ウクライナへのパトリオットシステム追加供給は行き詰まりを見せていたが、La Repubblicaは2日「メローニ政権が第9次ウクライナ支援パッケージの承認を決定した」「SAMP/Tが含まれるパッケージはG7前までに準備が整う」と報じている。
参考:La mossa di Meloni: dall’Italia sì al Samp-T. Il nono pacchetto aiuti sarà pronto prima del G7
パトリオットシステムに匹敵するSAMP/Tはウクライナのニーズを満たすだろう
ウクライナへのパトリオットシステム追加提供に名前が挙がっていたギリシャは「提供には応じない」と断言、米国もラムシュタイン会議開催に合わせて発表した支援パッケージにシステム本体の提供が含まれておらず、スペインは本体提供を拒否して「パトリオットシステムの迎撃弾を少数提供する」と表明し、ウクライナの要請に手を挙げたのはドイツのみだったが、イタリアがSAMP/Tの提供に応じるようだ。

出典:ПРЕЗИДЕНТ УКРАЇНИ
La Repubblicaは2日「メローニ政権が第9次ウクライナ支援パッケージの承認を決定した」「SAMP/Tと大砲が含まれる支援パッケージは6月のG7前までに準備が整う」「連立政権を組む同盟がパッケージに反対しているものの議会可決に必要な票は十分得られる」「スロバキアから撤収したSAMP/Tをウクライナに引き渡す予定だ」と報じており、パトリオットシステムに匹敵するSAMP/Tはウクライナのニーズを満たすだろう。
因みにフランスのルコルニュ国防相は先月「ウクライナに提供したSAMP/T向けにAster-30の提供準備を進めている」と言及、このAster-30はパトリオットシステムのPAC-3弾と同じように弾道ミサイルの迎撃に対応しており、都市やインフラをロシア軍の攻撃から保護することができる。

出典:MBDA
但し、ウクライナは7セットのパトリオットシステム(SAMP/T)提供を要請しているため、残り5セットを提供してくる国を見つけなければならない。
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※アイキャッチ画像の出典:Italian Army/CC BY 2.5
さらりと防衛能力を持って行かれるスロバキア君が憐れ
ウクライナへのS-300提供と引き換えの配備だったのにやることが阿漕すぎませんかね…?
埃被った代わりの奴が届いたりして
なんやかんやいって、提供する国が出てくるんだな。
最初のドイツの素早い提供も意外な気がした。
キッシーもやる気出さないかな。
これまでに供出させられたのが、ドイツとイタリアという第二次大戦の敗戦国だというのが笑えないですね
EU・NATO内で表面にはでないけれども格下扱いをされているのではと考えてしまいます
考えすぎならよいのですが、これが日本にも同じ扱いを押し付けられるのではと思うとちょっと
アメリカは対中戦の策源地としての日本の価値を認めているでしょうからNATOが日本にパトリオット供出を強いることは無いと思いたいですね
ドイツやイタリアなどと異なり敵国との間に緩衝国もありませんし
メローニ首相は就任当初、極右など色々と叩かれたり・ウクライナ疲れの話がありましたが、想像以上にウクライナ支援に積極的ですね。
(2023年11月2日 伊メローニ首相「ウクライナ疲れ」吐露 プーチン氏支持者の偽電話に 朝日新聞)
パトリオットとの互換性あるのかな?
無いなら面倒臭い事になるけど
日本はたしか24中隊ほどいた気がする
沖縄なんて在日米軍と合わせて8中隊くらいあってやけに重武装だなと感心した記憶がある
次は日本、ルーマニア、フィンランドかな?
G7議長国って結構、頑張るものだな。
2025年議長国のカナダも出すのでは?と思ったら昨年末にNASAMSを調達して支援すると発表済みだった