ポーランドの潜水艦調達にはフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデン、韓国が8つの設計案を提案し、カミシュ国防相は24日「数十時間以内に潜水艦を調達する国を発表する」と述べていたが、25日の閣議後「スウェーデンから潜水艦=A26を3隻購入する」と発表した。
参考:Sweden and Saab selected for Poland’s new submarines
参考:Wiadomo skąd przypłynie Orka
参考:Szwedzki dostawca Orki: Czekamy na start negocjacji
ポーランド海軍はA26が到着するまでA19で近代的な潜水艦の運用方法を学ぶことが出来るらしい
ポーランドの潜水艦調達=新オルカプロジェクトには「AIP機関による長距離作戦能力」「巡航ミサイルによる対地攻撃能力」「潜水艦の維持やサポートに不可欠な技術移転」などが要求され、ポーランドメディア=Rzeczpospolitaは2月「入札者との交渉は最終局面に差し掛かっている」「この交渉に残っているのはNaval Group、Navantia、現代重工、Hanwha Ocean(後に韓国企業は提案を1本化)、TKMS、SAAB、Fincantieriだ」「各提案に対する主な評価基準は潜水艦の性能、納期、プログラムに対する資金調達の方法などだ」「調達局はTKMS、SAAB、Fincantieriの提案に最も高い評価を与えた」と報じていた。

出典:Fincantieri
コシニャク・カミシュ副首相兼国防相も6月「年末までに海軍向けの新型潜水艦を3隻~4隻発注する予定だ」と表明、ポーランド国防省もDefense Newsの取材に「我々からの受注を獲得するため多くの国が競争しているが、調達局はドイツ、スウェーデン、イタリアの提案に最も高い評価を与えた。但し、政府レベルの協議が継続しているため他の提案が選択肢から消えた訳では無い。政府の決定を待って調達局は新型潜水艦取得に関する措置を講じる予定だ」と説明。
トゥスク政権は10月「2025年末までに海外パートナーの中から潜水艦供給企業を選択する決義」を採択、カミシュ国防相も今月24日「数十時間以内に潜水艦を調達する国を発表する」と発表し、Defence24も「水曜日の閣議で潜水艦の調達国が決定され、金曜日に行われる海軍記念日の式典で調達国が発表される見込みだ」「ポーランドには6ヶ国7造船所から8種類(A26、KSS-III Batch2/HDS-2300/HDS-3300、S-80、Scorpene Evolved、212CD、U212NFS)の設計案が提案されている」と報じていたが、カミシュ国防相は水曜日の閣議後「スウェーデンから潜水艦を3隻購入する」と発表した。
‼️Niezwykle ważny dzień dla bezpieczeństwa Polski i dla naszej Marynarki Wojennej 🇵🇱
Polska zakupi od Szwecji 3 okręty podwodne. To decyzja, która buduje nową architekturę bezpieczeństwa na Bałtyku. Kontrakt na zakup okrętów podwodnych to nie tylko pozyskanie nowego sprzętu dla… pic.twitter.com/wQ0FiXITDa
— Władysław Kosiniak-Kamysz (@KosiniakKamysz) November 26, 2025
カミシュ国防相は「納期と技術協力の機会の両面でスウェーデンは最良の条件を提示した」「スウェーデンは潜水艦購入と引き換えにポーランドから救難船を含む武器購入を約束した」と明かし、Saabも「A26が選ばれたことを光栄に思う」「我々の提案にはポーランド産業界との協力や技術移転も含まれている」「今後の契約締結に向けた交渉を楽しみしている」と声明を発表し、Defence24は「政府協定は年末までに、Saabとの契約は2026年第2四半期までに締結され、A26は2030年までに納入される見込みだ」「契約額は100億ズウォティ=4,200億円を超えると予想されている」と報じている。
因みにDefence24は「キロ級潜水艦からA26への移行を円滑に行うための橋渡し能力も提供する」「ポーランド兵士への訓練は2026年に開始され、2027年には橋渡し艦がポーランドに到着する予定だ」「これはA19になるだろう」とも指摘しており、ポーランド海軍はA26が到着するまでA19で近代的な潜水艦の運用方法を学ぶことが出来るらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:Saab





















A26は乗員17 – 26人に特殊部隊員30数名を載せられると言うことですが、基幹要員数をドラスティックに減らした最先端の試みの艦のようですね。
我が国の潜水艦はわりと保守的な大人数ですが、各国とも潜水艦乗りは不人気で乗員数確保に苦労しているという話もあります。
火災対策でLiイオン電池付きのスマホは禁止にしている運用の国もあるそうで、イマドキの若者に敬遠されるとか。
>>A26は乗員17 – 26人に特殊部隊員30数名を載せられる
乗員の倍の乗客ですか
厨房とか食堂とか貯蔵庫、そしてお風呂とトイレがどんな設計になっているかすごく気になります。
兵員輸送ですので乗客というより荷物に近いんでしょう。
30人乗せたまま通常の週単位の勤務をこなす訳じゃなくて、目的地までの短期間。食事を要する様な長時間の移動なら客室にその分の糧食も積み込んで、その分の最大人数が減っていく、と。
お風呂も「自由な時間にゆっくり入らせろ」と駄々こねる様な客ではないので、単純計算で1人30分として1ユニットで1日48人捌ける訳ですから乗員分でやりくりできる範囲かと。
トイレはまあ…あんまり快適優雅な解決策は想像できませんが…
他国は2交代制だったりしますが、日本は3交代制ですので自ずと乗員数が増えてしまいますね。
2交代と3交代では、数週で乗員の判断力や疲労度など大きな差が出るそうです。
もうそこは無人潜で凌ぐしかないんでは?
無人潜を増やして、有人潜水艦の出撃回数を減らすとか
海の防衛産業の余剰生産力はどのように確保してるのでしょうか?
特に潜水艦の建造作業員は水上艦も建造できるものなのでしょうか?
たとえそうだとしても、艦艇は単価が高く少数発注で、注文が安定しているわけではありません。外需は安定するものなのでしょうか?
我が国の毎年潜水艦1隻、水上艦複数発注のような内需がある国なんて稀ですし(潜水艦年1隻以上なんて米中日くらい?)
民需は中韓日以外ないに等しいですし。
意外と需要は安定するのか、細々とさまざまな需要を手繰り寄せているのか。
我が国の需給バランスは内需専用になっているので、これから海外展開しようと思うとどの様に生産力を上げていくのか気になります。(それに、完成品輸出でいいという国もあれば、現地生産を求められる場合もありますし。)
おそらくそれが出来ないからこうやって少ない需要に競合がひしめく事態になるんでしょう。
本家のスウェーデンですらすったもんだあって今年やっと受注したA26に決定したという事はバルト海での運用を評価してって事ですかね。
ただスウェーデン海軍が1番艦受領するのが2031年頃、2番艦が2033年頃と言われてますので、ポーランドが1番艦受領するのは10年くらい先になりそうです。
ポーランドの考えとして陸軍を整えてから海軍をという流れなのかもしれません。
戦車などの大量発注→即入荷ってのとスピード感が違いますし。
>A26は2030年までに納入される見込み
ってことなんで、一番艦をポーランドに回す感じですかね。
ゴドランド級の寄港地が増える感じかな。