NATO加盟国のポーランドは、高まるロシアの脅威から国を守るため軍備の近代化を積極的に推し進めており、ワルシャワ条約時代に導入した旧ソ連製戦闘機を第5世代戦闘機「F-35AライトニングⅡ」で更新することを決定したが、次期主力戦車の調達計画については上手く言っているとは言えない。
参考:Could Poland Build a Future Main Battle Tank with the South Korea?
ポーランドの次期主力戦車はドイツとフランスが共同開発するレオパルト3?韓国のK-2?
ポーランド陸軍はロシア製戦車のT-72を約380輛、ポーランドが開発(T-72ベースの発展型)したPT-91を約230輛、ドイツから導入したレオパルト2を約250輛装備し、逐次アップグレードを実施し戦車の性能維持に余念がなく、次期主力戦車の調達計画も進めている最中だ。
ポーランド陸軍は次期主力戦車に、ドイツとフランスが共同開発する「陸上主力戦闘システム(Main Ground Combat System:MGCS)」を最有力候補に挙げており、同プログラムへのポーランド参加を希望しているが、この計画は遅れ気味(量産車配備は2035年以降)で、そもそもポーランドの参加が許可されるのかすら不透明な状況なので、ポーランドは「プランB」を用意しておく必要がある。
補足:ドイツとフランスが共同開発する「陸上主力戦闘システム(Main Ground Combat System:MGCS)」は欧州戦車やレオパルト3とも呼ばれている。
その最有力候補に挙げられているのが韓国が開発した主力戦車「K-2ブラックパンサー(黒豹)」だ。
ポーランドでは韓国のK-2戦車に対する評価が高く、韓国製パワーパック(エンジンと変速機が一体化されたもの)の不具合も3次量産以降には解消されるだろうと見ているため特に問題視していない。
もちろん評価が高いのは、飛び抜けた性能や調達価格の安さといった兵器そのもののスペックではなく、顧客(購入国)のビジネスモデルに従い、カスタムモデルの設計に積極的という部分だ。
要するに、韓国はK-2戦車を購入してくる国に技術移転や、現地での共同生産に前向きで、購入国の要求に従って設計を変更することにも対応してくれるという意味で、恐らく155mm自走砲「AHS KRAB」開発の際、韓国が自走砲「K-9」の車体だけを売ってくれ、さらに技術移転と現地生産まで認めてくれたことが影響しているものと見られる。
ポーランドはNATO規格に合わせるため英国が開発した155mm自走砲「AS-90」の砲塔部分だけ輸入し、国内で開発した車体と合体させた新型自走砲「AHS KRAB」を開発したが、車体が155mm砲の反動や衝撃に耐えることができず、結局、車体も海外から輸入することになった。
その際、最も有利な条件を提示したのが韓国だった。
韓国は自国で開発した自走砲「K-9」の車体のみの輸出に応じ、この車体をポーランドで生産することも認め技術移転まで行ったため、K-2戦車も同じ条件で購入できるならポーランドにとって得るものが多いと見ているだけで、プランBという名前が示すとおり、これが最善の選択肢ではないことはポーランドも承知している。
欲を言えばドイツとフランスが共同開発する「レオパルト3」プログラムに参加し、技術を習得するのが最善の選択肢だが、この戦車はドイツとフランスが共同開発する第6世代戦闘機「FCAS」と統合して機能する戦闘システムが搭載される見込みで、米国製の第5世代戦闘機F-35A導入を決めたポーランドに参加が許されるのか未知数で、しかも「レオパルト3」プログラムの開発主導権は、第6世代戦闘機「FCAS」プログラムの開発主導権をフランスに譲ったドイツが保有しており、完成したレオパルト3を購入するだけならまだしも、開発プログラム自体に参加し技術や製造に関する権利を得ようとしても恐らく不可能だろう。
技術獲得や生産に関するサプライチェーンに食い込むことを放棄してまでレオパルト3導入に動くか?
何でも言うことを聞いてくれる韓国からK-2を導入するか?
ポーランドは近いうちに、どちらを取るのか決断をしなければならない。
※アイキャッチ画像の出典:victor zastol’skiy / stock.adobe.com
M1エイブラムスとかじゃダメなんか?とも思ったが、技術収得の面で厳しいか。ポーランド製機器の統合をアメリカが許可するとは思えないし。
エイブラムスはもうライン無いから新造出来ないよ
今世界は深刻な戦車不足なのよ…どこも新車作ってないからね
だから韓国産なんて案が出てくるわけで…
最新の戦車作ってる某国は国内事情に合わせて小型化した上にスペック公開してないから普通の国は食指伸ばさんわな
プランBを選択した挙句にパワーパックの不具合が解消されず泥沼に巻き込まれ時間も資金も使ってしまったのでプランCに移行することも出来ず右往左往する、に一票。
パワーパックは、ワルシャワには、許可しそう。
しかし、韓国製パワーパックもトランスミッションをクリアーできれば..トランスミッションの壁をクリアーできるか?(難しそう)
>韓国製パワーパックもトランスミッションをクリアーできれば..
無いですね。
メーカーのS&T重工業が開発を放棄してますからね。
ちなみに、韓国国防科学研究所(ADD)はパワーパックの国産はムリって報告書をだしたが、当時に廬武鉉大統領が「国産」を指示。K-9迫撃砲でパワーパックをKD生産してたメーカーはK2戦車のパワーパック開発には手を挙げていないって状況
斗山(船舶用のディーゼル・エンジンの経験だけ)のエンジンはちゃんと動くのか? ってのは配備後、稼働してからですね(9,000㎞の耐久試験はパスしてる)
普通にドイツ製パワーパックを選択すればいいんでは?
輸出するにはドイツの許可が必要。
だけど韓国はドイツの競合相手になるし、輸出によって技術流出の可能性も高いのでドイツは許可しないでしょう。
何を言ってるんだ、ポーランド自らが買えばいいだけじゃないか。韓国からドイツ製PPを買う必要がどこにある? 韓国にとっては完成車体と輸出実績ができるor nothingなんだから。
管理人さん、ポーランドの次期主力戦車に関しては今年の1月4日に新たな進展があってほぼ韓国のK2で確定になりましたよ
フランスとドイツのMGCSをポーランドの次期主力戦車計画から除外してK2を800両近く注文するんだそうです
一応ソースはこちら
リンク
国から仕事もらって作るだけの日本と違って韓国はビジネスとして結果を出し続けてるな
口だけの日本は少しでも韓国を見習った方が良い
>結果を出し続けてる
この記事は「有力候補に挙げられている」と報じているだけで、K2に決定したとは書いてないよな。
何が結果だって?
そもそもパワーパックの問題も解決してないのに全部決定したような口ぶりだなwww
こんなところで対日本勝利を自慢してないで、さっさとちゃんとしたパワーパック作ったらどうだ?
ほら、やれるもんならやってみろw
カスタムモデルの設計に積極的っていうのは確かに大したものだと思うよ?
でもさ、「技術移転や、現地での共同生産に前向き」って、これ、将来のビジネスの種を目先の利益のために食いつぶしてるだけだよ?
ホントにこれを見習うのが良いと考えてるの?
もしそうだとしたら、もうちょっとまともに社会勉強した方がいいと思うよ。
何処にも相手にされないのに「将来のビジネス」って。
そういう事はまともに売れてから考えたらどうかね?
確かに韓国の兵器はまともに売れていないから将来のビジネスなど考える必要はないな。
賄賂や接待などのオプションが効く相手にしか売れない。
韓国内でも譲歩しすぎだの、韓国側の持ち出しが多すぎて大損などという批判もあるが、
そもそも韓国企業は目先の利益しか考えない体質の為、将来のビジネスを考える必要がない。
ただ技術移転の対象って、韓国自身も他国から技術移転されたもので、
技術を昇華する前に右から左に流す様なものなので、移転先に直ぐ追い付かれる懸念が。
>不具合も3次量産以降には解消されるだろうと見ているため特に問題視していない。
欧州ではポーランド人は「間抜け」というキャラで有名らしいね
分かる
ポーランドは民族紛争が無いから
K-2のドンガラを購入して + ドイツからドイツ製のパワーパック(※)= K-2のBathc-1相当を購入するのは順当かもね。
レオパルト2の中古はもう市場には無いし・・・・
なお、トルコはクルド人問題で、(※)は輸入できない
※ MTUのエンジン+レンクのミッションって組み合わせのパワーパック
それどころか火砲やFCS等、搭載装備のアチコチをポーランド側がカスタムする可能性すら有りますね。
実際、ポーランド側もそれ目当てでK2に目を付けた様ですし。
只、そうなると韓国にとってこの輸出案件がどれだけの儲けになるのか、気になりますけれど。
韓国製というだけでバカにする人が多いけど、エンジンさえ除けば良い戦車。韓国も改良はするだろうし
K9もK2も両方ともトルコで使われてる際の評価は高いし、韓国製というだけでバカにするのは良くない
自国でのカスタムに理解があり、それを評価しているならK2の選択は順当だと考えますね
「エンジンだけ除けば良い車」
お前はそれを買って乗りたいと思うのか?
後出しなのは申し訳ないけど、パワーパックの国産化に手間取ってるのがK2の問題で、韓国の初期型と同じ様にユーロパワーパックにするなりで対応できると考えています。
技術移転と自国でのカスタムに積極的な韓国のK2戦車はエンジンの問題は有りますが、選択肢として十分魅力的だと考えます。
K2は、砲塔の複合装甲の高さが余りなく﹙大型のセラミックバルクを製造出来ず﹚、防御上の穴が大きい上、
使用しているのセラミックがSiCなので、肝心の複合装甲も戦車砲のAPFSDS相手には不向き、
と防御面で問題があったと記憶しています。
K2は、砲塔の複合装甲の高さが低く防御上の穴が大きい﹙正面でも複合装甲でカバー出来ない箇所が多い﹚上、
使用しているセラミックもSiCなので、戦車砲のAPFSDS相手には不向き、
等と言った防御上の問題点もあったと思います。
だってカスタマイズが許されるならエンジンをレオパルト2のやつにしちゃえばすべて解決じゃん
いつまで待っても完成しないフランスとドイツのMGCS待つよりよっぽどいい条件だろ?
いや、そもそもエンジンやトランスミッションが作れない理由が素材技術の未熟さなんだから素材そのものが性能に直結する装甲も当然ダメだろ。
実戦で使用しない限りバレない部分だから平和が続くなら問題にはならないだろうけどね。
素材技術に自信無ければ、メルカバのように開き直って、非金属層を含む﹙大きな傾斜・硬度差を設けた﹚多重空間装甲に走れば良かったのにね。
空間効率が悪い﹙図体がデカクなる﹚けど、多重装甲を剥がされるまでAPFSDS・HEAT共に耐久力維持が期待出来るから。
一方K2は、素材技術無いのに拘束セラミックに走るから、拘束セラミックなのに一発喰らうだけで粉塵撒き散らしてる。
こういう話題は必ず下らない罵り合いになるな。
日本に韓国方式は少し難しい、それだけの話なんだけどな、、
というか軍事全般のサイトなんかで理性的や得るものが有る書き込みが少なく、過度な嫌韓と釣り目的や私怨の狂犬的な日本憎しコメが多い。
ここはまだマシだけど最近構ってちゃんの釣りコメや攻撃的な返信の構ってちゃんも増えてきてるかな。
ポーランドの戦車といえばPL-01はどうなったのでしょう? コンセプトモデルが出たときは、これで日本の10式戦車は時代遅れになった、なんて言われていたようですが。
2018年に量産開始とウィキにはありますが、戦車の選定をやっているところを見ると、結局コンセプトモデルで終わりなんですかね。35tという軽量なので、K-2とはコンセプトも違っているのでしょうけど。
>PL-01はどうなったのでしょう?
どう見ても軽戦車の類だろ
日本で例えたらキドセンや89IFVに近い存在で比較の対象にならんわ
それにしてもアルタイとかK-9の車体のみとか見てて思うのは
パワーパックと砲塔、センサー、FCS等を別に用意して組み込むって
そこまで出来るなら車体も自分とこで作れないもんかね?
自動車大国に住んでるからボディのドンガラが一番簡単そうに思えるだけで
実はボディ作るのが一番難しかったりするんだろうか?
車体も含めて全てやると、自由度が高過ぎるのが難なのかな?
改良は出来るけど、一から創るのはNGってことで。
性能試験、耐久試験ってのがあるからね
韓国基準だとしても、ある程度の性能が担保されてる。
でもって、K-9もそうだけど、K-2もドイツのパワーパックが搭載可能だから、ポーランドにとってはまあ、満足できるベースだと思います。
ポーランドは空軍の(西側諸国の兵器による)近代化って、もっとカネが必要な案件がありますし。
未だに韓国軍を褒めれば「冷静で客観的な中立派」を装えると勘違いしてる軍オタが居るんだな
そんなモン例のはレーダー照射事件でとっくに絶滅したと思ってたわ
しかしいくら何でもエンジンに欠陥のあるK2でそれをやるのは筋が悪いと思うぞ
>技術移転と自国でのカスタムに積極的な韓国
自前の技術なんか持ってないでしょ
販売したあとで表面化するのは常にトラブルで、しかも責任を問われれば逐電の挙句
「その部品は〇国製」と責任のがれに汲々とする
自称世界名品兵器、実際に売ってるのは恥だけ
ポーランドは韓国のK9導入して運用した上でK2導入を決めたんだけどな?
ポーランドが買ったのは車体のみだよ
3億1000万ドルで120ユニット
当然、知ってるよね?
K-2戦車は先進国目線では出来の悪い兵器でも途上国には十分な戦車やん
ただ韓国製パワーパックは怪しいしユーロパワーパックにしろどちらもドイツ製パーツが使用されているのでドイツと関係が悪化したらK-2導入も苦労しそう
まあポーランドは既にレオ2PLがグダっているので現物があるK-2に食いつくのも分かるし前途多難だなって…
ユーロパックも小型し過ぎて冷却などがネックとなり、定格出力を発揮出来るのが3分程度との話しを耳にしたことがあります。
日本のは15分以上定格出力を発揮出来る様なので、カタログスペックへの考え方が対照的なのかも。