ゼレンスキー大統領とマクロン大統領は「ラファールF4の100機調達が含まれる意向書」に署名したが、仏メディアのLe Mondeは「これは政治的なコミットメントで進行中の交渉を正式化したものに過ぎず、このアイデアを実現する資金が決定的に欠けている」と指摘した。
何れにせよ月曜の発表は(ウクライナの戦闘機需要に関する)競争に生き残るための手段になるだろう
ゼレンスキー大統領とマクロン大統領は17日「仏製装備品取得に関する意向書に署名した」と発表、仏メディアのLe Mondeも「この合意は約10年間を想定しており、ラファール100機、開発中の次世代SAMP/T(恐らSAMP/T-NG)、レーダーシステム、ドローンなどの取得が含まれている」と報じ、ゼレンスキー大統領も「今回の合意にはラファールF4×100機、SAMP/T、防空用レーダーシステム、空対空ミサイル、航空爆弾を2035年までに取得することが含まれている」「さらに両国の産業界が共同で迎撃ドローンを製造し、ウクライナの迎撃ドローンに統合可能な技術や部品の開発にも取り組む」と述べた。

出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Kelsea Caballero
今回の合意についてLe Mondeは「衝撃的な内容の発表だったが、これを実現するための資金をどうやって調達するのかは依然として不透明で、今回の合意は正式な契約ではなく意向書に過ぎず、両国間の仏製装備取得に関する交渉を正式化したものに過ぎない」と指摘している。
“エリゼ宮も今回の合意について「政治的なコミットメントに過ぎない」と認めており、装備調達における意向書への署名は正式な契約締結ではなく、進行中の交渉を正式化したものに過ぎない。防衛分野における意向書は正式な契約締結に至らないか、契約締結まで何年も時間がかかることが多く、エリゼ宮も「合意内容の想定期間を10年間と見込んでいる」と述べている。さらにフランスとウクライナは資金が不足しており、特にフランスはウクライナ支援に回せる独自財源が1.2億ユーロ(審議中の2026年予算案に含まれている資金)しかなく、今回の合意を実現するには欧州の資金調達メカニズムに依存するしかない”

出典:President of Ukraine
“1つ目はEUが7月末に運用を開始した欧州安全保障行動(SAFE)計画からの借入で、最初の10年間は返済義務がない。2つ目は依然として実現の可能性が不透明なロシアの凍結資産を活用する方向だが、この資産にアクセス方法は合意に至っていない。何れにせよ月曜の発表は(ウクライナの戦闘機需要に関する)競争に生き残るための手段になるだろう。
“米国はウクライナ支援を大幅に削減したにも関わらず、欧州諸国はトランプ大統領の圧力を受けて成立した新たなウクライナ支援の仕組み(Prioritised Ukraine Requirements List )を通じて米国製システムを購入しており、この動きは欧州や自国からの調達を優先したいフランスにとっては残念なことで、今回の合意はウクライナ侵攻を受けて大幅な再編が進む欧州武器市場においてフランスの立場を守るに役立つかもしれない”

出典:President of Ukraine
SAFEの資金をウクライナ支援に転用できるのかどうかは不明で、仮に転用できたとしてもSAFEの資金は返済する必要があるため、フランスとウクライナの本命は凍結資産の活用だと思われるが、前回の記事で紹介した通り、凍結資産の差し押さえは法的リスクが高いので実現する見通しは立ってない。
さらに言えばトランプ大統領がウクライナの戦闘機需要(新型機250機)を見逃すはずがなく、この戦いはグリペン、ラファール、F-16の三つ巴になるはずで、恐らくゼレンスキー大統領も戦闘機調達を通じて「ウクライナ防衛にフランスや米国を関与させたい」と考えているはずだが、このアイデアには決定的に資金が欠けている。
関連記事:ゼレンスキー大統領、フランスでラファール100機購入に関する意向書に署名
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関連記事:ウクライナがグリペンE購入を要請する意向書に署名、問題は購入資金の調達
※アイキャッチ画像の出典:Armée de l’Air et de l’Espace





















運用で考えるならF-16も有力候補と言えるか
納入はされますか・・・?(小声)
F-2の換装用コンピューターの納品いつ?
>凍結資産の差し押さえは法的リスクが高いので実現する見通しは立ってない
主要国の賛成がはっきりした以上ベルギーもいつまでも抵抗できないだろうし年内には決まるんじゃないかな
そんなに単純じゃないです。
例えベルギーが同意したとしても、誰がその資金を管理するのか、配分はどうするのか、万が一の時のリスクは誰がどのくらい負担するのか、ルール決めをしないとあっという間に浪費されて消えてしまいます。
政治的意思決定がなされる前に細かいことを決めるのは無理でしょ
そういうのは後の話
まあでもいずれにせよベルギーにはかなりの圧力が掛かってるみたいだし実質差し押さえ自体は近い内に決まると思うよ
もはやEU共同債か差し押さえの二択になってきてるからね
前者が政治的に不可能である以上他に選択肢はない
失礼ながら凍結資産の活用が実現する前提でしか語ってないように見えますが。
活用は決まってるでしょあるいは活用すると決まるとかなり確信はしてる
少なくともメディア報道を眺めればどう見てもその方向に進んでるとしか思えない
ただ細かい話は政治的意思決定がなされた後ってだけで
まあ、ある程度詰めはやってると思うけどね
でも政治的意思決定がまだなんだから勝手に出せるわけないし
「ウクライナ側の都合で」ロシアに凍結資産を全額返す必要迫られた際のスキームを考えてるんじゃないですかね。
凍結資産をどうするか細目は決定してから詰めるのはあることですね。
それはさておき、ウクライナもフランスもEUも現実が見えていないことだけが証明されたかなと思います。10年後より、1月後を考えた方が有効なのに、その話はしませんからね。
若者たちの出国や戦況の圧倒的不利、エネルギー問題。なにより、兵士の疲弊と損耗。解決すべき問題が目前に山ほどあるのに手を付ける気配すらありません。10年後には兵器ではなく、復興の話を想定した方がいいでしょう。最も、ウクライナの復興を本腰入れてやるとしたら、相当な出費を強いられますからね、ヨーロッパは。考えたくないんでしょう。
凍結資産の現実的用法は復興資産に充てるがいいんですけどね。ウクライナ戦争が終結すると軍事費増大バブルは終わります。代わりに、復興、それもウクライナは返せないので無償で資金を投入し続ける地獄が待っています。(現在のロシア有利で、停戦するためには賠償請求放棄はウクライナ側が切れるほぼ唯一のカードです)
それを想定して、ここまで悠長なことをやるんですかね?どうせ、アメリカは復興にお金を注ぎ込んだりはしてくれませんから、ヨーロッパがやらされる羽目になると思うんですけどね。
どうでしょうね。圧力さえかければベルギーは法的リスクを甘受しますかね。
どこかの国が法的リスクをある程度引き受けないと、とてもベルギーに引き受けきれる法的リスクとは思えないですけどね。
取った資産がそのまま使えて、価値も維持出来て
かつ、差し押さえ側の通貨等にもリスクが無いなら良いでしょうけどね
差し押さえた資金(つまり対価を払わず取っても良い資産になってしまった資産)の価値は果たしてそのままでしょうか?差し押さえた方の信用は果たしてそのままでしょうか?
信用貨幣を前提としている国際経済にとって大きいリスクなんですよ、凍結資産に手を付けるというのは。国際経済基盤が信用貨幣から商品貨幣(つまり金銀等の”モノ”、今でも傾向が出てきてますよね)となってしまった場合、世界で取引される総合額が大幅に下落してしまい、過去の世界恐慌が目じゃない経済混乱の可能性も出てしまいます。
わざと売り浴びせて信用不安なんて誰も得しないからサウジも中国もやらないよ
口先介入してたからといって実際に介入するかは別の話
格付け機関も政府の圧力を無視できるわけないし十中八九既成事実化して終わる
長期的に見れば外貨準備をドルやユーロから金とかに変える動きは起きるだろうけどそれは今でも起きてるし
今すぐどうこうなるという話でもない
国はやらなくてもヘッジファンドはやるでしょう
だって儲かるんですから
大戦後を見るだけでも投資家が通貨危機を引き起こしたり加速させた例は枚挙にいとまがないですよ
仰る通りです。ヘッジファンドはやるでしょうね。だって、大儲けできる可能性もありますし。
ただでさえ、世界経済が不安定なわけで、変に凍結資産に手をつけて金融業界にかき回されるのは最悪ですね。彼らは政治に忖度してウクライナを実情よりよく見せるのではなくデフォルト可能性ありときちんと認定してますからね。
まあ、EUがズタボロになると何かと好都合になるかもですね。停戦も進むでしょうし、あのダブスタのやかましい口が黙るので。
もはやワシントンコンセンサスは過去のものだしそんなことをすれば国際的な規制の厳格化を招いて後々やりにくくなるだけだと思うけどね
まあ、自分の首を括るためのロープも売るのが資本家だからそういう理性はないかもしれないけど
そうですね。でも、金融業界は現状のシステムでは自分たちを政府が切ることはできないとリーマンショックから学んでいるんですよ。
規制を強化しようが、回避する道を見つけることは可能です。それに、どのみち救済されるから無茶もできる。
この前提に立てば、理性的狂気として凍結資産関連で儲けに来ることは自然ではないかと思います。
ウクライナがあと10年も戦時体制を継続して、その上で、欧州諸国がタニマチでつぎ込むマネーがフランスに大量に流れ込むって、無理筋過ぎる。画餅。
今後の対露を見据える上では普通に必要な投資でしょ
奇々怪々の欧州情勢でフランス一国の一人勝ちみたいな導入は許されないでしょうってことですよ。
もはや、政治的な駆け引きに利用されてるって感じだな
戦後のウクライナ防衛の大金を誰が勝ち取るか
なんでも欲しがるゼレ大は呼べばすぐ来るのだろうな..
日本もどんどん売り込んでいくべきでは?
対露圧力にも重要だし防衛産業の活性化にもなるし
共同開発中でまだ形になってない次期戦闘機も将来的に顧客になってもらうために売り込んだっていいし
どうでしょうね?復興のために莫大な援助をさせることとセットになりそうなので、関わらないほうがいいと思いますが。
利益になるならいいですが、普通に考えて貧乏国に戦闘機売りつけることで得られる利益より、ウクライナの荒廃した国土を復興させる費用のほうが大きい。ロシアに賠償金請求なんてできないでしょうし、見切りをつけて踏み込まないほうが大事だと思います。
変に入れ込むとヨーロッパ連中に巻き込まれて余計な負担を担うことになりかねません。
ロシアは軍事的にNATOに対して劣勢で欧州諸国がどんどん軍拡していくのが既定路線になった以上は不利な立場でしかない
対露圧力を考えれば正面である欧州に一枚噛んでおくのは当然だと思うが それに売った兵器が仮想敵に対して使われて実戦を経験するだけでも普通に利益になるだろ?
欧州がいつまでも、軍拡できるかつ、実際に攻め込む予定ならそうでしょうね。
でも、ロシアには核がある。核がある相手に攻め込むバカはいません。だから、ヨーロッパ側から攻め込むことはできない。
後、軍拡がどれだけ経済的負担を強いるのかをよく考えたらどうですか?ロシアが攻めてこないなら単に予算を溶かして競争力を下げるだけです。今の軍拡もバブル的なものでどのみち終わります。大体、アメリカだって、軍事費の増大に負担を感じているのになんでヨーロッパは軍拡ノーダメ設定なんですか?
加えて、軍事的教訓で二正面作戦を避けるのは常識です。
日本の主要仮想敵は中国ですよね?国防観点なら対中国用に予算を使うべきで、ウクライナの復興支援や軍事支援に余力を割くべきではありません。
ご自身の考えでは、予算は無限、人口は14億が日本なのかもしれません。しかし、現実は有限の予算と人口1億2千万です。国力が減衰する中、ヨーロッパがウクライナ復興の金蔓として日本に目をつけられると迷惑です。そのきっかけも与えない方がいいんです。
東側も西側もお仲間の外側に対しては無法なのは同じなのですから法的リスクなんてそもそも存在しているのでしょうか
実質リスクがありますね。
1.ヘッジファンドが投機的に利用してきて、実体経済にダメージがある。→実績ありまくりなので、やばいですね。ソースとして、バブルってもんがありまして、我が国はだいぶ搾り取られましたからね。金融、投資業界はハゲタカですよ。
2.復興資金どうすんの?問題。
現状だと、ロシアに賠償金を払わせるなんて夢のまた夢。ヨーロッパが復興担当になること確実です。その時の資金を軍事用に転用はまずいでしょって問題です。
どうせ、停戦合意→大量のウクライナ難民→生活保護等で財源圧迫→ロシア攻めてこないので、増大した軍事費が負担に変わる→ウクライナは復興資金出さないし、停戦の材料として賠償請求放棄→アメリカはヨーロッパに丸投げ→財源ないんだけど!コースですよ。
そん時に資産になるものを使ってどうするのかと。
最悪コースは1と2の融合ですね。
新型戦闘機250機や各種西側装備の調達費はロシア凍結資産を接収するからいいとして、停戦後少なくとも現在ロシア占領地となっている地域は失う可能性高いし、かなりの規模の陸軍も維持しないといけないから、停戦後明らかに苦しくなるであろうウクライナ財政で維持できるの?とは思う。
ガチガチの戦時なら国民も重税を払うけど、なまじ停戦したらそうもいかないだろうし、まさか維持も全て西側援助頼みってこと?
下手に戦後に前線地域がウクライナ側に残存すると恐るべき復興支援負担が西側にのしかかってくるので、せめて荒廃しきった東部4州は全部ロシアに押し付けて奴らに復興をやらせた方が良い。
そう考えると、もう4州速やかに譲り渡して講和して、浮いた資金と人員を戦後のウクライナ再軍備に全ツッパした方が西側のためになる。
それでも認めへんやろなぁ…
それは講和が出来る時の手段
ロシアに終戦の意思は無い
最終的にはタダで恵んで貰えるという程度の感じだろう