ウクライナ軍は10月以降「ロシア軍によるザポリージャ方面への攻勢」を警告、Washington Postの取材に応じた第128山岳強襲旅団も「ロシア軍が大規模な攻勢を準備中」と証言したが、Economistも24日「ロシア軍がザポリージャ市への大胆な攻撃準備を進めている」と報じた。
参考:Ukraine’s warriors brace for a Kremlin surge in the south
参考:Андрій Білецький: Зараз найскладніша ситуація за майже три роки війни
経済が破綻しない、将来の人口基盤を損なわない、手持ちの資金力で動員可能なウクライナの人的資源は尽きかけている
ウクライナ軍南部司令部は10月5日「敵がオリヒウとマラ・トクマチカ付近で新たな突撃部隊を編成している」「数日以内に両拠点への新たな攻撃を開始する可能性が高い」「ここに突破口が開かれるとザポリージャからウクライナ東部に向う兵站ルートを火力管制下に置くことができる」「敵は我々の兵站を断つため同ルートの制圧に乗り出すだろう」と発表、月末までにロシア軍の攻撃や前進がミアンスケ北岸地区、レバドネ方向、ロボティネ方向で観測されたが、これは「大規模で継続的な攻撃」ではなく拠点や領土の喪失も限定的だった。
しかし、南部司令部のウラディスラフ・ヴォロシン報道官はReutersの取材に「ロシア軍が訓練を受けた攻撃部隊をザポリージャ地域の前線に移動させている」「近いうちに攻撃が始まるかもしれない」「これは数週間先の話ではなくいつ始まっておかしくないという意味だ」と、Washington Postの取材に応じたザポリージャ方面で戦う第128山岳強襲旅団の少佐も「ロシア軍が大幅に強化されているためザポリージャに対する大規模攻勢の準備が進んでいる」と証言。
Washington Postは「ロシア軍はクルスクでの反撃やウクライナ東部戦線での攻勢に加えて南部戦線の戦力まで増強している」「プーチン大統領にとって州都ザポリージャに前進することは『大きな獲物を手をかける』という意味があり、連邦領の一部と宣言した領土の実効支配にとっても一助になるだろう」と指摘していたが、Economistも24日「ウクライナの諜報機関はロシア軍が前線から30km離れたザポリージャ市への大胆な攻撃準備を進めていると考えている」と報じた。
Economistは「ウクライナ軍報道官はザポリージャ方面に13万人もの戦力が投入されると警告した」「具体的な攻勢時期は不明なもののザポリージャ市への攻勢は理にかなっている」「ザポリージャは国内に残る3つの工業地帯の1つでウクライナ存続にとって極めて重要度が高い」「攻撃が迫っていると全て将兵が同意している訳では無いがザポリージャ州の要塞建設は徹底されている」「これは混沌としたドネツク州の状況とは対称的だ」と報じたが、最も興味深い言及は別のところにある。
“2022年の失敗に鍛えられたロシア軍はドローン、電子戦、滑空爆弾、冷酷な指揮官、使い捨ての歩兵を組み合わせ、戦場で成功するための効果的な方程式を編み出した。かつてのロシア軍は無謀な正面攻撃で大損害を被ったが、現在のロシア軍は敵の最も脆弱な部分を攻撃し、兵站ルートを遮断し、目標を包囲してくる。この攻撃方法は1日1,500人もの人的損害をもたらしているが、ロシア軍は戦場で失うよりも多くの兵士を募集し続けている。第3特務旅団のヒルチェンコ大佐も「敵が人的資源の供給で困ることはない」「ロシアは国民を借金やローンに追い込んで戦うことを強制する」「敵が戦いを止めることは絶対ない」と述べた”
“ウクライナ軍の問題も人員不足で、改正動員法後の新たな動員キャンペーンは目標の2/3しか達成できず、ウクライナ政府の高官は「春までに(前線の状況が)取り返しのつかない事態になるかもしれない」と危惧している。さらに大きな問題は新兵の質だ。第65機械化旅団の大隊指揮官は「司令部から送られてくる新兵の殆どは高齢者でやる気がなく役にたたない。一握りの若い新兵を除けは全員が45歳以上だ。私のところにやって来る50歳以上の新兵は医師の診断書付きで、戦闘部隊ではなくデイケアセンターを管理している気分になる」と述べた”
“この旅団の訓練場を訪れてみると指揮官の言いたいことがよく分かる。ここで新兵らは最終訓練(旅団が実施する正式配属前の訓練)を受けて前線に向かうことになり、最近やってきたポルタバ出身の新兵は51歳の元労働者だ。彼は「眼鏡がないと何も見えない自分が動員されることに驚いた」「防弾ベストを着て歩くだけでも苦労する」「銃器の扱いには慣れたが目標に命中されるのは苦手だ」と述べた”
“国内では前線の状況について「2022年以降もっとも困難な状況」と受け止められており、戦場からの大規模な後退・撤退が避けられないのではないかと危惧する声も多い。それでもザポリージャで戦う兵士らは迫りくる脅威に集中力を高めている。第65機械化旅団は今年2月の待ち伏せ攻撃で敵機械化部隊(24輌編成)の単縦陣を単独で破壊したことがあり「もうダメだと叫ぶ人々に問いたい」「いつウクライナがダメになったのか?」と述べた”
“しかし、ウクライナ軍の組織的弱体化は前線で戦う兵士の士気に打撃を与えている。ローテションや復員を望めず、この戦いに献身的だった兵士らの中にも「停戦を受け入れる以外に道はない」と考える者がいる。新兵訓練を担当する将校も「領土の一部を与えても連中が止まる保証はないため最後まで戦い抜くしかないが、この決意を共有できる兵士は驚くほど少なくなっている。戦いを支持する割合は50対50どころか30対70だ」「2022年の私はロシア軍を歯で引き裂く準備が出来ていた。2023年の私はただ休息を必要としていた。2024年? もうどうでもよくなっている」と述べた”
ウクライナとロシアの動員アプローチは完全に別もので、前者は法的な強制力に、後者は高額なボーナスを提示した契約に依存しており、どちらも(西側基準や道徳的観点から)クリーンとは言えない部分、外国人兵士(ウクライナの場合は外国人軍団の待遇や扱い/ロシアの場合は国外ブローカーを通じた違法な採用活動)にまつわる部分、強制動員の対象者もしくは契約対象者の高齢化が問題になっており、双方とも動員アプローチに難題を抱えているのは同じだが、ウクライナは動員の基盤となる人口数でロシアに劣っているため非常に状況が苦しい。
ウクライナ人男性の総数1,600万人のうち、18歳~60歳までの男性は1,030万人で、このうち130万人が既に兵士として動員(志願と強制動員の合算)されている。さらに290万人が何らか理由で徴兵や強制動員の対象から外れ、60万人が占領下で暮らし、残り490万人が動員可能な男性の最大値だが、ここには経済を維持する労働力が含まれている。
兵士の高齢化と動員可能な男性の数を改善するには動員年齢の引き下げが必要で、西側の支援国も水面下で「動員年齢の引き下げ(25歳→20歳)」を働きかけているものの、ソ連崩壊後のウクライナは経済的な不安定と移民増加で出生率が極端に低下し、20歳~30歳の若者が非常に少なく、もし動員年齢を20歳まで引き下げれば将来の人口数に影響を与えるため、ゼレンスキー大統領は動員年齢の引き下げを拒否しており、兵士の高齢化はますます深刻になるだろう。
動員可能な男性の最大値は推定490万人だが、ここから100万人単位で動員すれば労働力が急減して産業界や経済が立ち行かなくなり、そもそもゼレンスキー大統領はザルジニー前総司令官が提案した追加動員45万人~50万人について「深刻な数字で容認できない」「これを実行するには5000億フリヴニャ=約2兆円の費用がかかる」「1人の軍人を雇用するためには6人の納税者が必要で、50万人の追加動員を行なうためには300万人の納税者を新たに見つけなければならない」と述べたことがある。
西側の経済援助は軍事用途への流用が厳しく制限され、軍事援助も現物やサービスによる支給=直接的な資金援助ではないため、ウクライナは軍を維持(要するに人件費)するため国家予算の全額を国防費に注ぎ込み、それでも資金が足りないため大幅な増税と国債の発行で何とか凌いでいる状況だ。
つまり経済が破綻しない、将来の人口基盤を損なわない、手持ちの資金力で動員可能なウクライナの人的資源は尽きかけており、現在の消耗レベルが続けば数年以内(個人的には1年以内と予想している)に1,000km以上の前線を支えることが出来なくなる可能性が高いものの、同じようにロシアの人的資源供給が「何らかの問題」で低下すれば戦力密度の均衡が保たれるかもしれない。
因みに第3独立強襲旅団のアンドリー・ビレツキー司令官は動員アプローチの改善について「適切な訓練を受けていないから兵士の死傷率が高く、これを穴埋めするため追加動員が必要になり、このようなアプローチが兵士の士気を下げる」「訓練の質を改善すれば兵士の死傷率が下がり追加動員の必要性が和らぐ」と述べ、司令官の指摘は反論の余地のない正論だが、これはアゾフ大隊の知名度を利用でき独自の資金力をもつ第3独立強襲旅団だから可能なことで、これを軍全体に適用するのは不可能だ。
アゾフ大隊長を務めたアンドリー・ビレツキー司令官の知名度は抜群で、第3独立強襲旅団には国家予算とは別の資金源=スポンサーや寄付者が存在し、意識の高い志願兵を独自に集めるため強力なイメージ戦略(独自に投稿する映像や写真は他旅団よりもクオリティーが段違い)も展開しており、もはや「新兵の採用から訓練まで中央に依存してない」と言っても過言ではない。
一握りの若い新兵を除けは全員が45歳以上というのが現実の動員状況で、死傷率を下げるには「訓練の質」と「意欲が向上」がセットでなければならず、後者の苦労は「意識の高い志願兵」で構成された第3独立強襲旅団には無縁なのだろう。
だいぶ話が長くなったが、最後に「国内訓練がダメなら欧州で(NATO基準の)訓練を受ければいい」という考え方にも問題が潜んでいることに触れておきたい。
Washington Postは2023年の反攻作戦失敗に関する記事の中で「米軍、英軍、ウクライナ軍の将校らは反攻作戦を練るため何度も机上演習を実施したが、この机上演習は新しいテクノロジーで変質した現代の戦場環境を反映していると言い難く、ウクライナ軍の関係者は『制空権がない第1次大戦の塹壕戦』に『ドローンを始めとする新しいテクノロジー』が組み合わさった戦場をNATOは理解していないと述べた」と報じたことがあるが、国外で受ける訓練内容にも同じことが言える。
これに関するウクライナメディア=Ukrainska Pravdaの記事を見失ったのでソースは提示できないが、スペインに派遣されたウクライナ人志願兵は「こんな訓練内容では(ドローンが監視する)戦場で生き残ることができない」と改善を訴えたものの、スペイン人教官は「(自分達が学んできた)訓練プログラムを変更することはできない」と拒否したという話で、如何にNATO加盟国の訓練プログラムがドローンの活用や脅威に非対応かを物語っており、必ずしも「国内訓練より海外訓練の方が質が高い」とは言えないらしい。
米WARZONEは北朝鮮のロシア派兵について「これは多くの北朝鮮兵が死ぬことを意味する。もしロシア軍が北朝鮮兵を肉弾戦に使用するのであれば多くの死傷者を出すことになるかもしれないが、それこそが問題なのだ。血の代償を支払うことになっても実戦から得られる学習曲線の勾配は急で、この経験は必ず文書化される可能性が高い。残酷かもしれないが『戦場での甚大な人的損失から生じる教訓』は第三者を通じて伝えられる教訓とは価値が異なり、北朝鮮兵が戦場で苦労して学んだこと、戦闘経験が豊富なロシア軍兵士から学んだことは戦闘教義、訓練、兵器開発に生かされるだろう」と指摘したことがある。
結局、ウクライナとロシアの戦いを観察して得られる教訓と反映は「戦いに参加して身を持って得られた教訓と反映」には及ばないということかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
結構前からザポリージャ攻勢は有りますと言い続けて今があるのでいざザポリージャ攻勢が本当に行われても狼少年として受け止められそうですね
ただクラホヴェより先にヴェリカノボシルカの方が先に攻略されるのではとなるロシア軍の動きを見るとヴェリカノボシルカから西進するルートの支援にザポリージャのウクライナ主力をオルヒフ正面に釘付けにする助攻はあってもおかしくはないかもしれないとは思います
もしくはそう思わせるだけの情報戦かもしれませんが
あるいは助攻のつもりだったヴェリカ・ノボシルカ攻勢での抵抗が想定以上に貧弱だったため急遽主攻に変更して、ザポリージャ方面の予備をそちらに回し始めたのかも知れませんね。
地雷原が密で高度に要塞化されたロボチネ正面からザポリージャに向けて馬鹿正直に突っ込むとは考えにくいため、ザポリージャ攻勢が本当に発動するなら南ドネツクが本格的に崩壊し始めてからと予想してます。
仮に”大規模攻勢があるもの”として考えた場合、あまり猶予がないんですよね
トランプ就任(と停戦の呼びかけ)後に攻勢を開始したら完全にトランプの面子をつぶすことになります
トランプはあまりにも不確定要素が大きすぎるので、万が一のリスクを考えるなら1月20日以前になる
また、忘れれてはいけないのが、1月7日の(正教会の)クリスマスです
正教的権威も支持基盤であるプーチン政権にとってやはりクリスマスは最も大事なようで、今年も1月6日、7日は戦闘が極端に少なかったです(逆に西洋クリスマスの12月24、25日は通常通りの戦闘回数でした)
となると、1月7日には攻勢のメドが立っていることが望ましい
攻勢が大規模になればなるほど短距離競になることを鑑みると、最大持続期間が4週間として、12月上旬が攻勢を開始するタイムリミットではないでしょうか
その時を過ぎれば、例えトランプ就任後に攻勢を開始するにしても、その時期はある程度トランプ政権の方針が見えてからのものになると思います
オレホボ正面は機械化旅団やスパルタン旅団、国家親衛隊の対テロ特殊部隊であるオメガなどが展開しているものの、オレホボからカミアンスケにかけての間には歩兵旅団が1個と狙撃兵大隊が1個だけしか配置されていないなど信じられないほどスカスカな状態であるため、ザポリージャを狙うのであればここから突破を図る可能性が高いでしょうね
先月行われたカミアンスケ北部への攻撃も、ザポリージャ攻略に向けた予行演習や威力偵察という意味合いがあったのかなと
ただオレホボ方面に展開している兵力も昨年の反攻があった頃と比べると信じられないほど少なくなっている上に、ウクライナ軍が順調に建設が進んでいると強調している防衛ラインに関してもドネツクでの実態と惨状を踏まえると全くもって信用できませんから、正直攻勢が始まったら今の南ドネツクと同じような惨状になりそうな…
個人的にはグリャイポレ(フリャイポレ)方面も危ないと思っています。南ドネツクでの攻勢と隣同士なので連携を取れる上、展開しているウクライナ軍はUkraine Control Mapで確認できる限りでは1個機械化旅団(ただし100番台で中身はお察し、しかも少し後方)と1個領土防衛旅団(こっちも100番台)、あとは国家親衛軍系?の部隊と雑多な独立大隊くらいで、しかも砲兵が碌にいません。これでオレホヴォ並かそれ以上に広い範囲を防御しています。
但しロシア軍も展開している部隊は貧弱です。攻勢を仕掛けるのであれば他正面から部隊を転用する必要があるでしょう。
余談ですが、グリャイポレ近くに展開しているウクライナ軍のドローン部隊である第422大隊の名前が「Luftwaffe」で、しかも紋章は鷲と鉄十字、色は黒白赤でした。こういうことをしているとロシアからのナチ呼ばわりの正当性が増すと思いますが、良いのでしょうか?
ザポロジエ正面なんて2022年から向かい合っててその分陣地化も進んでるのにそこで州都までぶち抜くような大規模攻勢なんてあり得るのかなあ
あとまだ1日1500人とか言ってるし
道徳的に問題が有ってもボーナスや減税に借金免除など強制では無く個人の利益で見返りを渡すロシアの方が、まだ士気を維持しやすそうですね。
ロシア軍は士気を維持するために意地でもクリスマス休暇を取らせますからね。短期的には後一押しで落ちる拠点をあきらめてバケーションにいってしまうロシア人は近視眼的で非効率に見えますが。
こう、年単位での消耗戦になってくると、ロシア式が微妙に有利になってくるんですね。
こういうところも全くロシア的ですよ。
>「ロシアは国民を借金やローンに追い込んで戦うことを強制する」
単純にお金が必要な人が稼ぎの良い職業として傭兵を選んでるだけの気がするが・・・
どこら辺が強制って意味合いになるんだろうか?
こんな表現で相手を論じてる時点で何もかもバイアスが掛かりそれゆえの負けすぎだと思う
ロシア軍には辺鄙な地域から来ている人が多いため、戦争を通じて民族浄化を行っている、あるいは「プーチンは大都市の高等ロシア人を被害に遭わせる勇気がない」と考える頭のおかしい学者もいる
しかし冷静に見ると、これは実際には貧困自立支援になっている……
ロシアの地域格差は比較的大きく、大都市の賃金は一部の貧しい地域の3倍以上だ。軍の給料は大都市にとっては平凡だが、貧しい地域にとっては運命を変える好機だ
戦死しても遺族は十分な経済的補償と名誉を得ることができ、生き残ったのは軍に残って大都市レベルの給料をもらうか、「英雄の時代」プログラムに参加して公務員に転職することができる
国家存亡の危機を前に、まだ予算とか将来の人口構成がと言ってる時点でこの戦争を楽観視している証拠だと思う。
前大戦時なんてアメリカ以外の主要国は予算や将来の人口構成に目を瞑ってでもまずは戦争の勝利のために根こそぎすべてを投入してたけど、今回のウクライナはそうではないしそうしなくてもなんとかなると思っている。
ゼレンスキーが将来の人口構成を危惧してるというのは言い訳で本当は自身の支持率を危惧しているのだと思う。
若者の動員は親世代からの激しい反発を生み反戦反政府運動の引き金にさえなる。これはロシアも同じだから徴兵は前線に送れない。
大規模な追加動員を行いそれが若年層を対象とした場合に、自らの支持層が離反する事を恐れているのでしょうね
今の段階で反政府運動に火がついてしまうとあっという間に政権が倒れかねないでしょうし
前のコメントで書いたことの繰り返しですが、ザポロージェ州で攻勢が行われるのであれば目標はオレホヴォかグリャイポレ(フリャイポレ)だと考えます。両都市の戦略的価値や、ロシア軍の能力を考えれば数ヶ月以内のザポロージェ市を目指す攻勢は困難であること、ウクライナ軍がこの方面に築いた要塞線はオレホヴォ・グリャイポレの後方にあることがその理由です。
また、ウクライナ軍の動員問題は深刻なようですね。しかし、私はこちらの方が良いのではないかと考えています。なぜかといえば、動員体制を改善してもたらされるものとは要するにより多くの兵士、特に国の未来を担う貴重な若者を戦場という肉挽き機に放り込むことに他ならないからです。
勝てるのであればともかく、敗北の避けられない今のウクライナはもう人を死なせるべきではありません。ゼレンスキー大統領は動員問題に関して無能と見られていますが、ひょっとすれば現実が見えているのかもしれませんね。まあそこで現実が見えているのであれば、なぜ停戦に応じないのかという非難を免れ得ませんが…
攻撃を予想してた割にヴェリカ・ノヴォシルカへの攻撃は阻止が上手く行ってないから、全く予想してない地域が攻撃されたか、クルスクに部隊を引き抜かれないよう騒ぎ立てただけだったか。
もうウクライナは徒に領土を取られてるだけで
出口戦略が見えてきませんね
キエフ政府も、何かしら考えてはいるのだろうが
小田原評定のような状態に見える
停戦や終戦のために戦える(外交と政治)人はウクライナには皆無ですよね。
ロシアの目標がウクライナのロシア編入ではないのだから、まだマシな終わらせ方もできるはず。。。
中国やインドといった、今回ウクライナ支援をしていない国に立ってもらい、西側との調整をしてもらって
最悪を避ける方に動く人が必要だと思います。ゼレンスキーはじめ軍事的に戦っている政治家からは国賊扱いされるし、その喧伝を信じるウクライナ国民からも非難されるでしょうが、それでも今外交的、政治的に戦わないとただ制圧されて終わります。
残されたのは負傷兵、失われた労働力ばかりで、結果としてはロシア依存が高まってしまいます。
ローマ法王も一切ウクライナ問題については言葉を発しなくなってしまいました。
以前は死者に祈りなど、ウクライナが望んでいるほどじゃないにしても世界にウクライナ、戦争の被害を伝える言葉を発していたのに、戦争を終わらせる勇気についての発言した際の「口出しするな」「黙れ、撤回しろ」に近い物言いから、完全に距離を置くようになってしまいました
ロシア側であったとしてもロシアに対抗できる国家であるインド中国、ロシアともウクライナとも宗教的には完全重複せず、それでいて西側とも違う立ち位置で望んだローマ法王、西側であるにも関わらずロシアとも関係を築いているハンガリーやスロバキア、揉めながらも理解しあっているトルコを全て「ロシアを1mmでも理解したら言語道断」としたツケが回ってきています。
パキスタン、ブラジル、インドネシアといった国々は外交的立場が強くないですし、
エジプトやサウジはイスラエルの件もあって西側と話せる状態ではない。
ポーランドも先日のウクライナによる非難によりわざわざ矢面に立たないでしょう
冗談ではなく、武器供与しておらずロシアとの間で権益の共有もまだ続いており、軍事力も一定程度有する上でEUでもなく、NATOにおいても物理的な距離のある日本しかないのでは・・・アメリカが許さないでしょうけど。
ウクライナの連帯保証人をやってる国が仲介役をやれるわけないでしょ
>同じようにロシアの人的資源供給が「何らかの問題」で低下すれば戦力密度の均衡が保たれるかもしれない。
こういう風に考えて、自分は徴兵から逃げながら戦争続行を叫ぶ輩が西ウクライナを中心にたくさんいるんだろうな。
「かもしれない」と自分達に都合の良い願望ばかりを描けば、そりゃ現実との乖離は増す一方になる。高校中退の引きこもりが「一流企業に採用されるかもしれない」とか言ってるのと同じレベルに感じる。
本題ではありませんが「国内に残る3つの工業地帯」とはどこを指しているのでしょうか?ドニエプロペトロフスク、ハリコフ、クラマトルスクだけでザポロージェを加えて4つになるのですよね。ドニエプロペトロフスクがザポロージェやドニエプロジェルジンスクと一緒にドニエプル川沿いの工業地帯という一括りになっているとか?
おっしゃる通り、ドニエプル河工業地帯(ドニプロ・
ザポリージャ)・ハリコフ工業地帯・
クラマトルスク工業地帯(クラマトルスク・スリャビンスク)
というくくりでしょうね
この三地帯がウクライナの残っている工業産業基盤なので、
取られればウクライナの工業産業基盤は壊滅しますな
次期トランプ政権には中ロ関係に楔を打ち込むためウクライナをロシアに差し出す事を考えてる人材も入ってる。
もともとアメリカは自国の都合で南ベトナムやアフガンなど同盟国を切り捨ててきた国だし
他人のふんどしで相撲を取るべきではなかったな。
ロシアの人的資源もあまり余裕は無いと思いますが
ロシアはあくまでも特別軍事作戦でやってますので、ここから認識を引き上げて動員に持っていくのは大きな決断です
軍事的には敵が弱ってる時こそ畳みかけるべきですが
ロシアの攻勢が活発になり始めたころはロシア側の「勝利計画」が始動したのではないかと期待しましたが、こうも全戦線でまんべんなく攻勢を進めているのを見ると、ウクライナが弱るのに呼応して反射的に前進しているだけで、戦略があるようには見えませんね
北朝鮮参戦というイベントも、あまり有効活用できている気がしませんし
東部四州を概ね抑えたあたりでロシア側の戦争意欲も持たなくなって、小康状態に移行して10年ぐらいだらだら続くんじゃないですかね
22年末の1回を除いて、ロシアは動員に頼らず、雇用契約だけで兵力を増やし続けることに成功し、余計なことをする必要はない
今は相手が偶然弱点を露呈したのではなく、失血によって相手がふらふらしたり、弱点だらけになったりして、これからも失血が続きます
ならば猛獣狩りのように、激しい決戦が起こらないような低リスクな状況で、相手を失血死させるのも賢明な策略だ
そうやって仕留めるのに時間をかけた獲物って肉の状態が悪化して美味しくないんですけどね
国力をからからに使い果たし、国丸ごと廃墟の老人ホームみたいになったウクライナの介護をしてやる羽目になるのは、ロシアとしては望ましくないでしょう
獲物の側にベットする羽目になった我々としても、勝てないというならスパッと終わらせて潔く切らせてくれたほうがいいわけで
なので、実は現状でもっともロシア軍にダメージを与える作戦が「ウクライナの全面降伏」だったりするんですね。
ウクライナが全面降伏してロシア領になった場合。崩壊したウクライナの再建と反乱しまくる西側の管理、それにポーランド国境への対NATO部隊の配備、でロシアは財政的に破綻します。
が、そんなの西側の正義が許すはずもなく。悲しいかな,我々はわざわざ勝ち目の薄い西側の見た目の良い正義に向かって,今日もウクライナ人の命を生贄に捧げ続けるわけですよ。
元から反露感情が強く、資源に乏しく農業・工業生産に寄与しない西部はロシアは必要としてないですよ
必要なのは緩衝地帯かつ資源と親露的住民であって、いまさらウクライナ全体の面倒を見るなんてロシアからすればうんざりするだけの話です
ですのでロシアの戦争意欲は東部四州を概ね抑えた時点で減退するわけです
しかしながら主たる生産地である東部を切り取られた残りのウクライナがその国境線を承服するわけもないので、戦争は延々と続く公算が大きいという予測になります
それぞれの視点での願望と俯瞰的な予測は分けて行わなければいけません
戦意のある者は戦場で消耗され、残されるのはもっと臆病な奴だ
兵士不足は国境管理の悪化とより多くの徴兵需要をもたらし、経済悪化も加わり、「安全で豊かな」欧州に逃げる人が増えている
「西側に見捨てられた」ことで、一部のヘイトは欧州に向かうだろう
要するに、ロシアが満足して停止した後、ウクライナの残りの部分の力は大規模な反撃を行うには十分ではないだろう
戦闘自体はまだ何年も続くかもしれないが、ロシアの負担はますます小さくなるだろう
相手の言ってることをちょっと言い回し変えてオウム返しにするってのが最近の流行りだったりするんでしょうか…?
それお前の事じゃん
ウクライナの人的資源やこれから動員される兵員の士気の低さやNATO兵器のレベルの低下等を考慮すると1年頑張れるか怪しいと思います。
ベトナムアフガンみたいに白人からの侵略戦争と違いアングロサクソンから兄弟喧嘩にもってこられた戦争なので。
古来兵士の士気が常に高かった戦争というのは稀です
継戦の判断は前線ではなく後方で決まり、兵士らは同調圧力によりいやいやでも戦場に立ちます
NATO兵器のレベル低下とはどのような動きを指しているのでしょうか?
いちいち大きなニュースにならなくなっただけで、戦車もミサイルも定期的におかわりが提供されており、戦闘機もさらなる提供が控えています
>>しかしながら主たる生産地である東部を切り取られた残りのウクライナがその国境線を承服するわけもないので
ここまでは兎も角
>>戦争は延々と続く公算が大きいという予測になります
延々と継戦出来る能力をウクライナも支援国も有していないのに何でそんな予測が成り立つんだ?
「東部四州を概ね抑えたあたりでロシア側の戦争意欲も持たなくなって、小康状態に移行して」と書いてるのはお読みにならなかったようで
議論に横から口をはさむなら、一連の流れを把握してからにしてもらいたいですね
グルジア紛争でもロシアは圧勝していたにもかかわらず南オセチアとアブハジアを切り取っただけで残りは西側に捨ててますからね
ロシアから見て面倒な地域は要らないって証拠みたいなものでしょう
西部ウクライナなんて最初からロシアは要らないを言い続けてますし、全面降伏しても西部だけ捨てられるのは確実
南オセチア、アブハジアはもともとグルジアの実効支配下にあったとはいいがたかった土地です
明確に国土を切り取るとなればまた話は変わってきます
私はロシアの勝利を期待するスタンスではないけど雑談として
(自分がいくら書いても相手に響かないから他人のものを利用するやつ)
>ロシアの攻勢が活発になり始めたころはロシア側の「勝利計画」が始動したのではないかと期待しましたが、こうも全戦線でまんべんなく攻勢を進めているのを見ると、ウクライナが弱るのに呼応して反射的に前進しているだけで、戦略があるようには見えませんね
こういうところがISWなどがロシアの攻勢を低く評価する理由だと思うところ
「ロシア軍が落としたXXに戦略的価値はない」は「無意味」ではなく「”ウクライナが弱るのに呼応して反射的に前進しているだけ”な今の状況が劇的に変わるわけじゃない(=ウクライナ軍にとっては”これまでどおり押さ続ける”)」って感じで、ISWは肩入れしてないだけに思える
それに対しISWにかみつく人は片方に肩入れしすぎだと思う
ザポリージャ市は、要塞が整備されているのかもしれませんが…
ザポリージャ市周辺が、激しい砲爆撃に晒されれることになれば戦中はもちろん、戦後も非常に苦しいなと感じてしまいます。
ど素人なんですがこれから1週間後砲爆撃するから住人も兵士も避難しろって通告うするんですよね?
ポクロウシクの事例ですが、ロシア軍がある程度の距離に接近した段階で、事実上の強制避難を行っていますね。
各種の生活インフラが止まっていくため、事実上、生活は困難だろうなと。
(2024.08.23 ロシア軍迫るウクライナ要衝の住民、当局の目逃れ強制避難回避の動きも CNN)
>『戦場での甚大な人的損失から生じる教訓』
今も昔も
実戦経験のない軍隊は弱いというのはこの部分の差なのだろう
軍隊以外にも、あらゆる事に通ずると思う
訓練や教育だけじゃ突破できない・乗り越えられない壁は確実に存在する
体験こそが身になるのは、どの分野でもそうですね
勉強や訓練は、事前にやっておけば実体験や経験での成長効率が良くなる要素であっても、それがメインではないですね
勉強の価値ってのは経験値獲得のバフ効果なんよねw
目の前で起こってる事への洞察量が増える
この攻撃が始まったら「ロシア軍の精鋭が7万人死亡!」とかいうのがまたネットに溢れるのですね。分かります。
>2022年の私はロシア軍を歯で引き裂く準備が出来ていた。2023年の私はただ休息を必要としていた。2024年? もうどうでもよくなっている
ブラック企業に入って擦り減ってしまった新卒みたいなコメントだ
ロシア軍だけでなく北朝鮮軍が血を代償にして学んで強化される事への懸念が西側・日韓では殆どされてないのが気がかりですね
日本じゃ北朝鮮軍を馬鹿にするほど良い事みたいな空気感が形成されてるのを感じます
北兵を肉壁扱い報道とか
現時点でも北との小競り合いで韓国軍側はボロ負けを繰り返してるというのに何故かいまだに韓国軍はカタログスペック至上主義
色々と先が思いやられる流れです
ここまで来ると、もう実戦が起きた時に痛い思いをして学習するしかないのかな……と思ってしまいます
ただ、今の西側はその痛みと現実に耐えられなくなり、問題が多発するだろうなとも思う
それこそが一番危惧している事でもあるけど……
>スペイン人教官は「(自分達が学んできた)訓練プログラムを変更することはできない」と拒否したという話
アメリカもNATO諸国も、実際に血を流さないと軍事組織としての改革はできないのかもしれないですね
いざ事が起きた時に学習済みの勢力にボコボコにされましたなんて事は恐ろしくて考えたくも無いですが、実際に起きそうなのが困りものです
日本が警戒すべきは弾道ミサイル、特殊部隊の浸透くらいですかね?北にはまともな海軍も揚陸能力も無いですし。
ネットで北朝鮮の兵器を馬鹿にする記事はどうかと思います。
私的には北朝鮮のミサイル技術は部分的に日本を超えていると思いますので仮想敵対国を過小評価するのは愚策だと思います。
馬鹿丸出しの軍事評論家が金目当てで記事を書いているのは承知ですが乞食にしか見えないですね。
訓練カリキュラムの問題でgangsta氏みたいな日本人義勇兵は自衛隊式が適応した趣旨の事を言っており、荒谷元郡長ですら似たような事を言ってた。
現状はそんな時間はかけられないし、2年位前だからまた変わったかもしれない。