欧州関連

戦車の能力を分散させる理由、全てを1輌に詰め込めば重量が80トンになる

フランスのシル陸軍参謀長は次期主力戦車=MGCSについて「我々や米国が複数の車輌を組み合わせたシステムに移行している理由は単純で、もし1輌の戦車に必要な攻撃と防御の装備を詰め込めば70トン~80トンになるためだ」と述べ、将来システムにおける「能力の分散と協調の重要性」を示唆した。

参考:KNDS, Rheinmetall, Thales move ahead on next-generation tank project
参考:Atenție, România. Un important aliat trage concluzia: Tancurile nu vor dispărea, dar în 2045 cele actuale modernizate ar ajunge la 80 de tone
参考:Général Schill : Alors que la « place du char reste primordiale », l’armée de Terre a « besoin du MGCS »

将来の武器システムは単一のプラットフォームに全ての要素を詰め込むのではなくなる

フランスのルコルニュ国防相とドイツのピストリウス国防相は2023年7月「次期主力戦車(MGCS)開発は新たな段階に入った」という認識を示し、2024年3月「MGCSの開発及び生産におけるワークシェアを同等にすることで合意した」と発表、今月25日にはKNDSドイツ、KNDSフランス、Rheinmetall、Thalesがケルンに拠点を置く合弁会社の株式を25%づつ取得し、何年も遅れていた開発作業の実施に前進したが、フランスのシル陸軍参謀長は次期主力戦車について興味深い言及を行っている。

出典:Photo by Sgt. James Dunn

米陸軍は2023年9月にSEPv4の開発中止とM1E3の開発を発表、ノーマン准将はM1E3開発を決定した理由について「Abramsが最も効果を発揮する戦術は機動した状態での攻撃で、逆に静止状態ではあらゆる脅威に対して脆弱になる」「FPVドローンなどの上の脅威に対してAbramsの装甲は薄すぎる」「M1E3では直接攻撃を受ける前面、側面、背面、地雷や即席爆発装置の影響を受ける車体下に加え、トップアタック攻撃を受ける上面の保護能力の強化に取り組んでいる」「このトップアタック・プロテクションにはアクティブ防護システム(APS)が含まれる」と言及し、M1E3では乗員構成の変更、無人砲塔の採用、重量削減等も示唆。

フランスのシル陸軍参謀長も昨年11月の公聴会で「フランスが2045年に運用している戦車は現行戦車を改良したものではない。その理由は非常に単純だ。もし1輌の戦車に必要な攻撃と防御の装備を詰め込めば70トン~80トンになるためだ。これが我々や米国が複数の車輌を組み合わせたシステムに移行している理由で、MGCSは現行戦車の進化ではなく戦闘クラウドにおけるシステム・オブ・システムだ」と言及し、将来の戦車は必要な能力を複数の車輌に分散搭載するシステム群になるという意味だ。

出展:General Atomics Aeronautical Systems, Inc.

この考え方はNGADやFCASと同じで、第6世代と称される次期戦闘機プログラムは「有人戦闘機の開発」ではなく「有人戦闘機を中心としたシステム・オブ・システムの開発」を指しており、特にNGADは実用化が前倒しされたたウィングマンとの連携を強調しているものの、NGADのコンセプト自体はウィングマンの登場前に策定されたため、EMD契約に進むのを停止して「NGADに求められる能力を有人戦闘機とウィングマンの間でどう配分するか」を再検討している。

さらに言えば米海軍が進めている戦力分散化の概念=ゴースト・フリートも必要とされる能力の分散で、将来の武器システムは単一のプラットフォームに全ての要素を詰め込むのではなく、複数のプラットフォームに分散させて協調させる方向に進む可能性が高い。

出典:米海軍の無人艦開発計画

因みにウクライナとロシアの戦争でも「より小さく分散させて協調させる戦術の有効性」が確認されているため、認識力が拡張された戦場で生存性を高めるという観点からも「能力を複数のプラットフォームに分散させる」というアプローチは効果的だろう。

関連記事:M1E3は自動装填装置の採用が濃厚、APSは装着方法で効果が異なる
関連記事:Trophyのアップグレード、ドローン攻撃の脅威から戦闘車輌を保護
関連記事:米陸軍、AbramsはFPVドローンの攻撃を防ぐように設計されていない
関連記事:米陸軍、M1E3の重量60トン以下でアクティブ防護システムも採用
関連記事:仏独の次期戦車開発・生産に関するワークシェア、公平な50対50で合意
関連記事:仏独、140mm砲と130mm砲を搭載した次期主力戦車を並行開発か
関連記事:仏Nexter、次期主力戦車のコンセプトモデル「EMBT」の映像を公開

 

※アイキャッチ画像の出典:Nexter

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コメント

    • ドローン随伴戦車
    • 2025年 1月 25日

    それこそ索敵なり陣地攻撃なりの役割を本体&随伴歩兵からドローンに移行したドローン随伴戦車が登場するんじゃないかな?

    17
      • s1jam6da
      • 2025年 1月 25日

      中国陸軍が考えているコンセプトですね。
      中国軍は次世代戦車(105mm砲搭載、40トン級)にUGVとUAVを指揮統制できる指令車の役割を持たせる計画です。

      10
      • グングニル
      • 2025年 1月 25日

      ガンダムシリーズにもファンネルとか言う兵器がありましたね。

      発想自体は昔からあるのかもしれません。

      7
      • M774A6
      • 2025年 1月 26日

      戦車と随伴ドローンの役割分担はどうなるのですかね。
      まず環境認識能力はドローン側に大きく依存するでしょう。これはまず確実にそうなる。
      火力発揮について、主力戦車の主任務である対機甲戦では、攻撃はドローンからならトップアタックになるので効率良いはずなんですよね。
      もちろん対ドローン防護のために上面装甲強化はするとしてもしっかりやると火砲の搭載余力が無くなりそう。
      環境認識能力を観測ドローンに依存するのみならず、火力も攻撃ドローンに依存して、戦車というよりドローン指揮統制車兼歩兵戦闘車になっちゃう未来も技術の展開によってはありそう。
      ドローンのコストによりますが、能力の付与と削除が随伴ドローン次第で柔軟にできるのでコスパ上がっちゃうかも。

      …と思って配備してたら、電子戦の進展でドローンを有効に運用できず近距離で交戦することになって従来型戦車が環境耐性高くて猛威を奮う、なんてことまでありそう。
      多々の技術が無効化されたり必要な数を用意できず、ドローンなんてこれまで無かった物が飛び交う下で塹壕と要塞を歩兵と砲兵で奪い合う戦争が起きるなんて想像しなかったですよホントに。

      5
        • 戦車砲
        • 2025年 1月 26日

        やはり火力では戦車のが上なんじゃないでしょうか?
        戦車砲ならわざわざ敵戦車上面を狙わずとも側面から撃ち抜けますし、陣地とてそのまま破壊出来ますから。
        寧ろ仰る通り圧倒的なドローンの認知能力と相まって
        視界外かつ初弾から敵戦車や陣地を撃ち抜けるのはかなりの強みだろうと。

        2
      •  
      • 2025年 1月 28日

      空と違って地形や障害物の影響が大きいから、ドローンを親機に追従させることのハードルはかなり高そう。それ以外に関してはUAVよりUGVの方がハードルは低いのかもしれないけど。

    • マンゴー
    • 2025年 1月 25日

    兵器やプラットフォームのネットワーク化が進む、という事はそれだけ電子戦やサイバー戦への脆弱度が増す
    だからこそ防護策の研究や人材育成(裾野も含めた)へ予算が確保されて欲しい
    全てを詰め込んでいたら、いずれ100tの戦車が出来上がってしまうからな……
    詰め込んだ果ては戦艦大和
    ロマンはあるけど、そういったモノには税金注ぎ込めないしな
    今の現実的に考えて

    19
    • NHG
    • 2025年 1月 25日

    海でおこったことが陸でもおきるパターンか

    大艦巨砲主義 → 航空機による偵察・攻撃が脅威に → レーダー&ミサイルで視界外戦闘(イージス艦や空母など新たな艦種の誕生)
    火力の戦車 → ドローンによる偵察・攻撃が脅威に → 防衛・攻撃・偵察で役割分担して艦隊のように連携して動く

    書いてて思ったけど今の諸兵科連合の細分化と連携強化みたいな感じで、やることは大してかわらない感じがしてきた

    29
      • 2025年 1月 25日

      割り切りはある程度必要ですよね…

      6
      • T.T
      • 2025年 1月 25日

      元々陸軍の編制自体がそういう物ですからね。
      海軍みたいに一隻に色々積み込めないから。

      21
      •    
      • 2025年 1月 25日

      戦車小隊、中隊、大隊の中でバリエーションが出るということなのかな。
      現在の主力戦車一本よりも、第2次大戦みたいにバリエーションがあった方がマニアとしては興味深ない。

      3
      • イーロンマスク
      • 2025年 1月 25日

      自分的には過去の歩兵の進化をなぞってるように感じます
      戦列歩兵→散兵戦術→塹壕歩兵→浸透戦術→機械化歩兵
      今はちょうど散兵戦術か浸透戦術あたりか?

      4
      • TKT
      • 2025年 1月 25日

      もともと第一次世界大戦のときに帝政ドイツ陸軍が初めて開発したA7V突撃戦車というのは、18人乗りの巨大な戦車でしたがやはり重すぎて役に立たず、フランス陸軍のルノーFT17のような回転砲塔を持つ二人乗りの軽戦車の方が実用的で成功したのです。

      戦間期にも各国でビッカースのインデペンデント重戦車のような
      「多砲塔重戦車」
      が開発され、ソ連でもT-35とか、T-28のような多砲塔戦車、KV-2のようなすごく重い戦車がありましたが、結局はT-34のような単砲塔の戦車が主力となりました。日本陸軍でも重戦車の試作はしていましたが、結局は九五式軽戦車のようなのが主力になりました。アメリカ陸軍でもM3リー戦車のような車体に砲のある自走砲に砲塔をつけたようなのよりも、砲塔だけのM4シャーマン中戦車とプリーストのような車体に砲がある自走砲だけのに分化したのです。

      1
        • T.T
        • 2025年 1月 25日

         A7Vも成功作の英菱形戦車も重量は似たような物ですよ。有効性の差は超壕能力による物でしょう。未完成のKワーゲンくらいになれば巨大で重いと言えると思いますけどね。FT-17は枠と用途が又違います。
         戦車が単砲塔に収束したのはコスト(砲塔は比較的高価)と重量効率の問題ですし、特にM3は急造兵器故あんな形になっただけなので不適当な例ですね。M3とM4は直射を旨とする中戦車、M7は間接砲撃を行う自走砲ですからそもそも用途が違う。

        8
    • たむごん
    • 2025年 1月 25日

    全ての戦場(気候・環境)に対応するというのが、非常に難しくなっているのかもしれませんね。

    80トンの重さになれば、ウクライナのような戦場では、輸送だけでなく戦場での移動も困難でしょうし。

    13
      • ネコ歩き
      • 2025年 1月 26日

      交通インフラ含め戦闘車両の運用条件として何トン以下が適正重量なのかは運用国ごとに考察があると思うんですよね。そうした中でフランスは70~80tは論外と結論していると。恐らく欧米各国とも似たようなものでしょう。
      「MGCSは現行戦車の進化ではなく戦闘クラウドにおけるシステム・オブ・システムだ」は将来の機甲戦の姿を端的に示しているのだと思います。イメージは無人装備を含む諸兵科の高度なシステム化一体運用化なんでしょう。

      1
    • 分散の代償
    • 2025年 1月 25日

    やることは歩兵、戦車、火砲、航空からなる古き良き諸兵科連合だろうけど、過去のソ連軍みたいなウンカの如き歩兵、大戦車団、無数の砲列、火力マシマシな攻撃機やヘリ…的な漢の浪漫では今の時代目立つだけで、孤立、分断されたら烏合の衆だ。
    少数の歩兵、単騎運用の戦車、撃ったら逃げる自走砲ミサイル、質より量のドローン、徘徊爆弾からなるコンパクトな連合が求められるのは当然だろうけど、逆に言えばこんな地域紛争解決セットみたいな戦力を幾ら揃えた所で、大時代的な戦略的機動は…まあ無理だよな。

    4
      • T.T
      • 2025年 1月 25日

      逆に過去の600万ソ連地上軍が存在して、損害を厭わない攻撃が出来ていれば今の泥沼にはならなかった気もする。

      14
        • 田舎者
        • 2025年 1月 25日

        最初のキーウ侵攻で終了でしょうね。

        5
        • 伊怜
        • 2025年 1月 25日

        言いたいことは分かるけど旧ソ連内での戦争にソ連軍がいたら、は冷静に考えると意味わかんないのでは
        フル装備のキエフ軍管区、オデッサ軍管区、沿カルパチア軍管区の兵力がウクライナに残ってることになるから余計にカオスになりそう

        7
        •  
        • 2025年 1月 26日

        そういう大規模戦術を実行するためには物資や調整力の集積が必要で、そのアンサーとして生まれたのが集積点を叩くことによって敵の指揮を破壊する非接触戦という概念です
        大規模になれば大規模になるほどこの非接触戦で狙う目標は巨大かつ愚鈍になり効果的な攻撃が期待できるわけで、今ロシア軍が600万人いたとしてもウクライナ戦争の形態が変化することはないでしょう
        端的に言えば、最低限の戦力は必要なものの十分以上の戦力はむしろ邪魔になってしまいます

        7
    • hoge
    • 2025年 1月 25日

    ウクライナ戦争が終わると投資が一気に冷え込んで、「金が無いから」という理由で、能力不足なことを痛感しながらも既存の車両を維持しているだけな気もしますね…
    今から購入するLeopard2やK2の新造車両は数十年の寿命が残ってしまっているでしょうし。

    22
    • ras
    • 2025年 1月 25日

    どちらかというと現場で求められるのはもはや戦車ではなく大きな支援軍という代替できる数の整備力なのですよね。
    ロシア軍の戦車の教訓は色々ありますが、とにかく力を発揮するために敵の攻撃を阻止する支援機で圧倒し、空爆とドローン攻撃の大小攻撃を充実させて初めて機能し始めました。対してパトリオットの教訓は分散させても高機能モジュールが破壊されると機能が落ちるため迂闊に出せませんし、装甲脆弱性はもう物理的に装甲盛るしかないですし火力優位な現状重量のほうが先に問題が来ます。
    戦車は突撃兵して、バイク兵に対する多少の装甲と火力の高価な騎兵=消耗品の思想に戻すしかないと思います。

    あと雑想像ですが、戦車にこだわらず、対敵大型モジュールに対応できるが駆逐戦車とドローン支援中継機=空母相当、歩兵を守る装甲車程度の前線主力車両程度の区分けに落ち着かたほうが…モジュールを増やしすぎても整備や高価格化でうまくいかない気がします。

    7
      • ras
      • 2025年 1月 25日

      追記
      というかこの発言のレベルはアルマータレベルのプラットフォームなような。
      まあアルマータの細分化や機能も今回の教訓で大分変わりそうですが。

      3
        • 2025年 1月 25日

        アルマータもある程度の数量があれば活躍できたのでしょうけど数が少な過ぎて修理や補給の邪魔人間なるだけですからね…

        8
    • 歩兵戦車ドローン連合
    • 2025年 1月 25日

    戦車の周囲にFPVドローンを飛ばしておけば、敵戦車や対戦車ミサイルを携えた歩兵や戦車などが待ち伏せしているのを先制して有利に追撃できる訳で、戦車本体側のセンサーの役割は分散できるだろうと思う。個人的に歩戦ドローン連合はかなり強力な戦力になりうると予想している。

    8
      • 田舎者
      • 2025年 1月 25日

      無線だと電子戦に弱いので光ファイバーで有線仕様、一機だと破壊された途端に目を失うことになりますので複数機を浮かべることに…

      そして、外観は防御重視の亀戦車。

      随分と”戦車“のイメージが変わりそうです。

      5
    • 2025年 1月 25日

    かつては大隊規模が展開していた空間に分散展開された歩兵中隊をドローン小隊と戦車小隊および砲兵が支援する諸兵科連合がトレンドになりそうですね。
    そうなると戦車の役割が突撃砲になるので現用の3.5世代MBTの基本性能はオーバースペックかもしれません
    ロシア軍は光ファイバー誘導のドローンを大量投入して成果を挙げていますが、近未来はまずは飛行ドローンで制圧してから地上ドローンを投入して制圧しつつ手こずる部分は諸兵科連合が潰していく感じでしょうか。WW2では歩兵がやっていた仕事を地上ドローンが肩代わりするのなら諸兵科連合中のドローン部隊の規模はもっと大きくなるのでしょうか

    3
    • 名無し
    • 2025年 1月 25日

    ???「君達は戦車の中に百貨店を作る気かね?」

    11
    •  
    • 2025年 1月 26日

    問題があるならそれに対策出来るような装備を盛ればいいというのはいかにも西欧らしい物質主義的な考え方だ
    ただ歴史的に自己完結性の低い兵器は使い物にならないことが多い
    これは対空システムのように複数種類のノードで役割分担して冗長性を確保することとはわけが違う

    2
      • 田舎者
      • 2025年 1月 26日

      自己完結性を高めた結果が主力戦車で、ドローンという新たなる脅威が登場したこともあって、現在の要求水準で自己完結性を維持するなら非現実的な重量になってしまうので、役割の分散が必要…という記事だと解釈しています。

      とはいえ、陸戦の最前線で敵中突破を担う戦車が、孤立不可の機能分散して大丈夫かな…とも思います。

      5
        •  
        • 2025年 1月 26日

        ドローンという新たな脅威が出現したからそれに対応する機能を備えるべき、などという思考法は誤りです
        機能を分散すればそれだけ部隊規模が大きくなり、非発見性が高まるだけで、何の回答にもなりません
        戦車は戦車でしかないのにそれ以上の無敵の兵器を期待するから太らせる方にばかり進むんですよ
        必要なのは配分の見直しです
        例えば今後ますます戦場認識力が拡張されていくことが予想される中で遭遇戦に備えて正面装甲に対120mm防御を施す意味がいかほどあるのかと

        3
          • 装甲は最低限に
          • 2025年 1月 26日

          再配分が必要と言う意見はよく分かります。
          ドローンと言う敵が現れたからと言って、全面に装甲を張り付けようなんて短絡的な意見です。
          しかし対120mm正面装甲無用論は違うのでは?
          認知力が向上したからこそ、迂回や奇襲なんて芸当が出来なくなり、正面から撃ち合う他なくなる訳で、少なくとも正面で戦車砲を跳ね返さないとならんでしょう。

            •  
            • 2025年 1月 26日

            はっきり言って正面から戦車砲を撃ち合うような状況はほぼありません
            探知できれば待ち構える側は対等な条件で戦う意味はありませんし

            4
        • タンクカルーセル
        • 2025年 1月 26日

        >陸戦の最前線で敵中突破を担う戦車が、孤立不可の機能分散して大丈夫かな…

        やはりひたすら前進するだけでなく、細かな前進と後退を積み重ねるタンクカルーセル戦術一択ではないでしょうか?
        敗走する敵の追撃はドローンと砲兵にでも任せて、状況が悪化する前に後退して、後ろから前進してくる歩兵と合流する。

        1
      • 歴史は確かに繰り返す
      • 2025年 1月 26日

      現代の主力戦車は単体としても強いし、スタンドアローンで行動も出来る。でも砲兵がドローンと組合わさったことで威力を高めたのと同じで、更にその先のより強力かつバランスの取れた兵器としての進化の為に、他の兵器群との諸兵科連合を組む必要がある。
      例えば戦車単体として最強を目指してティガー2を作るか、単体でティガーを撃破できなくともヨシとして、諸兵科連合を組めるだけのT-34やM4を量産するかの違いと同じ

      1
    • ゆう 
    • 2025年 1月 26日

    読んでいて「基本に忠実に」と言う所でしょうか。
    こうして見ると、WW1の浸透戦術、WW2での諸兵科連合。
    この辺りは本当に革新的だったのですね。

    1
    • 無印
    • 2025年 1月 26日

    戦車の進化が、大型化へ向かうより、小型化へ向かうのは日本にとっては良い事では
    「これからは詰め込んだ大型化が正義なんだ」ってなったら、日本は戦車の開発に頭を悩ませる所ですが
    「これからは分散化してそんなにデカくしないのが良いかもしれない」ってなったら、国内運用で重量を50tぐらいまでは何とかできますし
    最悪開発出来なくなって輸入になっても、海外の戦車が軽量化に進んでいれば輸入のハードルは低くなるのでは

    4
    • 123
    • 2025年 1月 26日

    戦車の構造材をマグネシウム合金(今は燃えないマグネシウム合金もある)や複合発泡金属に置き換えれば従来の戦車よりも3割以上軽量化できそうだけどなあ。あと戦車の操作をセンサーやAIで補助して二人乗りにして小型化したり色々出来そうなもんだけどなあ。

    2
    • しき
    • 2025年 1月 26日

    WW1の砲兵が突撃支援射撃に対陣地、対砲兵戦と忙しすぎた事例に似てるかな。個人的に戦車は突破戦力として指揮通信は強化するにしても、無人機管制や電子戦まで課しては重量は兎も角乗員がマルチタスクで死にそうだし、別の随伴型装甲プラットフォームを用意すべきと思う。
    戦車に対してのBMPTみたいに運用面での課題はありそうだけど

    2
    • 司令部と機械に判断を丸投げ
    • 2025年 1月 30日

    無人機”管制”は忙しいでしょうが、無人機”中継”は寧ろ低負担を実現可能だと思うのです。
    FPSの操縦はあくまでも後方のドローン操縦士。戦車はあくまで随伴するFPS本体と後方の操縦士や司令部との中継だけのアンテナ。司令部はデータを統合してFPSや戦車、歩兵を指揮。
    戦車にしても歩兵、FPSにしても、目の前の敵が全てでしょうし、それ以上は自動的に司令部の判断に丸投げ出来るので今より負担は少なくなるのではないか?
    電子戦攻撃もAPSの一端と考えれば分かりやすい。一定範囲に敵ドローンが接近すれば自動的に、機銃、煙幕に加えて電子戦攻撃を仕掛ける。

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