ウクライナ戦況

欧州の壁になると主張するウクライナ、潜水艦提供についてドイツと協議

ウクライナ最高議会のステファンチュク議長はドイツのランブレヒト国防相と会談、潜水艦の提供について協議したと報じられている。

参考:Стефанчук попросил у министра обороны Германии подводные лодки

黒海に面した地域を完全に占領できないままウクライナと停戦すればドイツ製潜水艦が黒海に入ってくる

ウクライナ最高議会のステファンチュク議長は訪問先のドイツで連邦議会のバース議長と武器支援について協議を行い、ドイツがT-72やBMP-1の提供に応じたチェコやギリシャに供給予定の「レオパルド2」や「マルダー歩兵戦闘車」をウクライナに送って欲しいと要請した。

出典:Sonaz / CC BY-SA 2.0 DE マルダー歩兵戦闘車

ステファンチュク議長は「古い旧ソ連製兵器でも戦うことが出来るが、より近代的な兵器のほうが役に立つ」と会談後に明かしており、恐らく「間接的な支援で旧ソ連製の古い武器」を送るのではなく「ドイツが間接支援に回している新しい武器をウクライナに提供して欲しい」という意味だろう。

さらにランブレヒト国防相との会談では「近代的な武器の引き渡しスピードにウクライナ軍兵士の命が懸かっている」と訴えてゲルパトやIRIS-Tの早期引き渡しを要請したが、潜水艦の提供についても協議を行ったらしく、ステファンチュク議長は「欧州の壁にウクライナはなる用意がありドイツから潜水艦の提供を受け取ることも否定しない。この協力は短期的にも長期的にも互いにとって有益なものになる」と述べているのが興味深い。

出典:Верховна Рада України

西側製戦車や戦闘機を提供すれば「戦いのエスカレーション=戦術核兵器の使用」を招く恐れがある考える西側諸国が潜水艦の提供に応じる可能性は限りなく低く、そもそもウクライナ海軍には潜水艦を運用した経験も人材もいないので、この話は戦争終結後を見据えたものだと思われる。

ロシアにしてみれば黒海に面した地域を完全に占領できないままウクライナと停戦すれば「ドイツ製潜水艦が黒海に入ってくる」という意味で、同じように黒海に面したブルガリアも10年前に廃止した潜水艦部隊再建のためドイツとの交渉を急いでいると報じられており、プーチン大統領にとっては面白くない話だろう。

関連記事:黒海に面したブルガリア、10年前に廃止した潜水艦部隊の再建に動く
関連記事:ドイツ、ウクライナへ重装備を提供したチェコにレオパルト2A4を寄贈

 

※アイキャッチ画像の出典:Bundeswehr-Fotos / CC BY 2.0

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コメント

    • 折口
    • 2022年 6月 04日

    ウクライナはこの戦いで制海権を喪失した後の地上作戦の苦しさと制海権に寄与できない海軍の無意味さを両方味わっていますからね。海軍の再建や拡大の構想は当然出てくるものと思っていましたが、潜水艦ですか…。確かに、黒海って面積で言えば日本海と同クラスで相当広いので、潜水艦隊あったらまた違ってたんでしょうね。

    そういえばオデッサの港から穀物を輸送する船団の護衛を国連でやってくれという要請をウクライナは出していましたが(国連の枠組は安保理を通さねばならないのでまず無理)、仮に有志連合軍の形をとる場合どういう形式になるんですかね。その場合も欧米の参加は相当難しそうで、トルコが何とかやってくれるかどうかという感じですが、ロシアは可能な限り攻撃するでしょうし…。

    14
      • 名無しさん
      • 2022年 6月 04日

      穀物の輸出は、何とかルーマニア領海までたどり着けば、ロシアも手を出しにくくなるので、安全性は高くなると思うのですけどね。

      そのためには蛇島の奪還か、あるいはウクライナの穀物をトルコかルーマニアに直接売る方法を取るしかないと思います。

      1
      • NATTO
      • 2022年 6月 04日

      船舶保険の対象になるのか疑問。それか保険料金が高くなって商売にならないのではと思います。
      政治的意味が高い行動だとは思います。

      3
    • や、やめろー
    • 2022年 6月 04日

    ウクライナ海軍は殆どの艦艇がなくなったので再建が大事ですね。黒海に面してる国としてやってもらわなければ。

    17
      • きっど
      • 2022年 6月 04日

      すでに海上戦力が壊滅しているウクライナよりも、「やる気さえあるのならば」ルーマニア海軍やブルガリア海軍を強化した方が早そうなのが何とも……

      1
    • 無無
    • 2022年 6月 04日

    いきなり潜水艦と言われても、
    施設整備から訓練まで、えらいこと費用と時間の要るもんなんだけど。
    そして最低数隻は揃えないと軍事的な意義に乏しい
    停戦しても、これからもロシアの大陸軍と大空軍を迎え撃つのも大変なのに、海軍にまで予算と人員を割けるのか疑問

    12
    • ななし
    • 2022年 6月 04日

    頼む国間違ってない!?
    欧州で通常動力の潜水艦といやドイツだけど、ドイツは今1隻しか運用出来てないでしょ。
    まだドイツ艦コピーの韓国に回して貰う方が現実的。

    4
      • 幽霊
      • 2022年 6月 04日

      メーカーの能力には問題ないのでドイツに頼むのは問題ないと思いますよ?
      運用が出来ていないのはドイツ海軍の能力不足と予算不足のせいでしょう。

      26
        • ななし
        • 2022年 6月 04日

        いつもの「中古」かと。
        それならドイツにゃ運用艦が少ないから無理かなーと。

        逆に言えば「動いていない艦」を貰えば良いのかな?

        トルコに頼むならその分バイラクタルB Tに全振りして貰いたいなぁ。

        2
        • G
        • 2022年 6月 05日

        残念ながら近年のドイツの造船能力はかなり落ちており、目立つ欠陥としては212A型のU-35、U-36が建造時点でシャフトに大きなトラブルを抱えていたりします

        3
      • 黒海繋がりでトルコ
      • 2022年 6月 04日

      ドイツの潜水艦コピーならバイラクタル繋がりで黒海にも接するトルコに頼んでみてはどうかと思う。
      ドイツから燃料電池のAIP機関を搭載した214型潜水艦のコピー建造や輸出を認められているから、ウクライナは最新鋭の潜水艦を近隣の友好国から調達することが出来ると思います。

      3
      • けい2020
      • 2022年 6月 05日

      あれがドイツ軍だけの問題なら良かったけど、ドイツの重工業や軍事産業の劣化の問題なんだよな
      そもそもドック不足で何年も修理も進んでない状況で、新規製造できるのかどうか

      5
    • 58式素人
    • 2022年 6月 04日

    先日のゼレンスキー大統領の発言が正しいとして、
    ウクライナ国は毎日100名の戦死者を許容し続けることは出来ないでしょう。
    ロシアに勝つことも大事だがその後のこともある。その人達は必要でしょう。
    恐らく、損害を下げるために重APCは必要でしょう。車両の追加装甲も。
    マルダーで大丈夫かな。もっと重い方が良いのでは。出来れば戦車ベースで。
    ウクライナも、もしT54/55/62の車体をストックがあれば、APCに出来ると思う。
    イスラエルとロシアで実際に行っています。
    潜水艦は、現状ではライン川〜ドナウ川運河を利用して搬入するしかないので、
    前にも書いたけど、古い207型潜水艦を改装・整備してもらうしかないのでは。
    相手のキロ級は潜行深度300mですが、これは500m(新造時)なので相手ができます。
    ライン〜ドナウ運河は、水深4m、水門の幅は12m・長さは190m。
    潜水艦なら水中500t程度が可能です。207型は水中435t、喫水3.8mです。

    1
      • 幽霊
      • 2022年 6月 04日

      提供できても運用するのは難しいのでは?
      現状黒海の航空優勢はロシアが持っているので戦闘機の護衛を付けながら対潜哨戒をされたらウクライナ側は対応するのが難しいでしょう。
      それに潜水艦自体の整備も問題です
      ウクライナには優秀な造船所がありますが今まで触ったこともない西側潜水艦の整備を直ぐにできるとは思えません
      何かトラブルが起きるたびにドイツに戻すわけにも行かないでしょう。

      15
      • 御影渦音
      • 2022年 6月 04日

      小さい船なら物理的には送れちゃうんですか…大陸の運河恐るべし…

      2
      • 無無
      • 2022年 6月 04日

      運河が浅い場合、潜水艦などは昔から大型の艀に乗せて輸送してますよ、
      212型以上でも大丈夫
      ただウクライナに必要かは別

      2
    • ギャルは無理
    • 2022年 6月 04日

    いや、乗員とか設備とかどうするのよ?
    貰いました、ハイ運用しましたなんて無理だぞ?

    4
    • 2022年 6月 04日

    なんか言ったもの勝ちでタダでもらえるから高いものを手当たり次第に言ってる感があるけどな。
    訓練とか考えれば10年単位で考えないといけないし、尻に火がついているからそれどころではないだろうにな。
    そのうち『タダで核爆弾を提供しろ』と言い出すんじゃないの?

    9
    • 金 国鎮
    • 2022年 6月 04日

    ロシアのウクライナの軍事進攻の結果、兵器の補充をウクライナは欧米に求めたように言われてきたが
    事実は異なるようだ。
    自分勝手にウクライナの政治的役割を主張する根拠は何だろうか?
    ウクライナは多民族国家である。しかし現実にはそれが全く見えてこない。
    ロシアと対決するウクライナを求めてきたウクライナ国民はそれほど多くないはずだ。
    今回の軍事進攻で多くのウクライナ国民が亡くなっている。

    ウクライナは少なくともスラブ系の民族であると言えるだろうが、
    ウクライナの政治権力は何故ロシアの権力だけではあるまい、ロシアの努力を認めようとしないのだろうか?
    このあたりポーランドとよく似ている。
    その理解を欧米に求めたり、アジアに求めるのは政治ではない。

      • バーナーキング
      • 2022年 6月 04日

      ならない日本語長文での印象操作お疲れ様。
      ですが残念ながら肝の部分が意味不明になっちゃってますよ。

      > ウクライナの政治権力は何故ロシアの権力だけではあるまい、ロシアの努力を認めようとしないのだろうか?

      25
        • 2022年 6月 04日

        ならない日本語は草

        14
      • クローム
      • 2022年 6月 04日

      恐らく
      ウクライナ政府は欧米を味方に武器支援を受けロシアと戦っている。しかし、ウクライナは多民族国家であり国民と政府の考えは一致しておらず、政府が勝手にロシアと戦い国民が犠牲になっているのが事実だ。
      国民の多数はスラブ系であるのに、なぜウクライナ政府はロシアを敵視するのだろう?
      欧米やアジアと関係を深めるのはウクライナ国民が望んだ政治ではない(=ロシアと親密な関係を築く政治を国民は望んでいる)。
      という意味合いの文章。

      もしその通りならウクライナの士気の高さや徹底的な抵抗の説明がつきませんが。
      なんというか…独特な世界観ですね…

      4
      • や、やめろー
      • 2022年 6月 04日

      すげぇ。俺と180度別の世界線を持ってる。

      8
    • samo
    • 2022年 6月 04日

    これはまあ、皆が言う通り戦後の話でしょう。
    今だとボスポラス海峡の出入り口を塞いでるロシア海軍を突破できませんから、引き渡すこともできない。

    引き渡すにしても、対艦ミサイル→対潜・対水上哨戒機→水上艦→潜水艦
    この順番は変わらないでしょう

    ウクライナの黒海沿岸都市の防衛意義をドイツに説明するための材料に使った?のかもしれません

    11
    • 名無しさん
    • 2022年 6月 04日

    潜水艦の運用も、この先は水中ドローンの登場で大きく変わると思いますけどね。
    水中ドローンが攻撃してくるようになると潜水艦だけで対策を取ることは困難でしょう。

    これは日本の国防にも関わることなので、早期に対策を練ってもらいたいものです。

    3
    • おわふ
    • 2022年 6月 04日

    潜水艦は戦後を見据えた話で急ぎではないでしょう。
    最近の西側の動きは水面下で停戦の落とし所が決まってきているような気がします。
    ロシアとも裏協議が進んでいるのかも。

    • 58式素人
    • 2022年 6月 04日

    いくつか前の記事で、どなたか書いておられましたが、
    この秋収穫の穀物を輸出する問題があります。
    現状では、黒海が封鎖されているので、鉄道と河川の水運が現実的と思います。
    ロシアやトルコと裏取引はしない方が良いと思います。きっとロクな事ありません。
    長距離輸送なので、トラック輸送ではどうなのだろう。素人はこの辺の知識がありません。
    先に書いたライン〜ドナウ運河は1000tのバラ積み船が通行可能とのことです。
    そう考えると、NATOがSSMを供与する理由がなんとなく判る気がします。
    オデーサからドナウ河口までの沿岸の防衛ということかと想像します。

    1
      • WSO
      • 2022年 6月 04日

      通常、液体や固形粉末の大量陸上輸送は鉄道一択です。トラックは鉄道が使えない場合の次善の策。これはウクライナ・ロシア両軍の戦闘車両の大規模輸送に鉄道が利用されうケースが多い事を考えて頂ければ納得いただけると思います。

      ここ数日の報道によればウクライナの小麦はポーランド経由で鉄道輸出されているそうです。ただ、ウクライナとポーランドでは軌間が異なるらしく、荷の積み替えがある種のメックになっている、とのことでした。

      それと。差し出がましいかと思いますが、カタカナも全角表記の方が読みやすいのでは。ご一考頂けたら幸いです。

      1
        • 58式素人
        • 2022年 6月 04日

        ご教授とご指摘ありがとうございます。

    • あさり
    • 2022年 6月 04日

    壁になるとは言うけどウクライナが軍備を整えるとロシア側に侵攻しそうなのがなぁ
    今は防衛戦争だから西側はウクライナを支援してるけどウクライナがロシアに手を出す(ウクライナ領土の回復)パターンだと支援はなくなり相当ひどい事になりそうだ

      • WSO
      • 2022年 6月 04日

      >壁になるとは言うけどウクライナが軍備を整えるとロシア側に侵攻しそうなのがなぁ
      >今は防衛戦争だから西側はウクライナを支援してるけどウクライナがロシアに手を出す(ウクライナ領土の回復)パ>ターンだと支援はなくなり相当ひどい事になりそうだ

      「相当ひどい事にな」るのが分かっててわざわざ「ロシア側に侵攻」しますかね…あなたの「侵攻しそう」という判断の根拠はどのようなものなのでしょう?

      ゼレンスキー大統領は今年の2月24日以前の状態にまで領土を取り戻す事、それをエンドステートと明確に発言していますので。その自身の発言の誠実な履行を条件に米欧から膨大な軍事支援を提供してもらっているのでしょう。

      そもそもウクライナがロシア領内への明確な軍事攻撃・逆侵攻を行った場合、当然ながらプーチン大統領は自国の国防目的の戦争宣言を行い、現時点での特別軍事作戦という限定的な軍事行動の縛りをかなぐり捨てて国家総動員の体制でウクライナに反攻するでしょう。それ、ウクライナにとっても地獄でしょ…

      具体的には上記のような感じかと。

      8
      • G
      • 2022年 6月 05日

      >ウクライナがロシアに手を出す(ウクライナ領土の回復)パターン

      もしかして2014年のロシアによるクリミア半島併合などは正当なものであり、ウクライナはその時ロシアに奪われた自国領土を取り戻す権利はないとお考えなのでしょうか?

      その理屈ですとロシアが認定している北海道のロシア系アイヌ人が北海道全体を自分たちの領土と主張し、ロシアがそれを万単位の義勇兵()派遣や武器提供によって実現し、その後ロシアが認めた正当な北海道の住民()だけで行われた住民投票で北海道全体をロシアに取り込む行為も正当なものであり、仮に実行されても日本政府や自衛隊は手出ししたり他国に協力を求めるべきではないということと同じなのですが

      2
    • 浅見真規
    • 2022年 6月 04日

    ウクライナは一時的に旧ソ連の潜水艦を引き継いで保有していたが運用できずにロシアに接収され潜水艦に関する知識が無い。
    そもそも、何のために潜水艦が必要なのか考えるべき。
    ロシアの潜水艦からミサイル攻撃を受けるからと言ってウクライナが潜水艦を保有しもロシアの潜水艦を撃沈できない可能性が高い。逆にクリミア半島がロシアの支配下のままなら、ウクライナ側の海底は200m以浅の遠浅でロシアが本気になれば発見されて撃沈されてしまうだけだ。

    ただ、将来、ウクライナがロシアから核攻撃を受けた場合に、ウクライナが旧ソ連の核兵器を放棄するのと引き換えに安全保障を求めたブダペスト覚書を踏まえれば、ブダペスト覚書でウクライナの安全を保障したアメリカがミサイル発射可能な潜水艦と戦術核ミサイルをウクライナに供与する余地も排除できない。
    ミサイル発射可能な通常動力潜水艦をアメリカが同盟国から借り入れウクライナ軍人を訓練し、無人島のミッドウェー環礁を潜水艦基地としてウクライナに租借させる準備をしても良いかもしれない。そのような事を現実に実行するのは余程の場合だけにすべきとしても、そういう可能性も排除せずにウクライナ軍人に潜水艦操艦の訓練をすればプーチン・ロシアに対する心理的圧力になり、ウクライナに対する核攻撃を防止する有力な手段になる。

    1
      • WSO
      • 2022年 6月 04日

      >ブダペスト覚書でウクライナの安全を保障したアメリカがミサイル発射可能な潜水艦と戦術核ミサイルをウクライナに供与する余地も排除できない。

      そしてそのウクライナは中国や北朝鮮やイラン辺りにそれらのスペックなどの軍事機密を売って儲けて国土再建資金にするのですね。というか同盟国ですらないのにウクライナにSLBM原潜と搭載核BMのセットを進呈する可能背はどれほどあるのでしょうか…

      2
        • 浅見真規
        • 2022年 6月 04日

        そもそも、心理的圧力をかければプーチンが核兵器を使用する可能性は低くなります。それでも核兵器を使えば報復としてウクライナにミサイル発射可能な通常動力潜水艦とを供与する可能性を選択肢として保存すべきですね。核先制使用に対する報復が無ければプーチンが核先制使用する可能性は無視できませんが報復があれば先制使用を思いとどまる可能性が非常に高いからです。

        1
    • ももも
    • 2022年 6月 04日

    黒海にいるキロ級潜水艦が厄介でどうにかしたいんだろうけど
    だったら潜水艦よりも対潜装備じゃないかな
    とは言えそれだって貰ったからすぐ使えますって話じゃないけど

    3
      • もり
      • 2022年 6月 04日

      最良の対潜装備は潜水艦なので

      7
        • 浅見真規
        • 2022年 6月 05日

        ミサイルで対地攻撃してくるロシアのキロ級潜水艦対策なら(有人の)潜水艦より軍用攻撃型の自立型無人機(AUV)の方が安くて訓練期間も短くて兵士を危険に晒さなくて済むので良いと思う。
        近い将来に複数の試作機が無償提供されてテストされると思う。軍用攻撃型の自立型無人機(AUV)製造を目指す軍需企業にとって絶好の実戦試験場で成果を上げれば広告効果絶大だから。

          • 浅見真規
          • 2022年 6月 05日

          訂正:
          (誤)自立型無人機
          (正)自律型無人潜水機

          • 58式素人
          • 2022年 6月 05日

          潜水艦が、潜航中の潜水艦を沈めたのはWW2終戦間際の英海軍が最初と聞きます。
          Mk VIII魚雷を6本使って聴音機のデータから公算射撃をしたそうです。
          戦後を睨み、対潜水艦作戦を研究していたそうです。
          英国は戦争には生真面目ですね。そのせいかナポレオン戦争以来負け無しですね。
          ちなみに沈められたのは日本行きのUボートだそうで、
          積荷の水銀が付近の海水をいまだに高濃度で汚染し続けているとか。
          Mk VIIIはその後Mk8と名を変えて、フォークランド戦争でヘネラルベルグラノを沈めてます。
          その後の潜水艦による対潜作戦ですが、前記した207型の場合、ノルウェー海軍に運用され、
          北岬(ノールカップ岬)沖でムルマンスクから出るソ連原潜を迎撃するのが任務でした。
          魚雷は米国のMk37又はドイツによるライセンス生産品と聞いています。
          発射管は8本あったので、魚雷を8本斉射し、逃げ帰る作戦と聞いています。
          ですから、潜水艦による対潜水艦戦は、WW2直後から始まったとみるべきかと。
          これが原潜になれば、SSNの任務の第一は、敵SSBNとそれを護衛する敵SSNを沈めることで、
          シーレーンを狙うのはその後かと思います。

        • 2022年 6月 05日

        実際には潜水艦の対戦装備そのものは自衛のために使う程度のものでしかないけどな。
        潜水艦はシーレーンの破壊をする装備。

          • san
          • 2022年 6月 05日

          シーレーン破壊はもちろん重要な任務だけど、潜水艦に対抗するには潜水艦が一番というのは揺るがない事実。
          とくに水上艦はほぼ一方的に喰われて終わると思っていいよ。

          3
          • もり
          • 2022年 6月 05日

          んー、多分だけど70年代くらいで止まってるのかな?
          当時は結構SSKとか区別されてたし誘導魚雷の性能不足で対潜水艦戦が難しい潜水艦も多かったしね

          1
          • 58式素人
          • 2022年 6月 05日

          すみません。記入をする場所を間違えました。

        • 浅見真規
        • 2022年 6月 05日

        クリミヤ半島を制圧しなければウクライナは黒海で潜水艦保有しても無駄。
        だいたい、クリミヤ半島以外のウクライナ本土側の海底は水深200m以浅の遠浅。そういう海底だと浅いだけでなく単調な海底地形で、ロシアの漁船がウクライナ本土側に入り込まないよう取り締まらねば、漁船の魚群探知機(アクティブ・ソナーの一種)でも高性能な物なら発見されてしまう。
        逆に、クリミヤ半島付近は急に深くなっており海底地形が複雑と思われる。通常動力潜水艦は動かずアクティブ・ソナーも使わなければパッシブ・ソナーでは発見できないし、ウクライナの潜水艦がアクティブ・ソナーを使用すれば逆探知されてしまう。さらに、海底地形が複雑だとアクティブ・ソナーを使用してもロシアの潜水艦を発見しにくい。結局、ロシアの潜水艦がミサイル発射して音を出すまで待たねばならないが、魚雷の有効射程まで近づけばロシアの潜水艦だけでなく対潜コルベットやフリゲート艦に発見される危険がある。ロシア海軍は資金難だがクリミヤ半島の軍港のセヴァストポリ付近には海底聴音器が設置されてる可能性もある。
        また、運良くロシアの潜水艦発見まで気付かずに近づけても、攻撃のため魚雷発射すればロシア海軍に発見され、クリミヤ半島の近くだと撃沈される。つまり、運が良くても相打ち。

    • NHG
    • 2022年 6月 05日

    なんだか実際に運用したいっていう要望じゃなく、今のロシアへオデーサ占領しなかったら海軍をガチガチに強化して黒海艦隊封じ込めちゃうよ=セベロドネツクやドンバス占領で満足して講和言い出さないよな?っていう遠回しなメッセージな気がする
    今のウクライナにとって最悪なケースはロシアが講和を言い出して、支援してくれてる西側が講和派と強硬派で分裂することだから

    1
    • NNN
    • 2022年 6月 05日

    ウクライナ海軍も嘗てはフォックストロット級1隻を運用してたんですよね。
    クリミア併合後に艦も人材もロシアに持っていかれてしまったので、そういう意味では運用歴ゼロからのスタートなんでしょうけど。

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