欧州関連

納期が早いPatria6×6に発注が集中、デンマークも130輌調達を発表

Patriaが開発した装甲兵員輸送車=Patria6×6の総受注数は1,000輌超えがほぼ確定しており、デンマークも「130輌のPatria6×6を19億クローネで購入する」と発表、ポールセン国防相はPatria6×6を選択した理由について「何よりも迅速な納入が可能だったからだ」と明かした。

参考:Forsvaret køber 130 pansrede mandskabsvogne med midler fra Accelerationsfonden
参考:Yderligere våben for 1,2 mia. kroner skal styrke Hærens kampkraft
参考:Denmark joins CAVS programme
参考:Kom i stand på få uger: Forsvaret køber pansrede mandskabsvogne for 1,9 mia. kr.

デンマークはフィンランド、ラトビア、スウェーデン、ドイツに続く5番目のPatria6×6導入国

PatriaはXA-180シリーズやXA-200シリーズの後継プラットフォームとしてCommon Armoured Vehicle System=Patria6×6(XA-300)を発表、このプログラム=CAVSの枠組みにはフィンランド、ラトビア、スウェーデン、ドイツが参加したため総受注数の1,000輌超えがほぼ確定し、デンマーク国防省も1日「Patriaから130輌のPatria6×6を19億クローネ=約410億円で購入する」「今年中に少数のPatria6×6を受け取る予定」「2026年以降に残りのPatria6×6を受け取る」と発表。

Patriaも「我々はCAVSプログラムの枠組み参加するというデンマークの迅速な決定を歓迎する。デンマークはフィンランド、ラトビア、スウェーデン、ドイツに続く5番目の国になった。我々は850輌を超えるPatria6×6を受注し、既に200輌以上を顧客に納品している。CAVSプログラムは参加国の同意によって同様の要求要件をもつ欧州諸国に解放されている」と発表し、ポールセン国防相はPatria6×6を選択した理由について「何よりも迅速な納入が可能だったからだ」と現地メディアの取材に明かしている。

Patria6×6はフィンランドのハメーンリンナ工場とラトビアに開設されたヴァルミエラ工場で生産されており、Patriaは先月「フィンランドのハメーンリンナ工場拡張に4,000万ユーロを投資する」「この拡張でハメーンリンナ工場での装甲車輌生産能力はほぼ2倍(具体的な数字は不明)になる」「拡張工事は2027年までに完了する」と発表、ヴァルミエラ工場は2024年に稼働を開始して最初のラトビア向けPatria6×6を同年8月に出荷し、この工場は年間30輌のPatria6×6を生産できるらしい。

出典:ZALA AERO Lancet

因みにポールセン国防相は「ウクライナでの経験に基づき武器化できるドローンへの投資を行う」「特に徘徊型弾薬は従来のデンマーク軍になかった新しい能力で戦闘能力を強化できる可能性がある」と述べており、デンマークは徘徊型弾薬を含む武器調達(小口径火器や対戦車兵器など)に12億クローネ=約260億円を投資する予定だ。

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※アイキャッチ画像の出典:Patria

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コメント

  • コメント (12)

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    • 2025年 4月 06日

    パトリアの株ってまだコンクスヴェルグディフェンスが持ってるのだったかな?
    日本製鋼もポーランドのロソマク工場の近くに工場建てたようだし、パトリアAPC事業はしばらくの間は注目産業のようだ

    2
    • 無印
    • 2025年 4月 06日

    シンプルな6×6の装甲車なら1年もしないで受け取れるんだ、早っ!
    陸自向けAMVXPはまだ来ない…
    1号車は完成したみたいですけど、スモーク変わってましたね

    4
      • kitty
      • 2025年 4月 07日

      令和5年度(2023年) 26両
      令和6年度(2024年) 28両

      の調達計画で、未だ受領していないのですか?
      さすがに遅れすぎですね。ラ国車両は何年度から何だろう。

      1
        • バーナーキング
        • 2025年 4月 07日

        1号車完成(+出荷)の報によれば既に「パトリア社ランド工場で日本製鋼所社員が作業している」とのことなので、日本発注分は「教材」としてある程度じっくりネチネチ時間かけて作ってるのではないかと。

        7
    • 無名
    • 2025年 4月 07日

    年間30輌の生産って工場の拡張前?後?
    ロシアは戦車を月間30輌「しか」作れない。って笑ってたような記憶が。

    1
      • バーナーキング
      • 2025年 4月 07日

      30輌はラトビア輸出用の「現地工場」の生産能力かと。

      5
      • うんこ💩
      • 2025年 4月 07日

      ラトビアの国力的に考えて月30輌は化け物
      ロシアの戦車量産能力もかなり高いとは思うけど

      3
    • 特盛
    • 2025年 4月 07日

    日本もAMV調達予定の一部をこれに置き換えたほうが納期と価格の観点から良くないか?
    派生型のうち脅威に晒されるリスクが比較的低い車種はこれで良いんじゃないかと。

    3
      • 七志
      • 2025年 4月 07日

      WAPC後継のAMV減らすより、LAV後継をこれにすると良いと思う。
      殴り合いはMCV,ICV
      歩兵輸送はAMVXP
      戦場のタクシーはAMV6×6
      みたいな感じ?
      とりあえず普通科から非装甲車両を取り上げて、全部装甲化してあげて欲しい。
      LAVの枠は普通科以外の戦闘部隊の足にすれば、LAV後継の生産量減らさずに陸自の装甲化が進む。
      自衛隊、Xで魅力改善とか最近やってるけど、増えた防衛予算の使い方そこじゃねーだろ、と。

      8
      • 半分の軍事費の国から
      • 2025年 4月 07日

      ドローンシステム運用&ドローン迎撃システム運用する車両を開発して、配備した方が良いのでは?実戦では近接防空システムも直ぐにミサイル不足に陥り易くて、レーザーや機関砲と併用必須でしょうし。

      2
        • 戦車
        • 2025年 4月 07日

        RFDEW、HPM、レーザーと色々ありますが、移動しながら迎撃出来るようなシステムの完成はいつになりますかねー?

      • Whiskey Dick
      • 2025年 4月 07日

      パトリア8輪と出来の悪い三菱製8輪を両方調達するぐらいなら、三菱製8輪をこいつに変えた方が良い。
      ウクライナ戦争の教訓で歩兵は小分けにして輸送した方が生存性が高いので、安価で小型軽量な装甲車を多数用意して、自走迫撃砲や近距離対空型などバリエーションを揃えるのも良さそう。

      3

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