欧州関連

ポーランド、F-16をV仕様に改修するため38億ドルの契約に署名

ポーランド国防省は13日「F-16C/DをV仕様にアップグレードする契約(約38億ドル)を締結した」と発表、カミシュ国防相も「現行のF-16C/Dでは直面している危機に対処するには不十分だ」と述べ、ポーランドのF-16C/DはBlock70/72にアップグレードされることが確定した。

参考:Polskie F-16 przejdą modernizację do standardu F-16V
参考:Poland awards $3.8 billion F-16 modernization deal to US

ポーランドでは近い将来「戦闘機の追加取得」「無人戦闘機の取得」「第6世代戦闘機への関心」が浮上するは確実

ポーランド空軍の戦闘機戦力は最終的にF-16C/D、F-35A、FA-50PLで構成され、さらに空軍近代化の最後ピース=第3の戦闘機取得も進められている最中だが、同時並行でF-16 Block50+/52+のMLU=Mid-Life Upgradeを検討しており、米国務省は2024年10月「ポーランド向けF-16のアップグレードを承認して議会に通知した」「推定費用は73億ドルでViper構成=Block70/72になる」と発表。

ポーランド国防省も13日「48機保有するF-16C/DをV仕様にアップグレードする契約(約38億ドル)を締結した」「このアップグレード作業はPGZの工場で実施される」「アップグレードされたF-16C/Dは2030年から2038年の間に再就役する」と発表、カミシュ国防相も「現行のF-16C/Dではポーランドが直面している危機に対処するには不十分だ」「F-16C/Dの状況認識、通信能力、F-35、エイブラムス、アパッチとの統合など、あらゆる領域での運用能力を強化する必要がある」と述べた。

Defense Newsは今回のアップグレード契約を伝える記事の中で「ポーランドは空軍近代化の一環として追加の戦闘機を取得するかどうかを検討中だ」「ポーランド当局者によればF-35Aを32機追加購入するか、タイフーンやF-15EXなど別の戦闘機を取得するかを選択することになる」と報じたが、ポーランドのディフェンスメディア=Defence24は「KF-21もF-35A、F-15EX、タイフーンと共に提案されている戦闘機の1つだ」「F-35Aを補完することを目的にしたKF-21は第4.5世代戦闘機と呼ばれ無人機戦闘機の運用が可能になる予定だ」と報じ、KF-21は第3の戦闘機取得における選択肢の1つという認識を示している。

出典:KAI 한국항공우주산업

実際、PGZは共同開発国の資格でKF-21プログラムに参加したいという意向を韓国側に通知、韓国航空宇宙産業も今年6月「ポーランド空軍の司令官一行が生産中のFA-50PLを視察しKF-21にも試乗した」「ポーランド空軍は新たな戦闘機調達を検討中でKAIはFA-50を通じた協力に基づきKF-21の輸出を推進している」と発表しているため、KF-21が第3の戦闘機取得に名乗りを上げているのは事実だろう。

ポーランドの空軍近代化はF-16C/Dのアップグレードで一段落したが、近い将来「戦闘機の追加取得」「無人戦闘機の取得」「第6世代戦闘機への関心」が浮上するは確実で、どのような選択を下すのか注目される。

関連記事:ポーランド空軍のF-16アップグレード、米国がViper構成で承認
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※アイキャッチ画像の出典:Władysław Kosiniak-Kamysz

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コメント

  • コメント (14)

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    • あうあうあー
    • 2025年 8月 15日

    >「48機保有するF-16C/DをV仕様にアップグレードする契約(約38億ドル)を締結した」

    1機あたり約7900万ドル。
    1ドル150円として1機あたり120億円弱。

    V改修もなかなかにお財布に厳しいご時世ですね。

    28
      • nachteule
      • 2025年 8月 16日

       寿命延ばすのに構造まで手を入れて、レーダー・計器類・ミッションコンピューター、新型自動対地衝突回避システムとか追加してればそんな物。F-15J形態Ⅱ型みたいな軽めの奴ですら機数が少なければ50億超え、一括発注だと半額以下になる。JSI改修だとV型より20億ぐらい高いんじゃないかな?機体自体高いのと需要が少なくてスケールメリットが発揮しづらい感じか。

       バラしてからの加工前提の組み立て改修費用が新造の7割位掛かるってのも色々思う所はあるんじゃないだろうか。

      2
    • 足柄
    • 2025年 8月 15日

    35Bと山くり抜いたバンカー沢山が位置バレし難くて継戦能力高そうだけどな
    それにしてもBは不人気よな、高いけどさ

    4
    • PAC3
    • 2025年 8月 15日

    「アップグレードされたF-16C/Dは2030年から2038年の間に再就役する」
    製造ラインやら部材の生産が追い付かないF-16Vと言われているだけに改修機関が2030年から2038年の間と言われると改めて納得させられますね。

    5
    • kitty
    • 2025年 8月 15日

    最後の写真、あれっF−35に複座型あったっけと一瞬考えて国旗とキャプション見て勘違いに気が付いたけど韓国は無人機管制にWSOが必須と考えているんですね。
    まあその方が堅実でしょうけど。

    3
      • nachteule
      • 2025年 8月 16日

       元々、2名搭乗のF-4や複座型もあるF-5後継機種で求められる性能がF-16を超えるのが目標だから航続距離も大幅に延伸。ガチのAI搭載しない限り搭乗員2名の方が体調・目視確認とかあらゆる面で作業低減とリスク低減に繋がるから悪く言えば昔からの惰性で無人機管制だけの為にそんな事をする訳がない。

       2名搭乗するから電子戦機のコンセプト案もあるし、普通に考えれば昔と比べたらマルチロール性能が向上してるんだから操縦に専念する方が1番良い。車を運転する時にスマホを操作しながらインダッシュ型カーナビに映る映像にも気を配るみたいな事をして安全にとか無茶振りが過ぎるでしょう。

       スクランブル任務なんか大した事ないでしょぐらいに思っているだろうけど、単に現場急行だけして警告して領空外に出るのを確認して帰還するだけでほぼ航空機を飛ばすだけで終わっている訳でも無い。目視確認してから近付いてやる作業なんてパイロットは曲芸でもしてるの?みたいな状態にもなるし2名搭乗は管制以外に色々メリットがある。

      3
    • p-tra
    • 2025年 8月 15日

    明確なビジョンがある発展計画というよりボトムアップ型の、
    悪く言えば漫然としたやり方に見えますな。
    結局性能が向上したF-16で何をするのか計画はあるんだろうか。
    現代の航空戦は拮抗させるのが比較的容易な戦いに見えます。
    ものすごい力の差がないと格下でも空中から一方的に虐殺する
    なんてとても出来ない。
    戦闘機より安価で強力にできるGBADが制空権を決めてしまうからだ。
    じゃあ圧倒的な差をつけるか空軍はそこそこで良いと妥協するか
    の二択しか無いと思うんですよね。
    ポーランドなら現実的に後者だろと思いますが。

    1
    • たむごん
    • 2025年 8月 15日

    アップグレードという名ですが、かなりの金額を支払うことになりますね。

    ポーランドの防衛投資を見れば、全面戦争になり・自国が戦場になるという事が、『すさまじく国富を毀損する』のかが分かりやすいなと感じます。

    抑止力を高められることは、それだけ大きな価値があると言い換える事ができるでしょうね。

    3
      • 匿名希望係
      • 2025年 8月 16日

      本国ですら製造終わってるってのはあるからね>F-16C/D
      普通にG/hでよかったのでは感がすごくあるが

    • SB
    • 2025年 8月 15日

    第6世代戦闘機は多分FCASになるんだろうな
    長距離小型爆撃機みたいなF-47と長距離大型戦闘機のGCAPは性能が過大過ぎる

    1
      • う
      • 2025年 8月 16日

      F16一機改修するのに120億円ですかぁ
      新品のKF21の予定価格と同水準となればそりゃあKF21は候補になりますよ

      2
        • 匿名希望係
        • 2025年 8月 16日

        アビオニクスとかの高騰でエアフレームの価格差ほとんどつぶしてるからね。
        F-15E新規でいれたくなるね。この価格なら
        F-16の有功活用だから文句言わずに払うんだろうけど

    • 特盛
    • 2025年 8月 15日

    FCASは果たしてちゃんと完成するのかという心配が…

    5
      • zzzzzz
      • 2025年 8月 15日

      F-15JSI , F-35 Block4 みたいに、「作れない」なんてならなければいいが。

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