最終日を迎えたドバイ航空ショーに参加しているエアバスは18日、物資輸送だけでなく空中給油にも対応した構成のA400Mをインドネシアから受注したと発表した。
参考:Indonesia Ministry of Defence orders two Airbus A400Ms
カザフスタンに続いてインドネシアからも受注を獲得したエアバスのA400M
欧州のNATO加盟国はC-130など戦術輸送機の後継機を共同開発するためA400Mの開発計画(後にエアバスが開発プログラムを主導することになる)を立ち上げたが、各国の思惑や開発コストの問題等でイタリア、ポルトガルが計画から離脱するなど国際共同開発の悪癖に悩まされるものの何とか形になったA400Mは開発参加国から170機(当初計画より10機減)の受注を獲得済みで、すでに100機以上のA400Mが引き渡され輸送任務に従事している。
しかしA400MはC-130の発展型にあたるC-130Jに押されて海外輸出に苦戦しており、2005年にマレーシアへの輸出(4機)以降は輸出話が浮上しても正式な契約まで至らないケースばかりだったが、今年9月にカザフスタンからA400M×2機を受注、その際にエアバスは「同機の累計受注数は176機に達し累計飛行時間も10万時間を突破したため多くの潜在的顧客が望んでいた技術的成熟段階に到達した」と明かし、今後もA400Mの受注数は増加するだろうと語っていた。
その予測通り最終日を迎えたドバイ航空ショーに参加しているエアバスは「物資輸送だけでなく空中給油にも対応した構成のA400Mをインドネシアから受注した」と発表して注目を集めている。
インドネシアが発注したA400Mは主翼下に給油ポッドを搭載できる構成で「ミッション内容に応じて物資輸送と空中給油を迅速に切り替えることができる」とエアバスは説明しており、インドネシアとの契約には4機の追加購入オプションが含まれているため、インドネシアが納入されたA400Mの性能に満足してオプションを行使すれば最初に発注した分を合わせて計6機のA400Mを導入するという意味だ。
A400Mは昨年まで開発国を除く国からの発注が4機止まりだったが、エアバスの主張通り「技術的な成熟が進んだことがカザフスタンやインドネシアからの受注に繋がった」のなら今後も潜在的な顧客からの受注が続くのかもしれない。
因みにブラジル空軍は28機発注予定だったKC-390を15機に減らすと今月12日に発表した。
関連記事:エアバスがA400Mの正式受注をカザフスタンから獲得、累計受注数は176機に到達
※アイキャッチ画像の出典:AIRBUS
軍用輸送機もマルチロールの時代かね?
輸送給油ミサイルキャリアー……このブログだと輸出実績ないことを嘆く書き込みが最近特に多いけど、実際の所対潜哨戒機と中型軍用輸送機を単独開発できたあたり極東の島国はそんなに悪い立場ではないのかなって。裏を返せば日本の安全保障環境にマッチしたカスタマイズを独自の権限でこなせることの裏返しでもあるわけだし
……でもやっぱ輸出実績欲しいわ
実績が欲しいんじゃなくて、サプライチェーンを守りたいだけなんだよなぁ。
ガラパゴスも一種の理想形だけど、いずれ企業が耐えられなくなるから次は共同開発してほしい。
>その際にエアバスは「同機の累計受注数は176機に達し累計飛行時間も10万時間を突破したため多くの潜在的顧客が望んでいた技術的成熟段階に到達した」と語り、今後もA400Mの受注数は増加するだろうと語っていた。
C-2がこのレベルの技術的成熟段階に到達するのは当分先だろうね。
無論、その頃は色々なところが古臭くなってるだろうし、国内のサプライチェーン自体が吹っ飛んでる可能性もある。
実証実験しても、エアーショーに参加しても、顧客の反応は対して変わらない気がする。
エアバスは笑いが止まらんだろう
インドネシアはASEANの中では群を抜く大国
東アジアでのファーストユーザーとしては願ってもない
そりゃ今回の受注で笑顔にはなってるだろうけど、A400Mは度重なる仕様変更や開発遅延と、4兆円以上の開発費と、要求仕様未達による欧州の調達減と、それらの事情が開発国以外には価格に反映される仕様等、実情は輸送機の形した欧州軍産複合体の闇だからなぁ…
これまでエアバスが何度も赤字転落して倒産が危ぶまれるレベルの損害を出してきたのがA400Mだし、今の受注数の倍売り上げても損害の回収は厳しい事を考えると、笑顔は笑顔でも絶対血走った目で笑ってるはず。
>血走った目で笑ってるはず。
想像したら吹いた
開発費考えたらまだまだ大赤字なのでエアバスは必死
エアバス負担の開発費も巨額だし
財務省がC-2を調達から外す根拠にしそうです
既に意味不明な理論で難癖付けてるし、価格高騰を理由に調達数も3機減らしてる
これ以上減らすと本来任務に支障が出るレベルなのでさすがの防衛省も反論するでしょう
むしろ離島に臨時に戦闘機などを展開したり離島の住民避難のための部隊展開に新しく飛行群を作る話も出てるから現時点で不足する可能性すらあるし
管理人の記事は事実を書いてるだけなんだけど、C-2をドバイ航空ショーに持ち込んでいる日本からすると聞きたくないニュース、、、
もちろん記事内容を批判してるんじゃなくて自分の心が耐えきれないというだけの話、、、事実は時として残酷だ。
自分も画面の前で慟哭してしまい、何時間も涙が止まりませんでした
日本の防衛産業の未来が心配です
交渉中だったとかならともかく
航空ショーに出したのに先越されたってショック受けるってどうなん・・・?
そもそもC-2は多国籍輸送機と比べて劣ってはないけどズバ抜けて優れたところもないから実績で対抗されたら勝ち目がないのは明白では?
それでいてサポートとかについては実績が皆無だからな
日本単独で戦ってたら永遠に受注出来ないんじゃねって感じ
とはいえ組むべき相手は自社商品をすでに持ってるし組んでくれる会社も無さそうだよな
民間機ではボーイングが資金難から日本の重工と共同開発したがっているらしいですよ、そこから話が進むかもしれません。
ソースをいただけますか?
これです、和訳サイトですけど。
リンク
リンク
エンジンが半分(相手は4つ)、ジェット、高速(エアライン機と同じジェットルートを飛べる)って
とても優れた特徴があるんですが
それが有利なんかはどうなんやろ。
1発止まっても残り3発があるとも言えるし、エアライン側からすると民間空路に軍用機が飛んでいると誤認で撃墜される恐れがあっていい迷惑やと思うんやが。
流石欧州の雄、エアバス
物自体の性能こそ大差を付けられてるって程でもないがC2に比べて圧倒的な販売力だ
C-2なんで売れないんだろうね
物としてはA400Mよりはるかに出来良いのに
A400Mは見た目がかっこいい。C2は1960年初飛行って言ってもいいくらい古臭いデザイン。ついでにP-1もね。F-3はかっこ良く作って欲しいけど日本じゃ無理だろうな。でっかいキャノピーとか平気で付けてきそう。
カッコイイか?バルジの工夫の無さとか、追加で補強しました的な垂直尾翼の根本とか、あまり高速を狙っていない機体とは言え凹凸の処理がひどいと思うが。
意味不明すぎて草
空中給油機能無いからできる方を選んでるんじゃ。運用コストもなんだかんだ高いし。
空中給油口は上部に設けてあるので、空中給油を受ける事なら可能ですが、そっちじゃなくて?
それと、米空軍式のフライングブームなので、欧州他で主流のプローブアンドドローグでは無いけどね
たぶんあなたの言ってるのは空中「受油」機能のことだと思いますよ。
ここでいう空中給油機能とは、自機から他機へ給油を行える機能のこと指しているかと。
本文にも↓のように書いてあるしね。
>インドネシアが発注したA400Mは主翼下に給油ポッドを搭載できる構成で「ミッション内容に応じて物資輸送と空中給油を迅速に切り替えることができる」とエアバスは説明しており
過剰性能なんじゃないかな
多くの荷物を高速で長距離にってのは海外展開したい先進国にしか需要がない
そして欧州はA400Mが、アメリカにはより積載に優れたC-17がいる
そこに割って入るだけの決定的な強みがないのは確か
性能面での優位性は間違いないから自衛隊が使うには申し分ないけど
チリならw
何をもって出来がよいと言うのかまずは教えてほしい
相手が欲しいのは相手の需要に合った飛行機なわけで
出来が良くても顧客の希望とマッチングしてなかったら売れないよ
近所のスーパーに買い出しに出る程度の小回りの利く車が欲しい顧客に機能充実したワンボックスカー売ろうとしたって買わんでしょ?
本邦に限って言うなら必須の性能だったけどもそこまで36tまでの荷物を高速かつ遠方に運ぶ必要がない国ならC-130で足りるし
A400Mの方は導入国が多いから部品そのものの流通量は多いだろうから導入したらとりあえず部品不足で困る事は当分ないし、空中給油機能もあるから要はそこを買いと見たんでしょうね(あの癖のあるエンジン4発のメンテナンスのこと考えたら国によっては地獄になりそうだけども)
ただ、A400MもC-130程奮ってないから結局大半の国は「そこまで高い輸送機買う位ならC-130でいいよ」で止まるんでしょう
開発構想的に、C-2は戦術任務も行える中型戦略輸送機でA400Mは戦略輸送も行える大型戦術輸送機。
どちらを欲しがる国が多いかと言えば圧倒的に後者だろう。
STOL性能がある戦略輸送機が必要な国はC17を導入済で、戦略輸送機にSTOL性能がいらない国はA330や767を導入済み。戦術輸送機が必要な国は空中給油可能なC130を導入。
戦術輸送機に空中給油能力は求めず5000km超の長距離輸送を求める国になら売れるんじゃないか。そんな国があるのかは知らんが。
市場ミスマッチを売り込もうとする無理か
現実に武器輸入はやってるのに、輸出はかなわないなんて、それは本当に国土事情によるガラパゴスの必然性のせいなのか
そりゃ買う方がガラパゴスなら自分で開発しない限り多少ニーズから離れてようが何だろうが現実にある選択肢から選ぶしかない。
ところが売る方がガラパゴスで買う方が標準的の場合、ニーズに合わなければ買う側は標準的な選択肢をいくらでも選べるんだからそっちを選ぶのは当然。
ガラパゴスだから国産装備を売るのに苦労してるのに輸入はしてる、ってのは別に何の不整合もないよ。