ウクライナ軍の砲兵装備はロシア軍の徘徊型弾薬やドローンによる攻撃の被害が目立ち始めているが、これを保護するメタルネットが「ランセットの攻撃を首尾よく防いだ」とウクライナメディアが報じている。
参考:Артилеристи отримали екрани-сітки проти ударів БПЛА
参考:Сітка врятувала САУ Krab від “Ланцета”
拾ってきたような木材の支柱で支えられてるメタルネットでランセットの攻撃を防げた?
ウクライナ軍の榴弾砲や自走砲といった砲兵装備はロシア軍の使用する徘徊型弾薬やドローンの被害が目立ち始め、これを保護するメタルネットをウクライナ軍は使用し始めたと報じられていたが「徘徊型弾薬による自走砲KRABへの攻撃を特殊なネットが防いだ視覚的な証拠」が登場して注目を集めている。
#Ukraine: A Ukrainian Krab 155mm self-propelled howitzer was destroyed by two Russian Lancet loitering munitions in the vicinity of Bakhmut, #Donetsk Oblast.
The first hit apparently didn’t inflict any serious damage however the second one led to ammunition cookoff. pic.twitter.com/cpZweJ8sog
— 🇺🇦 Ukraine Weapons Tracker (@UAWeapons) January 11, 2023
SNS上に登場した写真は自走砲KRABの頭上に設置されたメタルネットに徘徊型弾薬「ランセット」の残骸が引っかかっており、ウクライナ側は「メタルネットを正しく設置すれば徘徊型弾薬から榴弾砲や自走砲を保護できることが判明した」と主張している。
ただし徘徊型弾薬は目標に対してあらゆる方向から突入してくるため「頭上だけでなく四方をメタルネットで囲む必要がある」とも述べているのが興味深い。
Well, it really works. pic.twitter.com/ELdCAa9hZi
— Kriegsforscher (@OSINTua) January 22, 2023
因みに写真に映るメタルネットは拾ってきたような木材の支柱で支えられてるため「本当にランセットの攻撃を防げたのか?」と効果を怪しむ声もあるが、ウクライナ軍はバフムート方面で使用するM777もメタルネットで保護し始めたと報じられている。
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※アイキャッチ画像の出典:Kriegsforscher
アフガンイラクにおける対RPGの防護策と同じですね。つまりスラット装甲ですがそれを満載したMRAPに対して今度は何をしたか?今は着発HEATですがそれがレーザーセンサーのEFPとでもなればこんなもん意味がありません。
ではより本格的に反応装甲で対応とすると次は先駆弾頭を追加するだけです。そもそも相手が自走装甲化でない場合はハイマースの代替弾頭に同じくタングステンペレットの調整破片で足る。その場合は十m以上先で起爆されるので網で捉えるという話なんてどうでもよくなる。
結局な所、対砲戦闘にランセットが戦力化された時点で牽引砲は空挺火力以外では耐用しなくなった。ヘリボン榴弾砲には近接防空火力車を随伴させるとなればソーティ数で倍になる。しかしそれがその内に標準化となるでしょう。M2自衛とかのお飾りでなく実効性が必須です。
車載榴弾砲にしろ砲弾と装薬を紙装甲のラックで乗っけるなんてなりません。故に半自動ではダメです。無人化で砲塔にせざるをえない。アーティキュレートではない8×8アーチャーや10輪HX2にダナー載せたのがありますが、結局あれになる。
アフガンイラクでMRAPがあたおか気味に至ったのに同じく砲兵装備も対自爆無人機の付与で進化が必要です。かなりの高コスト化です。しかし一方で自爆無人機はより洗練されつつも単価が下がっていく。最終的にはドローンスウォームが砲兵を代替するという方向なんでしょうかね。
いわゆる盾と鉾のいたちごっこというやつですか。
ただしそれが適用されるには、ドローンのペイロードが極めて小さく有限であることと、必要なハイテク部品の調達が困難かつ製造能力も要求されることから、そう簡単にはエスカレーションせずにしばらくは防御側の優位に展開すると思われますよ。
何を言ってるのかわからないのですが、現状の被害を防げるから効果があって導入しているだけでしょ?
将来的に対策されると言いたいのであれば、その時にまたそれに応じた対策をするでしょう。
自分が戦場にいると考えると普通に何とかしようと思うわけで、意味がないならだれもやりはしません
今は金網で急造のがスラット装甲でそれ専用のを作り上げて軍で制式化しても相手側が弾頭をEFPに切り替えると一瞬で無になるって話です。規格化を有する対戦車弾薬ではそれが容易ではないがロット毎に別モンでも許される自爆無人機は対応化が極めて早い上にそれが容易でもある。
軽量なネット式では榴弾砲の発射ガスで吹き飛ぶので相応に頑丈な物になります。これを自走榴弾砲の全周囲で張り巡らす場合は一式で3t位にはなる。起爆時にオフセットを稼ぐ目的もあるのですから投影面積は肥大化します。
じゃあそれつけて自走榴弾砲の残存性が本当に高まりますか?という問題になる。アフガンやイラクの戦場でのMRAPはそれでも構いませんでしたがウクライナの戦場でそれやって本当に大丈夫ですか?その労力自体が無駄な消耗にはならないか?っていう話です。
低初速にならざるを得ないから化学エネルギーで貫徹するか爆風で攻撃する形になる徘徊型弾薬に対しては、オペレーターの技量にもよるのだろうがシュルツェンが復活して活躍する日もあるのかもしれない。
空間装甲や!
コレで装備と何よりも大切な乗員を守れるなら儲けもんやね
> 拾ってきたような木材の支柱で支えられてるため
本当にその辺で切ってきた木を支柱にしてて笑顔になる
クネクネしてるやん!
メタルネットの効果としては信管の起爆を回避する、衝撃を与えないようにして捕縛している感じでしょうか?
そうなると相手も回収は考えてないでしょうから速度がゼロになった、エンジンが止まったら起爆、といった仕掛けを搭載するかも。
記事の写真のも起爆はしてるんじゃない?さきっぽがぶっ飛んでるし
他にもTwitterで見たのはT-72のネットに引っかかった徘徊型弾薬でしたけど起爆しても戦車の損害は軽微みたいな話でした
この辺は機体の大型化と多弾頭・EFP化あたりで解決されそうな。実際強化型のIzdeliye51の運用始めてるようですし。
更に後継となると戦争に間に合うか分からんですが….目的に対する能力のアンバランスさは黎明期らしさか。
今暫くは車体側面に金網天幕セットくくりつけた微笑ましいKrabが見れそう。
徘徊型弾薬の機能を高度化すれば調達コストが上がります。
安価だからこそ前線に大量に投入出来るのがメリットなのに、コストが上がっては徘徊型弾薬のメリットが低下するのでは?
信管の作動条件を見直す程度にして、引き続き大量投入する方が攻撃される側としては嫌なんじゃ無いでしょうか。
わざわざこんなアピールしてるのも、使用者側に効果に疑念を持たせて混乱させるのが目的かもしれません。
大量投入可能なコストや運用性の高さもおっしゃる通り徘徊弾薬の重要なメリットなのですが現状強化型で弾頭重量5kgくらいですからそこまで巨大化想定した話ではないですよ。
余分にペイロード上げてRCS高まると被発見性も上がりますから数十kg運ばせるほど巨大化するメリットはないです。
これらがどのくらいのサイズに落ち着くのかのバランス取りは本邦も徘徊型弾薬取得を計画しているのでかなり注目していかなければならない部分だと考えます。
インフラ攻撃に使ってるイラン製ドローンにも使えるんじゃ?
サイズが大きいからメッシュは1m四方の穴程度の荒さで十分だろうし
シャヘド136って200㎏でしょ?
重量だけで支えが折れると思う。
スイッチブレードみたいな数十kg程度なら効果あるかも?位?
ゴルフ練習場のネットみたいなのを張る感じなら
ゴルフ場のでも柱自体、台風にも耐えるぐらいはあるし、それより太くすれば問題なく受け止めるんじゃない?
発電所を覆うとなるとクルマとは違ってかなりの大規模な工事と 攻撃後の補修が要るから大変そうだね
ただ、本当に効果があるならやった方が良いと思う
発電所を壊されるよりは安い安い
完全に止めるのは無理でも羽が破損させたりコースを逸らすくらいのことは出来そうですね。
重要施設の周囲にバルーンを上げてネットを張ってみたら良いかも。
かつてのV-1は2トンくらいあったそうですが、阻塞気球に引っ掛かって落ちたものも結構あるようです。
直接防ぐだけでなく、阻塞気球を回避するために飛行コースを変更すれば射程を短くさせる効果も期待できそうですね。
結構形が残っているから、これを分析すればもっと効果的に防ぐ手立てが見つかるかもしれませんね
軍事車両も蚊帳が必要になるとは。
ゴムとか樹脂製のネットで、ボヨーンと跳ね返すなんてのは無理なんでしょうかねえ。
ロシア軍の通称サンシェードはジャベリンには効果ないと言う話だったが、徘徊弾薬と一発1000万のジャベリンとじゃ性能が違うか
突入速度の差が効いてるのでないかと。
飛行速度が100キロ前後みたいなので、突入時に加速しても倍の速度になることはないでは、と思います。
また他の方が発言されていますが、網がしなる事で絡め取ってソフトランディング?してるのも理由になりそうです。
ゴミ捨て場のカラス対策みたいですなあ
これはあくまで非戦闘中の防護って理解でいいのかな
それとも陣地転換を繰り返す戦闘時にもやるのか…?
非戦闘用なら日本も援助できそうだね。
それでもダメっていう人がいるのかな。
同一目標に同方向から2機突っ込ませるとか、タンデム弾頭化して子弾頭で防護ネットを
吹っ飛ばした後に親弾頭が内部に突入するとか、防御側が何か対抗策を取れば攻撃側は
その裏をかいてくるで、この手のは常にいたちごっこですね
それをすると、低コストで攻撃できるってメリットが薄くなって手数が減るので
やはり効果があるかと
経空脅威はドローンだけではないでしょう。
今後は、車両部隊には、必ず対空車両が随行でしょうね。
ウクライナなら、最低限、ZPU-2と供与が決まっている
ハイドラ70ベースの多目的ミサイルを載せた軽車両でしょうか。
これは、対地にも有効です。
それでも偽装は必須でしょう。今回の金網+草木は有効に思えます。
思うのですが、WW2のドイツ軍の方が偽装にも気を遣っていたような。
移動中にもです。ヤーボ対策だったと思いますが。
ドローンがたくさん飛んでいれば、状況は全く同じでしょう。
実際、公開された動画をみると、無偽装で移動中のものが多いですね。
油断は大敵かと。
ウクライナ戦初期の頃の両軍の砲兵射撃を見ると、見晴らしの良い野っ原に砲を据え付けて
穴も掘らず偽装も無しで撃ちまくってる動画が大半です
陸自の特科部隊の訓練を見ると、穴を掘り入念に偽装した陣地で射撃していますから
こんな無防備な目立つ状態で射撃していて大丈夫かと思いましたが、偵察ドローンが戦場を
徘徊して、いったん位置特定されたら精密誘導兵器にすぐさまピンポイントに狙われるとなれば
穴を掘って偽装する野戦築城程度の簡易陣地では直撃受けたら終わりなので、陣地構築に手間と
時間をかけるよりは、見つかる前にさっさと撃って移動するヒット&ウェイ砲撃に徹した方が
今は生存性が高いのかと、ウクライナ戦での両軍砲兵のやり方を見て思ったりもしています。
まあ、ケース・バイ・ケースではあるでしょうが
つまり…ロシアが前にやってたサンシェードもコンセプトとしてはあながち間違いでは無かったということか?
これ面白いですね。徘徊型弾薬の起爆信管が鋭敏だから、小さな衝撃でも起爆してしまって直撃しないって感じなんですかね。あるいは何らかの安全装置を作動させているのかもしれませんが、安価なドローン対策なら阻止率が半分以下だったとしてもやる意義はありそうです。
扶桑や金剛も艦橋がまだ低かった頃は停泊中に魚雷防御用ネットを張ってたんだっけ。
年末あたりに戦車の上の木に設置してたカモフラージュネットにLancetが引っかかったとする画像も出回っていましたね
RPG-7対策でもやってたなあ。金網。
引っかかったドローンは先端に信管が付いてるタイプだったんだろうけど、高性能のになったら「とりあえず爆発」とか「人が近づいたのを感知して爆発」とかやってきそうで怖いな。
そのうち対策型は出てくるだろうけど、現状ある程度の効果があるならやらない手はないと思う
その辺から拾ってきた木の枝と金網で元手ゼロっぽいし大した手間もかからないだろうし
以前投稿したかもしれませんが、ロシアの徘徊型自爆ドローンのランセットは
それほど精密ではなくまた破壊力もなく、直撃しなければ金属製のネットであれば
装甲車両の致命傷はある程度防げます。ただロシアは昨年9月にイランとの交渉で、
ドローンライセンスの取得で合意しており、今年度前半にはロシア国内で
1日百機程度のドローン大量生産の体制が整うとしています。
言葉足らずだったかもしれません。
ロシアはイランからのライセンス合意によるドローン改良が進み、
生産ラインの増設は今年度前半には終了し、ウクライナに対して
ドローンの大規模飽和攻撃が始まる可能性があるということです。
「なわ」は、「棒」とならんで、もっとも古い人間の「道具」の一つだった。「棒」は、悪い空間を遠ざけるために、「なわ」は、善い空間を引きよせるために、人類が発明した、最初の友達だった。「なわ」と「棒」は、人間のいるところならば、どこにでもいた。
ようは防鳥ネットとかと同じですね、ネットの弾力性+支柱のしなりで運動エネルギーを相殺するという
ネットはビニールネットでも復数重なれば効果あるでしょう
設計的には、時速200km以下で突入してくる50kg未満の物体の運動エネルギーを相殺できる程度でよいと
頑丈さより柔軟性、設置性修復性が優先になりますね