スペインメディアのEl Paisは8月「政府はF-35導入交渉を凍結して欧州製の代替機を模索している」「海軍は通常型空母の取得に向けて動いている」と報じていたが、スペイン海軍のサンチェス参謀総長も「AV-8Bの寿命を2032年まで延長する」「通常型空母の導入を支持する」と表明した。
参考:La Armada planea alargar la vida de sus aviones Harrier hasta 2032 con la ayuda de Airbus
参考:El jefe de la Armada, a favor de un portaaviones convencional para operar la versión naval del FCAS
まだまだスペインの通常型空母建造やAV-8B後継機調達に答えが出るまで時間がかかりそうだ
スペインはこれまでにEF-18の後継機としてタイフーンT4を計45機を発注し、2023年度予算にはAV-8BとEF-18の後継機調達資金として62.5億ユーロが計上され、Janesは当時「スペインがF-35BとF-35Aを計50機発注するかもしれない」と報じていたが、スペインメディアのEl Paisは8月「スペイン軍向けのF-35購入計画は完全に棚上げされた」「開始していた予備交渉も無期限に停止となった」と報じた。

出典:Ejército del Aire
“空軍はEF-18更新のためタイフーンT4を45機発注済みで、最後のEF-18が退役する2035年まで時間的余裕があるが、海軍は2030年にAV-8Bを退役させるため選択肢がなくなった。F-35Bの放棄はフアン・カルロス1世での固定翼機運用を断念することを意味するものの、海軍は艦艇から固定翼機を運用することを諦めた訳では無い。海軍は将来取得する強襲揚陸艦を通常型空母に変更する構想をもっており、この実現可能性に関する調査をNavantiaに委託している”
“通常型空母はアレスティングフックを備えた固定翼機を運用するのに十分な飛行甲板を備えたものになり、ラファールのような艦載機の導入が可能になるものの、通常型空母の導入がAV-8B退役に間に合うわけではないため、海軍は艦艇から固定翼機を運用する能力を何年間か失うだろう。但し、政権交代によってF-35購入の選択肢は復活する可能性も十分ある”

出典:Marine Corps photo by Lance Cpl. Joseph E. DeMarcus
スペインのディフェンスメディア=Infodefensaも「政府はF-35Bの導入を拒否したため海軍は少なくとも10年間は艦艇からの固定翼機運用能力を失うだろう」「海軍も通常型空母の建造計画をこれ以上待つつもりはない」「実現可能性の調査は既に開始されており、政府が計画を承認すれば2040年までにスペイン初の通常型空母が手に入るだろう」「この空母の要件は確定していないもののFCASの艦載機バージョンも運用可能なものになるはずだ」と報じていたが、スペイン海軍のサンチェス参謀総長も「AV-8Bの寿命を2032年まで延長する」「通常型空母の導入を支持する」と表明した。
サンチェス参謀総長は20日「AV-8Bのメンテナンス契約を結んでいるAirbusは機体寿命を2032年まで延長できると言っている」「我々も米国とイタリアから退役するAV-8Bの取得を検討している」「これは飛行可能なAV-8Bを取得するのではなくスペアパーツを確保するためだ」「この決定は国際関係に関連している」「現時点の状況は良くないものの明日には全てが変わっているかもしれない」「そうなればAV-8BとEF-18の後継機取得が可能になるかもしれない」「我々は状況を緩和するよう努力する」と述べ、現状の良くない国際関係とは総額5.0%を拒否したサンチェス首相とトランプ大統領の関係だろう。

出典:Armada
サンチェス参謀総長の発言は「AV-8Bの機体寿命を出来るだけ延長して政治的な対米関係の好転を待つ」と示唆しているように見えるものの、別のイベントに出席した際「信じられないかもしれないが通常型空母の建造はフリゲート艦を建造するよりも簡単だ」「Navantiaが通常型空母を国内技術で国内建造できると確信している」「現在進めている実現可能性の調査はNavantiaが海軍の要件を満たせるかどうか確認するためのものだ」と述べ、AV-8Bの後継機はF-35Bに限定されていないとも示唆している。
Infodefensaも「通常型空母の利点は運用可能な航空機がAV-8BやF-35Bのような垂直離着陸機に制限されないところだ」「まだ通常型空母のサイズは定義されていないものの海軍はシャルル・ド・ゴールを例に挙げている」と指摘して「サンチェス参謀総長はFCAS海軍バージョンの運用が可能な通常型空母計画を支持している」と報じており、まだまだスペインの通常型空母建造やAV-8B後継機調達に答えが出るまで時間がかかりそうだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Armada





















「信じられないかもしれないが通常型空母の建造はフリゲート艦を建造するよりも簡単だ」
信じられる根拠が1mmも無いのだが。F-35蹴っておいて、カタパルトと降着装置システムはアメリカに売ってくださいとお願いするの?フランスのPANGもその部分はアメリカ頼りな筈ですが。まさかの中国?
スペインは今でも世界中に植民地を持っていた時代を忘れられないらしい。
正直現在のスペインの国力を見て、強大な海軍を持つべき大国には到底
見えないんだけど、現実を直視できないんだろうか。
NATOの一部として、NATOに貢献できるように務めるのがスペインの
現実的な道だろう、それがロシアという脅威と距離がありすぎからか、
高価なおもちゃで遊んでる…
そもそも若者の失業率の過去40年の平均が3割を超える国は、他所の
土地を攻撃する前にやることがあると思わない?
むしろNATOの一員として地中海を防衛するために軽空母(今は強襲揚陸艦で代用してるけど)保有してるんでは?
スペインがNATOに貢献できるのは(軽)空母を作ってNATOの空母シェアリングに参加することぐらいではないでしょうか?
少なくとも、スペイン、イタリア、トルコが空母を1隻ずつ持てば、地中海側のローテーションが組めますし………
いっそSVTOL対応のFCASを開発…
妄想はともかく、さすがにフリゲートより簡単は言い過ぎなのではと思ってしまう。船体設計だけでも大変そうなのにカタパルトはどこからどうするつもりなのだろうか…。
未だファンカルロス一世は寿命が残っているし、F-35Bを買うしかないんだが。
FCASが載る空母なんか、高価で運用し切れないぞ。
そもそも、イギリスでさえ航空艤装が高価でF-35Bに戻ったのに、スキージャンプで運用する気なのか?
>空母より、フリゲートを建造する方が簡単
マジで言ってんのか…
確かに空母「だけ」建造するならやれなくはないだろうけど
空母「だけ」あっても意味ないし、空母が安心して戦える護衛の艦艇を考えたら、とてもそんな事言えないと思うんだが
スペイン🇪🇸もお金があっていいですね。
国防費5%も達成できそう♪
トランプ♥️さんもニッコリ😄
イギリス海軍でさえアレスティングワイヤーではなくF35Bを用いた運用してるのに、スペインに通常空母が扱える金があると思えないのですが。
また、私はスペインの状況に詳しくないですが、そもそも空母が必要なんですか?
モロッコのすぐ左に島を所有していて、モロッコとは仲が良いとは言えないので空母を持っておきたいということでしょうか。
スペインが通常空母を2〜3隻(1隻だけじゃ運用難しい)とそれに付随する護衛艦隊を運用できるように思えないのですが。
NATOに所属してるので、空母は英、仏に任せるのが現実的な気がする。
両国とも負担物理しろといってきそう。
大西洋は英仏に任せると必然的に地中海側はイタリアとスペインの空母がローテーションする必要が出てくる
>FCAS海軍バージョン
ドイツとフランスが破局しそな報道もありますけど大丈夫か?
FCASの完成に合わせるなら、空母もゆっくり建造すれば良さそうです。
リンク
あ、フランス単独の方が早く完成するか!?
スペインはモロッコに隣接する島とかアフリカ大陸の先端に小さな領土を持っているわけで空母はほしい。
それはともかくトランプに振り回されたくないし、イスラエルは嫌いが今のスペインの感情だろうか。
スペインは一体どこへ向かっているんだ…?
ムスリムかな?
スペインとフランスの間で空母製造の技術提供できるくらいの親密な関係でしたら空母建造を目指しているトルコと共同開発の流れにフランスの技術を購入できれば可能な気がしますが、マクロンとエルドラン両大統領との仲は悪化している状態だそうですので厳しそうに思えますが続報待ちですね
スペインが通常型空母ですか。
スペイン債務危機が10年前にあって、最近は財政健全化が進んだと言われていました。
NATO5%に反対して干されてるみたいな話しありましたが、結局なんだかんだ防衛費が上振れしていきそうですね。
艦載型グリペンをスウェーデンと共同開発するという方法がある!
…のか?
イタリアと共同開発とか?