欧州関連

英国はウクライナに長距離攻撃兵器を提供する最初の国、ストーム・シャドウ提供が濃厚

スナク首相はミュンヘン安全保障会議で「英国はウクライナに長距離攻撃兵器を提供する最初の国になるだろう」と言及、これにより候補に上がっていたハープーンの可能性が消えてストーム・シャドウ提供が濃厚になった。

参考:Munich Conference: Rishi Sunak says UK to provide Ukraine with long-range weapons, calls for new NATO charter

クリミア大橋に届く可能性がある長距離攻撃兵器を「本当に英国単独で提供するのか」と言われると自信がなくなるが、、、

ゼレンスキー大統領は「英国と長距離攻撃兵器の供給について合意が成立している」と明かしたが、ウクライナに提供する長距離攻撃兵器の詳細は明かされておらず、Times紙は「ハープーンとストーム・シャドウのどちらを提供するかで政府は議論している」と報じていた。

出典:MBDA/Né un 15 février

ウクライナに供給する長距離攻撃兵器の定義は「HIMARSでは手が届かない地上目標を攻撃できロシア本土の奥深くまで到達しないもの」で、スナク首相はミュンヘン安全保障会議で「英国はウクライナに長距離攻撃兵器を提供する最初の国になるだろう」と言及したためストーム・シャドウ提供が濃厚だ。

デンマークが提供済みのハープーンを「長距離攻撃兵器を提供する最初の国」と表現するのは違和感があり、IMARSやGLSDBの射程を超えるものを提供する「最初の国」と解釈する方が自然だが、ストーム・シャドウの輸出バージョンは射程が300km以下に制限されていて旧ソ連製の戦闘機や攻撃機に統合する必要もある。

出典:Rosavtodor.ru / CC BY 4.0

クリミア大橋に届く可能性がある長距離攻撃兵器を「本当に英国単独で提供するのか」と言われると管理人も自信がないが、消去法で行けばストーム・シャドウしかない。

関連記事:英国、ウクライナにハープーンもしくはストーム・シャドウの提供を検討中

 

※アイキャッチ画像の出典:Robert Sullivan/Public domain

ダメなものはダメ、ウクライナが要請したクラスター爆弾提供をNATOが拒否前のページ

欧米がウクライナに約束した戦車提供、少数過ぎて作戦部隊に組み込むのが困難次のページ

関連記事

  1. 欧州関連

    グリペン好きなブルガリア大統領、署名したF-16V導入契約を拒否

    ブルガリア政府が承認した総額12.5億ドル(約1,354億円)のF-1…

  2. 欧州関連

    トルコ、費用対効果と運用の柔軟性が優れる徘徊型弾薬「ALPAGUT」を発表

    トルコが巡航ミサイルと比較して費用対効果と運用の柔軟性で優れる徘徊型弾…

  3. 欧州関連

    米国、欧州大陸の重要なパートナーはドイツからポーランドに変わった

    米Politicoは「欧州大陸における米国の重要なパートナーはドイツか…

  4. 欧州関連

    ポーランド陸軍、憂慮すべき事態が発生すれば躊躇なく武器を使用する

    ポーランド陸軍のソコロフスキー少将は「ベラルーシ国境で憂慮すべき事態が…

  5. 欧州関連

    ボーイング、英海軍にアレスティング・フックを装備したMQ-28を提案

    英海軍は2030年までに無人戦闘機、無人早期警戒機、無人空中給油機をク…

  6. 欧州関連

    仏大統領選挙の候補者、NATOから離脱すれば米国主導の冷戦に巻き込まれずに済む

    フランス大統領選挙に出馬を表明しているメランション氏は今月3日、NAT…

コメント

    • 774rr
    • 2023年 2月 19日

    射程300kmの空対地ミサイル
    ロシアくんの迎撃を考えたら前線から距離を置いて撃たなきゃならんから使い所が難しい感じがするね
    キエフの幽霊達にとっては厳しい任務になりそうだ

    6
    • 匿名
    • 2023年 2月 19日

    クリミア大橋は、ウクライナの海上輸送妨害でもたてられ、船での輸送がクリミア大橋が海上スレスレのために船が橋桁とおれずに困難になっているからウクライナとしては絶対に破壊したいだろうが、頑丈につくられているから困難だな。

    4
      • 58式素人
      • 2023年 2月 19日

      以前から思っているのですが。
      橋の構造が、2列の橋脚の上に橋桁を載せ、
      そこに橋板を渡しているように見えるので、
      柱脚のうちの1本を爆薬の衝撃波で切断してしまえば、
      その前後のスパンは自重で崩壊するのではないかと思います。
      戦争中は、爆薬を貼り付ける時間はないでしょうから、
      大型のミサイルか誘導爆弾に遅発信管を付けて命中させて、
      柱脚を折ればと良いのかなと考えています。
      中央の鉄橋が架かっている部分の柱脚が狙い所かな。

      16
        • 戦略眼
        • 2023年 2月 19日

        壊すと、瓦礫で完全に航路を塞ぎそう。

    • 匿名
    • 2023年 2月 19日

    航空機は腹側に良い光が当たってるねっとり撮った画が少ないから嬉しい

    12
    • AAA
    • 2023年 2月 19日

    今の戦線の位置だとストームシャドウ輸出型の300kmで
    ケルチ海峡大橋まで到達させようとするなら
    ザポリージャ州の最前線付近まで進出してギリギリなんで
    発射母機の被撃墜可能性が高い

    7
      • 匿名
      • 2023年 2月 19日

      イギリスのチョイスは結構絶妙なラインなんだな
      そのままポチッと撃っても届かない、ウクライナが工夫して撃っても迎撃されるかもしれない
      弾数が少ないなら高確率で当たる状況まで温存したいからしばらくは使われず、今はまだロシアにプレッシャーしかかけない

      5
    • 7743
    • 2023年 2月 19日

    欧州大陸の国の支援が、「周囲の国の動きを見てから」という立ち位置になりやすいのに比べて、戦車にせよ長距離ミサイルにせよ「我が国が最初の支援国だ」と言い切ってしまうあたり、衰えたとはいえ大英帝国の矜持を感じますね。
    「国境を陸続きで接してる国は、そう簡単にはいかないんだよ」と言う大陸国家の反論も聞こえてきそうですが、同じ海洋国家である日本が同じように立ち振る舞えるかと言うと、簡単ではないことは明らかです。

    42
      • 名無し
      • 2023年 2月 19日

      >衰えたとはいえ大英帝国の矜持を感じますね。

      個人的には、当初はボリス・ジョンソン氏のキャラに要因を見出していた類いですが、
      首相が変わってからもその姿勢を堅持している辺り、仰る通りかもしれませんね。

      40
        • 戦略眼
        • 2023年 2月 19日

        嫁の実家にも支援させて欲しいね。

      • ネコ歩き
      • 2023年 2月 19日

      英国ではチェンバレンの対ナチス融和政策が結果的にヒトラーを利したという評価が定番ですから、二度と同様の轍を踏まないという意識って、保守党にはいまだに強くあるんじゃないですかね。
      スナクはさほどでもないですが、ジョンソンとトラスはかなりの対露強硬路線でしたし。

      13
      • 58式素人
      • 2023年 2月 19日

      やっぱり、地理的な位置があるのではmないでしょうか。
      大陸から少し離れていて、地続きではない。これは大きいと思います。
      過去を見てみても、英国の正念場は、欧州大陸が統一され、
      その勢力が英仏海峡の対岸に迫った時でしたから。ナポレオン然り、ヒトラー然りです
      イベリア半島などは、地続きであるだけに、英国ほど自由ではないですね。
      昔から、大陸国家が海洋国家を征服する方法は決まっていて、それは、
      ”島国もまた大陸に属する”ことを思い知らせることでした。
      具体的には、アレクサンダー大王がフェニキアのテュロス(海上都市国家でした)を
      攻めた時には、半年をかけてテュロス島との間の海峡を埋め立てて地続きとし、
      陸軍で攻め落としました。
      英国も英仏海峡トンネルなどを作ってしまったので、必ずしも安全ではないようですが。
      スターリンは、間宮海峡にトンネルを作ろうとしたし、ロシアは諦めていません。
      日本にもそれに賛成する愚か者(素人はそう思います)がいるのは困ったものです。
      朝鮮海峡・対馬海峡にもトンネルを作ろうとする愚か者もいますね。

      16
    • 匿名
    • 2023年 2月 19日

    やっぱロシアが核使うと言い出すギリギリラインを探るまで支援エスカレートしていくゲームみたいなもんなのか
    エスカレートさせたくないと言いつつギリギリを試すつもりでいる
    冷戦も核戦争手前まで行ったし、やっぱこういうのは限界ライン試すまで止まれないもんなのでは
    砂場でやる山崩しゲームみたいな感じでイギリスは自分の番にごっそり砂を取っていった

    • かんすけ
    • 2023年 2月 19日

    戦争の激化を防ぐためにロシア領とかクリミア大橋への攻撃を制限するっての、不平等過ぎて気の毒になるわ。ロシアのミサイル攻撃で亡くなった民間人とかその家族も大勢居るのに。民間人狙いは許されないのはともかく、重要インフラは真っ当な戦略目標にしてダメなのが理不尽だよなぁ。核保有論もそりゃ盛り上がるわ。

    10
      • 2023年 2月 19日

      ウクライナ軍が自前の装備を使ってクリミア橋を攻撃することは何ら問題がないです。米政府もクリミア橋は正当な軍事標的となり得ると言及していたと思います。
      他国供与の装備については標的が制限されているのも致し方ないと思います。嫌なら使うなということですから。
      日本もその辺りの動きに注目しながら自前装備品を揃えないといけないですね。

      10
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  2. 米国関連

    F-35の設計は根本的に冷却要件を見誤り、エンジン寿命に問題を抱えている
  3. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  4. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
  5. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
PAGE TOP