欧州関連

前進を見せるウクライナ軍の反撃、ポーランドも12輌以上のKRABも出荷

ヘルソン州におけるウクライナ軍の反撃は確実に前進を見せており、特にクリヴィー・リフ方面からの前線の押し上げ具合が顕著だ。さらにポーランドからウクライナに向けて12輌以上の自走砲KRABが向かっている様子も確認された。

この地域ではウクライナ空軍機の活動も非常に活発、恐らく実際のウクライナ軍支配地域はもっと拡大している可能性が高い

ヘルソン州におけラるウクイナ軍の反撃は徐々に視覚的な証拠が登場、前線の押し上げ具合から見てクリヴィー・リフ方面=北部方面からの反撃が主力で、Bereznehuvate方面=中部方面からノーバ・カホフカに向かう反撃もKostromkaに到達して突出部を拡大させているが、ムィコラーイウ方面=南部方面からヘルソンに向かう反撃は目立った成果が確認できていない。

出典:Google Map ヘルソン地域の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

米CNNは反撃当初、ウクライナ軍関係者の話を引用して「ロシア軍の防衛ラインは3ヶ所で破られ、ウクライナ軍は4つの村(Nova Dmytrivka、Arkhanhel’s’ke、Tomyna Balka、Pravdyne)を奪還した」と報じていたが、視覚的にヘルソン近郊のTomyna Balkaを奪還した証拠は見つかっていなので誤報だったのだろう。

まだ噂レベルだが幾つかの拠点からロシア軍が撤退したという報告や、ウクライナ軍が前進を遂げたという報告もあるので、上記の戦況マップよりウクライナ軍の支配地域はもっと拡大している可能性が高く、この地域ではウクライナ空軍機の活動も非常に活発らしい。

因みにポーランドはウクライナに追加分の自走砲KRAB(ウクライナ発注分)を輸送している様子が目撃されており、少なくとも12輌以上のKRABがウクライナ軍の元に届けられようとしている。

追記:ヘルソン州北岸でロシア軍が実施するUAVを使用したISR任務の回数(8月の1日平均50回→今月4日は27回)が減っているという報告があり、損耗が激しいOrlan-10の補充が追いつかなくなっている可能性が指摘されていたが、英国防省も6日発表の中で「制裁や戦闘での損耗が原因でロシア軍の偵察用UAVは使用頻度が減少している。これは戦術的な戦場認識力の悪化を招くため、ロシア軍の作戦は益々妨げられるだろう」と述べている。

出典:Генеральний штаб ЗСУ

追記:ウクライナでは6日以降、ザカルパート州と南部地域以外で急激に気温が低下して「冬の到来を告げつ霜が観測されるだろう」と現地メディアが報じている。

関連記事:ゼレンスキー大統領、ロシア軍は逃げ出すか降伏するかを選択する時が来た
関連記事:米シンクタンク、ウクライナ軍の反撃は目に見える形で進展を遂げている

 

アイキャッチ画像の出典:128 окрема гірсько-штурмова Закарпатська бригада

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コメント

    • zerotester
    • 2022年 9月 06日

    こちらのサイトの5月28日の記事、「ウクライナ軍が南部戦線で反撃、渡河作戦でロシア軍の背後をつく動き」の地図と見比べていたのですが、その頃はロシア軍がクリヴィー・リフ攻略を試みており、ロシアの南部の支配地域が一番広かった時期のはずです。それと比べるとウクライナ軍がだいぶ取り返したことが分かります。

    ロシア軍はもはやクリヴィー・リフ攻略どころではありませんが、あの時攻略できていればウクライナ軍はだいぶ苦しかったでしょうね。この地域で大きな都市はそれくらいで、あとはどこまで行っても農村ですから。ロシア軍は拠点も無く守りにくいし。補給も思うようにいかないはずだし、本来ならばせめてカホフカ水力発電所あたりまで下がって守りたいでしょう。しかしおそらくプーチンは占領地を放棄することを許さない。

    32
      • トト
      • 2022年 9月 06日

      ムィコラーイウ攻略と迂回進撃に失敗して痛手を被った時点で此の方面のロシア軍が新たに都市を攻略する意思や実力はなかったと思います。あの時ロシア軍が占領地域を広げていたのはヘルソン州全域を支配下に置いたという政治的目標のためでしょう。

      5
    • mizuha
    • 2022年 9月 06日

    ウクライナ側が優勢であるかのような記事が続いているようです。
    しばらく後に、そういった戦況認識が覆ったとき、今のような誤認がどうして起こったのかを、こちらのサイトでぜひ検証していただきたい

    3
      • h4
      • 2022年 9月 06日

      このサイト、OSINT勢の基本として視覚的に確認できる情報(空撮が確実だが、それより証拠能力の劣るSNS (Telegramやtiktokなど)での”戦果映像”も使っている)で判定していると認識しているが、間違っているとするとSNSに流れている画像がフェイクだからって話になる。私のところに流れてくる”SNS戦果映像”はロシア軍の空挺部隊の装備の鹵獲映像が多く、この地域に展開していたロシア軍空挺部隊が撤退していると認識できる。

      あと、OSINT勢は商用衛星の画像を見てたりするから、あまりにウクライナの大本営発表があまりにも衛星画像とかけ離れてたりすると指摘が入るよ。

      ところであなたが”誤認”していたと分かった場合、あなたはここに再び現れて自分が”誤認”した理由を検証したりするの?あ、どうせロシア大本営発表をさらにロシア極右が盛ったTelegramチャンネルからTwitterに流れてきたような”ソース”を見てるんだろうね。最初からわかってるから検証する必要ないね。

      77
      • h4
      • 2022年 9月 06日

      連投で管理人さんには迷惑をおかけしますが……

      今Z陰謀論のところいくつか巡ってその方面の世論を見てみたみたけど、ここの管理人の示している勢力地図とほぼ同じ境界線に塗り替わってましたw2日くらい前は「前進してきたウクライナ軍はポケットに閉じ込められ全滅した」という地図を出してたところですが、しれっとウクライナ軍が確保してる地図に変えてましたよ。

      なお総本山の大本営発表が支配地域を喪失している地図を出してきた結果、Z陰謀論者の最新の流行は「ウクライナ軍は寸土を得るために死体の山を築いている」だそうな。ピュロスの勝利という言い回しも思い浮かんだが、残念ながら彼らにはその言葉を知っている教養はなさそうで。

      43
      • 2022年 9月 06日

      親露派は「既に雌雄は決している!」とかドヤ顔で言うけど、その割にはロシア軍は苦戦してるね。
      まあ、タバコの不始末で戦闘機を多数失う無能集団じゃねえ…

      Rww
      2022年 8月 05日
      返信 引用
      既に雌雄が決しているウクライナ側が、情報戦においてもこういう話が出回る以上、もうおしまいですね
      もう西側諸国がロシアに白旗上げて、支援と制裁の停止をするための理由がどんどんでてきますよ

      5
        • zerotester
        • 2022年 9月 06日

        それ系の人たちが「ロシアが勝つ」という根拠は何なのでしょうね。ロシア軍はここ2ヶ月間ほとんど前進できていないのに。
        西側がウクライナの支援をやめるから、というのが根拠でしょうか。しかし今のところそういう空気は無いから、それが根拠ならば希望的観測の他力本願ということになります。

        もちろんウクライナが勝つと言える根拠も無く、西側の支援に依存しているので同様に他力本願です。しかし西側は継続的な支援を約束しているし、西側が提供した兵器が現実に戦果を出しているのでまだ筋が良いと思えます。先のことは分かりませんけど。

        24
          • 台灣大好き
          • 2022年 9月 06日

          親露派の人の勝利条件は何なのでしょうか。すでに雌雄は決している迄言うからには、勝利条件が達成済か、事実上そうなのかとは思うんですけれども。
          特別軍事作戦の目的は下記のとおりですが全然ムリ、妥協して東部2州の占領・編入ももう一歩ニ歩※。懲罰攻撃なんだぐらい居直ればまぁ分かる!?。
          ※まさか東部2州のロシア強行編入→国土攻撃を口実に宣戦布告→国内軍動員と徴兵拡大、まで読んでいるんだ!的な?

          〜以下、wikipediaより引用
          ウクライナの非軍事化と非ナチ化を目的に特別軍事作戦を実施するが、ウクライナの占領は目的としていない

          8
    • h4
    • 2022年 9月 06日

    ちなみに”SNS戦果映像”については、ロシア支配地住民が流している弾薬庫爆発映像で、戦線が押しあがっていないとHIMARSでもなかなか届かない位置とされるもの増えてきており、パルチザンでなければまあ実際押し上げているのだという印象は持ってます。攻勢に合わせてパルチザンが活発化している、でも十分説明はつきますし、100%フェイクかもしれませんが。このあたりはOSINT勢の赤外線空撮などで検証されるでしょう。

    10
    • 鼻毛
    • 2022年 9月 06日

    UAVが不足して偵察頻度が半分になったら、偵察力が満遍なく半減するんじゃなくてUAVの奪い合いになってて政治力の弱い部隊は偵察無しみたいになったりしてそうで、もしそうだったらそこから崩されますね

    2
    • たまねぎ
    • 2022年 9月 06日

    日本じゃまだ残暑がまだまだ続くってときに、向こうじゃもう冬が近づいているのか。
    全然地理感覚なかったけど、クリミア半島南部ですら緯度的には稚内辺りと同じで、国土のほとんどは樺太と同緯度か。

    23
    • かくさん
    • 2022年 9月 06日

    かつてヒトラーやナポレオンが冬将軍に敗北したとは言われるけど…
    ロシア軍がその轍を踏むのは皮肉すぎるな
    (ナポレオンは暖冬に負けて冬将軍に止め刺されたが本来の話だけど)

    3
      • ミリオタの猫
      • 2022年 9月 06日

      その事ですが…実は、1940年の冬戦争の時にソ連軍も、フィンランド軍の反撃のみならず冬将軍にやられて相当数の兵力を失っているんですよ(震え声)。

      5
      • 無能
      • 2022年 9月 06日

      ロシア軍の台所事情では野営なんてしたら冬を越せないでしょうね
      軍がこんな状態だと占領下の民間人なんて想像を絶する暮らしになりそうな…

      3
        • samo
        • 2022年 9月 06日

        一番怖いのは、ロシア軍の物資不足からくるロシア兵の現地の略奪行為の横行ですね。
        独断もそうだし、部隊単位で物資の現地徴用が頻発すると、それは強制的になる。
        強制されると逆らうのも人間。それでも強制するのなら、それは殺害を伴うものに変貌する。
        ヘルソンなんかの大都市でそれが起こると、ブチャの虐殺どころじゃない凄惨な殺戮劇になりかねない

        8
    • あばばばば
    • 2022年 9月 06日

    ロシア軍には、真冬のドニエブル川で対岸まで寒中水泳大会を開いていただきたく

    10
    • 名無志野
    • 2022年 9月 06日

    ロシア軍が投入してくる第三軍がどこに向かうかでまた大きく戦線が動きそうですね
    南部への火消しになるのか東部への増援かはたまたザポリージャ市を狙うのか…

    1
    • ナナンシー
    • 2022年 9月 06日

    いっそウクライナがロシアを支配して欲しい。

      • 鼻毛
      • 2022年 9月 06日

      それはそれでイギリスに支援されて日清日露戦争に勝ったあとの大日本帝国みたいになってヤバそう…

      6
    • うまぴょい
    • 2022年 9月 06日

    クリミアの奪還はいつごろになるんだろうね。

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