欧州関連

地上戦を一変させたドローンの脅威、フランスが低空域保護に6億ユーロを投資

フランス装備総局は「防空能力と対ドローン能力を強化するためVL MICA、SERVAL-DSA/LAD、SIMBAD-RCの取得と新型40mm弾薬の開発に約6億ユーロを投資する」と発表、この全ての取り組みは低空域を主戦場にする小型無人機やドローンに対応したものだ。

参考:La DGA modernise et renforce les capacités des forces en matière de défense aérienne et de lutte anti-drones

重要なのは一定の数を揃えられるシンプルで安価なシステムを開発しておくこと

フランス装備総局は28日「防空能力と対ドローン能力を強化するためVL MICA、SERVAL-DSA/LAD、SIMBAD-RCの取得と新型40mm弾薬の開発に約6億ユーロを投資する」と発表、この全ての取り組みは低空域を主戦場にする小型無人機やドローンに対応したもので、防空システムへの関心が弾道ミサイル、巡航ミサイル、比較的大きな空中目標だけでなくなったことを示唆し、地上戦の様子を一変させたドローンへの対策が具体化し始めたことを物語っている。

MICAを流用する地上発射型のVL MICA(8セット発注)はNASAMSやNOMADSのコンセプトに近く、SERVAL4×4にMANPADSのミストラルを統合をSERVAL-DSA(30輌発注)、30mm機関砲とセンサーを統合したSERVAL-LAD(24輌発注)は低空域をカバーする対ドローンシステム、SIMBAD-RC(数量不明)は艦艇向けのミストラルシステムで、新型40mm弾薬は艦艇の対空能力を強化するためのものだ。

今回の投資は2024年~2030年をカバーする計画の一部に過ぎず、装備総局はSERVAL-DSA/LADの取得量について「初回発注分」だと説明しているため、今後も低空域をカバーする装備の取得は続く可能性が高い。

因みにオランダのトゥインマン国防長官は「小型ドローンの脅威を効果的に排除できる単一システムは存在しない」と述べているため、現時点では特性やアプローチが異なる解決策やシステムを多重的に配備するしか対抗手段がなく、特に重要なのは従来とは逆のアプローチ=まとまった数を揃えるのが困難な複雑で高価なシステムではなく「一定の数を揃えられるシンプルで安価なシステム」を開発しておくことだろう。

関連記事:地上戦を一変させたドローンの脅威、オランダ軍がSkyranger調達を発表
関連記事:従来の防空システムとは異なるカウンタードローンシステムとは?
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※アイキャッチ画像の出典:KNDS

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コメント

    • お茶
    • 2025年 2月 02日

    WWIの塹壕戦みたいにショットガンも再評価路線来そうだね。ウクライナ戦争で既に使われてるけど、より高威力・高連射の軍用大口径ショットガンも流行りそう。

    9
      • ポンポコ
      • 2025年 2月 02日

      籠や網がないが、ドローンに直撃された時の防御力はどうなんだろうか?

      対ドローンだと12.7ミリで十分だと思うのだが、30ミリや40ミリというなら近接信管なのかな?

      対ドローンに特化した兵器ではないような気がする。対ドローンにも配慮したということかな?

      対ドローン対策の画期的な専門兵器は、歩兵用とかでロシアが実際の戦訓で戦後に開発したりして。

      2
        • のー
        • 2025年 2月 02日

        一口にドローンといっても、FPVの小さなのから、それこそ巡航ミサイルみたいなのまであります。
        そういうのに全部対応するとするなら、必然的に大口径機関砲+近接信管が最適解になってくるのではないでしょうか?

        9
        • じゃぐりんぐ
        • 2025年 2月 03日

        ゲパルトが役に立った(と言う話)なのでそれに倣った?

        1
    • ざる
    • 2025年 2月 02日

    スカイレンジャーといい各国が我先にと対ドローンで優位に立とうとせめぎ合ってますね。
    ロシアとウクライナはドローンにショットガン積んで対ドローン用ドローンをテストしてますがどっちが主流になるんでしょうね。

    3
      •     
      • 2025年 2月 02日

      両方じゃないかな。
      戦闘機があるからと言って、対空ミサイルがなくなるわけないし。MANPADがなくなるわけでもない。

      対空機関砲は巡航ミサイルもある程度、コスパ良く落とせることも判ったし、弾幕重要だね。

      7
      •     
      • 2025年 2月 02日

      両方じゃないかな。
      戦闘機があるからと言って、対空ミサイルがなくなるわけないし。MANPADがなくなるわけでもない。

      対空機関砲は巡航ミサイルもある程度、コスパ良く落とせることも判ったし、弾幕重要だね。

      1
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2025年 2月 02日

    なにか違和感を感じる。まだ既存の戦訓の延長線上にいるような感触
    SERVAL-LADで本当に対応できるの?
    必要とされてるのはゲパルトの進化系のような存在なのではなかろうか

    10
      • nachteule
      • 2025年 2月 04日

       ゲパルトの進化形って具体的に何ですかね?装軌・機関砲2門・強力なレーダー・最新のEO/IR・エアバースト弾が使用出来る車両って話なんでしょうか?

       SERVAL-LADは低コストで幅広い戦場に対応するのを目的にしている感じを受けるし、レーダーも搭載して将来的にはエアバースト弾の導入も視野にあるので現状の対応能力として不足は無いと思うけど。

    • たむごん
    • 2025年 2月 02日

    防空コンプレックスの基本に、立ち返っているように感じますね。

    低速低空はレーダー探知できない、飽和攻撃、防空ミサイルだけではコスト面で不利、ウクライナ・中東・紅海などで2020年以降あらためて浮き彫りになったのが興味深く感じます。

    10
    • a.k
    • 2025年 2月 02日

    かくして再び、ミトーチョッパーが戦場で味方の頭上に流れ弾の雨を降らせることになったのである。

    という事にならなけりゃいいんですけどねぇ。
    時限信管で自爆するとはいえ、散布型対人地雷並みに不発弾はありそうですし。まあ直撃されるよりずっとマシな、コラテラルダメージで処理されるんでしょうけど。

    2
      • neko
      • 2025年 2月 02日

      そもそもドローンを打ち落とすのに人を殺傷するほどの威力は必要ないと考えているのでゴム弾や粘着弾の散弾にして人を巻き込む前提で撃ってしまえば?とは思います。
      ドローンの爆弾で死ぬよりも激痛で苦しむ方がましでしょう。
      そもそも弾丸も300mも飛ばす必要もなく数十m飛べばいいと割り切れば人に当たった際の激痛も緩和されるのでは?
      新たな弾丸の開発及び生産は高くつきそうではあるけど。

      4
        • NHG
        • 2025年 2月 03日

        お肉でできてる人間より、金属やプラスチックでできてるドローンを壊すほうが威力は必要なのでは
        それに神風ドローンならともかく、数十~数百メートル上空から爆弾を投下するタイプに手も足も出なくなるから、結局よく飛ぶ高威力な銃弾に行き着くはず

        12
        • じゃぐりんぐ
        • 2025年 2月 03日

        弾体を直撃させるのは難しいため、近接信管で空間を除菌する必要があるのでは。

        1
        • ポンポコ
        • 2025年 2月 03日

        過去の航空万能論さんの記事にも「小銃でドローン撃墜は可能」オランダの実験?、そういう記事がありましたね。

        ロシア側の義勇軍人の金子さんという方が、少し前にライフルでウクライナの中型ドローンを撃墜したと言っています。

        ただ、命中させるのが難しいのでしょうね。

        1
          • T.T
          • 2025年 2月 03日

          小銃での撃墜となると、ロシア軍がテストしている7.62mm対ドローン用散弾がちょっと気になりますね。

    • 58式素人
    • 2025年 2月 02日

    シャヘド136の様な戦略用途の物への対策は置いておいて。
    最前線では、散弾銃がもっと評価されて良いのでは?。
    軽機関銃の役割を一部代替するような機関散弾銃?があっても良いのでは。
    歩兵への制圧射撃にも使えるだろうし。
    前記の機関散弾銃?を用いたRWSなどがあっても良いのでは。
    当然、対空射撃のできる昼夜間照準器を標準装備で。
    現用の突撃銃をもっと軽量化し、代わりにダブルバレル化して、
    増やしたバレルで12ゲージの散弾を撃てるようにした方が良いのでは?。
    同じように信号拳銃で散弾を撃てる様にしてみては。
    個人装備の拳銃に、スネークショットの散弾を供給しては。22口径以上に存在します。
    市街戦などでは、ブラックホーネットの様なドローンもありますし。
    そうなると、文字通りの目前に突然に現れるわけですから。

    10
      • アンゴラ
      • 2025年 2月 02日

      安価なFPVドローンくらいなら散弾銃で十分でしょうけど、ハイエンドな装甲の付いたスマートミサイルとかは「散弾ではなぁ!」ってしかならないのではないでしょうか
      散弾銃は基本的に対生物、しかも鳥類用なので

      5
      • 航空万能論GF管理人
      • 2025年 2月 02日

      ウクライナ軍が散弾銃でFPVドローン(Mavicだったかも)を撃ち落とせるかテストを行い「あまり効果がない」と言っているので、どうなんでしょうね?

      23
      • どねつくぼうし
      • 2025年 2月 03日

      >現用の突撃銃をもっと軽量化し、代わりにダブルバレル化して、
      >増やしたバレルで12ゲージの散弾を撃てるようにした方が良いのでは?。
      M203と同様の要領で取り付けるアンダーバレルショットガンのM26MASSというのがウクライナで使われているらしいですよ。
      その後詳しい話は伝わってきませんけど興味深いとは思います。

      2
      • 58式素人
      • 2025年 2月 03日

      素人の勝手な考えではありますが。
      軽機関銃を一部代替す?る機関散弾銃?については、以前にも書きましたが、
      20mmバルカンの20×102mm薬莢を利用した散弾実包はどうかな、と思います。
      散弾銃では、10ゲージ近辺になりますね。
      通常の散弾銃での威力不足?は、弾の大きさ?に依るもの、と考えます。
      発射する散弾はダブルオーバック(直径8.4mm)以上?かな、と想像してます。
      20×102mm薬莢は、多分、世界中にあるでしょうし。

      2
      • ミリ飯食べたい
      • 2025年 2月 03日

      連発ができる散弾銃は結構ありますが、全自動連発ができる散弾銃は意外と少ないですね。
      そもそも散弾銃で弾幕を張るシーンて一体?て具合で運用側が今まで要求してこなかった、あっても特殊用途で需要がない、流通している弾薬が金属薬莢でない=激発時の密閉性が金属薬莢に劣る、装薬量が結構多種多様で安定して動かそうとすると作動方式が複雑化するなんかで官公庁需要もないから作られないジャンルです。

      2
    • A29
    • 2025年 2月 02日

    ソフトキルに期待をしてはいけないので軽量安価なハードキルシステムが必要になる
    これからのMBTにはルクレールの同軸12.7mm旋回機銃が7.62は最適なのかもしれない。現状はタダの機銃だけど

    CCDで常時索敵(パッシブ)→LiDARで目標設定(アクティブ)→車長判断で攻撃
    4人乗りにした方が良さそう。主導装填はナシで

    4
    • Mr.R
    • 2025年 2月 02日

    40ミリ機関砲···VT信管···ウッ、頭が···

    3
    • 防空と言っても
    • 2025年 2月 03日

    後方に侵出してくるシャヘド的なのを落とす拠点防空、野戦軍をFPV、徘徊爆弾から守る野戦防空と沢山やるべき事がありすぎてな…
    拠点防空は今開発中の兵器群でもいけそうだが、野戦は難しい…

    3
    • ブルーピーコック
    • 2025年 2月 03日

    低空から高空まで多層式防空システムが必要と。ミルフィーユかな

    2
    • ななし
    • 2025年 2月 03日

    こうしてみるとVADSを用廃したのがホント悔やまれる

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