欧州関連

ポーランド、東部国境での事態対応のため米国からMQ-9を緊急調達

ポーランドのDefence24は1日、東部国境での事態に対応するためポーランド軍がMQ-9を緊急調達すると報じている。

参考:Poland to Procure Reaper MALE UAVs

MALE UAVの戦力強化という意味合いとは別に「米国との関係強化」を図る政治的な狙いもあるのかもしれない

ポーランドはMALE UAV(中高度・長時間滞空型無人航空機)戦力を整備するためトルコ製のバイラクタルTB2を計24機調達することを決定、さらにMALE UAVの需要を満たすため新たなUAV調達を計画(Zefirプログラム)していたが、東部国境での事態(ウクライナやベラルーシ)の状況を鑑みてMQ-9の緊急調達に踏み切ったと現地メディアが報じている。

出典:Photo by Sgt. Nathan Franco, Fort Irwin Operations Group

この緊急調達でMQ-9を何機取得するのかなどは明らかになっていないものの「この調達は通常の国防予算や取得計画とは別ものでZefirプログラムの一部ではない」と報じており、米国から250輌のM1A2/SEPv3を調達したのと同じ手法でMQ-9の調達を行うつもりなのだろう。

ここでいう緊急調達とは「通常の装備取得に関する手続きと予算確保をショートカットする=複数の競合機を比較する選定作業なしで国防予算とは別財源から資金供給を行う」という意味合いが強く、明日にでもMQ-9がポーランドに到着するという意味ではないが、通常の取得手続きを無視できるため「発注までにかかる時間を大幅に節約する」ことが出来る。

恐らくMALE UAVの戦力強化という意味合いとは別に「米国との関係強化」を図る政治的な狙いもあるのかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Senior Airman Haley Stevens

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コメント

    • おわふ
    • 2022年 3月 07日

    日本もはよ!

    4
      • tofu
      • 2022年 3月 07日

      RQ-4 Block20「呼んだ?」

      6
        • 伝説のハムスター☆☆☆
        • 2022年 3月 07日

        RQ君はちょっとね

        17
      • A
      • 2022年 3月 07日

      一刻も早い購入を願います。
      (バイラクタルがいいなぁ)

      7
      • 匿名
      • 2022年 3月 07日

      紛争近いとISR戦力増強するの必定だし無人機の国内運用に関わる各種法令への超法規的措置とセットで米国製無人機調達しまくるの割とある
      いざって時にアレな欧州製は平時訓練機材だったわ事案3自で多発するの目に見えてるし紛争に片足突っ込むと米国製装備を併用しまくるの必定なの再認識でもっと英語勉強しとくべきだったなと皆が思うのあるあるだね

      5
        • 匿名
        • 2022年 3月 07日

        なにを言いたい?

        4
          • 名前 (必須)
          • 2022年 3月 07日

          割と人のこと言えんが匿名同士で会話すんのやめてクレメンス……というか名前被りは混乱するねん

          6
    • もう、
    • 2022年 3月 07日

    グロホならあげるのに

    7
      • トーリスガーリン
      • 2022年 3月 07日

      台湾での緊張度が上がった時に台湾付近にグロホ飛ばしておけばちょっとした圧力になったり…しないか、日台で情報連結してるわけでもないしな

      4
        • G
        • 2022年 3月 07日

        10年ほど前から在日米軍がグローバルホークを運用しており、311福島原発だけでなく対北朝鮮でも使用していますので、中台での緊張が高まった場合は日本が直接とはいかなくても在日米軍のがそちらにも使われる可能性は十分あるかと

        5
    • tofu
    • 2022年 3月 07日

    関係強化の他に、戦術的に有効って判断も働いた?

    キエフ周辺を監視するNATOのグローバルホークは、単純化すると防空システムに守られた戦線後方に置き換えることも出来るはずで(もちろん、それよりはリスクがあるにせよ)
    後方から高級・高性能なUAVが戦域を広く監視して、比較的安価なTB2は損害ありきで前線近くに展開して、担当ポイントの監視+チャンスがあれば進出して敵に直接攻撃する
    的な組み合わせが有効と判断された可能性ないかな

    4
    • 匿名
    • 2022年 3月 07日

    ウ軍のそれに同等性能の機体が無いしパイロットもいないで西側戦闘機を義勇軍投入すると完全にチートでゲームチェンジャーだしWW3につながるね
    じゃあ無人機は?だがこれもTB2どころじゃないの投入すると多分同じだろうがじゃあローテクでパイロットは命がけで露軍機を圧倒もできるわけでないA10ならばミグ供与と違う反応になりうるか?(出来うるか)という話になる
    ドンパス独立の現状変更を認めない西側が現状(戦況)をひっくり返すまで支援してゲームチェンジするとそれは核報復の口実になりえる以上制限はある

    • 無無
    • 2022年 3月 07日

    間に合うまい悲壮感
    しかし、ポーランドが次の標的は自国だと緊張してるのは理解

    6
      • STIH
      • 2022年 3月 07日

      直接的なご指名はまだだけど、まあどう考えたって今のままだと10年以内には突っ込んできそうだしね。
      現時点ではスウェーデンとフィンランドが指名されてたはず。あとバルト三国に対して、大使館の保護がなされてないってケチつけてる最中か。

      1
        • tofu
        • 2022年 3月 07日

        NATO加盟国には流石に手を出さないだろうけどフィンランドは普通に危ないだろうなぁ

        とりわけ何が危ないって、通常戦力がこの戦争で枯渇するのはどのみち間違いなくて、今のプーチンだと普通に核兵器使用が選択肢に入りかねないことよ

        6
          • STIH
          • 2022年 3月 07日

          もう10年立ってもプーチンだったら、核戦争上等ってNATOに戦争ふっかけるかもしれないよ。実際スターリンはやろうとしたって噂があるくらいだし。
          モスクワ含む都市部が灰なっても本人が死ななきゃ問題ないって考えたら、実質的に核は打ち放題なんだから。

    • tsr
    • 2022年 3月 07日

    トルコのTB2輸出能力をウクライナ向けに融通するという側面もありそうよね。

    1
    • ぐろぽ
    • 2022年 3月 07日

    そう言えば、いつもはポーランドやルーマニアの国境近くをうろついてたUSAFのグロホが、今日の昼(日本時間)は黒海上空を、激しくグルグルしてましたな、

    5
      • クローム
      • 2022年 3月 07日

      今は2機のB-52がドイツ上空を東へ飛行中。
      威嚇かな

      2
    • 四凶
    • 2022年 3月 08日

    TB-2の足りてない部分を上位機種のMQ-9でカバーする感じかな。

    安くもないんだし米国へのゴマすりの割合が高い場合はちょっと理解に苦しむ。結構米国からお買い物してるのに駄目押しする必要あるんかな。

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