ウクライナ戦況

ウクライナ軍がドニエプル川を渡河してオレシキーを解放???

ヘルソン州オレシキーのリシュク市長は14日、ドニエプル川左岸に位置する「オレシキー解放を匂わせる画像」をTelegramやFacebookに掲載して注目を集めており、これが事実ならウクライナ軍は左岸に足場を築いているのかもしれない。

現段階では「オレシキー解放を匂わせる画像」止まりだが非常に気になる、、、

ヘルソン州の州都を巡る戦いはロシア軍の撤退で幕切れを迎えたが、ドニエプル川に架かるアントノフスキー橋、鉄道橋、ノーバ・カホフカにある水力発電所の橋桁が破壊されているため、この地域の戦線はドニエプル川を挟んで両軍が対峙する形へと移行した可能性が高い。

出典:Офіційна сторінка Олешківського міського голови Рищука Євгена

しかしヘルソン州オレシキーのリシュク市長は14日、ドニエプル川左岸に位置する「オレシキー解放を匂わせる画像」をTelegramやFacebookに掲載して注目を集めており、これが事実ならウクライナ軍は左岸に足場を築いているという意味だ。

ロシア軍はノーバ・カホフカやカホフカなどドニエプル川沿いから戦力を後方のメリトポリ方面に移動させ、各拠点をパトロールできる程度に戦力を再編したと噂されていたが、オレシキー周辺をウクライナ軍に抑えられるとアントノフスキー橋を修復される恐れがあり、フェリーポイントを設定されればロシア軍の保有する武器でこれを攻撃するのは難しいだろう。

出典:Google Map ヘルソン州の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

現段階では「オレシキー解放を匂わせる画像」止まりだが非常に気になる、、、

追記:ホラ・プリスタンで銃声が聞こえるという報告がある。

追記:ウクライナ国防安保委員会のダニロフ氏はオレシキー解放について否定も肯定もしなかったが「ウクライナ軍参謀本部の公式発表を待ってほしい」と述べている。

関連記事:ロシア軍、ドニエプル川右岸から持ち帰った戦力をどこに再配備するのか?
関連記事:米戦争研究所、冬が到来してもウクライナ軍とロシア軍の戦闘は激化する

 

※アイキャッチ画像の出典:Офіційна сторінка Олешківського міського голови Рищука Євгена

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コメント

    • 2022年 11月 15日

    キルブルン半島にあるHerois’keという街に上陸したという噂もありますね
    橋頭堡を確保するのが難しそうで事実かどうかは半信半疑ですが

    16
    • 名無し
    • 2022年 11月 15日

    世界中が渡河作戦なんて出来るわけないと思っているから本当だとしたら奇襲効果は抜群だな

    35
    • 黒丸
    • 2022年 11月 15日

    単純にはヘルソンから撤退したロシア兵の
    他戦線への転用妨害かと思ってしまうが、どうなんだろうか
    今 渡河にウクライナが成功すれば
    相手の虚をついたことになるかも。

    13
    • RLRL
    • 2022年 11月 15日

    仮にロシアが撤退するのにはしけを使ったとすれば、ウクライナもはしけで渡河できるはず。ヘルソンにはしけやタグボートが残っていなければ、ミコライウあたりから調達できる。
    渡河作戦中のロシアの攻撃は、ハイマース等による砲撃で川岸近くから敵を後退させれば防げる。

    9
    • 名無し
    • 2022年 11月 15日

    これはキンバーサス砂州から上陸してますよ

    あそこはロシアの砲弾の射程範囲外ですから
    どうやら、そこから渡河してオレシキーまで進軍しています

    15
    • ブルーピーコック
    • 2022年 11月 15日

    誘引されたのでなければ、ロシア軍は居ないということなんだろうか。まさか「撤退しろ」と命令されたからって、際限無く逃げたとかじゃなかろうな。

    14
      • けい2020
      • 2022年 11月 15日

      ヘルソン西側に、兵器武器弾薬食料などの補給物資をほとんど放棄してるし、十分有り得そうです

      10
    • 折口
    • 2022年 11月 15日

    文禄・慶長の役で朝鮮に渡った日本軍は陥落させた都市の防衛戦においてしばしば、地元民しか知らない渡河地点を渡ってゲリラ的な攻撃を仕掛けてくる明・朝鮮軍に苦しめられたそうです。さすがに現代の大河において徒歩で渡れる浅瀬なんかそうそうないでしょうが、地図にない小さい橋や艀の渡し場などがドニエプル川にもあるのかもしれないですよね。もっとも、大きい橋は壊れているのだからどっちみち大規模侵攻が出来るような状況ではないんじゃないの?と思いますが…

    8
    • 7743
    • 2022年 11月 15日

    アメリカは足し5月の段階で渡河用のボートなどを支援していましたから
    その頃からドニエプル川をわたる計画は立てられていたのかもしれません。

    とにかくこの戦争ではウクライナは予想の上を、ロシアは予想の下を行くことが多いので
    我々の常識で判断出来ない事が多すぎますね。

    26
      • 白魔道士
      • 2022年 11月 15日

      今年6月、ウクライナ海軍に空挺部隊の兵士を集めて河川艦隊を創設したのは、まさにこの日のための布石だったんですねえ。
      そんな日が来るのか気が早すぎない?と疑ってましたが…。

      3
    • けい2020
    • 2022年 11月 15日

    ヘルソン左岸(西側)から撤退したロシア軍の有様を考えたら、防御態勢すら怪しいし
    重装備の大半を放棄してたのが観測されてる上に、ヘルソン東側に渡った兵士がまともな士気を保てる可能性も低い

    実行可能かと言われたら、むしろ今が最大のチャンスかと個人的には思う

    16
    • k
    • 2022年 11月 15日

    キンバール半島の方にも特殊部隊が進出したと言うけど
    ウクライナ軍が川や海越しの戦力展開を、重装備付きで迅速に出来るとは思えないから
    これは本格的な橋頭保の確保と言うより、あくまで陽動や威力偵察が目的じゃないかな。

    同時多方面に攻撃仕掛け、ロシア軍の戦線整理を妨害する感じと見た。本命の攻勢はどこだろうね

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