

ただウクライナ陸軍が使用しているVampireは122mmロケット弾が搭載(Modularの227mmロケット弾対応はオプション扱いらしい)されているため、HIMARSやMLRSのように遠距離の目標を精密攻撃することは難しいが、40発を20秒で発射→2分で予備弾をリロードできるため3分程度で計80発の122mmロケット弾を20km先の目標に叩き込む事ができる。

出典:KarelŠubrt/CC BY-SA 4.0 RM-70 Vampire

因みにウクライナが受け取ったVampireの数は20輌で、1輌あたりの調達コストは16.5万ドル(約2,280万円)らしい。

関連記事:HIMARS×2輌分の火力を投射可能なM270MLRS、ウクライナへ到着

 

※アイキャッチ画像の出典:10 Гірсько- Штурмова Бригада

英BAE、消耗型と再利用型の無人戦闘機に関するコンセプトを発表前のページ

豪州が詳細な原潜調達計画を2023年に発表、暫定的な潜水艦導入の是非も次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    グリペン好きなブルガリア大統領、署名したF-16V導入契約を拒否

    ブルガリア政府が承認した総額12.5億ドル(約1,354億円)のF-1…

  2. 欧州関連

    RheinmetallがFuchs-JAGMを発表、AGM-179を24発装填可能

    RheinmetallとLockheed Martinは9日に開幕した…

  3. 欧州関連

    ポーランド政府、ウクライナへの武器供給は契約分と事前合意分のみ実行

    ポーランドのモラヴィエツキ首相が「自国の軍事力を強化するためウクライナ…

  4. 欧州関連

    ゼレンスキー大統領、反攻作戦はプーチンを交渉に引きずり出すのが目的

    米メディアの取材に応じたゼレンスキー大統領は「クリミアとの境界線に接近…

  5. 欧州関連

    ドイツの自走式対空戦闘車輌「スカイレンジャー」が売れない理由

    ドイツのラインメタルは14日、自走式対空戦闘車輌「スカイレンジャー35…

  6. 欧州関連

    需要が高まる伝統的な砲兵装備、BAEがM777の生産再開に乗り出す

    BAEのM777は生産ラインの閉鎖が決まっていたものの「M777に関す…

コメント

    • 鳥刺
    • 2022年 7月 16日

    ロシア軍の攻撃再開に対抗するには、こういう前線の敵攻撃部隊・直協の砲兵を破砕できる兵器も入用。心強い事です。迅速に大量の火力を投射して即刻陣地変換できる能力は、今のウクライナ軍のニーズともマッチしていますし。

    18
    • フラット
    • 2022年 7月 16日

    一輌あたり2280万って安っ
    20輌購入しても10式戦車1台未満って

    25
      • マロリー
      • 2022年 7月 17日

      うん、だってただのトラックだし、ただの発射台だし。 高いのはこれじゃなくて、発射される砲弾のほう。
      アウトレンジから一方的には発射する兵器に、超高額な装甲は必要ないし、超高額な主砲の発射システムもどこでも走破できる無限軌道も必要ないしね。

      2280万の価格の大部分はデジタル射撃管制システムでしょ。車両自体はそれなり程度の防弾性能だろうし、安いと思う。

      3
    • 通りすがり
    • 2022年 7月 17日

    >NATO規格の227mmロケット弾の両方に対応しているため精密攻撃が可能になり、
    HIMARSのロケットは結構多く提供されているという話だから、オプションのジョイントか何かを一緒に送られていたら、HIMARSの代わりにもなるってことか?
    HIMARS4機って、すくなっって思ったけどかなりの戦果あげているし、エスカレーション抑えるのが目的で、実はこの発射機で打ってたりして

    1
    • 無無
    • 2022年 7月 17日

    122ミリタイプだと射程は淋しいが、タイヤ式の機動性を生かして素早く展開しサッと逃げる戦法をとれば相当に働き場所がありそう、しかもお買い得感高過ぎ
    これはウクライナ以外からも引き合いを期待できるでしょう、
    売れ筋商品とは不必要な最高性能を盛り込んだ高価格帯に非ず、ただ顧客のニーズに噛み合えば良いの典型ではないのか
    国産品に欠けてるのはこの概念

    8
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  2. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  3. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  4. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  5. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
PAGE TOP