ウクライナ戦況

モルドバ、政府機関がロシアからサイバー攻撃を受けていると発表

モルドバ当局は1日、ロシアのハッカー集団「キルネット(Killnet)」による政府機関へのサイバー攻撃(DDoS攻撃)が行われていると発表した。

参考:Atacuri web asupra site-urilor instituțiilor publice
参考:СИБ: Сайты госучреждений Молдовы подверглись кибератаке

ロシアのハッカー集団「キルネット(Killnet)」による仕業だとモルドバ当局は指摘

モルドバのセキュリティ及びインテリジェンスサービス(SIS)は1日、政府機関が運営する複数のウェブサイトに対してサイバー攻撃(DDoS攻撃)が行われていると発表、この攻撃はウクライナを支援する国々にDDoS攻撃を行うことを専門にしているロシアのハッカー集団「キルネット(Killnet)」によるものだと指摘している。

このハッカー集団はEUやNATOのウェブサイトに対して同様の攻撃を繰り返しており、SISは「ルーマニアのウェブサイトも最近Killnetによって攻撃を受けている」と明かした。

出典:Головне управління розвідки Міністерства оборони України

現在SISはDDoS攻撃を阻止して被害を最小化するための措置を講じているらしいが、ロシアによる偽旗作戦=トランスニストリアで自作自演のテロ攻撃が実行される可能性があると指摘されたばかりなので、非常に不気味な動きだ。

関連記事:ロシア編入を主張するトランスニストリア、ウクライナやNATOが攻めてくる

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by J.M. Eddins Jr.

お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。

豪空軍、KC-30Aを使用したF-2との空中給油適合試験が完了したと発表前のページ

ゲラシモフ参謀総長が滞在する露軍司令部近くで爆発、多くの士官が死亡か次のページ

関連記事

  1. ウクライナ戦況

    ウクライナ軍、ロシアとの戦いにジョージア元国防相も参加したと公表

    ウクライナ軍は8日、ジョージアのイラクリー・オクルアシュヴィリ元国防相…

  2. ウクライナ戦況

    ヘルソン市郊外で聴こえる銃声や爆発、30日もHIMARSによる攻撃が続く

    ウクライナ軍の反撃発表から一夜明けたヘルソンではHIMARSによる攻撃…

  3. ウクライナ戦況

    ヘルソン州でもウクライナ軍が複数の拠点を解放、ドニエプル川沿いに南下か?

    南部戦線のウクライナ軍がドニエプル川沿いの敵防衛ラインを突破、Zolo…

  4. ウクライナ戦況

    ウクライナは越冬資金8.4億ドルを要請、国際社会は要請を上回る支援を約束

    ゼレンスキー大統領はパリで開催されたウクライナ援助会議で「最低でも越冬…

  5. ウクライナ戦況

    ウクライナのパルチザン、ヘルソン市中心部の市庁舎に国旗を掲げる

    ウクライナ軍は信じられない速度でドニエプル川右岸地域(ヘルソン州とムィ…

  6. ウクライナ戦況

    ウクライナ侵攻366日目の戦況、バフムート以外に大きな変化は見られない

    ウクライナ侵攻から1年が経過した366日目の戦況はバフムートを巡る戦い…

コメント

    • や、やめろー
    • 2022年 5月 01日

    やられたらやり返せ!

    2
    • マル
    • 2022年 5月 01日

    非常に不穏だが、雑でワンパターンだな。

    24
      • A
      • 2022年 5月 02日

      これって倒産するパターンだね。
      ある事業がうまくいかないので投資(戦闘)を続ける。
      それでもうまくいかないのでさらに投資(戦闘)を続ける。
      それでもダメなときは他の事業(方面)に手を出してまた失敗(負け)を続ける。
      もうロシアは倒産決定だな。

      3
    • ウツボ
    • 2022年 5月 01日

    いい加減にしろ、という言葉しか出てこないよな

    8
    • samo
    • 2022年 5月 01日

    暗礁に乗り上げてた、ルーマニア、モルドバの統一国家運動が一気に再燃するかも
    ここまで事態が悪化しては、モルドバが生き残る道はルーマニアとの統一しかない
    今のモルドバ大統領もルーマニア国籍取ったって話だし

    11
      • Anonymous
      • 2022年 5月 01日

      第二次世界大戦後にウクライナ(ソ連)に分捕られたイズマイール州の扱いがややこしいことになりそう
      あそこもルーマニアに帰ってくる日が来たら戦前の大ルーマニアがほぼ復活だが…

      4
      • ななし
      • 2022年 5月 01日

      東西ドイツの統一コストを考えると、欧州最貧国と言われるモルドバを
      決して裕福とは言えないルーマニアが引き取るのは中々ハードルが高いように思えますね。
      両国間には軍事同盟もありますし、「1国2制度」のような形で緩やかな連帯を示すのが限界かな。

      17
    • 無無
    • 2022年 5月 01日

    ロシアからのサイバー攻撃対処ならば経験を積んでるエストニアからの支援が必要だな、
    みな同じ船の仲間として助け合わないと沈むだけ

    3
    • アクアス
    • 2022年 5月 02日

    ある意味、第3次世界大戦への発展過程とも言える。

    2
    • 折口
    • 2022年 5月 02日

    14年のドンバス攻撃の序盤も大規模なサイバー攻撃とフェイクニュース拡散から始まってますからね。あの時と同じ方法でトランスニストリアをえぐり取るつもりなんでしょうね。
    ただ、いくら高度なハイブリッド戦術のノウハウが参謀本部にあっても、現場で立ち回る兵士は一般の歩兵(当時はGRU隷下の特殊部隊やワグネルなどの選りすぐりの兵士が集中投入されていた)ですから、そんなに上手くいくかどうか。当時のウクライナと同じくらいモルドバ軍が思考停止に陥ってくれれば成功するでしょうが、全力で対抗してきたらどうするつもりなのか。

    ロシアは「常に自分たちが優位に居る」という雰囲気を演出するのが非常に上手い国ですが、これなんかもう崖っぷちの国のやり口ですからね。この第二戦線がどう転ぶかはロシアの将来全体に影響してくるでしょうね。まぁ、完全敗北か停滞して戦費負担増大のどっちかでしょうけど。

    4
    • 名無しさん
    • 2022年 5月 02日

    モルドバはルーマニアと軍事同盟を結んでいるので、ロシアがモルドバを攻撃すればルーマニアが参戦するだろう。
    そしてそればNATO参戦につながる。
    果たしてロシアが2000人程度のロシア兵を参戦させるために、ここまでリスクの高い行動を取るだろうか?

    そうか、一連の工作はロシアを殴りたくて仕方のないポーランドの工作だな!

    6
    • 名無し
    • 2022年 5月 02日

    英紙タイムズは、すでにクレムリンはモルドバ侵攻を決定していると報じています。
    リンク
    モルドバ軍は3200人程度でロシアの支援を受けた沿ドニエストル共和国からの侵攻を防ぐことは出来ないと言及されています。(ロシアはクリミアから空路で強襲部隊を送り込む可能性があるが、制空権を確立していないのでリスクがある。また長期的には補給のため陸上の回廊を形成する必要があるとも)

    これはプーチンが沿ドニエストルの独立を承認するというような、モルドバに対する「ドンバスシナリオ」の再演になる可能性がある。
    目的は3点。ウクライナの戦力分散、モルドバのヨーロッパ(ルーマニア)への接近阻止、近接したバルカン半島の不安定化への恐怖を欧米に与えること。
    だそうです。

    3
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
  2. 米国関連

    F-35の設計は根本的に冷却要件を見誤り、エンジン寿命に問題を抱えている
  3. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  4. 米国関連

    米海軍の2023年調達コスト、MQ-25Aは1.7億ドル、アーレイ・バーク級は1…
  5. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
PAGE TOP