ウクライナ軍は1日と2日に侵入してきた84機の無人機を全て撃墜することに成功、しかしアナリスト達は「無人機を迎撃するコストが見合わないなので、攻撃手段と防御手段の不均衡が長く続けば西側諸国の負担になる」と警告している。
参考:Воздушные силы объяснили, почему “Шахеды” не сбивают вдоль Днепра
参考:Ukraine Defends Against Russia’s Inexpensive Drones With Far Costlier Missiles
参考:Українські сили ППО збили майже 500 іранських безпілотників з вересня
参考:U.S. awards $624 million contract to replenish Stinger missile stock
Shahed-131/136の迎撃に活躍するNASAMS、但し攻撃手段と防御手段のコストが見合わない
ロシア軍が黒海やクリミアから発射するShahed-131/136はドニエプル川に沿ってウクライナ中央部に向かうことが多く、侵入コースが判明している無人機を「なぜドニエプル川の上空で撃墜しないのか?」と問われたウクライナ空軍は「無人機の接近を知る方法が音しかないからだ」と主張した。

出典:Twitter経由 撃墜されたShahed-131/136
空軍の報道官は「目標に向かう無人機が視覚的に捕捉されることを防ぐためロシア軍は夜間にShahed-131/136を発射し、ドニエプル川に沿って非常に低い高度で移動するためレーダーで検出するのが難しく、我々は無地機の作動音でしか脅威を発見することができない。しかも音を頼りに目標を追尾するのは想像以上に大変で、市民からの通報があっても目標は時速150km/hで移動するため我々が到着する前に何処かへ飛び去ってしまうんだ」と述べたが、新年の1日と2日に侵入してきた84機のShahed-131/136を空軍は全機撃墜している。
ロシア軍は戦術を変更してShahed-131/136による攻撃を日中から夜間に変更、そのためウクライナ軍はMANPADSによる対処が難しくなったものの拠点防空と配備されたNASAMSが機能し、Shahed-131/136の迎撃に効果を発揮しているらしい。

出典:Soldatnytt/CC BY 2.0 NASAMSランチャー
NASAMSはAIM-120を搭載するランチャー、目標を検出・追尾するためのAN/MPQ-64(もしくはGhostEye)、これを制御するためのFire Distribution Center、弾薬を補充するための補給車両の4つで構成され、第三世代のNASAMS向けに開発されたAIM-120の射程延長版「AMRAAM-ER(AIM-120C-8のシーカーとノルウェー企業のナーモが新規に開発したロケットモーターを組み合わたもの)」はAIM-120C-7と比較して交戦距離と交戦高度が50%以上拡張されている。
さらに第三世代のNASAMSランチャーはAMRAAM-ERに加え、AIM-9XやIRIS-Tといった特性の異なる空対空ミサイルを混載運用することも可能で柔軟性の高いマルチミサイルランチャー化しているのが特徴だが、ウクライナ提供分のNASAMSが「AMRAAM-ERを使用できるタイプ(第三世代)なのか」「1基のシステムにランチャーが幾つ含まれているのか」などは不明で、米国は計8基のNASAMSを提供すると発表しているものの現時点で引き渡されたのは2基に過ぎない。
そもそもNASAMSは米軍備蓄にある装備ではなく、残り6基は昨年11月30日にレイセオンと製造契約を締結(契約完了期日は2025年11月28日)したばかりなので引き渡しは当分先の話だが、ウクライナ軍曰く「NASAMSランチャーに迎撃弾(AIM-120)を再装填する暇がないほど迎撃作業が忙しい」と表現しており、ロシア軍が1度の攻撃に投入するShahed-131/136の数を増やすか、侵入コースを変更するか、NASAMSが配備されていない都市やインフラに目標を変更すれば防空シールドを貫通しやすくなるのは明白だ。
ウクライナ空軍の報道官も「これだけ敵の攻撃が激しくなるともっと多くの対空兵器が必要になる」と指摘しているが、米国のアナリスト達は「2万ドルの無人機を迎撃するコストは50万ドル(NASAMSで使用するAIM-120のコスト/S-300で使用する迎撃弾は14万ドルらしい)で、これを運用するための努力をどこまで維持できるだろうか?」と指摘しており、攻撃手段と防御手段の不均衡が長く続けばウクライナ支援コストが西側諸国の負担になると警告している。
攻撃手段と防御手段の不均衡は「Shahed-131/136の射点や保管庫を攻撃できる手段の欠如」も影響を与えている
ウクライナ軍は1月3日時点で「500機以上のイラン製無人機を撃墜している」と明かしており、10月10日以降の約3ヶ月間に使用されたShahed-131/136の数を600機(目標に着弾した数含めた数字)だと仮定し、この攻撃ペースが2023年も維持されると「ウクライナ軍は約2,400機(この数字はロシアがイランに発注したとゼレンスキー大統領が言及したShahed-131/136の数と一致する)のShahed-131/136と交戦するための対空兵器が必要になる」という意味で、これとは別に巡航ミサイルと交戦するための対空兵器も必要になる。

出典:Raytheon NASAMSランチャー
ウクライナ軍は迎撃率を高めるため「1発の巡航ミサイルに対して2発の迎撃弾を使用している」と明かしており、無人機にも同じアプローチを使用していれば必要になる迎撃弾の数は飛躍的に増え、仮に2,400機の20%をNASAMSで対応すると480発(1発対応)~960発(2発対応)ものAIM-120が必要になる計算だ。
ゲパルトのようなレーダーと連動した対空砲がイラン製無人機の大半を撃墜してくれれば攻撃手段と防御手段の不均衡是正に希望を見いだせるのだが、有効射程が約4kmのゲパルト(50輌提供予定)で守れる範囲は限られており、この手の対空兵器を大量にウクライナへ提供しないとアナリスト達の懸念は的中してしまう。

出典:Hans-Hermann Bühling/CC BY-SA 3.0
因みに2,400機のShahed-131/136を達するコストは4,800万ドル/62億円に過ぎず、仮に全てをAIM-120で撃墜するなら12億ドル/1,560億円(NYT紙の取材に応じたアナリスト言及の50万ドルで計算/2020年度の調達実績は109万ドル)、スティンガーで迎撃するなら11.5億ドル/1,500億円(米陸軍が昨年5月に1,300発を6.24億ドルで発注)、PAC-3MSE弾で迎撃するなら117.6億ドル/1.5兆円(2020年度の調達実績490万ドル)もの費用が必要になる。
ゲパルトが使用する35mm弾の調達コストは不明だが、Rheinmetallはウクライナ軍の需要に対応するためスペインの弾薬企業「Expal Systems」を昨年11月に約12億ユーロで買収、これでRheinmetallの砲弾生産量は年間40万発(Expal Systemsが25万発~30万発)に拡大しており、ゲパルト向けの35mm弾もExpal Systemsで生産する可能性があるらしい。
🇺🇦 #Kyiv air defence (#Gepard) working on 🇷🇺/🇮🇷Shahid kamikaze drones pic.twitter.com/3K0W23zGuw
— C4H10FO2P (@markito0171) January 3, 2023
だらだら調べながら書いたので話が長くなってしまったが、攻撃手段と防御手段の不均衡は「安価な迎撃手段の欠如」だけでなく「Shahed-131/136の射点や保管庫を攻撃できる手段の欠如」にも起因しており、米欧州陸軍のマーク・ハートリング元司令官が述べていたように最終的に戦争を勝利に導くのは「防御」ではなく「攻撃」で、特に物量で自国を上回るような敵国と対峙する場合「攻撃手段の対称性」を無視すれば一方的に殴られてジリ貧になるだけだ。
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※アイキャッチ画像の出典:dalکاخ/CC BY-SA 4.0
たしかにコストパフォーマンスが悪いのは事実ではあるんだけど
それで変電所や発電所がダメージを受けるとより高く付きますからね・・・
ソニーがレーザー技術で相当ヤバいブレイクスルーしたっぽいですよ。
体積1mm^3で57kwとかいう従来からすると異次元の性能になっていて、
ドローン迎撃程度なら57kwで足りそうなので、もうこれをFCSに組み込めば良いんじゃねと思いました。
>ソニーグループは世界最小の高ピーク出力パルスレーザーを開発した。
>ピーク出力は57キロワット。共振器の体積は1立方ミリメートル以下で固体レーザーの1000分の1以下になり、直径9ミリメートルのCANパッケージに実装できる。
>励起用とパルス発生用の共振器が重なり合う独自の新構造。半導体生産プロセスで量産でき、生産コストの大幅な削減が見込める。
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今でも対空戦車みたいなのを運用しているのは日本・韓国・中国・ロシアぐらいなのかな?
スウェーデンがLvKv 90というCV90歩兵戦闘車の対空バージョンを保有してます。
イギリス製のマークスマン対空自走砲があるよ。
元は、T-55の車体に載っていたよ。
今はleopard2の車体に乗り換えるという贅沢だが。
WikiのVADSの項(射撃管制装置付きのバルカン)
> 防衛所要上の重要度が低下したとされ、令和2年度に運用停止、令和3年度にはその時点で残っていた176式がすべて用途廃止された。
これ勿体ないなぁ、もう廃棄したんだろうか
M163対空自走砲やらダスターやらまだ現役の国はあると思います。
韓国は従来から運用していた装軌のK30対空自走砲「飛虎」に加えて装輪の「天虎」対空自走砲の配備を始めました。「天虎」の車体にはK808装甲車が使われています。「飛虎」「天虎」の30ミリ機関砲用のAHEAD弾を韓国の弾薬メーカーの豊山が開発したそうです。
イタリアが諸事情により採用されなかったオトマティック対空自走砲の砲塔を軽量化してチェンタウロ戦闘偵察車に搭載したチェンタウロ・ドラコをイタリア軍に配備中です。オート・メラーラ76mm艦載砲をベースにしているので毎分120発という速射性と76mm砲弾により目標破壊力が高い点が評価されている様です。
やっぱイタリアなんだよなぁ
本邦も機動戦闘車の車体に76mm積んだの開発しよう
装輪の機動力を活かして発電所などの重要インフラに素早くアクセス
高価なミサイルを使わずにならず物国家の無人機を落とせる イイね
それこそロシアがペレスヴェートみたいなHEL持ってたハズだけど全方面お粗末過ぎて参考にならない悪寒
音がたよりってことは、昔に使ってたでかい聴音装置みたいなのを思い出しますね
現代的なモノだと対スナイパー用の発射音位置測定機材があるけど、アレを改造してで哨戒ライン作れれば楽になるかも。
問題は捕捉したあとの無力化の方法なんだけどさ。
あと標的が音速の数%で移動してるのも問題ですかね。
1km先から音が届いた時点で数十mは移動してるので音がした位置に撃ってもかすりもしない。
この間の中華ドローンによる接近もそうだけど
現代戦では無人機・ドローン対策はもう必須ですね
新しい時代の幕開けですわ
そして安く大量に作れる能力があるのが中共なのが悪い悪寒。
高性能なやつはアメリカ・イスラエルのイメージだけど。
高性能なのに日本エンジンが使われているあたり
まだ輸入便りなのが救いかもね。
この手の都市防空ってどうするか昔から考えてたけど、手っ取り早くやるならデカイヘリでヘリポート付きの高層ビルの屋上にジラフAMBみたいな小型3Dレーダー載せて早期警戒させて、米軍のアベンジャー供与して貰ってポイントディフェンスに当たらせるとか。それが無理ならテクニカルの高級版でスティンガーを2,3発同軸マウント出来るタイフーンやサムソンなどの大口径RWSをピックアップトラックに載せてアッチコッチに配備するしか無いんでは。
一番良いのはロシアさんがパーンツィリS1を大量に供与してくれる事だけど。
2万ドルで簡易小型とはいえウクライナ中を攻撃できる兵器を量産するのは善悪は別にして報道されるたびに凄いと常々思っていました。
イランができることは中国もできるので、日本が仮にこれで攻撃されたら、現状では早期警戒機で発見して海上で戦闘機の機関砲で落とすのが一番コスト的にましなんでしょうかね
将来的には新型のvadsを各施設に配備するのがあるべき姿なのかもしれません
戦闘機の固定機銃だと基本突っ込んでいかなきゃいけないのがなぁ。
低速な標的を追い越しながらの射撃だと撃墜できても飛散した破片喰らいかねないし何なら「後方からの機銃を被弾したら反転特攻」みたいな仕込みも出来るし、後方に無誘導ロケットでも単発中でも、それこそ「投網」を発射したって良い。
100発に1発当たって戦闘機が堕ちないまでも損傷出るだけで損得勘定としてはボロ儲け、当たらなくともヒヤリとさせられれば戦闘機でのUAV対処を躊躇させるには十分でしょう。
というかそもそも戦闘機だと飛行コストと乗員のリスクだけでお高くつくのでレシプロかターボプロップの練習機/COIN機ベースの無人機を投入したいところ。
>レシプロか・・・
P47Dでいかがでしょうか。
都市防空で大口径の機関砲なんて撃ったら、それこそ流れ弾で被害続出だから各国苦労してるんだと思うよ
そうじゃなきゃ「投網」なんていう超アナログ手法が大真面目に検討されることはないでしょう…
都市防空の一つの問題点は、空に向かって放ったものは必ず地上へ落ちて来るって事です。
例え目標に首尾良く命中しても対消滅するわけでは無いので爆散しても破片は落ちて来ますし
それ自体も殺傷能力を持ちます、そして下は人口密集地です。
都市防空では二次被害の対策もセットで考えねばなりません。
Shahed-131/136は西側部品のオンパレードと聞いています。
それならば、リバースエンジニアリングして互換品を大量生産して反撃できないのでしょうか?
イランが量産できるならば、ウクライナでも部品供給をすれば可能なはずです。
もはやロシアを刺激するなどと忖度している状況ではありません。
単にプーチンへの忖度で支援しないわけではないでしょう。
ウクライナがシャヘドで困っているのは一般住民の保護が難しいからで、前線の戦力の問題ではありません。
つまり、ウクライナがロシアに同じように大量生産の安価ドローンでインフラ攻撃をやりかえしても、ロシア軍の戦力をそぐことは困難です。
プーチンがロシア国民の安全をそこまで気にしないであろうことから、『ロシアのやっていることをやり返したら、ロシアはやめる』というのは幻想にすぎません。
むしろ、ウクライナが一番恐れる、ウクライナ側の攻撃でロシア国民が傷つくことで西側諸国の国民が『どっちもどっち』と考えること、また、ロシア国民がこの戦争を防衛戦と認識する、といったことが実現してしまうかもしれません。
この戦争を終わらせる現実的な方法はロシア国民や共和国民の厭戦感情によるプーチン政権の瓦解でしょうから、ウクライナ側はロシアの民衆や民間インフラを攻撃するわけにはいかないのだと思います。アメリカにおけるベトナム戦争終戦をなぞるようにロシア兵士の犠牲を増やして親族の感情を揺さぶるしかないのがつらいところ。
ロシアの民間人に犠牲が出るとむしろプーチンに対ナチス的な大義を与えてしまいますね。
イラン製のドローンは、イラン人手作業の手作り製品だから、性能差がバラバラで、脅威なので、大量生産で同じ性能にしてしまえば、ライン構築に一年以上かかる上に出来るのは、人件費の関係で高い性能低いドローンですからね。
人の職人に機械がまだかなわないのは、ある程度の性能で単期間に何百かの製品の製造ですからね。
車も同じ車数百台ぐらいなら人の職人が手作りでつくったほうがはやくコストもかからない。
機械だとライン構築からはじまる上にコストもバカ高くつく。そのために手作り車が生き残っている。
イランの職人技に一年以上かけないと対抗は難しい。
ロシア側インフラをウクライナ侵攻の補給線となっている都市すら自爆ドローンで反撃できなければ西側諸国の在庫や予算が尽きて迎撃ミサイルの支援が止まり、迎撃ミサイルを撃ち尽くしてウクライナの敗戦となりますね。
外国からの支援無しで過去インフラを破壊されて国民生活や工業力に被害を受け続けて勝利した国はありませんので。
どの国もしこたま自爆ドローンを備蓄して行き、ろくな対処法が無かったとしたら、全面戦争はただひたすら相打ちになるだけというような気もしますね。ある意味クリーンな核兵器による相互確証破壊かな
即ち「核兵器を使わない」相互確証破壊(MAD)ということですね。核兵器は特殊な技術と希少な素材が不可欠だったから仮想敵国とMADを確立できる国は限られていたけど、自爆ドローンならどの国でも持つことができます。また核ミサイルはかなりの高コストで、高額な迎撃ミサイルをアメリカから買っても抑止力足り得るのに対し、自爆ドローンは低価格なために迎撃コストが割に合わず、飽和攻撃が実現しやすい点からしても「自爆ドローンによるMAD」が採用される可能性は高そうです。日本も自爆ドローンも導入して中国やロシアや北朝鮮(場合によっては韓国)とMADを成立させるべきでしょう。
この状況に一番フィットする安価な高射機関砲を強いて挙げるなら2S38が近いんでしょうけどそれロシア製だし、今のところは金の弾丸で小鳥を撃ち続けるしかないんじゃないかなあという気がします。出来るならラインメタルのスカイシールドとか出せばいいのにと思うんですけどね(あれなんかまさにこういう状況に対処するための商品でしょうに)。
本邦でも和製スカイシールドこと高射機関砲システムが研究終了後に全く情報出てこなくなってしまいましたが(車体のゴタゴタのせいであって共通装輪対空型の購入枠がまだ存在すると信じたい)、低空低速目標を低コストで撃墜できるアセットってこれからの戦争では絶対必要ですもんね。スウォームボットによる都市爆撃のような極限状況に至らずとも、先般の韓国のような越境偵察ドローンに手も足も出ないような状態は許容できないですからね。新近SAM導入で自衛隊の対UAV戦能力は向上するとはいえ、車体のベース(74式)が全廃して運用がキツくなっていく87式の後継機種はちゃんと調達してほしいところです。
こと防空という分野においては誘導弾万能論のような思想が幅を利かせているみたいな話を以前どなたかの論説?を読んだ記憶があります。その方も機関砲などの砲弾で迎撃するほうが迎撃にかかるコストが安上がりと解いていた気がします。
ただこの時は無人機の攻撃というよりより速度のある巡航ミサイル対策として推していたと記憶しています。
本邦の場合、航空攻撃の印象は、一般には太平洋戦争のB-29による爆撃の印象が強いように思います。防空の基本方針を定める防衛省にしても、どこかこれに引きずられていると考えます。
基本的に今までは攻撃側の高機能かつピンポイントで狙ってくる攻撃手段を封じる手段を整備してきましたが、ここにきてまさかの低精度で物量で押してくる手段の対策が必要になってきてしまった、という具合かなと思います。
この場合ケーススタディになるのは我が国の風船爆弾攻撃くらいかな?迎撃手段の確立と、製造を封じて米軍はこれを封殺しましたが…
そもそも現存の高射機関砲がドローン迎撃に有効なのかという問題がありますね。ゲパルトも87式も敵有人航空機迎撃の為に作られたものですし。レーダーの換装とシステムのアップグレードで済むのか、それとも丸ごと新規開発しなきゃいけないのか?
ゲパルトのような装甲車両である必要性も無いですよね。
タミヤのプラモデルに、ハーフトラックに四連装20mm高射砲を載せたものがあったのを思い出しました。第二次大戦のドイツ軍のものですが、ああいうのでいいんじゃないかと。レーダーは何とかするとして。
センチュリオンのようにレーダー一体の牽引式でいいぐらいかと。行進間射撃の要もなし、都市部配備は必要に応じ再配置できればいいわけですから。
ただ30mmで射程4-5kmでしょうから、40m以上は欲しいですね。そうなると反動と命中率、重量がスパイラルに悪化していきそうです。
機動力があれば、通報をもとに飛行経路の真下に行けるのではと思いました。
半固定式であれば、射程の長いものが必要でしょうね。
探知が難しいのがこの手のUAVの特徴だから、装軌で接近コースに急行!なんて非現実的では? せいぜい5km四方も移動できれば御の字かと。
基本は接近コースを読んでの待ち構え何じゃないかなぁ
本当かどうかは知らんが、巡洋艦モスクワが撃沈されたのはドローン攻撃に対処した後、SSMが命中したとか。ドローンにCIWSで対抗するのは確実だが弾切れは早い。SAMを使うのはそもそも高く付きすぎるし、機関砲だけではSSMも混ぜられたら心もとない。結局多くの対抗手段を持って、その時点のベストと思われる手を打つしかない。
戦争はますます高くつく外交手段と成り果てた。
(´・ω・`)
小型無人機・ドローン対策の一つの回答としては戦術高エネルギーレーザー兵器に着目しています
これなら迎撃体そのものが地上に二次被害を及ぶ事は無いし、対空ミサイルや高性能対空弾を使用
する場合よりも1射あたりの単価は極めて安いです。
イスラエルでは「Iron Beam」として試験中ですし(1射のコストは僅か3.5ドルとか)、米軍も
試験中です、これからの発達に期待したいです。
Shahed-131/136の有効性に一番着目しているのは、近隣では北朝鮮だろうなあ(中国・台湾も海峡越しに飛ばし合う可能性がある)。
先日の偵察ドローン騒動もあるし100機単位で運用されたら、韓国は確実に対処不能になる。
このままの性能では冬の日本海は越えられない可能性があるが、日本相手にも天候が安定している時期なら使えるかも知れない。
日本も防衛策は考えておくべきであろう。
ウクライナで明らかになったように、先進国であるほどこの種のcheap kill兵器から守らねばならない目標が多く、脆弱であるのだから。
民間に偽装した船から発射されたら、恐ろしいなあ。
大型トラックから、大量にスウォームアタックする自爆UAVを発射するシーンのあるハリウッド映画は見たなあ。
この前ウクライナ軍が、繰り返し使えるドローンでシャハドを迎撃するのを考えてるという話がありましたが、将来的には地対空ミサイルも弾頭だけターゲットの直前で射出して、その他の部分はパラシュートなりで回収して再利用するみたいな方向に行くのかもしれないですね。
ミサイルの原価で高いのはおそらく誘導装置やレーダー、赤外線シーカーなどの部分だと思うので、それらが再利用できたら結構安くなるんじゃないでしょうか。自国領内で使うんなら鹵獲の心配もないですし。
今まで航空攻撃は飛行機やら巡航ミサイルなどの高価な兵器で行うのが常だったので、迎撃側もコスパを考える発想があまり出てこなかったんでしょうがこれからはそういう観点も重要になってくるんでしょうね。
>将来的には地対空ミサイルも弾頭だけターゲットの直前で射出して、その他の部分はパラシュートなりで回収して再利用
複雑な機構を盛り込み過ぎて一発当たりの値段が高くなったら本も子もないですけどね。作動不良とかも起きやすいですし。
中国相手に攻撃手段の対称性と言われてもどうしろと
勝ち目がないというオチになるのか
スカッド狩りが難しかった事を考えると、ドローンやS-300による攻撃は発射位置を攻撃するのは難しいかもしれない。
せめて、港湾設備や空港を攻撃して巡航ミサイルの発射方法を制限したい。
よって日本のスタンドオフミサイル強化は正しいと思います。
安価なドローン対処ですが、赤外線、光量増感の付いたRWS搭載車両を増やすのがいいかもしれません。
まさにターミネーターの世界の様になってしまうので、空恐ろしいです。
>ターミネーターの世界の様
あのシリーズで印象に残っているのはUSJのアトラクション「ターミネーター2:3-D」に登場したエアロスタット(円盤形の小型機。下部に搭載したターレットで攻撃し、損傷を受けると特攻自爆する)で、あれが唯一実用的かつ有効な兵器だと感じました。
小口径機関砲の弾丸で時限信管があるのは。
ボフォース40mm(VTまたは3P弾)
エリコン35mm(ABM弾)
20mm(M940 MPT-SD:試験中)と思います。
この中から35mmを選んだウクライナ軍は賢明と思います。
ロシア製は存在しないみたいですね。23mmで自爆機能が付けば良いのですが。
あとは着発弾(対空射撃では当たり前)でしょう。
ドローンが相手なら、7.62NATO弾のミニガンが良いのではと思います。
ミサイルならば、ハイドラ70ベース(セミアクティブレーザー)が安価と思います。
何日か前にコメントされた方がいましたが、これが一番安価ではないかと。
米国でこれを用いたヴァンパイアシステムを提供予定と聞いています。
ハイラックスにレーダーと重機関銃でなんとかならんか
レーダーと射撃精度がね。
レーダーなんてハイテクなものじゃなくサーチライト積んでる画像もあったから
人力聴音で察知、サーチライトで照らして対空機関砲を射撃というオールドスタイル
WW2の頃の急降下爆撃機より飛行速度遅いし落としやすそう(えっ
ウクライナもシルカを持ってたはずだが、幾つ残ってるか分からんし、そうポンポン改良もできないよなあ。
ウクライナの対空網が最大限消耗をしているタイミングで
ロシアの虎の子空軍全力攻撃+今までの巡航ミサイル&突撃ドローンの
首都飽和攻撃を狙っているのでは……
まず製造拠点を潰すのが一番効果的だし
イランをミサイル攻撃しますか?
イスラエルが、やるかなあ?
列国の将来対空砲では砲兵火砲で対空戦闘をする手法が模索されてます。現状ではBM迎撃用が先行してますが。砲兵は情報化で最も進む部隊ですから、高射部隊の低空警戒情報でリンク戦闘するに最も適しています。榴弾砲も自走化と同時に自動化も進んでますので自ずと適合可能です。
近距離SAMは射程が短すぎで経空阻止にはそもそもが不向きでした。しかしその近SAMの弾頭を榴弾砲でアシスト投射すると一挙にロングレンジ化します。砲兵狩りの対AH自衛用からロングレンジ化でエリア防空まで可能になると思います。その際にはCMや自爆無人機対応もなされると思います。
最終的には歩兵隊の迫撃砲でもこれがなされる。対無人機用の自爆機を射出するにも迫撃砲が使える。これは将来迫撃砲の多機能化の一部になるはずです。
高射機関砲では、金額的にはスティンガーの代替にはならないと思います。
1発お幾らで何発使うか&車体価格考えると…
とは言え、その他SAMより安いし、何より随伴能力と即時能力(簡易対空レーダーとしても)。
定点防護ならVADSの様なタイプ(種類が増えるのはアレですが)
それぞれの有利不利考えると、それぞれやっぱり必要よねと。