空母や強襲揚陸艦に武装可能な無人機=UCAVを統合する動きが加速しており、Navantiaは28日「Airbusとフアン・カルロス1世にSirtapを統合するための覚書を締結した」と発表、スペイン海軍もコロンビアと共同開発したUCAVを強襲揚陸艦で運用するつもりだ。
参考:Airbus y Navantia firman un acuerdo para explorar la integración de SIRTAP en el LHD Juan Carlos I
参考:Airbus y Navantia explorarán la integración del dron Sirtap en el LHD Juan Carlos I
参考:Spain to take SIRTAP to sea
艦艇とUCAVの両方で主権を確保しているのはトルコとスペインのみという点でも興味深い
スペイン陸軍はアフガニスタン作戦時の認識力を拡張するためイスラエル製無人機=サーチャーを緊急導入、まもなく耐用年数が尽きるサーチャーの後継機としてコロンビアと共同開発したSirtapを取得する予定で、TB2に近いサイズ感のSirtapは武装も可能な情報・監視・目標捕捉・偵察=ISTAR向けのUCAVとして開発され、Navantiaは28日「Airbusと強襲揚陸艦フアン・カルロス1世にSirtapを統合するための覚書を締結した」と発表して注目を集めている。

出典:Airbus
UCAVは防空システムが作動する空域での活動は困難だが、EO/IRセンサーや合成開口レーダーを用いれば近距離防空システムの影響外から戦場を監視でき、ペイロードを活かして戦術通信の中継にも役に立ち、開発が進められている小型UAVや小型巡航ミサイルの運搬プラットフォームとしても期待され、米国、トルコ、中国はUCAVにソノブイ・ディスペンサーポッドを搭載して対潜戦に活用することも検討中で、空母や強襲揚陸艦でUCAVを活用する動きは非常に活発だ。
英海軍はクイーン・エリザベス級空母でMojave、韓国海軍は独島艦でGray Eagle STOL、トルコ海軍はアナドルでTB3の運用テストを実施、General Atomicsも英海軍の45型駆逐艦、米海軍のルイス・B・プラー級遠征海上基地、いずも型護衛艦、クイーン・エリザベス級空母に設置可能な無人機用カタパルトを発表し、この流れにスペイン海軍、Navantia、Airbusも合流した格好だが、艦艇とUCAVの両方で主権を確保しているのはトルコとスペインのみという点でも興味深い。

出典:Airbus フアン・カルロス1世の格納庫に降ろされたSirtap
もう空母や強襲揚陸艦でUCAVの運用が始まるのは時間の問題で、米海軍は艦艇でのMQ-9、Gray Eagle、Mojaveの運用に関心が低いため、恐らく中国かトルコが(実用的な)運用国第1号の栄誉を手にするのだろう。
因みにスペインとコロンビアはSirtapを計45機調達すると約束し、米国、イスラエル、トルコの影響を受けないSirtapには欧州、中東、南米の国が関心を寄せているらしい。
関連記事:Baykarが開発中のTB3、強襲揚陸艦からの発艦と着艦に成功
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※アイキャッチ画像の出典:Airbus
空母・艦載機のメンテンナンスに余裕ができますし、甲板の張替えなども楽になりそうなので気になる動きですね。
極論を言えば、空母・強襲揚陸艦などでなくても、例えば大型コンテナ船を改造すれば運用できるのか気になっています。
短距離離陸コンテストとかだと、10メートルぐらいで離陸するので、低速機で良ければかなり小型の船でも運用できそう。
小型UAVは手投げで良いので、さらに短距離ですが。もう、哨戒・偵察なら漁船も侮れない。
アゼルバイジャンとアルメニアの戦争でドローンが注目されたし、シリア軍はドローンでボコボコにされたし、今後は小国同士の戦争も注目ですね。
海自も買った垂直に離着陸するタイプならできるでしょうけど、そういう改造民間船でヒドイ目にあった戦史がありますからねえ。
仰る通り、太平洋戦争では大変でしたね…。
いえもっと最近のフォークランド紛争。
貨物船に発着パッド載せてハリヤーのデリバリーさせたら、ボカチン食らいました。商船構造は脆い。
>大型コンテナ船を改造すれば
エスコン7で見たやつだ
うろ覚えですが仮想戦記でもありましたなぁ
中国が宣戦布告と同時に港湾内のコンテナ船からロケット砲だかミサイルがオワフ島の空軍基地を叩き、豪華客船2隻から人民解放軍の兵士4000人が上陸。RORO船に偽装した揚陸艦から装甲車両が出撃しオワフ島陥落。
2回目のパールハーバー発生、みたいな流れ
艦隊の早期警戒機のことを考えると必要なことをしているような気がします。
早期警戒ヘリでは、運用高度が足りないような気もするし。約3,000mと聞きますし。
前にも書いたれど、MTOW5t程度の機体を射出できるカタパルトと着艦拘束装置は必要では?。
別に電磁式である必要はなく、旧海軍の呉式四式1号10型(空気式、26m、5t、@4分)同等で。
コンプレッサーがあれば、発電機の増設もいらないだろうし。
UAVの例としてゼネラルアトミクス社のモハヴェはMTOWが3.175kgですね。
それと、軽戦闘機も運用できたら?と思います。現在、該当品はありませんが。
第一世代のジェット戦闘機のうちの小型の物をエンジン換装したら?などと思います。
Mig15bisはMTOW6,105kgですし、更に軽いフォーランド・ナットは同4,100kgです。
いずれも最大速度では、亜音速巡航ミサイルに楽に追いつけます。撃墜もできるでしょうし。
有人機は、無人機に比べ、運用の自由度が高いですし。
確かに早期警戒機なら、仰る通りヘリよりもUCAVの方が高高度を長時間飛べますし、哨戒機程には機数も要求されないので、UCAVに向いているかもしれません。
どの程度のレドームをUCAVが搭載可能で、それを何機揃えれば、現役の早期警戒ヘリ以上の警戒網を張れるか?
そこがかなり大事になってきますね。
大型レドーム積もうとすると大変だろうけどバランスビームなら割とどうとでも積めるんじゃないでしょうか。
足の遅い輸送艦から同じく遅いペラ機で短射程で弾頭の軽い兵器の運用ってどうなんだろな
今ですら陸の航空基地から1000km進出して射程200kmのASMが飛んで来るし
将来的には近海で遊んでるとF-3や中華さんの大型ステルス戦闘機みたいなのがACC山盛りで沈めにくると思うな
哨戒や観測以外の用途で鈍足機による舐めプは母艦を叩かれて終わる気がする
対潜能力さえ付与できれば、ひゅうが型とか小型空母との相性良さそうだけどな…
ドローンの強味の一つの物量も空母搭載だと限られるし、陸上運用でのノウハウを蓄積して、哨戒ヘリに対する強味を出来る限りの増やしたい。
いわゆる正規空母以外でまともに使用できる航空機がF35Bくらいしか無い状況から一気に動きましたね。監視や対地対潜攻撃は無人機になっていくんですね、少し寂しいですが。
もう現行DDHだけではキャパ不足を起こすかもしれませんかつての利根筑摩の構造と役割を持った船が護衛艦隊には必要でしょう、
皆様参考になる船をご存知ありませんか?
先代DDHのはるな型かな。
キエフ級航空母艦(1143型航空巡洋艦)が参考になるとは思いますけれど、4万tクラスなので小型化がテーマになりそう。砲熕兵器・艦対空ミサイル・艦対艦ミサイル・対潜ミサイル・対潜迫撃砲・魚雷発射管と、水上戦闘艦に匹敵する充実した兵装を備えているそうです。
実際コンテナ船って各国はどう見てるんでしょうね
シャヘド等の自爆ドローンが偽装コンテナから複数発射できるのは証明されちゃった訳ですし。
新しい形の戦争と書き込もうと思ったんですが、どちらかといえば仮装巡洋艦に近いのかも?
コンテナ船からハリアーを運用するキットもあったよ。
うへ、それは凄い。
諸々考えると本当に仮装巡洋艦とも言えるかもですね
イランは、貨物船改造型の空母ありますよね。
(マカラン (空母) Wiki)
(2024.08.23 「イラン初の空母」就役間近か スキージャンプ台式の飛行甲板などを確認 艦載機は? のりものニュース)
哨戒ヘリ並みの探索機具を積み込むとなると大型重量化は否めない。ヘリより型落ちの機具を載せる代わりに、量でカバーするにも空母の積載量は限られている。ならヘリと併用するか?すると1隻当たり搭載できる無人機台数が更に減って、運用できない。
対空兵器持ってる奴にはF-35ぶつけるだろうし、それ以外ではヘリのが万能だしで、今の所は要らない子されかねん。
やはりもう少し陸上運用で温めないといけないだろう
物理的な制約があるから、無人機にしてもそんなに小型化出来ない。
軽く見てはいけないが、期待し過ぎても駄目。
スペインって共同開発とは言え、自力で無人機用意出来てるのに、何であのドイツ人の大型飛行標的…もといユーロドローン計画に参加してんだろう?
標的用UAVのデータが欲しかった説
は流石に無いとしてもデータは多くて困ることも無いですしね
Sirtap はエアバスが開発したUASですね。
エアバスのサイトによると、スペインの Military Airworthiness Authorities が限定空域内での耐空試験を行うことになっているようです。スペイン当局が評価試験を担当しているということかと。
管理人さんを責めるつもりはないのですけど
何をもってして「実用的」というのか分からない。というのが正直な感想ですね
とりあえず、全体性能の一部でも米軍と同等の性能があればいいのかな
スレチですみませんが速報です
ワシントンD.C.近郊で航空事故。民間旅客機とヘリコプターが空中で衝突。民間機はポトマック川へ不時着したとのこと
フライトレーダーだとぶつかったヘリが陸軍のPAT-25で要人輸送用のブラックホークだった模様。
>フライトレーダーだとぶつかったヘリが陸軍のPAT-25で要人輸送用のブラックホークだった模様。
なんというか、ブラックホークってこういう役回り多いな……
それだけ良く使われている良機体、という事でもあるんですが……
アメリカフリーの兵器はどこまで拡がるかね。兵器が売れなくなるのは困るってレベルじゃないから妥協できるところは妥協してくるだろうけど。