Breaking Defenseはトランプ政権の不確実性を理由に「米国製システムは今後の選択肢においてデフォルトではなくなるだろう」と予想、ポルトガルのメロ国防相も「米国が戦闘機の運用に不可欠な要素を制限するかもしれない」と指摘し、F-35AをF-16の後継機として導入する可能性を否定した。
参考:You Don’t Need A Kill Switch To Hobble Exported F-35s
参考:Nuno Melo afasta compra de F-35 aos EUA por causa de Trump. “O mundo já mudou”
参考:Portugal rules out buying F-35s because of Trump
欧州での生産という観点から検討すべき選択肢が幾つかある
独首相候補のメルツ氏は「(安全保障分野で)米国からの独立を達成することが優先事項になる」と述べ、Breaking Defenseも「ドイツと締結済みの契約は維持されるかもしれないが、米国製システムは今後の選択肢においてデフォルトではなくなるだろう」と指摘し「欧州諸国が米国製システムから距離を置くようになる」と予想したが、ポルトガルのヌーノ・メロ国防相も「F-16の後継機にF-35Aを導入するのか」という質問に対して「米国のNATOに対する立場は変わってしまった」「戦闘機の運用に不可欠な要素が制限されるかもしれない」「検討すべき別の選択肢が幾つかある」と述べた。

出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jana Somero
ポルトガル空軍は運用中のF-16について2023年「F-35Aが後継機に相応しい」と、2024年「空軍はステルス戦闘機への移行段階にある」「新型戦闘機への完全移行には約20年かかる」「このプログラムには推定55億ユーロの資金が割り当てられる」と述べていたが、ポルトガルメディア=PÚBLICOの取材に応じたヌーノ・メロ国防相は「世界は変わってしまった。我々の同盟国はあらゆるシナリオ下で戦闘機を運用するための要素(メンテナンス、スペアパーツ、アップグレードなど)に制限を課す可能性がある」と指摘。
メロ国防相は「例えばフランスの戦闘機で代替することは可能か」と質問に「ここでソレを議論するつもりはない」と回答したが、欧州での生産という観点から「検討すべき選択肢が幾つかある」とも付け加えており、これがラファールやタイフーンを指しているのか、次世代戦闘機のFCASやGCAPを指しているのかは不明なものの、米国のPoliticoは「ポルトガル空軍はF-35Aの導入を奨励しているが、メロ国防相はトランプ政権の不確実性を考慮しなければならないと主張してF-35A導入を否定した」と報じた。

出典:U.S. Air Force photo by Senior Airman Zachary Rufus
因みに海外では「F-35にキルスイッチが仕込まれている」という根拠のない指摘や報道が相次ぎ、WAR Zoneは「F-35に専用にキルスイッチは必要ない」「F-35の運用や維持に必要なサポートを遮断するだけでキルスイッチと同じ効果が得られるからだ」と指摘、これは「制限を加えるならスペアパーツの物流網から当該国を切り離すだけで十分」という意味だ。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Trevor Cokley
脱アメリカするにはまともなAWACS開発してからじゃないですかね?
A-50を買おう(無理)
北朝鮮製A-50擬き的なものならそのうち買えるようになるかも?
アーガス買えばいいんじゃあないですかね?
将来の性能向上期待値に疑問符が付きまくっていたところに、「俺達のバックには米国がおるんや」アイコンとしての機能すら期待できなくなってはそらそうよとしか…
欧州の次の戦闘機は20年はかかりそうなので、Euro fighter、Rafaleの何れかになるのでしょうが、性能面はどうにもならないうえに、割高なのが…(いざというときに使えなければ価値はゼロどころか他にリソースを割けない分、マイナスですけど)
不安定なのはトランプ政権でボーイング社は極めて安定している
F-35はロッキード・マーティンでは?
それにボーイングもボロボロ
安定して開発失敗して
安定して大赤字出していますからね…
旅客機事業は無敵なのにどうして…
2013年以降受注機数はエアバスがボーイングを上回っています。737が飛行中に乗降扉を吹き飛ばしたりと信頼性も地に落ちて無敵とは言えないと思いますよ。
旅客機でも737MAXがやらかしたよ
極めて安定的に不安の間違いでは🙄
残念ながら当然としか言えませんね。
北半球はこれから春ですがアメリカの防衛産業的には真冬の時代かもしれません。
だからこそ、「中共には周辺の国・地域にとってはガチの脅威であってもらわねばならない」のでしょうね米国にとって。
他人事トーンで言うことじゃねぇですけど…
ポルトガルの仮想敵国は、どこ?って話しですからね。
陸地はEURO圏=NATO圏、西は大西洋、南は地中海を挟んで北アフリカ。
F35ほどの高スペック機いるのか?という話しになりますから、欧州製に替えるのも現実的でしょうね。
確かにポルトガルの仮想敵国は一体どこなんでしょうかね?
建前だとロシアで一応現実的にはスペインになるんでしょうかね、スペインとは大航海時代でも無いしお互いEUかつNATOなので争う意味全く無いけど備えは必要ということなんでしょうけどF35が必要かと問われれば疑問ではありますね。
歴史的因縁で言うならモロッコとアルジェリアになりますけど、サヘル地域やリビア方面も不安定ですから、彼等とてジブラルタルを渡って攻めてくる可能性は低いですからね。ある意味で、バルセロナとマドリードの内戦に巻き込まれてフランスとやり合う可能性のほうがまだ考えられる。
ほんと冷静に考えると、謎ですよね。
大西洋~地中海のシーレーン維持が重要任務でしょうが、F35が必ずしも必要とは思えず、悩ましいものですね。
それはサッカーで蹴りをつけてもろて···
ほんと謎ですよね。
島を考えれば、マディラ諸島=アゾレス諸島があるわけですが、ここを襲うような勢力も考えづらいですし。
ロシア建前は仰る通りで、あまりにも遠すぎて国民感情盛り上がってるんですかね?
サッカー、スペイン代表くらいが現実的なのでしょうか…。
ロシアがポーランド、ドイツ、フランス、スペインを素通りしてポルトガルに攻めてくる可能性は万に一つもないですからね。海路ならデンマークとイギリスがありますし、意図も意味も分からず、実現可能でもない。
NATO加盟国には割り振られた戦力を提供する義務があるため、ポルトガルが「安全保障上の潜在的なリスクが身近なところにない」という理由だけで戦力整備や国防投資を削減することは出来ないのですよ。
そもそも、ポルトガルってイギリスとの間に世界最古の軍事同盟、「英葡永久同盟」なんてものを結んでるので
事実上、仮想敵とかないはずなんですよね…
仮想敵というより、その時々でポルトガルの平穏を乱しそうな連中相手、アフリカとかその辺な感じ。
「F-35にキルスイッチ」
とか言っても、そんなのどこの国の戦闘機にも言える訳で…
ラファールだって、導入してからフランスとの関係が悪くなったら維持できないでしょ
だから身内で固めるという話では。
それが起きるのは十中八九、購入国が反仏化した場合か、侵略戦争に仏製兵器を用いたり、国内で人権弾圧を行う等あった場合でしょう
米製兵器は、導入国が親米的で、特段悪い事してなくても突然切られると判明した訳で
ステルスとアメリカの後ろ楯に価値はありますが
性能自体は微妙ですからね…
ことあるごとにF-35の性能が微妙って意見が出てくるけど、一体どの程度なら納得するんだろう。
開発遅延を考慮してもF-35を越える戦闘機は未だ市場に出回ってないのに。
性能はF-22
整備性はA-10
ロマンはF-14
見た目はラファール
↑これくらいあれば
とまあ冗談はさておくと運用性に難ありそうなんですよね
具体的な事は民間人の私にはわかりませんが、各国の動きが何か妙で違和感があるのです
各国が金出したのに、米国…と言うよりもはやLMがF-35の管理について全権持っている現状(米政府すらLMに頭上がらないんじゃ?)も制空、対地攻撃、垂直離着陸…と無理に何でも統合しようとした無理な設計も見直しの時期には来ていると思います。
F-35への統合からNGAD、F/A-XX、GCAP、FCASそして各種ドローンへの分散が実現する事を期待してます
ポルトガル空軍は「F-35Aが(F-16の)後継機に相応しい」と評価・判断し多数国が導入中/導入を決定/導入を希望しているわけで、F-35の性能が微妙という評価が逆に微妙というところでは。
メロ国防相の発言は政治的観点からの判断、又は米国への牽制だと思います。
どうなのでしょうね。
差し当たり、グリペンE/Fとサーブ340AEW/Cで良いのでは。
同じNATOだし。
ついでにサーブ社の生産/整備拠点も作れば?。
万が一の時、英国と共に、最後まで頑張れそうな気もします。
グリペンはエンジンがアメリカ製がベースなので、今のアメリカだと平気で輸出許可を出さない嫌がらせをやってきそうです。
>>平気で輸出許可を出さない嫌がらせ
これの何が嫌がらせな訳?
嫌がらせでしょ
取引を妨害してるわけで
たしかに、エンジンは米国製ベースですね。
ボルボで改造(マネジメント面)もしているようですが。
嫌がらせが予想されるなら、将来的にはエンジン交換かな?。
現用で近い物は、仏のM53-P2かな。ミラージュ2000用ですね。
仏がイジワルしないと良いのですが。
まずEJ200では…?
なるほど、です。
実際にEJ230が提案されていましたね。
ただ、EJ230は製造されていないのかな。
EJ200は出力がやや小さいと思いますが。
ユーロファイターが増産になれば、
エンジンも増産でしょうから、
大いにあり得ますね。
M53-P2はデカくないですか?
推力は少しくらいなら小さくてもなんとかなりますがサイズがデカいのは何ともならんでしょう。
直径は良いみたいですが。
全長が約44インチ長いみたいですね。
搭載には、機体後部の改装が要るかもですね。
200インチのエンジンが44インチ余る、ってそれもうアウトでは…
やはり素直にEJ200(230や260を売ってもらえるなら尚よし)か、
何ならGKNエアロスペース(旧ボルボ・エアロ)主導で「防衛装備品・技術移転協定結んだどこぞの島国」とRRの支援()受けてF414/RM12サイズのエンジン開発しちゃうとか…
そうですね。
当面はEJ200でガマン(笑)ですね。
ただ、マネジメント部品に米国製があれば、
(RRはどうかな?)それを排除して。
どこぞの国が「防衛装備品・技術移転協定」
を結んでいたとは知りませんでした。
どこぞの国の官僚にも、先の見える人が
居るらしいのには安心しました。
どこぞの国のは、XF-5では双発になるし、
XF-9は大きいし、無理かな?、残念だけど。
GCAPとほぼ同時、テンペスト脱退から間もなかったのでそれなりに話題になったし、ここでも見出しにはなってなくても何度か記事中では触れていますね。
XF9はMP53と大差なくIHIによれば要求次第で大小どちらにも対応できるとのことでしたし、ドライでもF414やEJ230のウェットより推力ありますからアフターバーナーなしという選択肢もあるでしょう。
まあポルトガルならグリペンでも実際に問題なさそうではある
鹵獲や横流しされても使えないようにされるからウクライナに提供しても安全とかいう話をネットで見たけどキルスイッチってそういう話?
データリンクとかから除外される事になればポンコツかするからそれだけでも十分とは思うんだが
アメリカ製が嫌としても今更になってちゃんとアップデートされている英空軍の機ですらSu-30MKIに勝てるかすら怪しいユーロファイターを買うのはなかなか勇気がある選択だな
米兵器は性能は良いが制約が多すぎて使いづらいとの声をあちこちで聞きますからね
それを安全保障とセットで買ってたのに
シールの無いビックリマンチョコを誰が買うのって話ですな
・軍事費を増やせ
・増やした軍事費でアメリカ製兵器を買え
・でもNATOからは一歩引くよ
・言う事聞かないと関税かけるよ
これではアメリカ製兵器から離れてしまうのは当然です。
この状況でトランプ大統領はアメリカ製兵器がこれまで通り売れると思っているのでしょうか?
ゼレンスキー大統領との口論はアメリカが失ったカードが多かったようです。
日本以外は目が覚めました。
何の計画性も無しに騒ぐ事を日本では夢を見てると呼ぶのです
何か官僚的な癖に感情的なEU首脳が何の試算もない打算でアジテートして、加盟国が右倣えする何時もの欧州ポンコツムーブが始まったと言うか…
ウクライナで散々非ステルス戦闘機の今後の無さ(F-35のがまだ未来がある)を見せつけられたのに、なぜ今更新しい非ステルス機なんて買う必要があるのか?F-16の更新なら35でなくとも16Vのが割安だろ?他のF-35並に高い非ステルスに何を期待するのか?
それに米国リスクが〜とか言うならGCAPやFCASに投資して初期導入国にでもなるのか?口出さない金主が増える事は両計画の促進にもなるが…どうせトランプ憎しで決めた感情的政策に計画性なぞ期待するだけ無駄だろう。
非ステルス戦闘機の将来性については、できる範囲でやっていくしかないと思いますね。
例えばRafaleは2030年代を見越してF5型を計画していますね。
ステルス無人機との連携、電子戦能力の強化、センサーの強化、エンジンの強化 etc…
公表されていないだけで、恐らくRCSの削減も強化されているでしょうし。
GCAPやFCASは遅れるか、そもそも完成しない可能性がそれなりに高いと思われるので、研究の成果物を流用して既存のEuro fighter、Rafaleの大規模な設計変更(レガシー・ホーネットからスーパー・ホーネットへの発展レベル)もプランBとして用意すべきでしょうね。
もはやアメリカだけでなく、中国やロシアでさえも曲がりなりともステルス戦闘機を国産化出来てる中で、GCAPやFCASを完成させられないと言う事は、新しい世界秩序は米中と露のもの、日欧が占める席はないと日欧が自分達で認めたようなものです。もはや日欧に失敗は許されないのです。
それこそウクライナ侵攻のようにプランBなしは失敗できないからこそ、リスクが高すぎるかと。
ステルス戦闘機と一言で言っても、レーダー反射面積の大雑把なシミュレーションでも各国で格差が大きく、
リンク
特にSu-57はコーティング抜きならばF-16と大差ないというか、明らかな妥協がみられるので、一緒にしないほうが良いと思われますね。
対地攻撃ではセンサーポッドとミサイルを外付けしていますし。
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ロシアの例を見ても、新ステルス戦闘機の要求性能引き下げまでがプランBであって、新ステルス戦闘機の計画から捨てる事は選択肢にすら入らないでしょ?
現状幾ら性能が低くても時間をかけて改良すりゃいい話で(現にタイフーンがそうでした)、米中露が時間をかけて現状の問題を解決する中で、いつまでも日欧だけ4.5世代機の延長で太刀打ち出来ないでしょ?結局軍事的にも商業的にも米中露に置いていかれるのは必至だ。
そのSu-57は、後から改良が難しい形状ステルスの時点で4~4.5世代よりちょっとマシ程度のRCSしか実現できておらず、案の定、「高いし、実質的な性能がSu-35Sと大差ないからいらね」と製造機数が大幅に引き下げられている。
F-35は維持保守のコストの高さで躓いているし、そもそもシステムとして勝てればよいので、コストが安いUACV連携の方が重要になる可能性があるし。
幾ら既存のステルス戦闘機の悪い話を集めた所で、既存の無人機+スタンドオフ兵器だけではロシア空軍レベルの活躍しか出来てないのに今後は期待できない。無人機だけで敵防空網奥深くまでは攻め込めないし、火力も弱すぎる。ステルス有人機をカバー出来るとは思えない。
「失敗せずオンスケで開発、生産、配備まで進んでも『自国や近隣(あるいは顧客)の有事に間に合わない』」可能性もありますから既存機の改修はして損はないでしょう。
GCAPのアビオを流用するのは十分可能でしょうし、E2SGやエンジンコアやエンジンそのものを流用することも不可能ではないでしょう。
日本の場合はF-2にしろF-15にしろ改修しようとしたら米国に内容筒抜けになりそうなのがキツいとこですが。
FCASはともかくGCAPに関してそれは無いと思いますよ
F-35の兵站システムはALIS/ODINがなければ成立しないので、アクセスを遮断すれば兵站を維持できず干上がる仕組みですね。
ライセンス生産でもアメリカから調達する部品がなくなれば生産できないのはPAC-3が証明してますし、「US/ITARフリー」が判断基準に追加されそうです。