ポーランド国防省はPGZと2023年「ボルスク歩兵戦闘車よりも強力な重歩兵戦闘車の開発」で合意していたが、8日に開幕した防衛見本市=MSPO 2026で重歩兵戦闘車(約40トン)の技術デモンストレーターを公開した。さらにWB GROUPも噂されていたステルス無人機=グラディウス2を公開した。
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参考:MSPO
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ポーランド陸軍の構想はM1A2を装備する機械化師団には重歩兵戦闘車を配備し、K2PLを装備する機械化師団にはボルスクを配備する
ポーランドは米国と韓国から1,200輌以上の主力戦車を調達中で、これに合わせて旧ソ連製の歩兵戦闘車=BWP-1(約900輌)の更新も予定しており、2023年にボルスク歩兵戦闘車の開発・製造でスタロヴァ・ヴォラ製鉄所(HSW)と合意、この枠組みはBorsuk(ボルスク)歩兵戦闘車×1,000輌、ボルスクをベースにした多目的車輌(指揮車輌、偵察車輌、回収車輌、NBC車輌、工作車輌など)×400輌の調達が目的で、HSWのセバスチャン・チュワレク最高経営責任者は「当社にとってもPGZ(ポーランド国営軍需企業)にとっても今日は本当に特別な日で、1,400輌ものボルスク発注はポーランド防衛産業界にとって最大のプロジェクトだ」と述べていた。

出典:Polska Grupa Zbrojeniowa SA
ポーランド国防省とHSWはボルスクの調達価格(約1,400万ユーロ/付加価値税込み)で交渉が難航したものの、2025年3月に第一弾として111輌、2026年5月30日に第二弾として146輌を発注し、ポーランド軍は2030年までに258輌のボルスクを受ける予定だが、ポーランド国防省とHSWは2023年にボルスク開発・製造で合意した際「ボルスクよりも強力な重歩兵戦闘車(Ciężki Bojowy Wóz Piechoty=CBWP)の開発」でも合意しており、8日に開幕した防衛見本市=MSPO 2026で重歩兵戦闘車(約40トン)の技術デモンストレーターを公開して注目を集めている。
この重歩兵戦闘車は国産自走砲のKrab(クラブ)の車体=K9の車体の構成要素を流用しながら再設計し、ボルスクにも採用している国産無人砲塔=ZSSW-30(ブッシュマスターII、7.62mm機関銃、スパイクLR、81mm発煙弾)を搭載したもので、さらに重歩兵戦闘車はボルスク(28トン)に要求された浮航能力に対応する必要がないため防弾性能と耐爆性能が大幅に強化され、兵員収容人数もボルスクの6人から8人に拡張されており、公開された技術デモンストレーターの武装や仕様は今後のテストや量産承認の過程で変更されるかもしれない。
PGZもプレスリリースの中で「重歩兵戦闘車は乗員3名と完全武装した6〜8名の歩兵分隊のための内部スペースを確保し、最大限の快適性と機能性を考慮して設計されている。運用上の快適性は補助動力装置(APU)の採用によりメインエンジンから独立して稼働する空調および暖房システムによって保証されている。このAPUは電子機器および防護システムの主電源となるため、油圧システムへの依存を排除し、将来的なレーザー兵器システムの搭載への道をひらくものだ」と述べている。
PGZは「現在の開発スケジュールが順調に進めば2029年までに量産準備が整う予定だ」と述べているものの、まだポーランド国防省との間で重歩兵戦闘車の量産契約は締結されていないため調達は保証されていないものの、ポーランド陸軍の構想は「M1A2を装備する機械化師団には重歩兵戦闘車を配備し、K2PLを装備する機械化師団にはボルスクを配備する」なので、予算内で開発にさえ成功すれば重歩兵戦闘車の量産化はほぼ確実だろう。

出典:WB GROUP
ちなみにポーランドメディアのPolitykaは6月「国防省の発注でWB GROUPがジェット推進式の全翼機=Gladius 2(グラディウス2)を開発している」「この機体はポーランド初の国産長距離攻撃システムで数百kmを飛行できる」と報じ、ディフェンスメディアのDefence24も7月4日「秋に開催されるMSPO 2026で重要な新製品が初公開される」「WB GROUPは低観測性を備える次世代無人機=グラディウス2をMSPOで一般公開すると発表した」と報じていた。
WB GROUPにはFT5やウォーメイトを統合運用するGladius(グラディウス)システムが存在し、Defence24は「グラディウス2はウクライナ紛争の観察結果とユーザー側の経験を反映させる形で2022年9月に開発が開始され、現在は量産発注が可能なレベルにまで成熟した設計になっている。グラディウス2は既存のグラディウスシステムを構成するランチャーと互換性をもつ無人機だが判明している詳細は少ない」「少なくとも数百kmの飛行能力を備え、これまでポーランド軍が運用してきた無人機には見られない低観測性を備え、ポーランド軍が運用するドローンや徘徊型弾薬と比べて速度が飛躍的に向上している」と指摘。
A z tego ujęcia Gladiusa 2 widać konfiguracje i przyspieszacz startowy. https://t.co/O1e19qr2T5 pic.twitter.com/8Sxm7q7lTo
— Tomasz Kwasek (@KwasekTomasz) September 8, 2026
Defence24の言及やグラディウスシステムのランチャーサイズから推測されるグラディウス2の正体は「シャヘドより小型な米軍採用のLUCASに近い自爆型ステルス無人機」となるが、WB GROUPはMSPO 2026でグラディウス2(企業の命名規則よって正式な名称はWarmate-30)を発表し、Defence24は「グラディウス2はポーランド製のターボジェットエンジンを搭載している」「オンボードAIを搭載しているため衛星航法に依存せず運用でき、おそらく低空域での地形追従飛行能力も有している」「航続距離は数百キロメートルと規定されているが実際には250kmを上回る」「既に少量生産が始まっている」と報告している。
グラディウス2の詳細な情報は公開されていないので「謎のステルス無人機」のままだが、機体デザインはノースロップ・グラマンが開発していたX-47に近い。
MSPO 2026の規模感を分かりやすく例えるならDSEI Japan 2025の約3倍
今回のMSPO 2026は記録的な伸びを見せるポーランドの国防費(2026年538億ドル=約8.3兆円)に加え、EU融資(SAFE)制度において最大の恩恵=437億ユーロ(約509億ドル)を確保することに成功したため、世界中から出展企業が殺到、ポーランド側もMSPO 2026に追加の出展スペースを設けて対応したものの、11の展示ホールに用意した全ての展示スペース(49,000平方メートル以上)が完売し、世界中から1,200社を超える防衛関連企業が集結している。
Tegoroczna edycja MSPO ustanawia historyczny rekord – udział potwierdziło ponad 1200 wystawców z 43 państw. Po raz pierwszy zostanie wykorzystana nowa hala. Partnerem strategicznym Salonu jest @PGZ_pl , która również przygotowała największą ekspozycję w historii swoich wystąpień… pic.twitter.com/xkAA3xkRwG
— Defence24 (@Defence24pl) September 7, 2026
MSPO 2026の公式出展者リストには1,517件が登録されており、トルコやウクライナを含む欧州地域から496社、北米地域から286社、それ以外の地域からもオーストラリア52社、イスラエル21社、台湾21社、韓国16社、中国6社、シンガポール3社、アルメニア2社、インド1社、ベトナム1社、アラブ首長国連邦1社、ブラジル1社、香港1社が参加し、国別で見るとポーランド(589社)、カナダ(198社)、ドイツ(105社)、米国(88社)、オランダ(55社)の次にオーストラリアが入っているのが興味深い。
ポーランドは2027年の国防費(軍支援基金を含む)として1,981億ズウォティ=約534億ドルの拠出を予定している上、EU融資=437億ユーロの大部分が流れ込んでいるポーランド企業には沢山の仕事が溢れているため、これだけ多くの企業がMSPO 2026に集結したのはポーランド企業と接触してビジネス上の機会を探るためだろう。
| 防衛見本市 | 出展者数 | 展示スペース | 総参加数 | |
| 日本 | DSEI Japan 2025 | 471社 | 26,500㎡ | 13,000人以上 |
| マレーシア | DSA 2026 | 1,456社 | 45,000㎡ | 48,347人 |
| 韓国 | Seoul ADEX 2025 | 約600社 | 49,000㎡ | 263,283人 |
| インド | Aero India 2025 | 約900社 | 42,000㎡ | 数十万人規模 |
MSPO 2026の規模感を分かりやすく例えるなら、日本最大の防衛見本市=DSEI Japan 2025(出展者471社/展示スペース26,500平方メートル/総参加数13,000人)と比べて出展者が約3倍、展示スペースが約2倍、総参加数で3倍(MSPO 2026の総参加数見込みは約40,000人)という規模感になり、韓国とインドの総参加数が飛び抜けているのは一般市民に開放するパブリックデーを設けるためで、Seoul ADEX 2025の総参加数に含まれるビジネス関係者の数は約11.1万人と言われている。
純粋なビジネス・軍事関係者専用(B2B/B2G)の防衛見本市でDSEI Japan 2025と比較するならDSA 2026になり、DSA 2026がMSPO 2026に近い規模感になるのはASEAN地域の国防費増額に加えて、マレーシアが中立的な外交に基づく防衛取引上のハブとして機能しているためで、さらにDSA 2026に国家安全保障・治安維持に特化したNATSEC Asia 2026(無人機システム、サイバーセキュリティ、国境警備、戦術的ソリューション、セキュリティ対策など)が併催されているためだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Polska Grupa Zbrojeniowa SA





















自走砲の車体を再設計して、既存の砲塔を搭載
少しでも効率的に重歩兵戦闘車を開発しようとする努力が見える
それでも戦車並みにお高そうだ
Xでは共通装軌(らしい)車両の輸送が目撃されたようですが、装輪のAMVや24式ですら値段が上がってる現状で、装軌のIFVはいくらになってしまうのだろう…
こうやって、韓国は輸出のライバルを育ててしまうのであった。
採用国の仕様へ合わせる事や技術移転や弾薬の生産を拒否してガッチガチにして忌避されるのと、臨機応変にして将来ライバルになるかもしれないが、採用されるのはどちらが利益になるだろうか
それにベース車の改造をするという事は、設計使用料の回収もあるし、質問に対して返す事で得られる情報もある
自社や自国の金を使わずに相手の金で技術検証を行って、自国にフィードバックだってできる
IFVやAPCが戦車に間違われてそれをミリオタが突っ込むっていうのはあるあるだけど、ここまで来たらもう戦車みたいなもんだな…
STANAG 4569レベル6の防護力ってもう2Gen MBTくらいの防護力でしょ