オランダ国防省は16日「米空軍のCCAプログラムに参加するための意向書に署名した」と、トゥインマン国防相も「CCAプログラムに対して『あらゆるレベルの完全なアクセス権』を獲得した」と発表、Breaking Defenseは「これはCCA Increment2以降に関するアクセス権だ」と報じている。
参考:Defence joins US initiative on unmanned air systems
参考:GA-ASI and Dutch Ministry of Defense Sign Agreement To Develop New Defense Capabilities
参考:Netherlands joins US for drone wingmen development
欧州におけるCCA関連の話題はドイツを中心に語られて来たが、ここに来てオランダが巻き返し
米空軍は有人戦闘機に随伴可能な協調戦闘機=Collaborative Combat Aircraft(CCA)を1,000機調達する予定で、第一弾調達=CCA Increment1としてGeneral Atomic案のYFQ-42AとAnduril案のYFQ-44Aを選択、2026年までに各種テストを完了させてマイルストーンCを宣言して生産に移行、同じタイミングで第二弾調達=Increment2を開始すると説明しており、さらに米空軍はGeneral AtomicとAndurilにCCA売却を欧州諸国やインド太平洋地域の一部同盟国と協議しても良いと認めている。

出典:General Atomic
この方針についてGeneral Atomicは「これは本当に前例のないアプローチだ」「通常のアプローチならCCAを同盟国に提案できるようになるまで8年~10年はかかる」「要するに米空軍は開発段階から一緒にやろうと提案してきた」「こんなことは45年間も仕事をしてきた中で見たことがない」「YFQ-42Aについて複数の潜在的な顧客と協議した」と述べ、最終的に「欧州製ミッションシステムを搭載したYFQ-42Aをドイツで生産する」と発表。
Andurilもパリ航空ショーで「欧州市場に参入するためRheinmetallと提携した」「両社はYFQ-44AやBarracudaの欧州バージョンを共同開発する方法を検討する」と、Kratosも「Airbus製ミッションシステムを組み込んだXQ-58AをAirbusと共同開発する」と、Rheinmetallも「BoeingとMQ-28ベースの無人戦闘機に関する協力について協議を行っている」と発表し、この全ての動きはCCA調達について具体的な数字と資金を持っているドイツ空軍需要(約400機前後)を狙ったもので、ドイツのHelsingも独自の自律型無人戦闘機=CA-1 Europa開発を発表している。
This morning, the US and the NL signed a Letter of Intent (LoI) concerning a cooperation of “Autonomous and Collaborative Combat Aircraft (CCA).”
In an era of ongoing strategic competition and emerging global security threats, both signatories recognize the need to adopt…
(1/2) pic.twitter.com/fPj2qwYacH— Netherlands Embassy in the US 🇳🇱🇺🇸 (@NLintheUSA) October 16, 2025
そのため欧州におけるCCA関連の話題はドイツを中心に語られて来たが、オランダ国防省は16日「米空軍が開発を進めているCCAプログラムに参加する」「これは自律型無人航空システムの開発を目指す取り組みだ」「トゥインマン国防相はワシントンのオランダ大使館で開催される年次防衛産業デーに先立ち、CCAプログラムに参加するための意向書に署名した」と、さらにGeneral Atomicsも16日「GA-ASIとオランダ国防省が新たな防衛能力の開発で協定を締結した」と発表した。
トゥインマン国防相は「これまで米国や米空軍と協力してCCAプログラム参加を実現するため尽力してきた」「欧州地域でもCCAが運用できるようになればより安全になるだろう」「オランダはCCAプログラムに対して『あらゆるレベルの完全なアクセス権』を獲得した」「そのためオランダは欧州特有の要件をCCAプログラムに反映させることができる」「近い将来、1,000機以上のCCAが必要になるかもしれない」「これは米国と欧州の双方にとって大きな恩恵となる」「米企業は欧州諸国のニーズを獲得するため欧州進出を望んでおり、オランダはそのための窓口のような存在になれる」と説明。

出典:General David Allvin
米空軍もBreaking Defenseの取材に「CCAに関する協力は数十年に渡る米蘭防衛協力に基づくもので、次世代航空戦力の配備に向けた共通のコミットメントを反映している」「両国は相互運用性を強化するCCA技術、ミッションシステム、運用コンセプトを共同で開発、試験、評価する機会を模索する」と述べ、Breaking Defenseは「米空軍は次のIncrement(第二弾調達のこと)について語っているが、オランダ国防省のプレスリリースにはYFQ-42AとYFQ-44Aの写真が掲載されている」「オランダが第一弾調達のCCA輸出バージョンを購入するのかどうかは不明だ」と指摘している。
General Atomicsも協定の内容について「ISR向けの小型無人航空システム(SUAS)を含む革新的な防衛能力の開発に関するもの」「このSUASは低コストで必要なペイロードと機能を運搬できる」「SUASの製造業者にはオランダのVDL Defentecを選定した」「SUASは年内に初飛行予定で2026年に両国で低率初期生産が開始される」「この取り組みにはプラットフォームの量産規模をニーズに応じて拡張できるビジネスモデルを想定している」と述べており、YFQ-42Aに関して一切言及してない。

出典:Dutch Ministry of Defense
Breaking Defenseの指摘が正しいなら「オランダが獲得したあらゆるレベルの完全なアクセス権」とはCCA Increment2以降のことで、General AtomicsとVDL Defentecが共同で生産するSUASについては全く情報がなく、オランダ国防省はプレスリリースの中で「GA-ASIとHanwha Aerospaceが共同開発・共同製造を発表したGray Eagle-STOLの写真」を使用しているものの、これがSUASに関連しているのかどうかも不明だ。
因みにBreaking Defenseは「これまで米国とオーストラリアは無人機開発で緊密な協力関係を築き、Boeingとオーストラリア空軍はMQ-28Aを共同で開発している」「2023年に米国とオーストラリアはCCAに関して日本との協力を深める計画を発表したが、オランダが獲得したような『あらゆるレベルの完全なアクセス権』を他の国が有しているのか不明だ」と指摘している。
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※アイキャッチ画像の出典:General Atomic





















GCAPで米とは別路線を歩むことになったけどCCAでは競合してないんだから、日本はCCAだけでも米と組んだらいいと思うんだけど話がないのはなぜだろう?
2024.11.17
「2024年11月日米豪防衛相会談共同声明(仮訳)」
“我々は、研究、開発、試験及び評価(RDT&E)プロジェクトに関する日米豪取決めの下での、特に航空機複合材及び無人機システムに関する協力についての進展及び協力の拡大を認識する。”
2025.9.22
「AI搭載無人航空機の安全性確保技術に係る
日米共同研究」
とあるので全く何もしていない訳ではないと思いますが、あまり大々的には聞かないですね。
私がXQ-58Aの射出画像を見て連想したのが、「アラート任務に使えるナイキJ」でした。ナイキもパトリオットも我が国では空軍の部隊です。
おそらく、協調戦闘機と言う概念自体に疑問があるのでしょう。自衛隊的には有人機が付いて面倒を見るSAMやSSMって事になるのですから。