欧州関連

フランス、第6世代戦闘機向け試作エンジンのテストに成功したと発表

フランスの装備総局は今月10日、仏独西の3ヶ国で共同開発を進めている第6世代戦闘機向け試作エンジンのテストを成功したと発表した。

参考:La DGA réalise un essai majeur pour préfigurer le prochain moteur du SCAF
参考:France tests NGF engine prototype

久々にFCAS関連で動き、フランスの装備総局が第6世代戦闘機向けエンジンのテストに成功

仏独西で共同開発を進めている未来戦闘航空システム(Future Combat Air System:FCAS)プログラムに含まれる第6世代戦闘機/NGF向けエンジンの開発はサフラン(仏)、MTU(独)、ITP(西)の3社からなる合弁会社「EUMET」が独占的に開発を担当することになっているが、仏装備総局(DGA)は2015年から次世代エンジン開発計画「テュレンヌ・プログラム」をサフランと共同で開始、新たに開発したタービンブレードなどの要素を組み込んだスネクマM88派生型を使用した地上試験に成功したと発表した。

出典:Safran/DGA 新たに開発されたタービンブレードと試験中のスネクマM88派生型

以前、NGFのデモンストレーターにはM88ベースのエンジンを搭載すると発表していたが、DGAとサフランが今回テストしたM88派生型が「M88ベースのエンジン」に該当するのかは不明で詳しい仕様なども一切明かされていない。

因みに下記の画像はダッソーが2021年に発表したFCASのCG画像の着色バージョン

Rama/CC BY-SA 3.0 FR ダッソーが2021年に発表したFCASのイラスト

関連記事:不毛な争いに終止符、フランス、ドイツ、スペインが第6世代戦闘機「FCAS」のエンジン開発で合意

 

※アイキャッチ画像の出典:AIRBUS

台湾人の58.8%は有事に米軍介入を期待、但しバイデンを馬鹿正直に信じるのは危険前のページ

ボーイング、ドイツ政府が間もなくF/A-18E/FとEA-18Gに購入要請書類を発行する次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    イタリア海軍の苦難!F-35Bが調達ストップで空母「カヴール」が存続の危機

    2019年5月、イタリア海軍の強襲揚陸艦「トリエステ」が進水したが、奇…

  2. 欧州関連

    F-16V導入失敗に備えるトルコ、ラファールへの関心をフランスに伝達か

    トルコは米議会にF-16V売却を阻止される可能性に備えトルコは「ラファ…

  3. 欧州関連

    知らない間に終了?英海軍の戦勝記念日75周年イベントが残念な理由で不発

    英海軍は5月8日のヨーロッパ戦勝記念日(VE Day)を祝うため艦艇に…

  4. 欧州関連

    レズニコフ国防相、ウクライナ軍の反攻作戦は4月から5月のどこかで発動

    ウクライナ侵攻から400日目が経過、ゼレンスキー大統領は「勝利を手繰り…

  5. 欧州関連

    トルコ、UAV専用の精密誘導兵器MAMシリーズに滑空爆弾「MAM-T」を追加

    トルコは交戦距離を拡張してきたロシア製近距離防空システムに対抗するため…

コメント

    • 無無
    • 2022年 1月 13日

    この手の話で毎回わかんないんだが、第六世代機の定義を誰か教えて

    4
      • 伝説のハムスター☆☆☆
      • 2022年 1月 13日

      大西洋と大平洋で求められる航続距離が変わってくるから機体の大きさは除いて以下の点が個人的に第六世代だと思う
      ステルスとチーミング機能でそれ+大容量発電が出来るエンジンを装備し、無人機等のセンサーから得られた情報をAIが瞬時に処理しパイロットを補助する機能が装備されたものだと思う

      23
      • O
      • 2022年 7月 03日

      第5世代機を圧倒すること。
      圧倒できない機種は同世代機の範疇。

    • 匿名
    • 2022年 1月 13日

    開発した側が、第六世代機だと感じたら、それは第六世代機だ。(c) K国

    31
      • 無無
      • 2022年 1月 13日

      明快至極な教唆
      ありがとうございますwwwwww

      9
      • もり
      • 2022年 1月 13日

      ガチでそれ
      F-35がスパクル出来ない可能性があった時アメリカはシレッと第5世代の要項からスパクル消してた事がある

      47
    • シーキャトワン
    • 2022年 1月 13日

    なんだかFCASのイラストがJ-20っぽく見えてしまうのは、ステルス性を追求した結果的ななにかなんですかね?

    1
    • もり
    • 2022年 1月 13日

    想像図がFCASも日本のF-3もJ-20そっくりなんだよね
    コンセプトとして長大な航続距離と大きな積載量を持つステルス戦闘爆撃機のようなJ-20方向が結果として正しかった、と言う事かな

    8
      • 自称ミリオタ
      • 2022年 1月 13日

      ステルス性を引き換えにする・しないという違いがあるから、たまたまだと思うけど確かに大型で平べったい形はよく似てる。

      2
      • バーナーキング
      • 2022年 1月 13日

      お目目が節穴か、変なバイアスが掛かってるだけでは?
      目と鼻と口の数がいぅしょだからそっくり、と言ってる様な物かと。

      31
        • 野菜連合
        • 2022年 1月 13日

        むしろカナード翼付きデルタを採用したJ-20はステルス機の中でもだいぶ異端ですよね
        J-10の経験値を活かすためにそうせざる負えなかったらしいけど

        8
          • バーナーキング
          • 2022年 1月 14日

          ですよね。カナードの有無はもちろん主翼と尾翼の配置が全然違いますし。
          航空機を見る目が全くないか「J-20方向が結果として正しかった」という結論ありきか、どっちかでしょうね。

          9
    • 電話猫
    • 2022年 1月 13日

    FCASもテンペストもなんでインテークが外側が突き出てる形になってるんだ…?
    この方が空力的に優勢なのか…?
    今までにない形状でちょっと困惑してる

      • 自称ミリオタ
      • 2022年 1月 13日

      ステルス性を維持しつつ、大型のエンジンに十分な空気を送り込む為だと思う。

      7
      • バーナーキング
      • 2022年 1月 13日

      >インテークが外側が突き出てる

      ってのは具体的にどういう事を指してるんだろう?
      今までにない、と言うからにはF-35のインテークはそうなっていない、と言う解釈でいいよね?

      6
        • 匿名
        • 2022年 1月 13日

        嫌味な言い方だね。わかっているくせに。

        9
          • バーナーキング
          • 2022年 1月 13日

          いや、ごめん。素で分からんのよ。
          下でハガさんが言ってる様にDSIの話だとしたら「インテーク」が突き出てる、とは言わないだろうし、
          インテークが「左右に大きく張り出してる」であればターボファンの双発機では珍しくもないし。

          5
            • そら
            • 2022年 1月 13日

            吸入部が上から見たら前進翼みたいになってる所じゃないですかね?
            一般的なものは機体形状に沿って、後方へ流れるような形状をしてることが多いですし。

            2
            • 電話猫
            • 2022年 1月 13日

            上の人が言ってるように現代戦闘機の側面インテークはF-15とかのように上面が突き出てショックコーンの役割を果たすタイプと、F-35とかのように胴体側が突き出る形のが多かったけど
            テンペストやFCASのように胴体側が後ろに下がって外編が突き出てるタイプのはほとんどなくね?って話
            それこそF-105あたりまで逆戻らないと出てこないような形状を今更採用するのが理解できないのだ

            2
              • バーナーキング
              • 2022年 1月 13日

              > F-35とかのように胴体側が突き出る形

              申し訳ない、説明してもらってもやっぱり全く分からない。どこのどう言う形状の事を言ってるんだろう?

              • バーナーキング
              • 2022年 1月 13日

              ああ、でもF-105の話が出てきたって事はそらさんの言ってる通りインテークが前進してる形状の事なのかな?
              でも、だとしたらF-35もそっちのグループだと思うんだけど…
              そしてもしそうならにわかに採用機が増えた理由は自称ミリオタさんの言う通りステルス性だと思う。

              2
      • ハガ
      • 2022年 1月 13日

      よく分からんけどDSIの話ですかね??
      だとしたらDSIを調べてみると良いかも。
      リンク

      1
        • 電話猫
        • 2022年 1月 13日

        これDSIじゃないでしょ
        DSIは胴体側にコブが出来てそっちで境界層切り裂いてるし

        1
          • ml
          • 2022年 1月 14日

          コブ(bump)と前進する突起(tip)を組み合わせることで境界層を引き裂くのがDSI
          DSIを採用しているF-35, FC-1, J-10B, J-20, TEDBFは、いずれも胴体のbumpと対になる側に
          突出したtipを持っています(機種によってはあまり突出していないのでbumpだけに見えるかも)
          FCASとテンペストはbumpが小さくて見えづらいだけかと思います

          リンク

          3
    • そら
    • 2022年 1月 13日

    なんかサムネ画像が草

    3
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
  2. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  3. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  4. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  5. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
PAGE TOP