欧州関連

トルコ、新たに開発した短距離弾道ミサイル「TAYFUN」の試射に成功

トルコのROKETSANは18日、極秘裏に開発を進めてきた短距離弾道ミサイル「TAYFUN」の試射を行ったと報じられており、同社が実用化した短距離弾道ミサイル「Bora」の後継ではないかと予想されている。

参考:TAYFUN Balistik Füzesinin Test Atışı Gerçekleştirildi
参考:Turkey Said to Test-Fire Secretly Developed Ballistic Missile

東地中海問題やエーゲ海の領海問題で対立しているギリシャにとっては良くない知らせだ

ROKETSANは2017年に短距離弾道ミサイル「Bora(射程780km/輸出バージョンは280km)」の実用化を果たした後、射程を拡張したBora2の開発を進めていると噂されていたが、ROKETSANが極秘裏に開発を進めてきた短距離弾道ミサイル「TAYFUN」の試射を18日に行ったと報じられている。

黒海に面したリゼ・アルトヴィン空港から発射されたTAYFUNは561km離れたシノプ港沖きに着弾、ただTAYFUNが目標に命中したのかは不明だ。

トルコメディアはTAYFUNが構造的にBoraに類似していると指摘しているため、ROKETSANが開発を進めていたBora2がTAYFUNである可能性が高く、東地中海問題やエーゲ海の領海問題で対立しているギリシャにとっては良くない知らせだ。

因みにトルコメディアは「TAYFUNがトルコ初の短距離弾道ミサイルだ」と強調している。

その他のニュース

関連記事:トルコへのF-16V売却問題、 米上院は売却を容認する国防権限法を可決

 

※アイキャッチ画像の出典:Defence Turk

ロシア軍が発電所の30%を破壊、ウクライナで大規模な停電が発生前のページ

ロシア軍占領下のヘルソン当局、ドニエプル川北岸からの住民避難を正式発表次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    実現が難しいアイデア、EUの155mm砲弾共同購入に非加盟国も参加可?

    ウクライナが要求する砲弾ニーズに対応するためエストニアは「EUによる1…

  2. 欧州関連

    トルコとギリシャの緊張状態にフランスが介入、戦闘機ラファールを派遣

    トルコとギリシャの排他的経済水域(EEZ)を巡る対立は周辺国を巻き込み…

  3. 欧州関連

    大幅な軍備拡張に乗り出したポーランド、今度は早期警戒機を調達か

    ポーランドのブラスザック国防相は23日「スウェーデンと早期警戒機の導入…

  4. 欧州関連

    タイフーンかF/A-18か?F-35の復活か?ドイツ、2020年にトーネード後継機選定

    ドイツ国防長官のクランプ・カレンバウアー氏は、ドイツ空軍が運用中の戦闘…

  5. 欧州関連

    安全保障が最優先、国防予算を2.0%以上に設定するNATO加盟国が増加

    ロシアの脅威を実感したポーランドではGDP比に占める国防予算の割合を3…

  6. 欧州関連

    ロシア軍がS-300でキーウを攻撃、ウクライナ軍には有効な対抗手段がない

    ロシア軍は14日に計38発の巡航ミサイルで攻撃、ウクライナ軍の防空シー…

コメント

    • 鼻毛
    • 2022年 10月 18日

    ウクライナに送ろうぜ

    2
    • ウツボ
    • 2022年 10月 18日

    「弾道ミサイル」というと日本では名前だけでヤバい兵器みたいなイメージがあるけれど、スカッドやKN23のような短距離や準中距離クラスだと普通に配備されている武器なんだよな。戦闘機をはじめとする航空戦力に不安がある途上国にとっては無人機と並んで魅力的な武器だろうし。

    15
      • 無無
      • 2022年 10月 19日

      しかし極秘に開発となると、
      まあギリシャを刺激してNATOアメリカから横やりの入らないようにしたというのか、あるいは核弾頭開発の下心を匂わせているのか
      トルコの野心的な軍拡の行く末は気になる

      2
    • zerotester
    • 2022年 10月 18日

    >>同社が実用化した短距離弾道ミサイル「Bora」の後継ではないかと予想されている。

    Boraはアドリア海に吹く風のことなので、TAYFUNはやはり台風なんですかね?

    5
      • 地中海人
      • 2022年 10月 19日

      トルコなので、シロッコ砂嵐よりパンチある名前が好みだったのかな

      1
    • たまねぎ
    • 2022年 10月 19日

    TB2が馬鹿売れした先例があるから、これもコンバットプルーフ得るためにウクライナに提供しないかな。
    現時点で未完成でもロシア軍相手に性能試験が出来るし…

    1
      • K
      • 2022年 10月 19日

      報復でロシア領内の発電所や上下水道でも攻撃しよう。

      それに対するロシア政府の国内向けプロパカンダが凄まじくなるでしょうが・・・

        • ミリ猫
        • 2022年 10月 19日

        ロシアでは都市部以外は電気も上下水道もない地域が多いので、
        最初から存在しないインフラは攻撃しようもありません。

        6
          • 774rr
          • 2022年 10月 19日

          輸出仕様じゃなきゃモスクワ直撃出来るんじゃない?
          まぁモスクワのインフラ壊したってウクライナに利する事にはならない気がするけど。。。

      • 幽霊
      • 2022年 10月 19日

      ウクライナがロシア領内に攻撃しないように支援国は提供する対地ミサイルの種類を制限してるのに短距離弾道ミサイルなんて提供しないと思いますよ。

      4
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
  2. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  3. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  4. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  5. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
PAGE TOP