米国とドイツは「長距離攻撃能力配備で合意した」と発表したが、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドは11日「遠距離から敵の目標を精密攻撃できる兵器システムの共同開発で合意した」と発表、モスクワに届く射程を備えた地上発射型巡航ミサイルを開発するらしい。
参考:France, Germany, Italy, Poland agree to jointly develop long-range cruise missiles
参考:Франция, Германия, Италия и Польша договорились о разработке крылатых ракет дальностью свыше 500 километров
欧州における地上発射型ミサイルの配備競争は益々加速していくだろう
米国のバイデン大統領とドイツのショルツ首相は「ドイツへの長距離攻撃能力配備で合意した」と発表し、開発中の極超音速兵器を運用するLRHW、SM-6とTomahawkを運用するTyphon Weapon Systemの欧州配備が確定したが、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドは11日「遠距離から敵の目標を精密攻撃できる兵器システムの共同開発で合意した」と発表。

出典:Lockheed Martin
ロイターは「射程500km以上の地上発射型の巡航ミサイルだ」と報じているが、ドイツのFrankfurter Allgemeine Zeitungは「射程1,000kmを優に超える地上配備型の兵器システムで、このプロジェクトには英国も参加する可能性が高い」「米国との合意でTomahawkの恒久的配備が言及されているが、ドイツは独自の解決策を求めていてTomahawk配備は当面のギャップを埋める時間稼ぎだと考えている」「このミサイルはロシアの目標に向けられる」「モスクワ攻撃が可能性な兵器」と報じている。
因みにオランダは2023年4月「フリゲート艦と潜水艦向けにTomahawkを取得する」と発表済みで、ポーランドも調達を予定している新型潜水艦に「巡航ミサイルによる対地攻撃能力」を要求、MBDAはEurosatory 2024で地上発射型の巡航ミサイル=Land Cruise Missile(Naval Cruise Missileベース)を発表したばかりだ。

出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Jonathan Sunderman/Released
プーチン大統領も6月末「中距離核戦力全廃条約の失効によって米国の地上配備型攻撃能力が現実のものになった」「地上配備型の短距離及び中距離ミサイルの生産を指示した」と発言しており、欧州での地上発射型ミサイルの配備競争は益々加速し、ロシアは地上とバルト海からのミサイル攻撃に直面することになるだろう。
関連記事:ミサイル競争が欧州でも勃発、米独が長距離攻撃能力のドイツ配備で合意
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※アイキャッチ画像の出典:MBDA Naval Cruise Missile
ロシアは戦後も欧州の軍拡に付き合わなきゃ行けない訳だから遅効性の毒みたいなもんだな
世論が先にブチ切れそうなのは欧州のほうだけどね
ないない
欧州は何処の世論も概ね支援を支持してるし、比較的関係の薄い日本ですら支援継続の世論が強い
そもそも支援が嫌でもウクライナが負ければ自動的に自分達が最前線になるんだから、欧州は嫌でも支援か軍拡しなきゃいけないよ
欧米のメディアは経済状況の悪化とウクライナ支援や軍事費増を結び付けないようにしてるからね
でも今のままの状況がこの先5年も10年も続くとは思わないな
イギリスは労働党が海外投資家の目を気にして財政拡大に腰が引けてるからNHSもインフラも状況は改善しないだろうし
フランスも中道連立に社会党が参加すれば不服従のフランスの主張が強かった左派連合の公約は実現されないだろうから不満は溜まったままになるだろうしね
だからいつまでも誤魔化し切れないんじゃないかな
国民連合も今回の選挙では一応支援継続と言ってたけど今のままの状況が続いて経済も改善しなければ
次の大統領選では一体いつまで続けるんだと正面から主張してくる可能性が高いと思う
ただ、プーチンの場合チェンバレンよろしく宥和外交すればそれで万事平和になると断言も出来ない。
断言は確かにできませんが、プーチン大統領に対しては融和的に臨んだ方が良かったと私は思いますね。結果論ではありますが。
まず、冷戦終結後に結ばれたロシアとの口約束に反してNATO東方拡大を続け、ついにはロシアの安全保障にとって死活的に重要であるウクライナとグルジアをNATOに入れるようなそぶりをした、しかも実際にはその気がなかったという不誠実さが今回の戦争の大きな原因であると言えるでしょう。
次に、プーチン大統領は理性的な人間であり、見えている破滅へ国民を導くしかなかったヒトラーとは全く違います。宥和政策を持ち出すのは少々違うでしょう。
個人的にはNATO東方拡大をポーランド-ルーマニアのラインに留めておけば、ロシアと西側は建設的な平和な関係を結べた可能性が極めて高いと感じているので本当に残念です。
そうあって欲しいですね
そうじゃなかった場合は第三次世界大戦の開幕なので
結局、黒海~紅海周辺の土地は呪われていて、ここに住んでいる人達は戦争がやりたくてしょうがなくなるんじゃないかなぁ、とオカルト的なことまで考えてしまいますね
元々アホみたいに核兵器配備してるからなぁ
何も変わらないんじゃない?
私もそう思うんですが、「ウクライナ以後」を見据えた分析って
いずれの陣営からもあまり見ないんですよね
戦術レベルの話もいいんですが、より本質的には、
戦争が程度の差はあれロシアの勝利で終わった後、どういう世界になるか、というのがより重要だと思うんですがねぇ
ウクライナ戦争の終着点や各種選挙の結果で道筋がガラッと変わるだろうし
変数が多すぎて予測できる人居ないんじゃないかな…。
今の段階で『私は未来の事がわかる!』
『正しい道筋はこちらだ!』って言う人がいたら正直詐欺師だと思う。
負けないためのウクライナ支援をしているわけで、確定的な勝ち負けの見通しが立たない以上、裏で検討はしていても漏洩でも無い限り欧米政府レベルの戦後政策が表に出ることはないでしょう。
見えてくるのは、本件のようなロシアに対する抑止力強化の動きぐらいです。
ウクライナ戦争がどのように終わろうとも、数年もして主要国が政権交代をすれば忘れられてしまうでしょう
そして今行っている軍備増強も、いずれは「無駄な出費」として削減対象に
まあ、いつかは削減しようとするんでしょうけど暫くは無理でしょうね。旧ソ連が崩壊し、軍事費を削りに削った結果がこの有様ですし。
韓国と北朝鮮の対立も、
「時間が経って両者の政権が変わればやがて対立など風化して消えてなくなる」
と楽観論者に言われていましたが、
現実はむしろ時間が対立と分断を深化させ、
まったく別の国になってしまいました。
ウクライナとてこのまま東西分割されればそうなる気がします。
また、欧州国家も政権が変わったからと言って大局が変わるとも思えません。
極右政党は親ロシアと言われていますが、
それは軍事的な意味では無く、むしろ彼らは一国で独立した軍事力を強化することを熱心に主張しています。
いずれにせよ時間は誰の味方にもならないと私は思いますね
ほんとにねぇ
ロシアが負けて崩壊の道に進んでも東欧が不安定になるのは確実だし
ウクライナが負けて危機感に煽られて軍拡に進んで緊張感ばかりが取りざたされるのは間違いないし
どっちがどうなろうと大した変りはないんですよ。
それなら講和を成立させて次のステージに進むのを考えるのがマシってもんなんですが
そういう働きかけは許されてないって感じがうんざりするんですわ。
うちのサプライチェーン的な観点からはすでに目標を立てて10年以上の計画で動いていますが、、、
ロシアが勝とうが負けようが中国との経済的依存関係が深まる
ウクライナの戦争とチャイナリスクの合わせ技で、中国からTPPや ASEANへ移管を進める
中東やインドは王政やカーストがあるので深入りしない
その他グローバルサウスは面倒見きれないので、距離を取る
正直、米国がシェール再開して西海岸に積出港設置してくれれば、食糧もエネルギーも環太平洋でどうにか回せる
日本にはグローバルサウスの面倒を見る余裕なんてない
簡単に言えば、デカップリングの理由付け
一昔前だったら、防衛費増額も中国からの脱出もこれほど円滑に進まなかった
フィリピン有事(下手すりゃ台湾よりヤバいと思うのだが)、台湾有事への対応も同様
両陣営共にエスカレーションそのものをカードとして使い、相手の想定そのものを揺さぶろうとしている状況だから下手に予測も立てられないでしょう。
ロシアとしては優位が崩れないウチに終わって欲しいとしても、ウクライナと西側の継戦意思は変わらないと思います。
ロシア国内及び中央アジア衛星国の分断解消に向けた当局やマスメディアの取り組みはあまり宜しくないように見えます。
ウクライナ側民兵の越境挑発行為も続いています。
先月はSBUがシリアでロシア軍に攻撃を仕掛けているとの報道がありました。
モスクワへのミサイル攻撃についても、以前からキーウで発射した中距離弾道弾が7分で到達すると言われていますし、何で読んだか忘れましたが極超音速ミサイルでは3分未満になるとの事。
ATACMSのように、「実は既に配備が完了し使用もしている」というサプライズが準備されるのかもしれません。
ロシアは戦術核の使用タイミングを量っているようなそぶりを見せますが世論の準備が出来ていないでしょう。
隠されているカードが出尽くすまで「ゲーム」は終わらないのだと思います。
米軍のようにトマホークの乱れ打ちとかやらない限り、巡航ミサイルだけでは不十分な気が、、、
ステルス化だけで被撃墜率下げれるのかな?
電子戦を考えても、LRHWやPrSMなどのジャンルが必要だと思うのだけど、、、
EU独自で長距離巡航ミサイルを開発か…。
ウクライナのATACMSみたいに制限掛けられると困るもんな。
それと同時に平時の雇用につなげないと続かないからね
他国から買うばっかりじゃお金逃げるばっかりだから
ロシアは大量の核弾頭、弾道ミサイル・戦略原潜も保有してますからね。
欧州各国が、どこまで軍備を揃えるのか注目したいと思います。
言うても弾道ミサイルも戦略原潜も既にフランスイギリスが保有してるわけでして……大量の核弾頭といっても即応性や残存性、相手国を打倒する
上での必要数、迎撃能力も加味しないといけません
ロシアの核弾頭は生存性の低い地上サイロからの発射型がメインだった気が
それに欧州の核は最悪全弾ロシア向けでも良いですが(というか元々それがメイン)ロシアの核は欧州に全て向けられるわけではない、大都市の数も考えると欧州諸国を全て滅ぼすのに必要な核よりロシアを滅ぼすための核の方がより少数で済むってのも考慮するべきではあります
まぁ全面核戦争な時点で色々終わってますが、欧州的に必要な抑止力は最悪相打ち、可能ならば自分達は致命傷でも生き残りロシアは滅びる、程度のもので十分なので……
ウクライナ戦争の結末がどっちに転んでもロシアの損害は大なので、NATOに喧嘩売れる力は核を除いてないと思ってる。
NATOの全面バックアップありでウクライナは準大国ではあるけれど、2年以上経っても下せてないわけで。
こういう予算獲得のときだけ過大評価して恐怖を煽っときながら普段の戦況報道ではこれでもかと過小評価する。
せめてどちらかに統一しろとは言いたい。
長らく不遇な扱いを受けてきた軍や軍事産業にとって我が世の春なんだろうけど、数年後の反動が怖い。
ロシアが核弾頭を大量に持っていようがフランスだけでロシアの全都市を壊滅させられる数はあるのだから
欧州がロシアに気を遣う必要がなくなったということであってプーチンの試みはアルゼンチンのフォークランド紛争のように相手を軽視した結果強い反発を招いて敗北したようになるだろうね
先日のNATO会議でも欧州やG7はまったく引き下がる気はないのは確定している
戦後も見据えた動きだけど完全に時計が第二次大戦前に巻き戻る感じだね。欧州、中東、東アジア、アフリカと次の世界大戦も凄いことになりそうですね。巻き込まれる形で日本の相手は中国、ロシア、北朝鮮と随分と魅力的な国々だけど3カ国共に相当に軍備強国揃いで頭痛いですね。
北朝鮮には韓国、ロシアは欧州がメインで対峙して日本とは睨みあい、中国とは台湾から沖縄のラインで空海で攻防という感じかな。
あくまで通常戦力でやり合う場合にはなるし、巻き込まれたら終了のお知らせと共に中国、ロシアと愉快な仲間たちに勝てる気がまったくしない。
なんなら北朝鮮担当予定の韓国がいつの間にかチーム中国に加入の可能性も否めないと思うかな。
賢くてカッコいい欧州の白人様達が、中国よりも野蛮なこと言い始めて嫌になるね
中国だって(もうそんなものとっくに手元にあるにも関わらず)「東京に届く弾道ミサイルを開発する」なんて口が裂けても言わないのに
中国大使が「日本の民衆が火の中に」などと脅迫したばかりですがな
またドイツのアメリカ製買うと死んじゃう病が…。とはいえ長射程ミサイルも外国に供給を依存したり機種を絞っていると戦時に在庫払底してそのまま補充されなさそうですし、大量配備するのであれば支持できますね。ロシアがウクライナに対して行っているインフラ空爆を、ヨーロッパもロシア東部・南部全域に対して出来るぞと見せるのは重要です。ロシア軍の広域防空システムの整備はもともと遅れていたものがこの戦争でさらに遅れそうですし。しかし巡航ミサイルは射程が価格とトレードオフされますが、そのあたりのスペックの決定をスルッと行えるのか。
フランスとドイツが同じ計画に入って上手くいくとお思いで?
完成の暁には『目指せモスクワ(MOSKAU)』と名付けよう
>>>中距離核戦力全廃条約の失効によって
一方的に中距離核全廃条約から離脱したのはトランプだな
ここの一部の人は全面核戦争になれば、真っ先に東アジア最大の
米軍基地がある我が国が中露の最優先目標で火の海になり、
民族絶滅必至になるのを理解しているのか?
なんならアメリカ本土よりも大惨事になるというのに
こういう思考回路がマジで理解できんわ
大丈夫ですよ,日本で熱核弾頭による被害は首都圏と沖縄に集中しますので、死者は2000万人程度です。民族絶滅には程遠いですよ。
どのみち相手が核持ってようが持ってなかろうが実質使えないというのが分かったのがウクライナ戦争
もし核抑止の枷が外れ全面核戦争になった場合は北半球全部終わるから大丈夫()
仮に米軍基地が無かったにしても攻撃されないって言う保証が無いんですけどね。全面核戦争が敵対国同士で終わってくれる物なのか?
射程や保有核に余裕があるならひょっとすると核戦争後にちょっかいかけてくる自国を侵しうる仮想敵国に対して攻撃考えるのは普通だと思うけどね。ガチに備えている国なんて同盟国すら内心では信頼してないから。
仮に攻撃が中国で済んだとしても、黄砂ですら日本に届いているのに放射性物質の影響を受けない訳ないし海洋汚染も深刻になるのでは?エネルギー食料の海外依存度が高い日本が核攻撃を受けずともその後に何事も無く平穏に存在してけるとも思えないが。大国同士での全面核戦争が起きたなら、日本は米軍基地のあるなしに関わらず結構な損害を受けるんじゃないか。
それはただの前提であって、だから何?という話では。
だからこそ核武装すべきだという人もいるだろうし。
いずれにせよ、核兵器による絶滅戦争が怖いので核保有国の言いなりになります、という人は少数派かと
むしろウクライナを見て非核より核保有も悪くないと考えた国の方が多い気がする。
そのへんへのトレンドもこの戦争の趨勢で決まるよね
核使わなくても脅せば攻め込んだ先への武器支援や派兵といった戦力強化を制限でき、自分にも使われないとなると使えない核でも有用ってことになる
あと戦後の(ドンバス地域を切りっとった状態の)ロシアへの処遇が融和的だったら、領土的・民族的・思想的に他国に攻め込みたい国のモデルケースになっちゃう
侵略者に融和的にならないように被侵略国を盾にして両者に徹底的に潰し合ってもらう
そんな魂胆ですねぇ…
日本が核を持つとしたら陸海空自どこで運用するのがベストですかね?陸自?
原潜持てたら海自、山くり抜いてTELのシェルター&発射場所を設置できたら陸自、無人島にシェルター込みの航空基地を設置出来たら空自
当面、全て無理っぽい
グアムあたりに置かせてもらう方が早そう
日本レベルすら射程1000km超えの通常攻撃手段を購入と開発しているのに欧州主要国が現時点ですらそれっぽいミサイル開発か保有をしてなかったのがずっと不思議だった。
令和六年度防衛白書で12式地対艦誘導弾(試作品)が出ているけど、欧州が本気を出してコンセプトのブレが生じなければ実用化時期は負けるかな。
令和6年の防衛白書で試作品ってことは能力向上型の話だろうけど、
片や既に試作品が出来ている段階
片や共同開発に合意した段階で、独仏が含まれる
下衆な話ですが、日本が開発している島嶼防衛用高速滑空弾って販売すれば買ってくれる国多い気がするんですよね・・・。開発中なので実力は未知数ですが、Block1で射程900km、Block2で3000km前後、しかも迎撃しにくいとなればウクライナ・ポーランドとか喉から手が出るほど欲しがると思うんですよね。まぁ、売るとなれば日本国内から猛反発されるでしょうけど。
(他国に販売出来るほど生産能力はありますか…?)
アメリカにラ国してもらおう・・・余裕あるかな?
逆に当計画に欧米勢が相乗りしてきそうな悪寒
むしろ今まで対中脅威があるけど今後中国の属国化が進むロシア製とか東側の兵器を使ってた国とかだろうなぁベトナムとか
後日本と対中で同様のドクトリンが適用できるフィリピンとかな
純粋に対中戦力の増強にもなるからな