欧州関連

スペインがウクライナにレオパルド2A4を提供、EUが改修費用を負担か

スペイン政府はレオパルド2A4×10輌とM113×20輌をウクライナに提供する準備を進めており、どうやらEUがオーバーホール費用を負担するらしい。

参考:​Defensa da luz verde a la donación de 10 carros de combate Leopard 2A4 y 20 M113 a Ucrania

これが事実なら「戦術核兵器の使用を招く可能性を危惧して西側製の戦車や戦闘機をウクライナに提供しない」という合意は崩れた可能が高い

スペイン陸軍はレオパルド2E(レオパルド2A6の改良モデル)を導入するまでの繋ぎとして中古レオパルド2A4をドイツから108輌調達、レオパルド2Eの導入が進み用済みとなったA4は「戦車回収車」に改造する予定だったのだが予算不足のため計画が頓挫、必要な資金が将来確保されるまでサラゴサ兵站基地に保管している。

出典:Public Domain レオパルド2E

現地メディアのEl Pais紙は6月「政府は保管中のレオパルド2A4にオーバーホールを実施してウクライナに提供する準備を進めている」と報じていたが、この移転に許可を出す立場のドイツ政府はスペイン政府に「西側諸国の合意(NATO加盟国は戦いのエスカレーション=戦術核兵器の使用を招く可能性を危惧して西側製の戦車や戦闘機をウクライナに提供しないこと)から逸脱する」と警告、スペイン政府も「この計画は政治的な合意に達していない」と述べてベルリンに謝罪したらしい。

つまりドイツの許可を必要するレオパルド2A4のウクライナ移転計画は「検討段階」に過ぎず、これを政府関係者の誰かがEl Pais紙にリークしたため「何も聞かされていないドイツ政府内ではNATO加盟国間の合意を破るものだと騒ぎになり、スペイン政府が謝罪するハメになった」という意味で、このアイデアは規模を縮小(40輌→10輌)して現在も検討が続けられているらしいが「これさえも実行できるのか怪しくなってきた」と報じられていた。

出典:NATO

しかしNATOのストルテンベルグ事務総長は6月末の首脳会議後「西側製の近代的な装備をウクライナに提供するという考えをNATOは支持しており、提供装備に除外リストはない」と明言、これ受けてカナダは旧式のM113ではなく最新のLAV ACSVのウクライナ提供を発表、カナダメディアも「最新の西側製兵器を熱望するウクライナの祈りは叶えられ始めた」と報じていたが、スペインメディアも政府がレオパルド2A4の提供にGOサインを出したと報じて注目を集めている。

スペインのディフェンスメディア「InfoDifensa」は12日、スペイン政府はレオパルド2A4×10輌とM113×20輌をウクライナに提供する準備を進めていると報じており、一先ず当該装備の所有権のみをウクライナに移転、ウクライナはEUの欧州平和基金を活用して当該装備のオーバーホールをスペイン企業に発注、作業を終えたレオパルド2A4×10輌とM113×20輌を所有権のあるウクライナに移送するという複雑な方法で装備提供が行われるらしい。

これが事実なら「戦術核兵器の使用を招く可能性を危惧して西側製の戦車や戦闘機をウクライナに提供しない」という合意は崩れた可能が高いが、ウクライナ軍の現役将校は「レオパルドよりもT-72をもっと送って欲しい」と訴えており、どうやらウクライナ軍には西側製戦車に搭載されている暗視装置を活用できる指揮官や戦術が存在せず、能力を引き出せない複雑な西側製戦車はメンテナンスにも時間がかかるため「扱い慣れたT-72で十分だ」と訴えている。

因みにウクライナ軍の現役将校は「戦闘における戦車の役割は重要さを増しており、実行する任務の多様性は広がる一方だ」と述べて「戦車が役に立たない」という見方を否定、さらに「敵を無力化するのにHE砲弾が驚くほど効果的だ。1発~3発命中すれば敵は戦車を放棄して逃げ出すか、シェルショックで乗組員が死亡し戦車は動かなくなる」と言及しているのが興味深い。

関連記事:ウクライナへのレオパルド2提供は実現困難か、西側諸国の合意から逸脱
関連記事:NATO事務総長、除外リストはなく西側製戦車のウクライナ提供を支持

 

※アイキャッチ画像の出典:Outisnn / CC BY-SA 3.0 スペイン陸軍のレオパルド2A4

ウクライナ軍はHIMARSでロシア軍の補給を潰す、1日で14ヶ所を破壊前のページ

ロッキード・マーティン、独自に有人・無人チーミングの概念を発表次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    手際が良すぎるアゼルバイジャン、弾薬庫を破壊されアルメニア軍は潰走?

    アゼルバイジャン国防省は27日、無人航空機(UAV)を使用した敵防空シ…

  2. 欧州関連

    ウクライナが必要とする重装備の量、榴弾砲1,000門、MLRS300輌、戦車500輌、装甲車両2,0…

    ウクライナのミハイル・ポドリャク大統領顧問は15日のラムシュタイン会議…

  3. 欧州関連

    エルドアン大統領の真意は?トルコがフランスに防空システム売却を要請

    トルコは東地中海問題、シリア内戦やリビア内戦で対立中のフランスに防空シ…

  4. 欧州関連

    極東派遣した英空母打撃群の展開コストは約110億円、但しF-35Bの損失は含まず

    7ヶ月間に及ぶ極東派遣を終えた空母打撃群の展開費用について議員に質問さ…

  5. 欧州関連

    仏新聞が「飛ぶように売れる」と表現するトルコ製UAV、NATO加盟国のアルバニアが購入に動く

    米国のウォール・ストリート・ジャーナル紙が「カラシニコフのAK-47を…

コメント

    • もり
    • 2022年 7月 12日

    戦車を撃破する手段や戦車を活かすために必要な物が増えただけで戦車自体の重要性は失われてないのはある意味厳しいな
    ますます金が掛かるよ

    24
    • 名無し
    • 2022年 7月 12日

    ついにレオ2提供ですか。
    T-34に立ち向かうティーガーのように頼もしいですね。

    3
      • くらうん
      • 2022年 7月 12日

      その例えはいけない・・。

      8
      • メルク
      • 2022年 7月 13日

      その表現だとレオ2がボッコボコにされるじゃないですかヤダー。

        •     
        • 2022年 7月 13日

        ボコボコにされたのはT34。

        ティーガーはそのコストの高さから、一両あたり10両撃破しないと割りが合わないなどと言われたが、実際にそれくらいの戦果を上げた化け物なのでよく調べよう

        10
          • 2022年 7月 13日

          いや…
          ティーガーを撃破するのに戦車10両と交換って話は米軍のM4シャーマンでティーガー1両撃破するのに5両は犠牲になるって逸話が尾びれついて独り歩きした結果だし
          実際にT-34がティーガー相手にそこまで戦績が悪かったかって言われると言われるほどでもない
          しかもT-34-85が出るころには火力が逆転してT-34-85の方が有効射程が長いのではとまで言われてしまってる
          そもそもハイフンの無いT34はアメリカのT29系列の重戦車でソ連のはT-34だからこの時点で間違ってるよ

          3
            •     
            • 2022年 7月 13日

            ティーガー相手に戦績はT34が圧倒的に悪いし、85でもティーガー有利
            IS2でライバル

            つまらない逆張りはええて

            4
            •     
            • 2022年 7月 13日

            T34は7万両弱生産されたがティーガーは千両強。
            ドイツ軍全体でも戦車は1万5千両程度しか生産されていない
            T34がつおいと錯覚してるようだが
            まあミドル級戦車として強いのは強いが、流石に重戦車には厳しい
            相当に撃破されたやられメカでもあったのだよ

            あとドイツ軍の戦果判定は非常に厳密で、非常に信頼性が高い
            空軍などでは逆に少なくなっているんじゃないかと思うくらい厳しい

            まあそんな事も知らなそうだけど

            3
            •    
            • 2022年 7月 13日

            >ティーガーIは、主要な敵戦車であるT-34、M4中戦車、チャーチル歩兵戦車を1,600メートル以上の遠方から撃破できた。対照的に、76.2mm砲を装備したT-34はティーガーIの前面装甲を零距離でも貫けなかった。側面装甲はBR-350P APCR弾を使用すればおよそ500メートル以内で貫けた。T-34-85中戦車の85mm砲はティーガーIの正面装甲を500メートルで射貫できた。

            お前はにわ間違ってるので謝罪と訂正を頼むわ。

            >そもそもハイフンの無いT34は

            これにわかにありがちな拘り

            3
              • 2022年 7月 13日

              T-34-85って言ってるのにわざわざ76.5㎜砲持ちを持ち出してどうすんのさ…
              というかハイフンの有無はかなり重要だろ…
              T-28も番号被りしてるしT-14も番号被りしてるぞ
              しかもT34って名前のやつは兵器は4つあるしウチ重戦車の方は別にマイナーでもない

              1
                •     
                • 2022年 7月 13日

                ちゃんと読もうかにわかくん

                >T-34-85中戦車の85mm砲はティーガーIの正面装甲を500メートルで射貫できた。

                >ティーガーIは、主要な敵戦車であるT-34、M4中戦車、チャーチル歩兵戦車を1,600メートル以上の遠方から撃破できた。

                さて…
                戦史や兵士の戦記をちゃんと読んでいれば、T34では徒党を組まないとティーガーに対抗し得ないなんて全く不思議でもなんでもない話なんだがな

                3
              • 2022年 7月 13日

              ちなみにT-34-85がティーガーの正面を貫徹できる距離だけど1943年のT-34-85が作られる以前の原型砲のテストの時点で1000m以遠から正面貫徹が確認できてたはずだし実際に運用されたT-34-85もD-5T砲弾で貫徹がそれ以上だったってレポートがあったはずよ
              加えて有効射程は米軍の調査でティーガーが2500mが最大だったのに対して朝鮮戦争中に鹵獲したT-34-85を用いた試験では1.9マイル(大体3000m)だって判明してる
              T-34-85が500mまで近づかないと抜けないのはパンターの砲塔正面装甲だったと思う
              あとソ連は別にIS-2を虎退治用に開発したわけじゃなくてIS-2は対重歩兵陣地用よ
              虎退治はISUをはじめとした自走砲が担当なのよ(少なくとも開発と当初の運用段階は)

              1
                •       
                • 2022年 7月 13日

                どーゆーソースを見てるんだかw
                思う、とかうろ覚えはやめてくれないか?

                別にIS2がライバルとして開発された話なんかしてないし、IS2が榴弾砲だから対陣地用って??
                ソ連に適度な大口径カノン砲が無かったから榴弾砲にしただけ
                あなたがおっしゃる対戦車自走砲も榴弾砲だよw
                まったくしょーもないな

                3
                  • 2022年 7月 13日

                  そもそもの話ソ連の重戦車ってもとは対トーチカ用ですし…
                  それとIS-2は搭載弾薬数が28発と少ないから複数種類の弾薬を携行しながら歩兵支援やるにはあんまり余裕がないんだ(米軍もこれに直面して76.5㎜M4を配備したがらなかった上にHVAPの配備を渋った理由の一つ)
                  だからIS-2でパンターの車体正面を榴弾で撃破したって逸話があるのもこのためよ
                  一方でSUの方は元々ISU-152が先で最適化されたISU-122が後で、SU-152の時に戦車戦をやってたらしい?正直ソ連のプロパガンダもあるから実態は不明

                  T-34-85の貫徹データはアメリカ人に言ってくれとしか…少なくともT-34-85D-5Tの有効射程は1.9マイルと言われてたそうだし

                  2
                •     
                • 2022年 7月 13日

                ていうか君

                T34とIS2のデータを取り違えてるっぽいなw

                まあIS2ならティーガーに対抗できるカタログスペックはあるが、T34では無理だね

                4
    • あばばばば
    • 2022年 7月 12日

    これ以上西側諸国で調達可能なT-72なんて……
    ポーランドにPT-91を送るよう頼むしかないか。レートは1:1しかないが

    (そういえばどこで見かけたか忘れてしまったが、韓国軍のT-80が配備された部隊にAPFSDS不要論なる主張があったらしい。初撃で9M119(もしくはHEAT弾?)を撃てば、撃破できなくてもコンピュータ等が狂ってしまうし、二発目で仕留めればいい的な話だった)

    8
      • Formula750
      • 2022年 7月 12日

      WIKIの運用国をみるとウクライナ向けにNATO諸国に一旦売却してくれそうな国はなさげですね。
      退役国にあるフィンランドの約170両は既にスクラップ化されたのでしょうね・・・

      6
        • あばばばば
        • 2022年 7月 12日

        多くの国の場合、T-72は現用だし、レオ2がいくらT-72より優れていても、戦車の数が減ってしまえば、単純な攻撃回数が減り、国土をカバーする部分が薄くなってしまう事になるので難しいだろう

        フィンランドの場合は退役状態にあるといっても、ロシアと直接国境を接している為、現存していたとしても供給は難しのではないだろうか
        そういえばドイツも90年代半ばまでT-72を運用していたらしいし、ジャンプさせてみればチャリチャリ音が鳴るのでは?

        7
      • てつ
      • 2022年 7月 12日

      スロバキアがMiG-29と共に戦車、恐らくT-72の供与を検討中と伝えられています。
      同盟国から支援されているとは言え、長距離SAMと戦闘機を全て供与してしまうスロバキアの度胸たるや…
      ただ、これ以上となるとポーランドやチェコの現役車輌あたりしかなく、そろそろレオパルド2への切替に手を付けたほうが良いと思います。
      レオパルド2系列なら戦後も無駄にならないだろうし。

      11
        • sunn
        • 2022年 7月 13日

        東欧や北欧の国々にとって、いかにウクライナでのことが他人事ではないかがよくわかりますね。

        11
      • 名無し三等兵
      • 2022年 7月 13日

      その韓国ですがロシアから借款の代償としてT-80Uを30両程度導入して
      いますがウクライナからの援助要請リストには入っていたそうです
      今の所、渡す気配は無いですね

      1
    • tarota
    • 2022年 7月 12日

    エスカレーションが止まらんな
    落とし所が見えない
    この戦争どこまで行くんだ?

    4
      •     
      • 2022年 7月 12日

      落とし所なんて最初から見えない
      ロシア軍はウクライナを制圧できない、ウクライナ軍はロシア軍を領内から追い出す事は出来たとしてもロシア領に攻め込めない
      つまり終わらない
      プーチンが死ぬまで続く、長期化するなんて最初からわかり切った事よ

      41
      • ネコ歩き
      • 2022年 7月 13日

      ゼレンスキーが公言した「侵攻開時点までの軍事的領土奪還」が成るような状況で、ロシアに戦争継続の余力は無いでしょう。
      現在も、NATOはじめ国際社会が懸念するエスカレーション段階はロシアによる戦術核使用です。ウクライナへの軍事支援はその一線を睨みつつ行われている。ロシア軍が優勢な現状では、その懸念が低下していると判断されているのかと。
      ロシア国内の動向も含み今後の情勢が読み切れないなかで、核使用の危機を回避しつつの戦争長期化は避けられないとNATO陣営も腹を括ったということです。
      関係当事国が合意可能な着地点はまだ見えていないだろうと思いますよ。

      8
    •     
    • 2022年 7月 12日

    いや
    自分が乗るんだったらレオ2がええわ
    兵士だって同じだろう?
    びっくり箱戦車はちょっと

    12
      • NATTO
      • 2022年 7月 13日

      快適さや細かい所の配慮や安全性はレオ2。
      体力や集中力が長持ちする。
      雑用や見張りも人数が多い方が楽。

      4
      • nemo
      • 2022年 7月 13日

      レオ2も当たり所によってはびっくり箱になりますよ…

      4
    • タイヤキ
    • 2022年 7月 12日

    ロシア製戦車のほうが手にはいりにくい。ウクライナ上層部のほうが現状把握して、一将校だと現状把握できていないのかな。
    記事の将校だと大尉クラスまではいりから、部隊視点なら同じ戦車ほしいかもしれないがないものねだり

    6
      • hoge
      • 2022年 7月 13日

      重量や運用、操作方法が違いすぎて扱うことが相当難しいのではと以前から言われていたし、正直もらっても持て余すのでは…

      6
        • 鳥刺
        • 2022年 7月 13日

        まあ訓練期間は要るので、前線将校視点だと今すぐ使えるモノが良いになりますね。

        撃破されても死に難いって使用実績が重なって、暗視装置等を利用した新戦術の教育訓練が普及すれば、また話は変わってくるかと。

        1
    • マモっちゃん
    • 2022年 7月 12日

    「敵を無力化するのにHE砲弾が驚くほど効果的だ。1発~3発命中すれば敵は戦車を放棄して逃げ出すか、シェルショックで乗組員が死亡し戦車は動かなくなる」

    車両放棄はまだ分かるが乗組員が死亡する?
    ホプキンソン効果を防ぐための内張り装甲張られてないのかよ。

    4
      • NATTO
      • 2022年 7月 12日

      自衛隊の試験で戦車に豚を乗せて砲弾を撃ったら、車体は無事だけど豚が死んだ話を読んだ事が。
      衝撃波とか身体をぶつけて死亡なんじゃ?

      4
        • 名無し三等兵
        • 2022年 7月 12日

        61式戦車時代、戦車教官から「敵戦車との遭遇戦で砲が間に合わなかったら機銃で
        いいから撃て」と指導されて「そんなんで効果があるのか?」と実際に機関銃の
        実弾射撃で自車を撃たせてみて、それを砲塔内で体験した戦車長の回想記を読みま
        したが、たかが機関銃程度でも耐え難い騒音でとても平常心ではいられなかった
        そうです、これなら機関銃射撃でも効果があると納得したそうですが。

        それにHE弾なら貫通しないので、うまくすれば鹵獲して整備すれば再利用出来る
        って魂胆もありそうです。

        15
          • NATTO
          • 2022年 7月 13日

          ガルパンの子達は凄い根性だなぁ。
          実弾じゃなくても凄い衝撃だろうな。

          7
        • 原点にして頂点
        • 2022年 7月 12日

        それはただの嘘話ですよ。

        清谷信一氏が10式戦車を貶めるために、「10式戦車にしても正面から120mmクラスの徹甲弾の直撃を受ければ、500~800Gの衝撃を受けるので装甲は保つが乗員は即死する」(コンバットマガジン2012年6月号に記載)だとか言って、よく法螺吹いてましたけど。

        実際に被弾した時の衝撃は確かに大きいけれど、貫通しない限りは人が気絶したり(数瞬気が遠くなることはあるそうだけど)まして死亡するようなことにはならないです。
        被弾上等の前衛なのに被弾したら戦闘不能なんて笑い話にしかなりませんので、そうならないように設計するのが当たり前。
        正面に被弾しても衝撃で乗員が死ぬのであれば、戦闘をする場合には折角の頑丈な装甲の意味がないことになってしまいますからね。

        もし仮に、装甲を貫通しなくても被弾の衝撃で中の人が死ぬのであれば、主装甲の防護力は今ほど重視されなくなり、そのかわりに「如何にして被弾を避けるか」に重点が置かれることになります。
        また、戦車砲用KE弾は特殊装甲に対する侵徹威力ではなく着弾時の衝撃を重視する方向になるので、弾体のL/D比を今のAPDSFSよりも格段に小さくすることで着弾時の衝撃の強化を図った弾が新たに開発され、「徹甲弾」とは異なる名称で登場するはずです。
        さて、現実はどうなっていますかね?
        ロシアもアメリカも相変わらず”AP”DSFSを開発し続けていますが…?

        29
        • 2022年 7月 13日

        豚の話は60式兵員輸送車の話だったはずだよ
        なぜかいつの間にか尾びれが付いて戦車の話になってしまってるけど
        そもそもこの逸話ですら事実かどうか不明だし

        9
      • あばばばば
      • 2022年 7月 12日

      内張り装甲があったところで、衝撃波そのものを消せるわけじゃない。
      車内にはモニターやコンピュータ、予備砲弾などが置かれており、被弾時に内部はあらゆるものが飛散して悲惨な事になる事は想像に難くない。また着弾・爆発の衝撃波そのものが乗員の体を襲う事となる。

      与太話かもしれないが、同じような話が本邦の90式戦車の開発時にも似たような話が合ったらしく、乗員代わりの実験動物を車内に搭載し、APFSDSの耐弾試験を行ったところ、貫通はしなかったが、実験動物は衝撃で死亡したというものだった

      6
        • 原点にして頂点
        • 2022年 7月 12日

        >同じような話が本邦の90式戦車の開発時にも似たような話が合ったらしく、乗員代わりの実験動物を車内に搭載し、APFSDSの耐弾試験を行ったところ、貫通はしなかったが、実験動物は衝撃で死亡したというものだった

        それは嘘話ですよ。

        90式に関して言えば豚を入れて耐弾試験を行ったという話は全くのデマで、実際はユーロNCAPみたいな車の衝突安全試験に使用されるセンサー付きダミー人形を使って試験していました。
        豚だったらシートベルトはもちろん着座させることもできませんし、そもそも戦車の中に入りません(小さめの豚を眠らせて手足縛った状態で入れればギリギリ入るかも?)
        そのため、脆弱性を解析するのであれば、わざわざ手間のかかる豚を入れなくても、身体にかかる加速度や熱などを正確に測定できるセンサーを使うほうが遥かに確実です。

        この話は元ネタがあって、先の回答者さんの書くように耐弾試験で豚を使用したことがあります。
        というのも豚の表皮は人工皮膚や手術用糸として検討されていたくらい人体のそれと非常によく似たもののため、実際の人体のダメージを再現できると考えられたためで、あえて貫通させるなどの試験を行ったと言われています。
        それも1950~60年代と、リモートセンシングがほとんどなかった時代での話ですので、現代の話に適用するには無理のある話です。

        さて、実際に被弾した時の衝撃は確かに大きいですが、貫通しない限りは人が気絶したり(数瞬気が遠くなることはあるそうですが)まして死亡するようなことにはなりません。
        被弾上等の前衛なのに被弾したら戦闘不能なんて笑い話ですので、そうならないように設計するのが当たり前です
        もちろん、60tだ40tだなどという車体重量によってキャビン内部のダメージが変わることはほとんどありません。
        ほんのちょっぴり変わったらいいな~くらい(笑)

        そもそも、車体や砲塔など装甲部分に命中した弾体は、運動エネルギーの大半が自己の塑性変形に消費されるため、車体内部に伝わるエネルギーは実はそれほど大きなものではないというのが理由の1つとして挙げられます。
        着弾の衝撃によって装甲のキャビン側が剥離し、車内に飛散するスポール破壊という現象が起こる場合がありますが、それに対しても内張り装甲(スポールライナー)とよばれる対策が施されています。
        また座席もフローティング(床から生やすのではなく天井から吊るような形)にするなど、出来る限り衝撃を伝えない設計になっていますよ。
        これは被弾だけでなく対戦車地雷対策でもあります。床からつき上げられたら腰や背中に深刻な障害を受けますしね…

        25
          • 物理屋
          • 2022年 7月 14日

          純粋に物理的な話ですが、砲弾が貫通しない場合に搭乗員に影響を与えるのは、エネルギーではなく運動量であり、運動量自体は砲弾の塑性変形とは全く関係がありません。また、全く同形状であれば車体重量が 2/3 倍になれば、車体の加速度はほぼ 1.5 倍になるので、車体重量は搭乗員の受ける衝撃に大きく影響します。

        • ネコ歩き
        • 2022年 7月 13日

        動物実験云々は事実無根と聞きましたが。

        7
    • 無印
    • 2022年 7月 12日

    T-72で十分って言ってるけど、1~2発当てれば逃げ出すか、中の人が死ぬと言う弱点は自分らにも当てはまるのでは…
    そんなにレオパルド2は扱いが難しいのか、T-72がメッチャ使いやすいのか
    手に入れられる可能性があるものは、手にしておいた方が良いと思うけどなぁ

    3
      • 名無し三等兵
      • 2022年 7月 12日

      それはT-72に限らずどんな戦車でも言える事ですよ
      それに戦車はああ見えて精密機器の塊です、頑丈に作られていても動き回る
      度に駆動系から足周りにまであちこちに多大な負荷がかかります
      頻繁なメンテナンスはかかせません、それを怠るとあっと言う間に稼働率は
      下がります
      修理ノウハウが無く、交換部品も潤沢にないこれまでとは系統が異なる戦車
      では、一時しのぎにはなっても継続的な戦力にはなり得ないって判断でしょう

      10
      • TKT
      • 2022年 7月 13日

      雑誌の「丸」の74式戦車の特集記事では、元・機甲科の人の話で、90式戦車や10式戦車は使いづらい、74式戦車の方が使いやすいと繰り返し書かれていた。

      74式は変速がセミオートマチックで、融通がきき、トルコン方式のオートマ変速の戦車より悪路に強いというが、確かにトラックでもそういう話はある。射撃でも自動化されすぎて逆に融通が利かずに不便な面も多いという。

      液晶画面のタッチパネルが逆に演習では不便になる場合も多いという。タブレット端末を使った小学校の授業と同じだろう。

      T-72戦車も、確かに回転弾倉に被弾したら誘爆するというのは事実かもしれないが、弾薬庫に被弾したら誘爆するのは他の西側戦車でも大なり小なり同じであり、ビックリ箱だなんだというのは、ただ西側兵器の技術的優越を誇示したいがためのネガキャン、印象操作という面もあるように思える。

        • 名無し三等兵
        • 2022年 7月 13日

        西側戦車でも予備弾薬は車体内に保管ですから、被弾して燃料などで
        火災を起こした戦車を放置ずればいずれは誘爆して砲塔が飛びます。
        レオ2でもM1でもそんな写真は幾つも転がってます
        要は乗員が脱出出来る時間を稼げれば良く(脱出5秒とも言われますが)
        びっくり箱は乗員が脱出した後に起きるのであれば問題なく、T-72ユーザー
        はさほど問題視はしていないってのはPANZERの記事だったかと。

        4
    • ナナシ
    • 2022年 7月 12日

    > 「敵を無力化するのにHE砲弾が驚くほど効果的だ。1発~3発命中すれば敵は戦車を放棄して逃げ出すか、シェルショックで乗組員が死亡し戦車は動かなくなる」

    ここのくだりが気になる
    戦車を放棄して逃げ出すというのはHE砲弾の衝撃で戦車に機械的なトラブルが発生して戦闘不可能になるということかな?
    {HE砲弾だと分からずにパニックで逃げ出すならわざわざ戦車を放棄しないで、戦車ごとにげるはずだし)

      • ミリオタの猫(やっぱり、アンツィオ…いや、ロシア軍は強い!)
      • 2022年 7月 12日

      戦車を放棄して逃げ出すと言う件についてですが、太平洋戦争中に米軍のM4シャーマンが戦闘中、日本軍の射撃を受けて多数の命中弾が出た際、一発も貫通しなかったのに乗員がビビって逃げ出したと言う話が『宮崎駿の雑草ノート』の対談に出ていた記憶が有るので、ロシア軍の戦車乗りも同じ様な状態になったのかも知れません。
      それと「シェルショックで乗組員が死亡し戦車は動かなくなる」と言う点については、「敵弾命中時に起きた衝撃で乗員が頭部を車内の突起部等にぶつけた結果、脳挫傷等を起こして死に至った」のが真相ではないかと考えます。実は、中東戦争時のイスラエル軍でもその様な実例が報告されているのです。

      7
        • 鳥刺
        • 2022年 7月 13日

        話から読み取れる、事の実相はそんな感じでしょうね。
        乗員が車内の突起物にぶつかって、時に死傷が生じるのと同様に、衝撃による機器の損傷も可能性はそれなりにありますし、全体としては、ロシア戦車兵の士気と練度の低さが窺えるエピソードではあります。

        まあ戦車に乗るっていう事は、最前線で、高さ2.5mのマトに乗って敵の集中砲火を浴びろって事なんで、ちゃんと教育訓練された胆の錬れた乗員じゃないとキツいのは事実でしょう。大戦中のソ連軍教範の「敵戦車に全ての銃砲火を指向せよ」を思わせるお話。

        3
      •     
      • 2022年 7月 12日

      砲弾が一発近くに着弾しただけで車列捨てて逃げ出すのがロシア軍よ?
      そういう動画がいくつか上がってるが見た事ないのか…

      3
      • TKT
      • 2022年 7月 13日

      T-72でもなんでも、被弾して弾薬庫が誘爆したらすぐに吹っ飛ぶわけで、被弾したら誘爆に巻き込まれて爆死しないように、とりあえず一回脱出しとこう、という心理になっても決しておかしくはない。

      被弾の衝撃や音響はすさまじいから、中の乗員はどこに敵弾が命中したとか、貫通したとかしないとか、わからなくても不思議ではないと思う。もちろん衝撃や振動だけであちこち故障することも多いだろう。

      あるいは一回脱出して、しばらくたって誘爆、爆発しなかったらまた戦車に戻るということもあるだろう。敵が突撃してきたら戻れないかもしれないが、敵の方が逃げたらまた戦車に戻ることはできる。味方の戦車や歩兵が援護する場合もある。

      2
    • AAA
    • 2022年 7月 12日

    西側製だろうが東側製だろうが送れる戦車は送るぞという風潮ができたことには喜ばしい
    あれは送れるこれは送れないとか言ってる情勢じゃないしな

    8
    • NATTO
    • 2022年 7月 12日

    戦車が10台って変な数だなと思って調べたら、ロシア式?は一個小隊が三台で×三と中隊長車一台で一個中隊。
    ウクライナがその編成なのかわからないけど、西側の装備をその編成に当てはめると戦闘力に影響があるんじゃ?

    • 鼻毛
    • 2022年 7月 13日

    現代の榴弾は第二次世界大戦の頃などより高性能でしょうからその衝撃たるや凄まじいものがあるのかもしれませんね

    1
      • 無無
      • 2022年 7月 13日

      旧ユーゴ紛争のときに、支援砲撃の8インチ榴弾砲弾の直撃を受けたT72が文字通り粉砕されたって記録がある
      偶然の命中なんだが、砲弾の速度と重量による質量攻撃が戦車にも有効だと知れるよ
      貫通しなくとも内部にダメージを与えれば、精密機器が動作不良となり戦車として機能しなくなる

      6
        • ネコ歩き
        • 2022年 7月 13日

        MPMSでも戦車砲塔の上面装甲を破砕できる運動エネルギーを持つてな指摘がありました。間接射撃で8インチ榴弾砲弾の直撃を受ければひとたまりもないと思います。
        通常榴弾の命中でも内部剥離飛散は生じますが、スポールライナーはその効果を高めたHESHへの対策が主です。内部機器類は精密機器ほど相応の緩衝支持架で取付けられますので、着弾により必ずしも動作不良を起こすわけではありません。

        3
    • 58式素人
    • 2022年 7月 13日

    ウクライナ軍の現役将校の話を聞くと。
    今のウクライナでは、戦車同士の撃ち合いはしているようだけれど、
    戦車の使い方としては、両軍ともに歩兵支援が主なのかな。
    WW2のドイツ突撃砲やイギリス歩兵戦車みたいな使い方ですね。
    そうなると消耗戦で、勝てるまでに何輌の戦車をすり潰せば良いのかという話でしょうか。
    すると、西側諸国のT72の在庫が無くなった段階で西側製戦車に切り替えでしょうか。
    上で書いておられる方もいますが、供与される戦車はできるだけ同じがいいでしょうね。
    レオ2にそれだけの数はあったでしょうか。心配です。
    レオ2とT72の戦場での交換比率はこれから数字が出てくるのだけれど。

    1
      • EijiK
      • 2022年 7月 13日

      両軍とも対戦車兵器が潤沢にある状況ですから。
      基本的には砲撃後の偵察&進出用でしょうね。
      砲撃で更地にした目標地点に接近して残敵を掃討するのが仕事。
      敵の追加砲撃が来たら下がる、という感じ。

        • NATTO
        • 2022年 7月 13日

        そういう戦いで戦車のお伴をするなら、M113のようなキャタピラー式の装甲車の方が具合が良さそうですね。
        理想を言うと歩兵戦闘車なんでしょうが。

    • 半分の防衛費の国から
    • 2022年 7月 13日

    レオパルド2をEUがオーバーホールしたら、KF-51相当になって提供されたりして、戦車にドローン搭載して実際に効果が有るのか、ドローンオペレーターを戦車に載せたら生存率は上がるのか、最新のAPSの性能は?130mm滑空砲のは爆発反応装甲に対して有効か??とか色々と実戦レポートと実績取れて、戦後に各国のレオパルド2がKF-51相当にアップグレードされる未来が見えるかも‥普通にロシア戦車次々に吹き飛ばす映像出て、敵の攻撃は迎撃システムで完封出来れば売れるでしょう。

    参考
    130mm砲を搭載するドイツの新型戦車
    リンク
    リンク

    1
    • ミリ猫
    • 2022年 7月 14日

    どのスレッドに投稿していいかわからなかったので、
    戦車関連でここに書きます。

    今日はバスチーユディ、シャンゼリゼ大通りでフランスの軍事パレードが開催されました。
    今年は初めて最初から最後まで中継を見ました。
    興味深かった点をいくつか挙げます。

    UCAV初登場、といっても1機だけのお披露目で、米国製のリーパーでした。
    フランスのドローン開発は遅れているのかしら?

    航空機はミラージュが最後の参加。
    来年からは全部ラファールに置き換えられるそうです。
    燃料補給機とか特別用途の航空機以外は全部ラファールに
    なるみたいで、バリエーションがなくなるのはちょっと寂しいかも。

    パレードの最後は戦車で飾るのが恒例なのですが(主人談)、
    今年のメインは戦車じゃなくてセザールでした。
    戦車は不要とまでは言わないけど、やはり近代戦の主役にはならないのかもしれません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    再掲載|導入自体が間違い?タイフーンを導入したオーストリアの後悔
  2. インド太平洋関連

    日米からのオファーがない? 韓国空軍、日本のF-35整備拠点利用を否定
  3. 日本関連

    着実にレベルアップを果たす日本の対潜哨戒機P-1、2020年度から「能力向上型」…
  4. 日本関連

    リチウムイオン電池採用艦!日本のそうりゅう型潜水艦11番艦「おうりゅう」就役に世…
  5. 日本関連

    海外メディアも注目、横浜で護衛艦「いずも」の空母化工事が始まる
PAGE TOP