スペインのロブレス国防相は27日「F-5BMの後継機はトルコとHürjetベースで共同開発する」「このプログラムに13.7億ユーロ=約2,320億円を投資して2028年までに最初の6機を受け取る」「共同開発を通じて設計権限を取得する」と発表、さらにスペインでは通常型空母構想も浮上している。
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スペインとトルコの防衛産業分野における協力の深化を見ると、両国の通常型空母計画には何らかの関連性があるのかもしれない
スペイン空軍はパイロットの訓練に使用しているF-5BMの後継機を探しており、エルドアン大統領が2024年6月にマドリードを訪問した際「Hürjet購入」が浮上、スペイン空軍の参謀総長も「F-5BMの後継機としてHürjetが有力候補だ」と言及、スペイン国防省も2024年末「バルカルセ国防長官と駐スペイン・トルコ大使が戦闘機パイロットの高度な訓練システムを共同開発する覚書に署名した」と発表。

出典:Türk Havacılık Uzay Sanayii
この発表についてJanesも「本協定はHürjetに関するものだ」と、スペインのディフェンスメディア=Infodefensaも「HürjetがF-5BMの後継機としてラベラ・ラ・レアル空軍基地にやって来る可能性に少し近づいた」「セリビアの企業はトルコ航空宇宙産業との契約を通じてトルコ産航空機の製造に参加している」と報じ、Airbusとスペイン企業15社で構成されたコンソーシアムとトルコ航空宇宙産業は今年5月「航空機設計、製造、訓練に関するノウハウをHürjetに統合する協定を締結した」と発表したが、この時点では「スペイン空軍がHürjetを導入する」と言及されていない。
スペインのロブレス国防相は27日、出席した上院国防委員会で「F-5BMの後継機はトルコとHürjetベースで共同開発する」「このプログラムには13.7億ユーロ=約2,320億円が投資される」「最初の6機は2028年までに、残りの12機は2029年にまでに引き渡される」「この機体はスペイン空軍仕様の変更点=戦闘機と互換性がある飛行制御システム、ソフトウェアベースの再現される最新の電子システムと情報表示システムが含まれ、第5世代や第6世代への移行を可能にする」「Hürjetベースの練習機はトルコの技術を基盤にしているものの共同開発を通じて設計権限を取得する」と明かしため、スペイン空軍によるHürjet導入が確定した。
Güçlü ordu, güçlü Türkiye!
Millî Denizaltı’mızın (MİLDEN) ilk kaynağı Gölcük Tersanesi Komutanlığımızda, “TF-2000 Hava Savunma Harbi Muhribi” ve “Millî Uçak Gemisi”nin ilk sac kesimleri ise İstanbul Tersanesi Komutanlığımızda yapılarak inşalarına başlandı.… pic.twitter.com/4V43iamYGG
— T.C. Millî Savunma Bakanlığı (@tcsavunma) January 2, 2025
さらに興味深い動きとしてInfodefensaは「スペイン海軍は将来取得する強襲揚陸艦のうち1隻を通常型空母に変更する構想をもっている」「既にNavantiaが実現可能性の調査に取り組んでいる」と報じており、エルドアン大統領とサンチェス首相は2021年「両国関係を更に深化させるためトルコ海軍向けの空母と潜水艦建造で協力する」と発表、トルコは2023年4月に通常型空母の建造計画を発表し、今年1月にイスタンブールで空母建造で使用する鋼鉄の切り出し作業を開始している。
スペインとトルコの防衛産業分野における協力の深化を見ると、両国の通常型空母計画には何らかの関連性があるのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Türk Havacılık Uzay Sanayii
今さらスペインがF-35Bを買うとは思えないので、空母にはクズルエルマを載せるんだろうか。
ファン・カルロス1世は未だ艦齢が若いから、F-35Bを買って載せるでしょう。
そもそも、トルコとスペインだけで、通常型空母の航空艤装なんか準備出来ない。
なんとなくですが。嫌な予感ですが。
ロシア帝国の亡霊の次はオスマン帝国のそれ(亡霊)かな?。
旧オスマン帝国の領土は全てトルコの物、とか言い出しそう?。
前にも書いたけれど、この国を凹まそうと思えば、
ボスフォラス/ダーダネルス海峡の支配を無意味に?しないと、ですね。
多分、ギリシャとブルガリアに協力してもらって、迂回運河を作るのかな?。
それと、小型船(はしけ)で良いので、ドナウ河から直接アドリア海に出る
ことを考えないといけないのかな?。
ウクライナ戦役にダンマリを決め込む、旧二重帝国の面々も協力してくれるかな?
ギリシャもブルガリアも旧二重帝国も、オスマン帝国に嫌な思いをしているだろうし。
以上、妄想の類(笑)ですが。アジアも大変ですが、欧州も大変だな?、と思ったり。
WW1前とほとんど同じ見えるし。
トルコと中国に共通してるけど近距離で紛争の種を抱える割に、
それ自体にはあまり役割のない空母なんか作ろうとするよね。
なんかの地政学の学者が言ってたけど大国が勃興すると「地中海」
の制圧に着手しその後外洋に送り込む海軍を作る。
(地中海っていうのはローマ帝国から見た周辺海域のこと、アメリカに
とってのカリブ海とか)
中国にとっての地中海は台湾を含む東/南シナ海でありトルコにとって
はギリシャと向かい合うエーゲ海ってことになると思う。
で両国はこの地域で明確に敵がいてまだ制圧出来ていないのに空母を
作り始めてる、これは地政学的に見たら順序を無視した愚行だと思う…
個人的にはあとで後悔することになるだろう、と予測するわ。
現状空母は全く必要無い様な気もします敢えての取り組みなのでしょうか、本当に色々とトルコは非常に面白い国ですね、地政学的に重要な位置であり世俗的なイスラム国家で宗教分離を国是として国軍はその守護者を自任し過去はオスマントルコとして覇権を握っていた歴史もあり現状でも地域大国としての存在感も抜群に示してますし米中露イスラエルや中東各国とも対等に外交出来るのは素晴らしいですね。
また一見安泰かと思えば永遠のトルコリラ安の原因であるエルドアンの政策金利の考え方が常識と真逆という謎もありますが最近はインフレ抑えるのは政策金利上げるしかないと気がついたのか政策金利46%というロシアもビックリの政策金利、且つクーデター未遂もありつつも良く国内なんとか纏めること出来ているのは凄いと思う。
さてスペイン仕様の開発費はどれ位に何だろうか。
計算上の間違いが無ければあれだけ炎上中のT-7Aのプログラムコストが当初の2倍になったとしても、このプログラムで得られる機体の方が2倍以上高いって感じなんだが自主性の為に自国企業をかませるにしても練習機に対して過剰投資の感が否めない。何か代替出来ない物に対しての投資ならまだすっきりするんだけど練習機にプラスアルファがあったとしても投資に見合う物なんだろうか。
空母のドンガラはお金と時間と人員をぶち込めば出来上がると思うんですけど、艦載機はどうするんだろう?
KAANの艦載機化と無人機で行っちゃうのだろうか