欧州関連

ポルトガルが第6世代機開発にオブザーバー参加を検討、国内の反応は冷ややか

ポルトガルのメロ国防相は先月18日「欧州で進められている次世代戦闘機の開発計画にオブザーバーとして参加したい」と述べ、Janesも1日「ポルトガルはFCASかGCAPへのオブザーバー参加を検討している」と報じたが、ポルトガル国内ではメロ国防相の発言を冷めた目で見ている。

参考:Nuno Melo anuncia que Portugal vai observar “sem custos” como se faz um caça de 6.ª geração. E faz promessa de “salários muito altos”
参考:Portugal eyes joining sixth-generation fighter programme
参考:Caças de sexta geração. Nuno Melo disse que Portugal vai observar como se faz, quem percebe de defesa vê anúncio como “publicidade enganosa”

恐らくポルトガルの第6世代機開発計画に対する発言や関心は実利の部分で何ももたらさない可能性が高い

トランプ政権は他国の主権軽視するような発言や態度を連発し「米国は信頼できるパートナーなのか」という疑問が生じた結果、安全保障分野の後ろ盾を象徴する米国製システム=F-35への不信感が急速に広まり、ポルトガルでも確実視されていたF-35A導入が疑問視されるようになったため、ラファール、タイフーン、グリペンがポルトガルのF-16後継機需要を狙っているものの、ポルトガルでは第6世代機に対する関心が浮上して注目を集めている。

出典:AIRBUS

メロ国防相は先月18日、CNN Portugalの取材に「今のところF-16の後継機は検討すらされていないが、欧州で進められている次世代戦闘機の開発計画にオブザーバーとして参加したい。しかもオブザーバーとして参加するのに1ユーロも支払わない」と述べ、Janesも1日「ポルトガルはFCASかGCAPへのオブザーバー参加を検討している」「メロ国防相はどちらの計画に参加するか決定していないと述べた」と報じたが、ポルトガル国内ではメロ国防相の発言を冷めた目で見ているのが興味深い。

CNN Portugalは21日「SFのような第6世代機開発計画へのオブザーバー参加をメロ国防相は望んでいるが、防衛分野の専門家は傍観者として参加するだけなら全く意味がない」と指摘した。

出典:GlobalCombatAir

“メロ国防相は我々のインタビューに「欧州で進められている次世代戦闘機の開発計画にオブザーバーとして無償参加したい」と述べたものの、この発言は防衛分野の専門家にとって期待よりも疑念を抱かせるものだった。ポルトガル陸軍のコスタ元少将は「メロ国防相の発言は誤解を招くオーバーな宣伝で、これは我々の関心を集めるためだけものだ」と、モレイラ元少将も「メロ国防相が言及したオブザーバーとどういうものなのか?1ユーロも支払いが発生しないプロセスにおけるオブザーバーと一体何なのか?私には良くわからない」と述べた”

“特にコスタ元少将は「資金的な貢献なしに重要情報へのアクセスを許してくれるところはどこにもない」「1ユーロも支払いが発生しないオブザーバーは開発プロセスが進むのを傍観するだけ、もしくはプロトタイプの発表する場に出席するぐらいの権利しかないだろう」と述べたが、モレイラ元少将は「アプローチに対する疑念はあっても開発計画への関与はポルトガル産業界に利益をもたらすかもしれない。問題は開発計画にポルトガル産業界を関与させられるかどうかだが、その方法は見えていない」と言う”

出典:Edgewing

要するに「ポルトガルはFCASかGCAPへのオブザーバー参加を検討している」と書けば聞こえは良いが、逆に「資金的な貢献なしのオブザーバー参加にどんなメリットがあるのか」と質問されれば「何も答えられない状況」で、コスタ元少将は「コンソーシアムに参加しないと何も生産できない」「第6世代機よりもエンブラエルとの提携を継続して第5世代機の開発を進めるほうが興味深い」と述べており、恐らくポルトガルの第6世代機開発計画に対する発言や関心は実利の部分で何ももたらさない可能性が高い。

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※アイキャッチ画像の出典:Edgewing

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コメント

  • コメント (25)

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    • チャイ子腐好キー
    • 2025年 8月 02日

    どの国にもハスキー犬のようなアホの子がいるんですね。

    26
    • ザコ
    • 2025年 8月 02日

    1ユーロも払わないけどオブザーバー参加させろってポルトガルジョークはよくわかんねぇよ…

    75
    • レプタリアン
    • 2025年 8月 02日

    酷いなぁ
    オブザーバーとして完成品を買う権利くらい与えてあげてもいいと思う

    23
      • elmoelmo
      • 2025年 8月 03日

      多額の資金提供を申し出たり、中国製J-35の購入を断念までしたのに、完成品を買う列に並ぶ権利くらいしかもらえなかったサウジアラビアが気の毒な気もしますね。

      13
        • バーナーキング
        • 2025年 8月 04日

        「多額の資金提供(に当然伴う権利要求)」が必ずしもありがたくないので…

        8
    •  
    • 2025年 8月 02日

    こんなだからロッキードにもいいように振り回されるのに学びませんな。

    9
    • emp
    • 2025年 8月 02日

    100機単位で購入を約束するならある程度はデータ貰えるかもよ
    重要情報は無理だけど

    6
      • バーナーキング
      • 2025年 8月 03日

      単一の戦闘機を100機単位で輸入してる国なんて世界でも数えるほどしかないのでは…

      23
        • 他人事では無い
        • 2025年 8月 03日

        日本は?

        1
          • バーナーキング
          • 2025年 8月 03日

          当然「数えるほど」の一つです。
          「(自国がそうだから当たり前に思っちゃうかもしれないけど)そんな国世界に数えるほどしかない(そんなのを『最低条件』にしたら輸出なんかできん)」という話ですよ。

          16
    • バーナーキング
    • 2025年 8月 03日

    金払わんオブザーバーなんだから観察してて気にいりゃ買う、というだけの話では。
    少なくとも開発中の仕様に口は出せないし、自国分以外のワークシェアも必要なく、日本にしてみればむしろありがたい姿勢でしょう。
    少なくともサウジやインドよりは政治的にも技術的にも輸出のハードルは低いし、欧州では数少ない長大な航続距離が無駄にならない国でもある訳で、こーゆー見込み客を無碍には扱えないと思うけどなぁ。
    「10機前後を英伊からリース」みたいな地味な調達になったとしても「開発国以外の欧州/NATOの正式採用実績、というのは大きいでしょう。

    41
      • あまつ
      • 2025年 8月 03日

      根拠の無いただの印象なんだが、有利な条件で購入したいとかではなく意思決定側になりたい、販売や輸出の許諾を出す側になりたいという意味に見えるなぁ・・・。
      金も技術も出さずにどうやって?と勿論なるしそこが謎なので先方の国内でも「何言ってんだこいつ??」となってるわけだが、ひょっとすると何か腹案があるのかも知れない。
      ・・・高確率で「バカじゃねーのw」って内容だとは思うけど。

      13
        • バーナーキング
        • 2025年 8月 03日

        > 意思決定側になりたい、販売や輸出の許諾を出す側になりたい
        なら「オブザーバー」とは言わないでしょう。

        結果として「バカじゃねーの」な結論が出てくる可能性は否定しませんが、
        明確な根拠もなく「バカじゃねーの」な仮説を立ててハズれたら「バカ」は自分、ということになりません?
        なので私は基本的に、仮にも世界各国の政府や軍や大手企業のトップが誰がどこからどう見ても「バカじゃねーの」な案なんか普通出さない、という前提で考察してます(他国から見たら「バカじゃねーの」な「自国ファーストのわがまま案」は普通にあり得ますが)。
        いやまあもちろん予想を裏切られることも多々ありますが、GCAPに関してはその時は「バカは帰れ」で断ればいい話ですし。

        4
    • NA
    • 2025年 8月 03日

    必要なかったら1ユーロも~なんて言う意味がないので、第六世代機戦闘機に金を出したくないという感情がポルトガル国内に根強いことの現れなんじゃないですかね
    政府または国防省レベルでは必要性を理解してはいるけれど、そうでも言わないと動けず…という

    10
      • こなん
      • 2025年 8月 03日

      第5世代戦闘機でさえコスト高すぎてアメリカでも問題になるくらいなのに、国防に注力する必要がなくお金もそんなにないポルトガルが第6世代戦闘機の開発に参加するメリットは少ないですからね。

      4
    • PAC3
    • 2025年 8月 03日

    ポルトガルもEUやNATO諸国内では貧困な国なだけに、予定通り第五世代機F-35Aを購入しても維持が大変なと想像させますが,
    第六世代機開発のオブザーバー参加を等々とは興味を掻き立てられますしか1ユーロも金を出すつもりがない話は海外サイトも記載されていますね。
    記事を見ると国防大臣の発言とは言え、政府側の意思でもあるようでGCAPの方への関心が高いそうですね
    ちなみに現行のF-16ADFの後継機種については未だ未定だとか

    5
    • ルイ16世
    • 2025年 8月 03日

    今のポルトガルは景気が良いので浮かれているのでは?
    買ってくれるのなら別にいいですけど

    2
    • 2025年 8月 03日

    開発費に1文も出さずに「観察」したいのならタミヤからプラモでも買って遊んでいれば良いと思いますね

    7
    • 神田明(仮名)
    • 2025年 8月 03日

    ポルトガルなら技術的にも資金的にも開発に参加するのは難しいでしょうね。
    将来購入するにあたっての情報収集はしたいという事でしょうか?

    • 足柄
    • 2025年 8月 03日

    仮に1飛行隊編成で20機程度だとしても
    機体と予備部品で7500億くらいは要りそうだし

    ポルトガルに意味あるかな
    トルコや韓国のアレがCCAと連携取れるなら値段相応でいいと思うけど

    • DEEPBLUE
    • 2025年 8月 03日

    参加するだけで発言権がない客でなら良いぞ

    • トーリスガーリン
    • 2025年 8月 03日

    本来武器展示会とかで金払って見に来てもらってるところをわざわざオブザーバーとして参加したいって話なわけですからね
    GCAP陣営としては少額出すから仕様に口出しさせてとか言い出さない限りは大歓迎でしょう

    7
    • 匿名
    • 2025年 8月 03日

    個人的に「エンブラエルとの第五世代機開発」話のほうがはるかに興味深い

    8
    • SB
    • 2025年 8月 04日

    FCASはまだしもGCAPはしばらく日英分の生産でいっぱいいっぱいだから購入すら難しいんじゃないか?

      • バーナーキング
      • 2025年 8月 05日

      早い段階で発注が入れば生産ペースにも反映させられるし、大幅な増産が難しいとしても、日本の予備機分や英国の後半50機分より優先するくらいは十分可能でしょう。「日本の最初の40機より優先しろ」と言われたら無理ですが。
      その辺含めて「オブザーバー」として事前調整してくれるなら生産側は間違いなく助かるので「資金的な貢献なしのオブザーバー参加にメリットがない」なんてのは大規模な生産に関わったことのない素人の意見に思えますね。

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