7ヶ月間に及ぶ極東派遣を終えた空母打撃群の展開費用について議員に質問された英国防省は「7,300万ポンド/約110億円」だと答えて注目を集めている。

参考：Cost of HMS Queen Elizabeth Carrier Strike Group deployment

空母打撃群を極東に派遣するため発生した追加コストは7,300万ポンド、但しF-35Bの損失は含まれていない

この7,300万ポンド/約110億円は極東派遣中に発生した空母クイーン･エリザベスを中心とする空母打撃群の「総運用コスト」という意味ではなく、通常運用で発生するコストとは別に極東派遣を行うため追加で発生したコスト＝長期派遣される人員への特別手当、海外で調達した燃料や港湾施設の使用料、幾つかの国で行われたレセプションやイベントの費用などにかかった追加コストの合計で7,300万ポンドという数字も現時点のものに過ぎず、現在も集計作業が進んでいるので最終的な数字ではないらしい。

出典：@JuliaLongbottom

特に極東派遣を終えて帰国中に地中海で失ったF-35Bの損失（英メディアは1億ポンド/約150億円の損失と報じている）は含まれておらず、これを極東派遣で発生した追加コストに含めると英国防省は渋い顔をするしかないだろう。

因みにF-35Bの墜落原因はエアインテイクを覆うカバーを取り外し忘れだと噂されており、これをエンジンが吸い込んで推力不足の状態にも関わらず発艦シークエンスを継続してしまったためスキージャンプを離れた瞬間転落するように墜落したと実しやかに報じられていたが、これを示す動画がリークされ噂の事故原因がほぼ真実であると誰もが確信（動画をリークした空母クイーン･エリザベスの乗組員が逮捕された）している。

出典：航空自衛隊 F-35A 事故機ではなくエアインテイクを覆う赤いカバーのイメージ

ただ海中から事故機の引き上げが完了しているにも関わらず英国防省は事故原因を今だに発表していないため、F-35Bを撃墜した真犯人がエアインテイクを覆う赤いカバーだと断定することはできない。

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※アイキャッチ画像の出典：LPhot Daniel Shepherd/MOD / OGL v1.0