エストニアのクースク駐ウクライナ大使は24日「ウクライナに武器を提供してロシアの戦車が破壊されれば我々への脅威は低下する、エストニアの防衛はドンバスで既に始まっていることを理解している」と明かした。
参考:“У России есть военные планы против нас” – посол Эстонии в Украине
米国に次で最も軍事支援をウクライナに提供しているのはエストニア、GDP比では断トツの1位
ウクライナメディアの取材に応じたエストニアのクースク駐ウクライナ大使は「ロシアが演習を装った侵攻作戦を準備しているのを知っている。だからウクライナへの武器を躊躇する必要はない。ジャベリンがロシアの戦車が破壊されれば我々への脅威は低下する。エストニアの防衛はドンバスで既に始まっていることを理解している」と述べて注目を集めている。

出典:KIEL INSTITUTE FOR THE WORLD ECONOMY
クースク大使さらに「私たちはウクライナを見捨てないと誓っているし、同じようにロシアの侵略を受けた他の友人も絶対に見捨てない」と語っており、侵攻後にウクライナへ約束した支援額(人道支援、金融支援、軍事支援の合計)だけで言えば76億ドルを拠出した米国を筆頭にポーランド、英国、ドイツ、フランス、スウェーデン、エストニア、カナダ、日本が続くが、支援額をGDP比で見ると0.8%に相当する資金(300億円以上)を支援したエストニアが断トツだ。
更に興味深いのはエストニアの支援が軍事支援(武器供給など)のみで構成されている点だ。

出典:KIEL INSTITUTE FOR THE WORLD ECONOMY
つまりウクライナへの軍事支援額で見るとエストニアは金額ベースでポーランド、英国、ドイツ、フランス、スウェーデン、エストニア、カナダを上回っており、米国に次いでウクライナを軍事的に支援しているのがエストニアになるというのが興味深い。
勿論、ロシア制裁による自国産業界の損失まで計算に入れれば「誰が最もウクライナを支援に積極的なのか」という見方も変わってくると思うが、ロシアが次に攻めてくるのはバルト三国だと考えているエストニアの危機感は相当なものなのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Офіс Президента України / CC BY 4.0
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>ウクライナに武器を提供してロシアの戦車が破壊されれば我々への脅威は低下する、エストニアの防衛はドンバスで既に始まっている
この理解は正しい。
NATOが想定している仮想敵はロシア以外には無いし、そのロシア軍は通常戦力をウクライナ戦線にオールインしていて他に回す余力は無い。
であるならば、ウクライナの戦場はNATO加盟国の通常兵器の使いどころとして相応しいと考えられる。
まぁ、ロシアと国境を接している国が「自国安保のためある程度は残したい」と言うのは当然だが、緩衝地帯確保済みで周囲に敵国が居ない国まで「防衛力を削るわけには〜」と重火器の提供を渋るのは、流石に説得力がない。
日本なんかはほとんど関係ないけど仮想敵の装甲戦闘車両の類を自国の兵隊つかわず削ってくれるってだけで有り難いよな。言い方はちょっと悪いかもしれんが。
できれば、航空戦力と戦闘艦もより多くの破壊をお願いします。
そういう間接的な防衛と考えれば、日本も多くの援助資金を送るのが、結果的な祖国防衛になるね。
直接軍事費を上げるのもありだけど、潜在的な(明確な?)敵国の軍事力を削ぐ方が今の日本では早いかもね。
(特定野党に邪魔されないっていう意味で。)
ですね。
あの共産党ですら今回は政府に協力的で大っぴらに反対してるのがメロリンQと不愉快な仲間達しかいないですし是非ともやってほしいところです。
まぁ比較的提供の可能性がある重戦力がFH70くらいなのが玉にキズですが。
国際政治において、そういったドラスティックな考えや視点を持つのは悪いことでは無いと思います。ベトナムやアフガン、シエラレオネなど、綺麗事だけでは片付かないのが世界情勢なので。
まあ、下手にTwitterやYoutubeのコメ欄で口に出すと「平和非核9条子供」と煩い輩が絡んできたりしますが。
戦車ってソフトな表現使ってますが、実はロシアの人的資源を殺してくれてる事に
感謝してる気がしてる
バルト3国とポーランドは第二次大戦で連合軍の保護を受けられずにソ連に併合された国だから、NATO抜きで身を護る方法を割と真剣に考えてる印象
西側からの制裁のおかげで、ロシアはウクライナで消耗した分の補充も今までどおりにいかなくなってるだろうから、ますますこの戦場で破壊した分=次の戦争の戦力減少の図式が成り立ちやすくなってるな。
精密誘導兵器含めて次のチャンスはないというが現在の制裁内容です。
特に産業機械やハイテクはもうどうしようもないので2-3年続くだけで窮してそうです。
そこは、インドや中華、中東諸国を迂回して。
結構、ロシアよりの国はありますから。
そこを経由せざるを得ない時点でロシアの軍民両産業は2月24日よりはるかに低調になるのでは。
ロシアに中立もしくは友好的な国で半導体の内製化率が高い国は存在しない。
どの国もお人よしではないので、迂回輸入に加担するにしてもかなりのインセンティブを取るでしょう。
中国は一定量内製化できているが、自国の電子機器産業需要への供給が主目的でそれさえも道半ば。つまり半導体輸入国家なので、ロシアに大量に安く供給するなんて論外でしょうね。
次に起こるであろう極東での戦争時にロシアにチョッカイ出されないように弱体化させておくのは日本の国益にも合うと思う
軍事援助は無理でも資金援助は本邦もさらに行うべきだろうな
エストニアは現在の状況を真剣に見てますね…聞いているのかねドイツ君!
そんなドイツショルツ首相のシュピーゲルによる単独インタビュー
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機関銃で打ち抜ける車両とか提供しても意味ないし…核戦争とか怖いし…ほらっNATO諸国の防衛もしないといけないし…
そう!中期的には支援するよ!中期的に!と言を左右にして兵器提供を拒む内容でした
つべこべ言ってんじゃねえよ残りの髪の毛粛清すんぞ
おっと失礼
このニュースを見て思い出したのがエストニアの洗練されたデジタル国家政策。
彼の国がそこまで徹底して国家のデジタル化を進めているのは「万が一ロシアに侵略されてもサイバー空間に亡命政権を作るため」という原動力があるそうで・・・
エストニアの国家デジタル戦略はよく「日本も見習え」と取り上げられがちなのですが、デジタル戦略だけでなくこれほどの国家防衛に対する危機感・覚悟を国民も含めて見習わなければ到底真似できないシロモノだと思いました。
エストニアはバルト三国でも良く優等生と指摘されることがありましたが、ここに来て遺憾なくロシアへの準備を支援してるなと。
デジタル戦略は人口数少ないことでの置き換えのやり易さもありますが、日本も我が身として対応必要ですね。
逆転の発想で、非軍事支援を徹底的にやる手もあると思いますけどね。
ファイナンス面だって更なる直接支援だって債務保証だっていいし、救急キットだって幾らあっても足りないだろう。移動手術車(名前失念)の提供で助けられる人命もあるだろう。法改正はあればいいけど、その前に支援の意志の不足が問題に思えます。日本もレベルショルツってことですな。
支援(ネタ枠):野外炊具車、カレーレシピ、SDF饅頭…(だめ?)
まあ、SDF饅頭以外の備品については、これから台風シーズンでもありますので…
災害が非常に多い土地柄故おいそれとは供与出来ないでしょうねぇ
日本周辺のロシア極東軍は根こそぎ引っこ抜かれて地獄のウクライナ戦線送り
ウラジオストクの海軍歩兵旅団はもう既に壊滅した
日本はもう既に十分な支援の見返りは手にしている
決してウクライナのためだけの支援じゃない
エストニアの言うとおりで、ロシア軍の消耗は北海道の防衛に繋がる。
日本も軍需品や医薬品だけでなく重装備も提供してほしいけど、いろんなしがらみで銃弾すら送れていないのが本当にもどかしい。
これを契機に法改正や憲法改正議論の推進、色んなところから吹き出てきた親中、親ロシア派の人物や団体の将来的な排除をお願いしたい。
できないとか難しいではなく、やらないといけないと思う。有事になってからでは遅い。
ほとんど政治に属する事だけれども。
今次のウクライナを巡る危機に対応するために、
日本のイージス艦8隻のうち、本土のBMD任務につく艦以外の艦を
米第7艦隊の指揮下に派遣してはどうだろうか。
もちろん、整備を含めたローテーションを作る形で。
そうすることで、第7艦隊所属のイージス艦を玉突きの要領で
欧州に派遣してもらい、バルト海域で(出来れば黒海でも)
BMD任務に就いてもらえたらと思う。ロシアがおかしくなった時のために。
そう考えると、日本のイージスアショアは、さっさと実現しておくべきだったとも思う。
ロシアが単にウクライナを侵略するだけでなく、その相当な領土を恒久的にロシア領に編入しよう目論んでいることが示されるにつて、周辺諸国の警戒度は一層高まっているようです。
4/25付フィンランド紙《ILTALEHTI》は、フィンランドとスウェーデンは5月中旬にもNATO加盟を同時申請すると報道しました。
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またスウェーデンが155㎜自走砲FH77BW一式をウクライナに供与するという話が出ているようです。
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