西側諸国が取り組んでいる産業基盤への投資は「長期に渡る強度の高い戦争は常に生産能力が高い国が勝利する」という通説に従ったものなのだが、Economistは26日「戦略的産業を平時から維持して育成するという考え方が間違っている」「平時の工業力は戦時の勝利に結びつかない」と指摘した。
参考:The war in Ukraine shows the West can re-arm without re-industrialising
有事に備えた産業界への投資は無駄ではないものの効果的でもない
Economistは26日「安全保障という名目で多くの国が産業界に補助金を与えている」「IMFは世界の全産業政策のうち20%が補助金に関連するものだと報告している」「トランプ政権もアルミニウム、鉄鋼、自動車などの特定輸入品に対する関税について『米国の防衛能力を強化するためのものである』と正当化している」「この考え方の根底にあるのは国の産業基盤が多様であればあるほど戦時生産への転換コストが低く抑えられるというものだ」と指摘したが、もう平時と戦時における工業力の相関関係は過去の時代ほど密接でないかもしれないと警告した。

出典:Public Domain
“西側諸国が自国の防衛産業が規模が小さく生産効率が良くないと悩まされているのは「少なくともナポレオン戦争以来、長期に渡る強度の高い戦争は常に生産能力が高い国が勝利する」という通説があるからで、多くの戦略的産業を維持して育成する必要があるいう確信が高まっている。過去に多様な産業基盤が戦時生産を支えたという事例もあり、例えば第二世界大戦時、デトロイトのフォード自動車工場をB-24の製造するのは比較的容易だった。なぜなら自動車とB-24に製造に用いられる機械や部品が良く似ていたためで、米国の民間生産能力が迅速かつ安価に「武器の大量生産」を可能にした”
“もう平時と戦時における工業力の相関関係は過去の時代ほど密接でないかもしれない。先進国の製造業における労働力と資本設備の比率は1995年~2017年の間に半減した。さらに製造品自体も複雑化して多様化し、自動化と精密機械の進歩は製造品に合わせて組み立てラインをカスタマイズするのに役立っているものの、現在生産されている高度で複雑な防衛装備は熟練工が手作業で組み立てることを前提としており、Andurilのブローズ社長は「フォードの生産ラインを転用してB-21を製造するなんて想像できるか?」「こんなのは不可能だ」と言う“

出典:Photo by Giancarlo Casem
”Hadrianも防衛上のニーズに対応できる柔軟な工場を建設しているが、それでも希少な機械で工場を埋め尽くさなければならない。エイブラムスを生産しているオハイオ州の工場も新しい戦車を生産しておらず、保管されている旧型の車体と砲塔を剥ぎ取って新しいエイブラムスを再生産しているだけだ。数日毎にフレームが数メートル前進し、各セクションの作業員が世界最先端の戦車を作るため入念が作業を行うものの、この作業を完了させるには約2年かかる。ポーランドが2022年に発注した大量のエイブラムスも大半が生産途中だ”
“この途方もない動きの遅さとウクライナ産業の俊敏な動きは、戦略的産業を平時から維持して育成するという考え方が間違っていることを示唆している。戦争は経済を変容させ、より多く、より優れた兵器を生産するという突発的で切迫した必要性は、非常に短期間で新たな産業を生み出してしまう。こうした圧力は集中していた労働力と資本の大部分を分散させ、製造企業に新たなアプローチでの生産を余儀なくさせる。このイノベーションは最終的に戦場の形させ再編成してしまい、ウクライナは主力艦艇を完全に失ったにも関わらず、1からドローン戦力を構築して黒海艦隊を追い払うことに成功した”
“それでもウクライナ産業は戦争に必要な物資の全てを供給できている訳では無い。艦艇、ミサイル。大型兵器を短期間で大量生産するのは容易ではない。それでも西側諸国が民間産業の基盤を整備し「戦時中に役に経つ可能性」に備えることは費用がかさみ、成果が不確実な投資になるだろう。西側諸国において最大の建造能力を誇る韓国でも船舶建造にかかる労働コストは中国よりも遥かに高く、この差額を西側諸国は負担しなければならない”
“大抵の場合、産業界に対する補助金は「企業の競争力=効率性や規模を達成するための支援を目的にした一時的な措置」に過ぎないが、これを戦時中に役に経つ可能性として維持するには別の仕組みが必要になり、恐らく終わりの見えないコミットメントになるだろう。さらに言えば取り組み自体が無意味になる可能性すらある。なぜなら戦争が展開される場所や状況は本質的に予測不可能で、防衛産業は戦争の具体的な状況や敵の革新に対応する必要があるのに、何が必要になるかを事前に知ることも困難だ”

出典:Photo by Brian Hahn
“平時に育成する民間産業が戦時において全くの役立たずではないが、戦時のイノベーションは平時の民間産業が追いつけないほどのスピードで展開される。米国は2023年に31輌のエイブラムスをウクライナに提供したが、ロシアは3ヶ月間で20輌を破壊したため、ウクライナ軍は残りのエイブラムスも前線から後退させた。米国は後に「エイブラムスがドローン戦争において脆弱だった」と認めたものの、オハイオ州の生産ラインは依然してドローン戦争で機能しなかったタイプのエイブラムスを生産し続けている。この時代遅れのタイプを米国は必要としていないにも関わらずだ”
Economistの指摘は「長期に渡る強度の高い戦争は武器を大量生産できる能力で優位性が確保しづらくなっている」「戦時のイノベーションが信じられないスピードで展開するため武器システムの効果寿命も短く、これに素早く適応して武器システムを改良し続けるか、もっと柔軟に異なる解決方法を持ってくる必要があり、事前の準備として何処に投資すればいいのかも見当がついかない」「そのため有事に備えた産業界への投資は無駄ではないものの効果的でもない」という意味で興味深い視点だ。

出典:Генеральний штаб ЗСУ
追記:ウクライナの前線では技術革新が信じられないスピードで進んでいるため、ドローンの設計と生産を4ヶ月毎に変更しなければならず、Shield AIも「ウクライナとロシアの戦争は進化する敵の対抗手段に適応したドローンを如何に短時間で届けられるかを競う戦い」と定義し、ロシア側の取り組みついても「ロシア人は問題に近い場所で行動する」「そうすることで問題を早く特定して迅速な変更を行えるからだ」「これが現代戦のスピードで重要な役割を果たすには問題の直ぐ側にいなければならない」と述べている。
要するに「敵の適応に素早く対応する能力が欠け、柔軟性から程遠い調達計画に基づく大量生産の基盤に投資するだけでは駄目だ」という意味で、これは大量生産の能力を否定しているのではなく、一度作り出すと融通がきかない大量生産のみで「戦場の優位性を確保するのが難しくなっている」と言いたいのだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Photo by Sgt. Timothy Massey
なんとも難儀な話
でも、プラットフォームを製造することにばかり投資してもあまり効率が良くないというのは分かる。
空港、軍港、駐屯地、弾薬庫などのインフラ整備は必要だし有効だと思うが・・・
あとウクライナでの戦訓としても、いくらプラットフォームの重要性が変わっても銃弾、砲弾、ミサイルの必要性は揺るがなかったから、これらの生産能力を増強して弾薬庫も増やしてってのはちゃんと有効だと思う。ウクライナはまさにそこでずっと苦しんでいる。
あとはどれだけ軍の要請に従って兵員を充足して訓練できるかってところだろうか。
産業界への平時投資は効果的でないとすると、いま西側が借金含めてかなりの金額を突っ込もとうしてる事への正当性は?って話になってきてしまうのでは?
戦時の大消耗戦に備えて平時の今から産業界の強化が必要だねって事でやってるのに。
たぶん実体ある製品へ投資するのはしんどいから金融・サービス業に金回して今まで通りさせてよって話だと思います。その理屈が将来どうなるか分かんないから備えてもしゃーないよっていう。
発想としては企業や産業の将来のために投資するより配当と経営者報酬に回してしまう株主資本主義のものにも見えます。
どっかの時点で戦争起こしたい欲に負ける政治家が出てくるとしか思えない
そりゃ人間が中に入ってあらゆる環境に耐える物を大量生産するというなら分かるが、全てが全てそんな緻密でないといけない訳では無いんでは?輸送用のトラックに防護性能を何処まで要求するのか?ましてや現代戦の主役に踊り出た各種無人機なんて飛べば良いし、積載量も通信の品質もシステムと物量でカバーすればどうにかなる。結局工業界は確かに多様性が高いほうが良いが、それを生かすも潰すも政界と軍部のセンスではないのか?
今までみたいに要求を二転三転してりゃ確かに幾ら工業界が元気でも、兵器開発は厳しいだろうが。
非効率と割り切ってやる仕事なんじゃなかろうか。
ロシア軍事産業は余剰生産力を抱えていて倒産寸前の非効率な経営をしていた。
総力戦に悩みのタネだった余剰生産力が強みになった。
ある程度は非効率を許容しないといけないと思う。
西側の現在の産業体制、というよりは企業に投資する投資家が非効率を許してくれないでしょうね。
もの言う投資家さんたちが、短期的な利益ばかりを追求するあまり、投資効率、生産効率、株主配当。なんでも効率を追求しすぎ、企業側もその過度な要求にこたえようとする。
そんな機関投資家といわれる存在に国の経済、産業構造が蝕まれしゃぶりつくされ自衛戦争ができなくなるばかりか、国そのものが戦争より前に食い尽くされる。。
なんて悲観的に考えてみたりして。。
だからと言ってロシアのような政治経済状況が素敵♡
とはおもいませんよ。
重箱の隅をつつくようですが…「もの言う投資家」ではなく、「もの言う株主」ですね。
「もの言う株主」とは、企業の経営陣に対して、株主としての権利を行使して積極的に意見を述べ、企業価値の向上を目指す投資家のことです。英語では「アクティビスト」と呼ばれます。
フジテレビに経営陣の提案をした投資会社がいましたが、あんな感じです。
ちなみに機関投資家とは、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、年金基金など、顧客から預かった資金を運用する法人投資家のことです。
どちらかといえば安定重視。あまり提案・対話等は行なってこなかったようですが、近年は対話に踏み出すところも出てきているらしいですな。
必ずしも機関投資家と「もの言う株主」が同一であるとは限りませんし、「もの言う株主」に食い尽くせるほど西側諸国の経済は小さいもんじゃないでしょう。
国家は成長産業を予測できないという主流派経済学の前提に立ったエコノミストらしい記事だね
まあ主流派経済学は保護主義が大嫌いだから今の状況を否定したいのは分かる
でもこれはナンセンスだな
この論考では特定の産業を保護しても戦争で本当に必要になるかは分からないという前提に立ってるけど
鉄鋼や合成ゴムとか工作機械やベアリング半導体や電子部品とか戦争で絶対必要なのが分かってる産業はあるからね
これは基礎的資材だから戦術の変化とは関係がない
SF小説の新世界よりみたいに人間が超能力を使えるようになれば必要なくなるかもしれないけどね
上場企業はROE・ROAが評価される世界線ですから、上場企業が過剰な生産余力を保つのは、そもそもダメなんですよね。
補助金や減税により、設備投資を促したとしても、自己資金による投資を減らすだけになってしまうなと…
追記です。
ウクライナ戦争の教訓と合わせて考えれば、兵士をどれだけ動員できるのかも、まず重要なのかもしれませんね。
補助金出すってより国が常時軍備に転換する余剰生産分を発注し続けるぐらいじゃないと無理な感じ
ひたすらどこかの倉庫に積み上げ続けるレベルで
今の西側じゃそれこそ一日戦費2兆円かかるとかになりかねないから詰んでそう
仰る通りで、欧州が言う対ロシアに備えるなら、それくらいが必要になりますが…
経済大丈夫なの?って感じなんですよね。
ウクライナの継戦能力が高すぎて、麻痺してる部分もあると感じてまして。
イギリス・フランスが、全陸軍ローテーションで送り込んでも、ウクライナ平和維持軍ですら全然足りないくらいですし…
少なくとも造船に関しては延長線上にあるし暴論では?
中国ほどじゃないにしても新造艦ポンポン作れるのは造船が生きている西側では日本と韓国だけ
アメリカの一番の懸念点はまともに軍艦作れなくなってる事なんで
戦争が始まってから設備を整えて製品を作って前線へ送れ・・・って事?
工場って設計から稼働して生産開始するまで数年かかったりする事もあるんだが、これって俺の居る次元の話なんだろうか。
…とはいえ、あの最貧国・北朝鮮一国で欧州全体の生産量を凌駕する砲弾を生産している訳で🤔
この話は単なる財界の言い訳にしか聞こえないんよなぁ🙄…
製造治具や設備の保管とか、持続的かつ確実な発注とかを、平時の民間企業に押し付けるなと言うならまだ理解できるんですけどねぇ。
内燃機関自動車は時代遅れだから電気自動車に転換しようっていう運動と同じ気持ち悪さを感じる。一言で言うと胡散臭い
勝てないから戦わないんですかって
効率とエコ()を重視して太陽光発電に振り切ったら逆に電気代が上がったドイツみたい
役に立たなかったタイプのエイブラムスって、ウクライナが現場で改修したコープケージ+ERA増設魔改造を制式化しろってことかいな。
ウクライナに提供されたのは、M1A1 SAで、アメリカ軍の現状の最新モデルはM1A2 SEPv3。
状況認識力も、装甲防護力も全く異なるし、欧州配備の車両はAPSをつけていたりするから、割と別物。
いや
「オハイオ州の生産ラインは依然してドローン戦争で機能しなかったタイプのエイブラムスを生産し続けている。」についてコメントしてくださいよ。私に言われてもw
これはまた露骨にロビーを感じる元記事
ウクライナが迅速に構築できたのはドローンとミサイルといった比較的小回りの効くスケールかつもともと強みがあった分野だけで、装甲車両などの重工業は対応できてないでしょうに
ロシアが戦車の製造台数を回復しつつあるとも聞くし、ドローンにも決定的な対策が現れてルールがまた装甲側に傾かないとも限らないのでその時になってからできなかったでは遅い
この期に及んでまだ凝りないんだなヨーロッパくんは
現代の自動化された製造業はどれくらい兵器製造へと転用できるんだろう?
民間企業だから、有事になったら即座に転用とはいかないだろうけど、もしできるんなら、パトカーや消防車みたいな公用車両を平時には作り、有事にはミサイルやドローン製造へと即座に転用出来る工場とかあればいいのになぁ
他にコメントありますが、基礎的資材の部分は完全に流用できます。工作機械がなければ車も兵器も作れません。
あとはどこまでの転用を許容するか?ですね。解り易い所だとテクニカルトラック。
軍事兵器=民生品の影も形も無いカッコ良い専用兵器 ではなく、
これ一部がハイラックスじゃん・・・くらいの割り切りで兵器を設計できれば色々出来ると思います。
実際ウクライナで使われているドローンなんて今でも民生品を改造して使っているのではないでしょうか?
そういう意味では、民生品転用設計製造のノウハウを磨くというのが備えとして有効かと。
それが良いのは解るんだけど、根本的に軍用品を忌避する日本では、民生品の転用は企業がやりたがらないと思って、それなら逆に平時から必要な公用車両は国が工場持てばいいんじゃないかと思ってね
平時と有事で使い分けできる国営工廠があれば何かと便利だし
黒海艦隊を追い払うのに成功したのは本格侵攻前から開発してた対艦ミサイルネプチューンの大戦果のお陰
また旧式でも無いより良いのでロシアもウクライナもソ連時代の兵器を使いまくってる
平時の投資が無駄になるとは全く言えんでしょうな
既に言われてるけど産業に上流と下流があることを無視している主張ではある。
基礎的な部品なら「絶対にこれは腐らない」と言えるものがあるはずだ。
まあ資源レベルに遡ったらレアメタルなり石油なり絶対に自国で生産できない
ものがあることに気づくだろうけど…
しかし生産の下流にある完成した兵器の形態自体は平時にいくら工夫したって無駄
かもよ、という指摘は正しいと思う。
米海兵隊のRogue1はほぼウクライナで使われているFPVドローンに相当する自爆
ドローンだけど、1機9万ドルだそうだ。
アメリカがもし大規模戦争に突入し、Rogue1が想定する任務に投入されたとして…
その時も9万ドル払い続けてRogue1を調達しつづける?絶対にありえない。
安い戦時生産品が現れてRogue1は捨てられるだろ、じゃあRogue1自体はいらないよね。
西側的にできるのは、FPVドローンのモジュール規格を作って、現場でどんどん改修なりモジュール交換で適応させられるような仕組を作ることじゃないのかな。
ミニ四駆をカスタムするくらいの感覚でイジれないと現場で使えそうにない。
まあ抑止力の目的は軍備を無駄にするためなので、結果的には無駄になるのはある意味で当然ですが。
問題は結果的に無駄だったのか、有意義だったのか誰にも分からないということですね。
ウクライナが攻め入られたのは抑止力が不足していたという事ですが、仮に十分な抑止力があればプーチンは侵攻を決断しなかったでしょう。でもその場合、戦争は起こらず平和な状況が続くので、軍備は無駄だったと叩かれる運命にあります。
よその記事を読んでいると散見されるのですが。
ウクライナ軍では、FPVドローンの発注権限を、大隊単位で持つことがあるとのこと。
要求仕様を大隊単位で決めていて、そして中小?の企業に直接発注しているとのこと。
有効と見做されない製品には次回の発注は無いとのこと。自然淘汰ですね。
企業側も工学知識とNC機械や3Dプリンターで”武装” しているのかな?。
以上とは別に、大規模に必要な物はあると思います。
輸送インフラなどはその最たるものと思います。素材産業や工作機械などもそうでは?。
どんな優れた兵器でも、前線に届かなければ無いのと同じでしょうし。
エイブラムスについては生産してなくて再生のみ、しかもアメリカ軍や少数ユーザー向けにほそぼそとやってたレベルなんだから、単純に「平時から投資がされてなかった産業」なのでは…
車両工場を即戦車工場にするのは無理ですが機銃や装甲を付けて戦闘車両には出来ますし、町工場でもドローンの部品製造出来ますしね
ドイツだとフォルクスワーゲンの閉鎖する工場をラインメタルの戦車工場に改装するそうですし無から作るよりは効率は良さそうです
砲弾の増産も西側諸国が表明してメーカーに依頼してましたが、ドイツとロシアは工場増やして増産体制整えてましたが他はバイト増やしてラインを24時間稼働にする程度の対応にしかなってませんでしたね
作れる能力を確保しておくのは大切、メーカーに体力が無いと増産できない、増産しても早期終戦した時の保証用意しとかないと民間は投資してくれないなどでしょうかね
防衛産業は寡占化が進んでる事が原因だと思う。こういう産業では競争原理がうまく働かないので予算(需要)を増やしても各社の利益率が上がるだけで生産量は増えない。国を跨いで新興メーカーに発注すれば良いのだが。ポーランドが韓国メーカーに大量発注したように。あるいは会社分割という手もある。
戦争の変わる部分はどうしょうもないものの、
戦争の変わらない部分への投資は手堅くやって損はないと思いますけどね
産業界を軍事転用して戦時急造生産するにあたっては
平時にその産業界が生産している物品類をできるだけそのまま使用できるように
あらかじめ平時から設計しておくほうが大事では?
例えばバイクのエンジンをドローン用にするのであれば、市販のエンジンをそのまま使用できるように
常に軍需をその時の民需用品に合わせて設計していくことで、設計費のみで
民需側に負担をかけずに戦時に備えることができるのではと思います。
今は過信はできないですが、フルデジタルエンジニアリングも可能ですので