欧州関連

米国、欧州大陸の重要なパートナーはドイツからポーランドに変わった

米Politicoは「欧州大陸における米国の重要なパートナーはドイツからポーランドに変わった」と指摘したが、ポーランドは欧米に政治的な不信感を抱いており「韓国から武器購入に米国は不満を抱いている」と報じている。

参考:Meet Europe’s coming military superpower: Poland

韓国製装備品は欧米製と比較して割安でタイトな納期にも対応できるのが魅力で、政治的な要因だけで韓国に接近しているとは言い切れない

ドイツは欧州大陸で米国の重要な同盟国で兵站拠点としての役割を担っているものの同国の安全保障政策は「欧州で大規模な戦争は二度と発生しない」という前提で設計され、国防投資も大幅に削減したためドイツ軍の即応性は酷い有様で、米欧州軍の高官は「終わりの見えないドイツ軍の再建議論や安全保障戦略の欠如がパートナーとしての価値を低下させており、ウクライナ支援やNATOのバルト海防衛で重要な役割を果たしたポーランドが欧州大陸における米国の重要なパートナーになった」と述べている。

出典:Dirk Vorderstraße/CC BY 2.0

終わりの見えないドイツ軍の再建議論とは「NATO公約に届かないドイツの国防費に関する議論」のことで、ドイツが今後4年間に支出する国防費は実質横ばいになることが想定されており、2023年度の国防費も約501億ユーロ(GDP比1.7%前後)なのでNATO公約に届かないが、ウクライナ侵攻を受けてショルツ首相が創設したドイツ軍特別基金(1,000億ユーロ)の支出を合わせると2.0%の公約をクリアできるらしい。

この基金の運用は2028年までという制限があるため、ショルツ首相はGDP比2.0%の国防費を維持するのではなく「時限措置の基金で一先ずNATO加盟国と歩調を合わせただけ」と受け取られており、ドイツ軍再建後の戦略もないまま2.0%の国防支出を基金運用後も維持するのかしないのか「終わりの見えない議論」を延々と続けているという意味だ。

出典:ポーランド国防相 祖国の防衛に関する新法について説明する安全保障委員会のカジンスキー議長とブラスザック国防相

逆にポーランドはウクライナ侵攻発生前からロシアの脅威を危惧、昨年10月に時代遅れの国防法を廃止して新国防法を導入、今年5月に新法が発効して現行14万人(現役約10万人+領土防衛軍兵士約4万人)のポーランド軍を30万人(40万人まで拡張する可能性が浮上中)に拡張するため動き出し、2023年の国防支出はGDP比2.4%から3.0%に増加することが確定している。

さらに与党PiSのカチンスキ党首は「最終的に国防支出をGDP比5.0%まで引き上げる」と主張しており、既に陸軍の規模や主要装備の量でポーランド軍はドイツ軍を凌駕、さらに新兵募集で苦労するドイツとは異なりポーランドでは「祖国防衛のための兵役に国民はポジティブだ」と評価されているため、米Politicoは「欧米の国防当局間でポーランド軍の質を疑うものはいない」と報じているのが興味深い。

出典:Kancelaria Prezesa Rady Ministrów

但し、軍事力の拡張に合わせてポーランドの政治的影響力が拡大するかは別問題だと米Politicoは指摘、その原因は民族主義的な与党PiSが政権を握っているのをEUが問題視している点と、ドゥダ政権が米大統領選挙中にポーランドのことを「全体主義だ」と叫んだバイデン大統領に不信感を抱いているためで、EUやバイデン政権への不信が「ポーランドと韓国の接近に一役買っている」と報じている。

米Politicoは「ポーランドの国防支出引き上げをワシントンは歓迎しているが、来年の総選挙後もPiSが政権の座に留まれるのか=現在の安全保障政策が維持できるのかを危惧しており、幾つかの高額な防衛装備品の調達で韓国を頼ったことを不満に思っている」と指摘、欧州自立を夢見るフランスもポーランドが韓国に頼ったことにショックを受けているが、韓国製装備品は米国製や欧州製と比較して割安でタイトな納期にも対応できるのが魅力で政治的な要因だけで韓国に接近しているとは言い切れない。

出典:Ministerstwo Obrony Narodowej

国際的な武器供給で存在感を高める韓国について米国では批判的(米企業の競合相手になるという意味合い)な意見もあるが、米企業の製造能力だけで同盟国や友好国のニーズをカバーするのは現実的に不可能なので韓国企業の躍進を歓迎する意見もあり、ポーランドと韓国の取引について国防総省の報道官は「NATOに対する韓国の貢献を歓迎する」と、上院軍事委員会のインホフ議員も「アジアと欧州の同盟国同士が協力して防衛力の強化に動いているのは心強い」と、アンジェロ州立大学のベクトール教授も「民間企業の競争に過ぎず現代ビジネスで当たり前のことで、これを驚異だと誰も思っていない」と主張している。

ランド研究所も「FMS経由で米企業が装備を売却する際、政府は武器開発に投資した研究開発コストを一定額上乗せして回収するため、どうしても売却価格が競合よりも高価になりがちだ。従って少しでも費用を節約したい国にとって韓国が提供する装備品は魅力的だ」と述べているのが興味深い。

まぁ欧米の感覚だと「Aという問題」で対立しても「Bという問題」では握手が可能というのが一般的=国益や主権に係わる問題で(外交的に)対立することを恐れないため、今後もポーランドは適度の協調を保ちつつ自国の国益に適った国から装備を調達するだろうし、もし米国が自国企業の利益のため「米国製を買え」と強要すればトルコやインドの二の舞いになるだろう。

因みに米Politicoはドイツについて「ポーランドをロシアとの緩衝地帯と見なしているため、ポーランドが軍隊を増強すればするほどドイツの安全はより確実になると考え、同国の国防支出引き上げを歓迎している」と指摘しており、米国やロシア領と国境を接するNATO加盟国が欧州の安全確保のため動く中で「ドイツはリラックスしている」と皮肉っている。

出典:Bundeswehr/Maximilian Schulz

個人的には日本もドイツ軍の即応性の問題を笑っていられる状態ではないと思っているので複雑な気分だ。

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※アイキャッチ画像の出典:1st Cavalry Division

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コメント

    • ミリオタの猫
    • 2022年 11月 21日

    読めば分かるけど、記事には日本製兵器の事は一切書かれていないよ
    むしろポーランドは米国やEUへの不信感から韓国製兵器の大量調達に動いていて、米国内では韓国製兵器の躍進に対する警戒感がある一方で、米国だけで自由主義陣営が欲する武器を全て提供出来る訳では無いから歓迎する意見も有ると書かれてある
    それで…一つ聞きたいのだけど、もしも日本が韓国製兵器を買いたいと言って来た時、韓国政府はちゃんと売ってくれるのかな?
    歴史的経緯から考えると、韓国が日本へ武器を売るとは思えないのだが……

    9
      • 名無し
      • 2022年 11月 21日

      なぜ韓国産兵器を買いたいという理屈になるのかわからない

      友軍に火器管制レーダーを照射し、言い訳を二転三転して開き直る国と防衛協力などあり得ない
      国際的に認められた海軍旗を、サッカー選手の間抜けな言い訳をきっかけに発狂して排斥し出す国と防衛協力などありえない

      嫌韓ではなく事実です

      58
      • α
      • 2022年 11月 21日

      そもそも日本を仮想敵国にしてる国から防衛装備を買う必要性がどこにある?
       今、売れてる韓国の兵器って単体で見たら魅力的だけど、日本の環境に合わない物が多いから買うメリット無いよ。

      52
        • 名無し
        • 2022年 11月 21日

        多分だけどコメ主さんのコメントは日本と韓国の装備品を比較してる煽りコメに向けたもので、その煽りコメントが消されたから浮いてる感じになってしまってるようです

        46
          • α
          • 2022年 11月 21日

          なるほど。感謝を。そして謝意を。

          14
          • ミリオタの猫
          • 2022年 11月 21日

          名無しさんの仰る通りで、自分のコメは日本製と韓国製兵器を比較した煽りコメへの反論で、今見たらその煽りコメが消えておりました

          19
      • samo
      • 2022年 11月 21日

      米国が売らせるとは思う。
      ただし、弱みは当然握られることになる

    • ななし
    • 2022年 11月 21日

    ポーランドはロシアに備えて国防力の強化必死である
    わが国は、ロシア、中国、北朝鮮と危険な三ヶ国に囲まれており、
    国防力の強化を急ぐべきである

    19
      • REM
      • 2022年 11月 21日

      国防強化が国力相応なら問題無いけど、ドイツとポーランドの足並みが揃っていない事、多分カリーニングラードと接する事と、歴史的なポーランドの外交下手が問題と思う。
      ロシアよりドイツをポーランドの仮想敵にさせない事が重要かと。

      3
        • STIH
        • 2022年 11月 22日

        >歴史的なポーランドの外交下手
        それは同意ですね。ポーランドがドイツを仮想敵にするならば、逆にドイツもまたポーランドを脅威としても不思議じゃない。何ならドイツから見ればロシアよりもポーランドのほうがよっぽどの脅威ですから、いずれ独ソ不可侵みたいな事態を招くんじゃないかと。

        2
      • かず
      • 2022年 11月 22日

      日本の防衛力を強化したいのはやままだけど、問題は金
      岸田政権下では法人税と消費税の引き上げで賄う構想らしいが
      それなりの反発は出るはずだし、さあどうなるんでしょうか

      5
    • 2022年 11月 21日

    使用者視点で考えれば、有事に際しての制限の少なさこそが最大の魅力なのでは?と思います
    協議会で優秀なモノでも、いざ使う際に使えないモノは価値がありませんからね
    自由に使える韓国兵器と、制限付の優秀な米国兵器を揃えるポーランドの、Free -Limit -MIX戦略とでも呼べば良いのか、半有事の適解になり得ましょう

    14
    • α
    • 2022年 11月 21日

    うーん、ドイツしっかりしなさいってか?

    こんだけ韓国製の兵器が売れてるんだから、自国のM48やら F-5を更新してあげりゃあいいのにな。

    台湾有事に日本も巻き込まれるか?って報道を見る度に辟易する。自動で巻き込まれるし、国民の生命、財産を守るつもりなら、台湾が攻められた時点で介入するのが一番と何故考えないのか?

    15
      • samo
      • 2022年 11月 21日

      でも日本の法律上、台湾有事には介入はできない。
      あくまでも、できるのは日本に対しての攻撃に対してのみであって、
      台湾と合同で何かやるとかは不可能
      これはこれまで行われてきた周辺事態の想定で明々白々
      存立危機事態どころか、重要影響事態に認定することすら難しいというのが現実
      これが今までに醸成されてきた日本の平和ボケの結果

      23
      • samo
      • 2022年 11月 21日

      そもそも、国であるウクライナへの合法的な武器支援すら渋る日本に、
      国とすら認めていない台湾へ何か支援ができるわけがない。
      これを無視して、台湾有事には日本は介入できると思ってしまっている平和ボケ極まった日本人が多すぎるんだ。

      防衛研究所の高橋氏は「台湾と軍事的取り決めはできない」はっきり明言している。

      28
        • α
        • 2022年 11月 22日

         台湾とウクライナじゃ条件が違過ぎて比べるのおかしくない?自分の家の前で起こった火事と他県で起こった火事で同じ行動をする奴おる?
         アメリカが介入した時点で基地のある日本に攻撃くる可能性があるし、そうなれば直接的に介入する可能性ありえる。
         そもそも、直接的な軍事介入だけが介入ではない。出来る事は何でもするべきであるし、出来る出来ないで考えるより、どうすれば可能になるか?という観点で考えるべきじゃないのか?有事に向けての法整備は当然にすべき事だ。法律で駄目なら法律を変えればいい、国民の理解が得られないから法律が変えれないというのであれば国民の理解を得る行動をとればいい。やれることをしないで出来ませんとかそれこそお花畑じゃないのか?
         戦争をしたくなかったら、戦争の準備をするのは当然の事だろう?

        9
      • けい2020
      • 2022年 11月 22日

      まともに動いてないM48A5の更新の為にK2の3回目の追加導入する予定だったのに、
      そのK2をポーランドに売ってしまってどうするんだろうなっては真剣に思う

      F-5もだけど韓国ライセンスのF-16も老朽化で墜落してるし、北朝鮮に対する抑止力がズルズル減ってる
      在韓米軍も縮小する流れだし

      2
    • samo
    • 2022年 11月 21日

    そもそも極東地域における安保立場において、日本の地位は相対的にどんどん落ちているから、記事にもある通り笑っていられない
    韓国が義務を果たして、日本がその義務を果たしていないと、外から見えていても不思議じゃないから
    そういう意味じゃ、日本はドイツと同じ穴の狢。
    程度の差こそあれどね

    18
      • ホテルラウンジ
      • 2022年 11月 21日

      日独は枢軸国という立場から戦後スタートしてる経緯を踏まえないといけないと思います。
      日独はこの直近数年で国際社会から求められる姿が180度変わったのを踏まえないといけないと思います。
      特にウクライナ戦争が始まった事でその「求められる姿」のポールシフトが強く出たのが今年と思います。
      すんごく粗く経緯を整理しますと、旧枢軸国の戦後の立場というのは、「私たちは侵略的野心を持ちません」が国際社会の受け入れ条件になってましたので、弱兵(日本の場合、攻撃兵器を持てないなどの無茶苦茶な制約)&米軍の監督下である事が世界から受け入れられる条件になってきました。
      中国が既に南沙諸島に手を出し、野心丸出しで狂ったように軍拡しまくってた第二次安倍政権発足時の頃のCNNやBBCの報道を覚えていますが、10年前のあの時点でさへ「日本はまた胡散臭い右翼が総理に就任した」という戦後の「旧枢軸は強くなってはいけない」という暗黙のルールの枠組みを破ろうとする危険な人物として捉えられていました。
      トランプ大統領が米外交を媚中から反中へ大舵を切ってみせましたが、当初の米メディアは「余計な事すんな」「平和を乱すな」的な批判がトランプ大統領に出てましたからね。
      ようやく中国の実情を理解したのか米中対立が軌道に乗って中国軍が大きくなり過ぎた事を知った時点から日本の軍事予算が不十分、戦う気あんのかお前というこれまでと180度違う認識が出てきてます。
      70年前からほんの最近まで弱い日本、弱いドイツこそが自分たちの国が国際社会から求められてる姿であったわけですから、トランプ政権以降、特に今年で急激に認識が変わって、防衛に予算割かない事や戦争に非協力な事で国際社会から批判されて突然求められる姿が180度変わってドイツが右往左往してるのは、慣性の法則が働くのでいきなり待ってましたともなれないのは仕方無いと思います。
      その中でも第二次安倍政権がトランプ以前の段階からも防衛強化の道筋を作ってきたのは安倍政権の功績と思いますし、
      壺関連で色々後ろ暗い事実があったとしてもです。

      30
    • トクメイキボウ=サン
    • 2022年 11月 21日

    まじで韓国の軍需産業はジェネリックみたいになってるな、非常に割安だし、自由に使ってくれて構わないよっていうこのスタンス

    にしてもポーランドよ、捻り出すのかGDP比5%代……凄いな、それに比べて本邦は財務省が姑息な水増ししようと苦心しているという

    37
    • レーガン
    • 2022年 11月 21日

    日本と防衛産業面で大躍進を遂げている韓国を比較して、日本がドイツと似たように安全保障面で地位低下しているとのコメントが多々あるけど、流石に悲観しすぎだと思う。確かに防衛産業における海外輸出で韓国に日本が遅れをとっているのは事実だけど、日本はドイツと違って対中脅威の中で水陸機動団に設立や海上戦力の増強など、第二次安倍政権になってからここ10年で着実に防衛基盤を整備してきたし、そしてなによりも日本が提唱した自由で開かれたインド太平洋が米国やヨーロッパの多くの国で採用されているのを見ると、戦略レベルで韓国が日本を超えるのはまだ先に思える。

    30
    • 鳥刺
    • 2022年 11月 21日

    西側の対ロシア前線国となった国が自存自衛のために軍備を大きく増強しアメリカとの紐帯を強める。
    冷戦期の西ドイツと同様の動きで、歴史は繰り返すというやつですか。
    提供兵力が大きくなるのですから、NATO内におけるポーランドの存在感と発言力の増大も自然の流れですね。

    そしてもう前線国ではないドイツが気の抜けた対応に終始しているのも、
    現実の国防環境が緩衝国があって温く、対外的な野心に欠ける(禁じられている)以上、結局これも必然です。

    7
    • 2022年 11月 21日

    武器を売ることと地域安全保障への貢献とは全く別では?前政権で散々足を引っ張っばり、瀬取り監視ひすら参加していない韓国が日本以上に極東安全保障に貢献しているとは思えないのですが

    26
    • q
    • 2022年 11月 21日

    「自由で開かれたインド太平洋」というのは言葉としては心地よいですが、言葉だけが先行していて、その限界がウクライナ問題ではっきり見えてきたと思います。
    まず肝心のインドがロシアから安値で石油を買い漁り、国連でもロシア非難の決議案に対し棄権を繰り返すなど、日米豪と立場のずれが明らかです。
    太平洋ではベトナムも棄権してますよね
    ASEANも中国と日米の間でどっちつかずで両方から利益を引き出そうとしている

    6
      • hiroさん
      • 2022年 11月 21日

      揚げ足取りする気は無いのですが、ベトナムが太平洋は無理がありませんか?

      4
        • q
        • 2022年 11月 22日

        ・ブリタニカでは「太平洋の西端をアジア大陸」と説明しています
        リンク
        ・外務省が公開している「自由で開かれたインド太平洋」に関する資料です。
        ベトナムに関するプロジェクトがあるかどうか確認できます。
        リンク

    • nachteule
    • 2022年 11月 21日

     フランスがそこまで思っているかは分からないけど、今の欧州にポーランドの需要を価格・質・自国生産・納期で満たすような兵器ってあるのかね。
     量産体制自体平時のままでフランスのある議員が量産体制の強化とかをウクライナ戦争が始まった後にようやく言ってるぐらいだし。

    10
    • ぬるぽ
    • 2022年 11月 21日

    安くていいものがよく売れる それが自由主義、資本主義の本懐だろう?
    文句あんなら権力振りかざすのではなくいいもの作れよアメリカ
    トルコに対する制裁に対しては不信感を覚えたわ 相手が韓国であれ日本であれああ言うマネはしてほしくない

    12
      • レーガン
      • 2022年 11月 21日

      彼ら、1980年代からジャパンバッシングのように自国よりよい海外の製品、産業を叩くということをしてますよね。正直アメリカは中国よりましといっても完全に信用はできない。

      17
        • STIH
        • 2022年 11月 22日

        それが暴力ってもんでしょ。ニクソンショック以後もドルが基軸通貨たる根源も軍事力なんですから。今アメリカがやってる中国に対する半導体関連の輸出規制だとかCHIPS自体、スーパー301条に相当する横暴ですし、それを同盟国に強いるなんて無茶苦茶以外の何物でもない。ある意味軍事力を効率的に活用してるとも。
        ただ問題は、中国、というより中華帝国というのも本質的には同じくらい無茶苦茶な存在であって、日本は米中という世界2大ジャイアニズム国家に挟まれてるわけですわ。
        アメリカは信用できないといっても、正直いまの中国だと信用どころか生存すら危うい以上、アメリカについて行くしかないとは思います。

        10
          • レーガン
          • 2022年 11月 22日

          中国によって生存すら危ういからアメリカについていくしかないというのは完全に同意ですね。しかし仮に中国の脅威を完全に乗り切ったら日米両国がどのような外交を展開するのか気になります。

          1
            • STIH
            • 2022年 11月 22日

            そりゃあここ200年位の歴史を考えたら、日米衝突でしょうね。その時はどちらが中国を抱き込めるか、というこりゃまた絶望的な争いになるでしょう。
            ということで矛盾してるんですが、中国には強大な敵としてい続けてもらわなきゃ困るんですね。無論アメリカが先に倒れる可能性もありますが。
            日本の理想は米中共倒れでしょうけど、その時は日米中総倒れだろうな•••。

      • 無印
      • 2022年 11月 21日

      アメリカはS-400と対等な防空ミサイルを開発する気は無いんだろうか
      無いせいで揉めに揉めたんだよ

      SM-6を地上発射型とかに出来ないものか…

      6
    • 折口
    • 2022年 11月 21日

    東欧革命でソ連の衛星国にされていた国々は民主化後にNATO(軍事)とEU(経済)という西欧の地域秩序に参加を許された訳ですが、歴史的に見てもあの辺の地域が西欧地域と単一の秩序でまとまってた時期のほうが稀ですからね。ブリュッセルやシュトゥットガルトで決まることにワルシャワやブカレストがきっちり従っていられないというのは当然あると思いますし、そういう意味で(中心をどこに置くかは保留として)NATO/EU=米独の秩序とは別の、東ヨーロッパのための政治的意思決定機構が求められてきているという事なんだと思います。

    現在の東欧地域は社会主義時代の経済停滞とEU加盟による市場統合の影響で西欧に消費される一方です。東欧諸国では人口増加のための公的支援や教育プログラムの拡充に力を入れていますが、国の奨学金で大学院まで行った若者が卒業後は仕事を求めてドイツの工場で働いたりロンドンで清掃員をやったりしています。国内に産業を育成しようとしてもドイツなどのブランド力と政治力があるメーカーが入ってきますし、関税や外資規制のための措置はEU規則に反するので容易に設置できません。モルドバやセルビアといった極貧国の話ではなく、チェコやハンガリーですらそうなのです。自国民を消費可能な労働力として奪われ輸入品で貿易差額を掠められていく現状は、エドワード・ルトワックの言うところの「第四帝国の外地」に他なりません。しかしそれでも、かつての大公国たるポーランドなどは徐々に国力を蓄えかつての実力を取り戻しつつあります。この状況でドイツの経済植民地の地位に甘んじ続けることはむしろ不合理ですし、ポーランドやウクライナを中心とした地域秩序の再編はいずれ絶対必要と思う次第です。

    8
      • STIH
      • 2022年 11月 22日

      でもそれは、再びドイツと戦いが避けられないのではないかと。
      今ドイツは対露という題目で軍事力を強化することが肯定的に捉えられています。またドイツより西にドイツと真正面から戦おうと考える国が無い以上、その軍事力は東にしか向かわないわけです。そして今は”ロシア”がいますが、”ロシア”が解体してしまったら、西欧にとってポーランドやトルコの存在意義がなくなるわけで、西欧のターゲットはポーランドとトルコになるのではないでしょうか。少なくとも、
      >ポーランドやウクライナを中心とした地域秩序の再編はいずれ絶対必要と思う次第です。
      ポーランド・リトアニア王国クラスの超国家の誕生を西欧は許容せず、場合によっては弱体後のロシアを発展させてでも妨害させるのではないかと。
      本当はドイツが、リベラリズムの暴走で勝手に自壊するのを待てば良かったと思いますが、ロシアの暴発が原因でドイツが政治体制の転換を図り始めてますからね。あの国は極端ですから下手すりゃ軍事大国化までいくんじゃないかと。ポテンシャルは間違いなくありますから。

      • Too
      • 2022年 11月 22日

      かなり極論だと思います
      ポーランドがドイツおよびEUと縁を切ることは考えられない
      ポーランド経済がドイツからの直接投資に支えられてることはポーランド人も理解しているはずです
      EUについては、加盟希望国は列をなしてますが、離脱したのはイギリスだけです

      2
    • 通りすがりのななし犬
    • 2022年 11月 21日

    韓国が輸出する兵器って、独自開発した技術ってどれくらいあるのだろう? 多くは欧米先進国が技術開発に巨額の投資をした結果ではないか? それを技術移転してもらったり、それらを使用した部品を輸入したりして組み立てているのだろう。

    開発費を上乗せする必要はないし、電力料金は安いし(今後これを続けるのは困難かもしれないが)、輸出企業に政府は積極的な支援をしている。これで製品を安く市場に提供し、市場を荒らし(焼け畑というのか)市場を奪ってきた。韓国の得意な分野だ。市場の被る日本はこれで随分やられた。(何度も同じ手を喰らうのは〇鹿なんじゃないかとも思うが)

    しかし、欧米の兵器産業は日本ほど甘くないのではないか? 今のところ目こぼししてくれているけど。なにしろ、扱うものが武器だし、車や家電と訳が違う。日本の対応ほど温くはないだろう。共同開発とかで利益を分け与えたほうがいいのではないかと思うが、G7の各国と対等に兵器の開発をするほどの基礎的な科学技術力があるのだろうか?

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    • 似非市民
    • 2022年 11月 22日

     韓国兵器が売れているのは、単純に購入国の必要条件を満たしているからであってほかに理由はないんやで。
     これからも購入国の必要条件を満たしていれば売れるし、不足すれば売れなくなるだけやん。 日本が韓国と競合する兵器を売りたいんやったら、韓国以上に安くするか、コストパフォーマンスを上げるか、購入国の防衛技術導入により協力するしかないんやわ。
     実戦を踏まえとらん兵器を韓国製より高性能なんですわってセールストークを聞いてくれる客はおらへんとおもうんやわ。
     実戦経験がない国の兵器が売れると思うんは、レースに出たことがないメーカーのレーシングカーを売りたいっと言ってんのとかわりゃあせえへんわ。
     現代の兵器市場は買手優先やから、世界最強の兵器生産国の米国ですらポーランドの要望を聞いてライセンス生産に応じる方向に転換してるんはここの記事にも出てることやんか。

     それと兵器を買うのにその国の独自技術があるかどうかなんて買い手からしたらどうでもええことで、趣味の工芸品を買うんやないんやから兵器はコスパ優先の実用一点張りで決まりやろうな。

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