ギリシャ国防省は「ドローン技術を兵士の訓練に統合することが最優先事項で兵役モデルを刷新する」と、デンディアス国防相も「もうFPVドローンを操作できない兵士は戦場で役に立たない」と述べ、ギリシャ陸軍も「電子機器の兵器廠を転換して独自のドローン生産を開始した」と報じられている。
参考:Hellenic Army factory transformed into drone production facility
参考:Greek Military Overhaul: Drones and New Technologies to Transform Training
米陸軍やギリシャ陸軍がドローンの自主生産に乗り出しているもの「ドローンのオペレーションと開発が一体化している」現れなのかもしれない
米陸軍は兵器廠や補給廠をドローン生産拠点に変貌させつつあり、ひとまず中国製部品を一切使用しない小型ドローンを月1万機規模で量産することが目標で、使用する構成部品も兵器廠や補給廠で内製化し、ドローン戦争に必要な適応力を手にいれようとしているが、ギリシャでも同様の事例が報告されている。
Βρισκόμαστε σε ένα εργοστάσιο παραγωγής μη επανδρωμένων αεροχημάτων, drones, κατηγορίας Ι και First Person View (FPV), αλλά και μεγαλύτερων drones κατηγορίας Ι. Επίσης εδώ έχουμε αναπτύξει δύο πρωτότυπους φορητούς σταθμούς παραγωγής drones, οι οποίοι θα εμφανιστούν για πρώτη φορά… pic.twitter.com/SvUB5Ueixr
— Nikos Dendias (@NikosDendias) October 22, 2025
ギリシャメディア=Πρώτο Θέμαも22日「デンディアス国防相がアハルネスにある陸軍第306通信基地工場のドローン製造施設を視察した」「この工場は軍用の通信機器や電子機器の製造と保守に重点を置いていたが、ここ数ヶ月間でドローン製造拠点に転換された」「この製造拠点は偵察用の従来型ドローンや攻撃用のFPVドローンを含め年1,000機以上の生産能力を持っている」「ここで生産されたドローンはトラキアとエーゲ海での作戦ニーズを満たすためASDENと第4軍団に配備される予定だ」「第306通信基地工場の生産能力も必要に応じて強化され施設の拡張もできる」と報じた。
ギリシャ国防省は9月末に提出した軍事改革法案=Agenda 2030の中で「ドローン、対ドローンシステム、FPV機能といった先進技術を兵士の訓練に統合することが最優先事項で兵役モデルを刷新する」と明かし、デンディアス国防相も「改革の柱は兵士に先進技術の専門知識を身に着けさせることだ」「もうFPVドローンを操作できない兵士は戦場で役に立たない」と述べ、新兵の基礎訓練14週間の内4週間をドローン操縦に、さらに即応性の高い部隊は12週間の集中訓練を受けることになるらしい。
Με ιδιαίτερη χαρά επισκέφθηκα σήμερα το Εργοστάσιο Παραγωγής #Drones (306 ΕΒΤ) στις Αχαρνές. Σε αυτόν τον χώρο υλοποιείται κάτι πρωτοφανές για την Πατρίδα μας από το ΓΕΣ @HAspokesman. Ένα καίριο άλμα για τη μετάβαση των Ενόπλων Δυνάμεων στη νέα εποχή. pic.twitter.com/hkxtmlc9ES
— Nikos Dendias (@NikosDendias) October 22, 2025
さらに改革法案は予備役の能力強化も優先課題に挙げ、国防省も「毎年5万人を招集して予備役にも先進技術を身に着けされる」「予備役は3年毎に招集して訓練させる計画だ」と説明しており、これは従来の訓練や兵器の有効性を否定するものではなく、ここにドローン技術が欠けていると現在の戦場では役に立たないという意味だ。
防衛省が設置した有識者会議も先月19日に発表した報告書の中で「ドローンはオペレーションと開発が一体化している」「短期間のサイクルでのイノベーションモデルを追求するならば内製化も含め開発に対する防衛省・自衛隊の関与の仕方を工夫すべきである」「ドローンの短期間改善サイクルなどへの対応はオペレーション側と開発側の連接の必要性を示唆するものである」「このような対応には小回りが利く中小企業が適している可能性もあり、新たな戦闘モデルを踏まえた産業との関係や育成の在り方を考慮する必要がある」と指摘したことがある。

出典:U.S. Army photo by Sgt. Joskanny Lua
因みにドローン戦争において最も重要なのは「高性能なドローン」ではなく「信じられないスピードで変化する脅威や対抗技術への適応力」で、デンディアス国防相も「陸軍第306通信基地工場のドローン製造能力は部隊に随伴して現地でFPVドローンを生産するように出来ている」と述べており、米陸軍やギリシャ陸軍がドローンの自主生産に乗り出しているもの「ドローンのオペレーションと開発が一体化している」現れなのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Nikos Dendias





















会社と同じで、垂直統合・水平分業どちらにするのかという考え方なのでしょうね。
垂直統合した方が、一般的に自国の管理を強化してアップデートを早くできるだけでなく、他社(他国)が製造において干渉しにくくなります。
(安全保障の問題ですから)国際的な水平分業になっていれば、他国の干渉により何らかのパーツが入手できないこともありえますから、武器が無力化されたり弱体化するリスクもあります。
「え、コントローラーでFPS?w」勢のゲーマー息してる?
ドローンが銃撃できるようになればトラッキングできるキーマウの方が強いかも
FPSゲーマー達の最大の問題点はその社会性や身体能力・体力にあると思う
普通の人や今いる兵士を教育して、ドローンを使えるようにした方が余程安上がりだし手間もかからない、ってのが多分予備役訓練の趣旨の一つでもある気がする
てか普段からあんな罵詈雑言吐いてる人達を、大組織に入れるのは躊躇するだろ…
FPSとFPVドローン操縦がイコールなのか?前者はインドアの仮想空間で目まぐるしい変化の中で複数の標的を素早く狙う必要があるけど、基本環境が悪い屋外のFPVドローンでやる偵察に細やかな操作を求めるものでは無いでしょう。
仮に自爆攻撃する時に必要だとしても移動目標を横から狙うような細やかな操作が必要な攻撃をするならセンスが無いと思うし、爆弾とか落とすにしても現状では停止目標に留まっている。
障害物やドローンによる体当たりを回避するのに必要だとか言うなら本体に自動回避機能付けるべきで、何をさせるにしても適性に差がある多くの兵士に靴に合わせろと高度な操縦を求めるのは間違っているとしか。
実戦とは何かと問われて地上に引かれた1m幅の線の中を全力疾走するのは誰でもできるが地上10mで幅1mの塀の上を走れるやつはそうそういないと答えた撃墜王がいましたね。
そんな完璧に制御された条件なんて無いし、敵も同じ条件だから、つべこべ言わずに前線行けよ、これは命令だ。命令違反は軍法会議で、懲罰兵扱いで結局、前線に行くことになる。
が現実じゃないですかね。
子供とやったスプラですら酔ってできなかった私は戦場に立てませんね…
ゲーム好きの兵士の皆さんは、訓練楽しくなるのでしょうか?
インクに潜られると、ほんと見えないですよね(笑)
長時間FPSをすると2~3割の人は酔うデータがあるので集中力を持って画面を見続けられるのも才能の類いなんですよね
その上で高度な判断を瞬時に下せるかとなるとゲームで一定以上の腕前になったかどうかは判断基準になってくるのかも?
>デンディアス国防相も「陸軍第306通信基地工場のドローン製造能力は部隊に随伴して現地でFPVドローンを生産するように出来ている」と述べており
正に兵器版地産地消。
でもここまでして即座に適応しないとすぐ隣に死が待ち構えているというのが宇露戦争の戦訓か。
小銃規模で導入しないと駄目ですね。
自動小銃のようにドローンが歩兵の標準装備になってしまった
こうなったら日本国内で気軽にドローン撮影とかは益々難しくなりそうだなぁ
電動キックボードの例を考えると、いっそのこと免許制にしてしまった方がいいでしょう。
>米陸軍やギリシャ陸軍がドローンの自主生産に乗り出しているもの「ドローンのオペレーションと開発が一体化している」現れなのかもしれない
同意
ユーザーからのフィードバックまで一括して行える環境が、軍や戦場というのは本当に面白い話だと思う
究極の時間競争に晒されるワケだから、開発現場としてはうってつけだよなぁと……
これからは戦士とエンジニア、両方の属性を持つ人間が活躍していける時代なのかもしれない
言いたいことはわかるけど、ギリシャの立地と周辺環境を考えたら結局は航空能力のほうが必要なのでは?
1,000万人いるかいないかの人口で陸戦に全振りするの?
殆どの部品は3Dプリンターで、通信、制御系はお手軽民生品転用とかになるんじゃないかな。常に戦場に対応できるように内製化、垂直統合が必要なのは事実だが、ある程度西側で共有できる、何なら民間とも共有できるくらいでないと、それだけのバリエーション作ることも消費に耐えることも難しいし、そこは民間に水平分業したほうがいいのでは?
国産の3Dプリンターと、統一された制御ソフト欲しいなぁ
で義務教育に取り入れて、取りあえず国民なら誰でも簡易的な設計、製造が出来るような環境に変わっていって欲しい
「ひとつ何かを手に入れるなら、ひとつ何かを手放さなければならない。」
ので、なにか新たに学ばせよう、とは、なにか学びを捨てさせよう、と同義なのです。子供に何の学力を捨てさせましょうか?という問題に繋がる訳です。