アルタイを製造するBMCは2021年「韓国のHyundai DoosanやSNT Dynamicsとエンジン及び変速機供給に関する契約を結んだ」と明かしていたが、トルコメディアは30日「アルタイの量産が始まった」と報じた。
参考:Türkiye starts mass production of domestic Altay tank: Official
トルコは韓国製パワーパックを採用するT1と国産エンジンを採用するT2を計1,000輌調達する予定
トルコはドイツ製パワーパックを輸入して国産化した主力戦車(アルタイ)を生産する予定だったが、シリア内戦への関与が問題視されて入手が困難になり、日本に戦車用エンジンの共同開発を打診するも輸出条件で折り合いがつかず自主開発を決めたが、アルタイを製造するBMCは2021年「Hyundai Doosan(現代斗山)やSNT Dynamics(S&T重工業)とエンジン及び変速機供給に関する契約を結んだ」と明かし、トルコメディアは30日「アルタイの量産が始まった」と報じた。
アルタイは量産に漕ぎ着けるまで時間が空いたため改良が加えられており、ゲルギュン防衛産業庁長官は「最近の作戦で得られた経験に基づきアルタイには新しい機能が追加されている」「ますますデジタル技術が統合され、より正確で迅速な脅威の検出、照準、交戦が可能になった」と言及、BMCも「新しいアルタイにはアクティブ防護システムや乗組員の脱出ハッチが統合されている」と述べているが、追加された機能や改良された部分の詳細は提供していない。
因みにBMCが予定しているアルタイの生産は初期型(T1)と発展型(T2)に分かれ、トルコは韓国製パワーパックを採用するT1と国産エンジンを採用するT2を計1,000輌調達する予定で、無人砲塔を採用したT3の生産も計画している。
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※アイキャッチ画像の出典:BMC
この流れでいくと、将来はトルコ製パワーパックで戦車を作る国が現れるわけか。
西側MBT、中身には差があるかもしれないですが、同じような要件を満たすためなのか、大きさや重量、シルエットがほぼ同じですね…
装填手込みの3人乗り砲塔のMBTはみんな65t前後程度ありますけど、対ドローンを考えると下手に人数を減らすよりもよいかもですね。
>大きさや重量
10式・・・
日本MBTだけ明らかに日本の要件にあわせたガラパゴスなので…
ガラパゴスにはガラパゴスなりの理由もメリットもあるとはいえ、韓国とは長い目で関係を強化しつつ装備の共通化はある程度進めていきたい。とくに陸戦兵器は陸軍国家の韓国軍装備はどんどん成長していて、実戦データも今後もどんどん増えていくだろうから、より実用的だろうし。日本独自の要求があるならオプション対応して貰えばいい。特化しすぎで数がないのが一番まずい。
ロシア・ウクライナ戦を見て、防御などどの程度対応出来るようになったのでしょうね
トルコがメインで相手しているクルド関係も、これからどんどんドローン等使ってくるでしょうし
亀戦車・ゲージ付き戦車など、対ドローン装備の試行錯誤が続いているように思えます。
ウクライナ戦争・ガザ戦争の戦訓が、これから付与されていくのでしょうね。
戦車の拡張性、どのように利用していくのか、気になります。
> 日本に戦車用エンジンの共同開発を打診するも輸出条件で折り合いがつかず
どういう条件でまとまらなかったのかは分かりませんが、勿体ない話ですね…
日本の防衛産業を維持するには完成品だけでなく部品を輸出することも必須だと思うのですが。
当時は、日本はトルコから第三国への輸出を認めなかったと聞いた記憶があります。
愚かですね
仮想敵国にわたったり、解析されたりするのがお好み?
トルコはアルタイMBTを他国に干渉されることなく自由に輸出したいんで、共同開発品においても日本側の事前承認を前提条件とする防衛装備品・技術移転協定に合意できなかったんですよ。
同協定を締結していなければ防衛装備品(技術移転・部品相当品を含む)の共同研究や共同開発は出来ないのが日本側の都合です。
>トルコが日本との戦車エンジン開発協議を停止、条件合わず
>リンク
>トルコ側には戦車を他国へ輸出する意向があり、第三国への技術流出を警戒する日本側と共同開発の条件で折り合わなかったもようだ。
技術移転は絶対嫌な日本では、技術の開示移転に積極的な韓国と競争になった場合、なかなか競争には勝てないですよね
・戦車の設計、製作、試験評価支援
・主砲・装甲に関する技術支援と技術移転
・K2戦車関連技術を移転
技術移転しなくてもM1やLeopard2は売れ続けているので、代わりの特典があれば問題ないのだと思いますね(アメリカとの関係強化、Leopard2のサプライチェーン、そもそも立地が近くて関係を強化したい etc…)
だけど日本には技術移転以外での特典となりうる物がありませんね
サプライチェーンは存在しませんし、立地だって近隣国で購入できそうな国はごく少数です、日本が輸出するにあたり技術移転以外で特典となりうるのはどんな物があるでしょう?
韓国としても韓国製パワーパックを採用した戦車の量産が進むのはありがたいでしょうね
戦車を輸出する時にパワーパックもセットで売り込みやすくなりますから。
トルコは自国通貨が壊滅的に下落し続けてるからトルコに対する最大の投資地域であるEUへの輸出も視野に入れて内製化を進めるだろうね
ネットでは、色々と言われる韓国ですが、現実的に見れば、例えば中国と交渉するにしても、関係を深めていたほうが有利に働くことは間違いの無い国です。陣営は、アメリカとの関係性を見ても西側諸国ですしね。体制が大きく変わらない限り、事を構えることは無いわけで、日本がきちんと弾薬を備蓄し、韓国との関係性を安定させれば、陸の韓国と海の日本で、中国も中期的に、そうそう何かをできるわけでも無いと思えるんですがね。とりあえず、最近は特需のようで、何よりです。
程々で十分ですわ。民間でも技術盗まれたり散々でしょうに。味方意識なんか不要なのでドライに同じ陣営で立地的に壁になるぐらいの考えでちょうど良い
誰も技術関連の話などしておりませんが?
泥棒国家と関係性を安定させるなど無理って事でしょ
まぁお互いの国にこういうのがいるうちは無理だね
こうして見るとロシア戦車の砲塔の小ささが際立つ
西側と東側どちらが正しいんじゃろ
私にはわからんw
>こうして見るとロシア戦車の砲塔の小ささが際立つ
ウクライナ戦争(仮称)でも明らかになったけど、ロシアの戦車は被弾率を減らすために砲塔を小さくすることにしたため砲弾を車体に積んでいる。しかし、敵の砲弾が車体に命中すると爆風は乗員もろとも砲塔を吹き飛ばしてしまう。戦争初期にロシアの戦車の砲塔が吹き飛んでいる映像が良く流れていたね。
一方、西側戦車は、砲弾を砲塔の後部に積み、敵の砲弾が命中しても爆風は車外にそのまま出ていくことにより、乗員への爆風を減らすように配慮している。その結果、砲塔が大きくなるという欠点がある。
エイブラムスもレオ1/2もチャレ1/2も乗員もろとも砲塔吹き飛んでますけどね
では、完璧な戦車をお造り願いできますか?
文句なら好き放題言えますが…完璧な物なんて現実ではなかなか実現できないものです。
ドローンが本格的に猛威を振るうようになってから新規で量産開始される最初期世代のMBTになるのかな?
写真見る限りだと亀戦車ほどまで思い切って対ドローンに振り切らずにMBTぽさを残そうとしてるような感じがする
バイラクタルのバの字も無かった時代から開発してたのに、えらく難産な戦車だった
戦車の開発にはエンジンが命だと思い知った戦車でした
K2もそうでしたが、アルタイも完成から量産化までずいぶんと時間がかかりましたね。ところでトルコ向けに供給される韓国製パワーパックは韓国で生産したものを輸出するんですかね。ライセンス生産ならそう書くでしょうし、供給契約と書いてるからには輸出かノックダウン生産かなんじゃないかと思いますが、そうなると韓国の戦車用パワーパックの製造ラインは短期的にはさらに切迫しそうですね。
韓国の戦車生産能力は日本に比べれば高いですが、ポーランドの注文を捌きつつ自国向けの生産(K1更新も始まっている)を並行してやる余裕はなくて、現状は自国向け生産を縮小しつつポーランド納入ぶんを全力で生産しているという話を以前読みました。戦車自体のラインもそうですし、パワーパックの製造ラインも1年2年で急に増やせるものではないですから、この先数年は韓国軍は車両手配で苦労するのかもしれませんね。
トランスミッションの問題は解決したのかしら。
しばらくみていなかったのだけど、WIKIを見るとEST15Kは、
「2024年10月までに第4次量産 車への国産トランスミッション搭載の可否を決定する」
とありました。K2戦車にもまだ採用はされていないということでしょう。
ポーランドやトルコはフライングのしすぎのような気もします。
最悪、パワーパックを交換すれば良いのでしょうけど。
少なくともトルコのテストはクリアしているので問題なし(米独と関係が悪いので韓国製の選択肢しかないともいえる)
韓国に関しては、テストの過程が公表されてないので不明
ポーランドに関しては三次量産の段階と同じ組み合わせで韓国製エンジンとドイツ製トランスミッションの組み合わせだが、政権交代でそもそもK2の二次発注以降が怪しい段階に……
あらららら・・・。
将来の禍根の種にならないと良いですね。
韓国企業の頑張り次第なのかな。
テスト品と納品されるものが同じ性能だと考えてるトルコは地獄を見るでしょう
トルコの要求する製品性能がK2以下なら現状で量産できる性能で足りるのでそれを渡すのかな?
生産ラインはK2向用の本格量産に向けて空きがあるので足りる筈・・・今度の国内トライアルも落ちるとメーカーが予想してるならトルコ向けの大量生産にも対応出来る
まあポーランドの選択が一番無難で安全だと思うんだけどドイツが売ってくれないから仕方ない
日本を含む西側先進国にとっては性能不足のパワーパックであっても、それらの国々から輸入するには支障のある国にとって、韓国はジェネリック兵器を五月蠅いこと言わずに供給してくれるから都合良いんだろうな。