ポーランドのコシニャクカ・ミシュ国防相はウクライナ旅団創設について10月「9月1日の訓練開始までに十分な参加者が集まらなかった」と明かしていたが、現在は参加希望者が500人近くまで増加し、Ukrinformは5日「年末までにポーランドで訓練が開始される予定だ」と報じた。
参考:Український легіон: за місяць у Любліні – понад пів тисячі заявок від українців з 30 країн
ウクライナ旅団への参加希望者の半数は25歳以下の若者
ウクライナのゼレンスキー大統領とポーランドのトゥスク首相は7月「二ヶ国間の安全保障協定に署名した」と発表、この協定には「ポーランド在住のウクライナ人によるウクライナ旅団創設」が盛り込まれており、シコルスキ外相も「ポーランドには最大100万人のウクライナ人が住んでいる」「そのうち数千人がウクライナ旅団への参加登録を行っている」「彼らは本気で同胞のために奉仕し戦場で戦うことを望んでいる」と述べていたが、コシニャクカ・ミシュ国防相は10月「旅団への参加を決めたウクライナ人の数が少なすぎた」「9月1日の訓練開始までに十分な参加者が集まらなかった」と明かした。
コシニャクカ・ミシュ国防相はWirtualna Polskaの取材に「ウクライナはポーランド在住のウクライナ人募集を担当し、ポーランドは募集されたウクライナ人の訓練を担当することになったため、我々は訓練のため準備を進めていたが、実際に旅団への参加を決めたウクライナ人の数が少なすぎた」と、その後の記者会見でも「我々は訓練を行うための準備が出来ていたが、9月1日の訓練開始までに十分な参加者が集まらなかった」と語り、具体的な参加者数について「以前は1個旅団(分の訓練実施)が目標と聞いていたが、現在の規模はこれよりも遥かに小規模で約300人と聞いている」と言及。
この発言を受けてウクライナメディア=RBC-Ukraineは「ポーランドで約300人が旅団への参加を希望しているものの、この数は通常1,000人~8,000人(標準的な機械化旅団なら3,000人~5,000人)で構成される1個旅団を形成するのに十分ではない」と報じていたが、Ukrinformは5日「ルブリンのウクライナ総領事館内に人員募集センターが開設された」「現在までに500件以上の参加希望が届いている」「希望者全員と契約を結ぶわけではないが中々良い結果だ」「メディアを通じてセンターの存在が知られれば参加希望者の数も増えるだろう」「年末までにポーランドで訓練が開始される予定だ」と報じている。
参加希望者の大半はポーランドとチェコ在住のウクライナ人からだが、米国、英国、アイルランド、カナダ在住のウクライナ人からも応募があり、参加希望者の男女比率は9対1で、参加希望者の半数を占める25歳以下の若者は突撃部隊(歩兵部隊)やドローンオペレーター、残りの高齢者は後方支援や各分野のスペシャリストポジションを希望し、女性は医療分野のポジションに興味を持っているらしい。
因みにウクライナ旅団へ参加する海外在住のウクライナ人(外国籍取得者)は志願兵として扱われ、強制動員のような戦場への片道切符(服務期間に定めが無い状況)ではなく、最大3年の有期契約(海外の家族と過ごすため移動時間を含まない年2回/計15日間の休暇を保証)を提供し、任務に応じて19万フリヴニャ=約70万円の給与(一般的な兵士への支給額)を受け取ることができ、軍隊での勤務経験がなくてもNATO基地での訓練(35日間の基礎訓練+各分野の訓練)を保証している。
⚡️ French President Macron: “Our troops are currently training 2,300 Ukrainian soldiers in the Grand Est region, with equipment they will use on their missions. The Anne of Kyiv Brigade will be trained and equipped thanks to France’s solidarity.”pic.twitter.com/Bt2Q3dorEw
— UNITED24 Media (@United24media) October 9, 2024
フランスもウクライナ軍の第155機械化旅団(約2,300名)に対して訓練を実施しているが、ポーランドで創設されるウクライナ旅団とはアプローチ(国内動員者で構成された旅団と海外在住の志願兵のみで構成された旅団)が異なるため比較しても意味がなく、フランスは第155機械化旅団に必要な武器と装備を全て支給するが、まだウクライナ旅団は必要な武器や装備を誰が供給するのか決まっておらず、人員規模も1個大隊にすら届いていないため戦力化まで相当時間がかかるだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:110 окрема механізована бригада імені генерал-хорунжого Марка Безручка
500人?
少な。
まあ休暇や給料、契約期間をウクライナが守る保証なんか無いし、せっかく海外に逃げたり、元々海外に生活基盤を確立してた人が戦場と化している祖国に戦いに戻ろうって気にはなかなかならないでしょう。
ポーランド国内には100万人のウクライナ人がいるそうですから、そのうち500人と考えると確かに僅かというか。
逃げてきたウクライナ人への支援とか確か打ち切った話ありましたし、やむにやまれず志願してとかもありそうですね。
チェコ在住者も多く、その他の国からの希望も合わせた数みたいですから、ポーランド在住者からの希望は半数ほどかもしれません。
ウクライナ国外であればウクライナにいるよりもウクライナ形勢不利という報道に接しやすいと思うのですが、そんななかでも応募する人がそれだけいるんですね。
彼ら彼女らが戦場に送られるまでしばらくかかるでしょうが、生き残って戦後のウクライナを支える人材になって欲しいです。
問題は、2年8ヶ月も戦争中の祖国に留まった人間からは、「安全な外国に逃げたくせに、居られなくなった出戻り組」にも見えることですね。感情的な軋轢が相当出ると思います。
ただでさえ出戻りな所に比較的安全なポジションと期限付きの任務なんて現場ギスリますよねえ
ウクライナ国外にでるということは、国内の既得権益との関りが薄くなっているとも言えます。
ウクライナ旅団の動向に注目していますが、任意の参加では、参加人数からなかなか厳しいものを感じますね。
100万人いて500人って余程生活に追い詰められてる人しか来てないでしょ。まさかロシアに逃げた方が正解だったとは思いもしなかっただろうな
西側報道だけ見てたらロシアへの避難の方が妥当だったとは思わないでしょうね
日本人だって日本がダメになり暮らせなくなって、選択肢としてニューヨークシティーとモスクワのどちらかしか住めませんとかなったら渡米を選ぶ人が多いでしょう
まあ、自分はプーチンが生きてる間ならモスクワを選ぶ気がする
米露ともアジア人が長期居留者しようにも
ビザが簡単に手に入らないから
ダメになった日本に残るしか無いと思いますよ
言葉の通じない難民なんか
どこの国も要らんし
なんで日本より貧しい治安も悪いロシアなんぞに行こうと思う人がいるんですかねぇ…
>「現在までに500件以上の参加希望が届いている」「希望者全員と契約を結ぶわけではないが
がっつり定員割れしてるのに不採用になるってどんな人達が応募してるんだ?
今さら応募するなんて安全な後方から祖国の為にやってる感だす位の事しかやる気ない舐め腐った人間位しか居ないでしょうねえ
後方勤務希望の高齢者や、医療部隊希望の女性込みで500人だから、ウクライナ国内なら全員採用でも、ポーランドは高齢者は採用に消極的でしょうし、女性も子供がいたりしたら落とすでしょう。
不安要素しかない。
経験の浅い旅団がロシア軍の狙い撃ちにされ戦線をぶち抜かれてるのに、寄せ集めの在外ウクライナ人の部隊が使い物になるのだろうか。
数も揃わないなら既存の旅団に補充兵として派遣するほうが良い気がする
同じ兵士になるにしても強制動員されたものと志願兵扱いじゃぁ待遇が天地の差ですね。
これは現場で強制動員組と志願組でギスギスしそう。
やっぱり国内に残った人間の扱いは悪く、海外在住組が手厚く遇されるのはどこも変わらんのやな。
普段から国内組は海外組から見下されるのにこんなところでも格差をつけられるとは。
戦況によってはウクライナに入れないでポーランドが使いそうな気がする。
キエフ政権崩壊して分裂、或いは西ウクライナを併合する時の尖兵として有能。兵士で通訳で現地事情にも通じるメリットばかりですよ。
まだウクライナ駐在大使はあの貴族の末裔でしたっけ?
ポーランドにいるウクライナ人が100万人として、状況から男女比が均等でないと想定し、1:2と仮定する
男性33万人であるとし、一般的な動員可能率(1~3%)を考えると3300~1万人は動員できないと話にならないのでは
期待する動員数の1/6~1/20という時点で忌避感が強いのだろうなと感じます
北朝鮮はロシアに1万人以上?少なくとも数千人を気前良く貸し出しているというのに…
以前の記事で随分と悪口を言われていましたが。
構想は動いているのですね。
応募された人達も既に生活を築いていたのだろうし、
簡単には応募出来ない人達もいるのでは?。
ドローンオペレーターや医療やスペシャリストねえ
前線で足らないのは突撃兵ではないかなと