ロシアとの捕虜交換が実現、マリウポリでロシア軍相手に80日以上も戦った第12特務旅団アゾフ連隊のプロコペンコ司令官、第36独立海軍歩兵旅団のボーヴァ少佐など215人が解放された。
参考:Руководителей “Азова” Редиса и Калину освободили из российского плена
政治的なショーとして殺害される可能性の高かったプロコペンコ司令官を助け出せたのはウクライナ側にとって大きな成果
ロシア軍による侵攻直後、ヘルソン州やザポリージャ州の内通者や裏切り者が適切な対応を妨害したためクリミア方面からのロシア軍侵入を許し、特に目立った抵抗もなくマリウポリまで辿りついてしまい、ここを防衛する第12特務旅団アゾフ連隊や第36独立海軍歩兵旅団はロシア軍に包囲された状況で80日以上も戦うことを強いられた。

出典:АЗОВ アゾフスタル製鉄所
マリウポリ市内の一角にあるアゾフスタル製鉄所に立てこもり、多くのロシア軍部隊を引き付けることで他の戦線の負担を軽減、西側からの支援を引き出す貴重な時間を稼ぐことに成功したが、5月20日にアゾフ連隊のデニス・プロコペンコ司令官を含む531人の兵士が投降、アゾフ海に面したウクライナ最後の拠点であるマリウポリはロシア軍の手に落ちてしまう。
さらにロシアはアゾフ連隊の兵士を「ナチス犯罪者」と呼んで死刑が妥当だと主張していたが、最終的に反逆罪の容疑がかけられている親ロ派政治家のメドベチュク氏を引き渡すことで捕虜交換が実現、第12特務旅団アゾフ連隊のプロコペンコ司令官、第36独立海軍歩兵旅団のボーヴァ少佐などを含むウクライナ軍兵士215人が解放されたらしい。

出典:Sergey Velichko
解放された兵士達はまだトルコに滞在中だが、プロコペンコ司令官やボーヴァ少佐と話したモナスティルスキー内務相は「再びロシア軍と戦う意思を見せている」と述べている。
マリウポリで投降した全兵士(推定2,439人)が解放された訳では無いものの、政治的なショーとして殺害される可能性の高かったプロコペンコ司令官を助け出せたのはウクライナ側にとって大きな成果だ。
因みに無断でマリウポリ防衛の持ち場=アゾフマッシュ工場を放棄、味方の支配地域に向けて無謀な突破を敢行して捕虜になった第36旅団のバラニュク司令官の名前は見当たらない。
⚡️Денис Прокопенко, командир “Азову”, звернувся до всіх українців зі словами “Слава Україні!”
Герой сказав, що почувається добре і подякував Президенту і всій команді за визволення.#Azov #Azovstal pic.twitter.com/LREIe7YnLk
— НГУ (@ng_ukraine) September 21, 2022
追記:今回の捕虜交換はエルドアン大統領の仲介で実現、解放された215人(内124人が将校)の内108人がアゾフ連隊の兵士で、侵攻以降に累計802人の兵士が捕虜交換で解放されたらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:MilitaryLand.net
バラニュク司令官は正直あんまり責める気にはなれないんだよな…
状況が酷すぎてできることとかほぼなかったし
耐えた連中が凄すぎるだけで、バラニュク司令官の判断も仕方ないと思うね。
判断は仕方ないとしても、捕虜になった後でロシアメディアに登場して政府やウクライナ軍を批判するのはどうかと思うけど?
他の捕虜になった司令官クラスも黙って捕虜生活を耐えてるのに
まあそれこそ仕方ないというか、敵国に捕まって頭に銃突き付けられて、利用されるくらいならタヒねとは言えんよ。
第三者はそう思うかもしれないけど、ウクライナ人はどう思ってるんだろうね。
表には出ないだろうけど、露助はどれだけ解放されたか気にはなる。
解放されたロシア兵捕虜は50名らしいです
200名のウクライナ兵捕虜とメドヴェドチュク氏(ウクライナ人)を交換
5名のウクライナ司令官/指揮官捕虜と50名のロシア兵捕虜を交換
プロコペンコ氏ら5名は、現在トルコ国内におり、
ロシアとの捕虜交換条件に従い、終戦までトルコ国内に留まるそうです。
エルドアンやるなぁ したたかすぎるわ
ロシアの侵略を認めないと言う一方でSCOに入りたいとかいってるけどどうなるのかね?
SCO入るならNATOは抜けることになるだろうけど
NATOの規約にSCO加盟を禁じる規約がなければ抜ける必要は無いのでは?
捕虜交換できたのかー
良かったですね
お疲れさまでした
ロシアも内心は戦争のエスカレートを望んでいない証拠だよ
でも引くに引けないのはプーチンがいるから
本質を改めない限り対処療法では問題は終わらない
さーてどうかなぁ
今回好感されなかった残りの捕虜がどうなるか次第かな。
以下、訂正です。
×好感
〇交換
動員をスムーズに行うためでしょう。
捕虜にされても交換されるということを示して。
なお、ロシアではこれから「自発的降伏」が刑法犯となり10年の懲役となる見込み
仲介のトルコの役割はポイントになる。そこから、フーチンが旧ソ連時代にこだわる考え方を変えさせないとこの戦争は終わらない。それか、プーチンが死去するしかない。
マリウポリで地獄を見てロシアの捕虜になり、まだトルコに居て帰って来てもいないのに
>再びロシア軍と戦う意思を見せている って鋼の精神力だな…
まともに補給の無い孤立無援でずっと戦ってただけある
多分ロシア兵に同じ事はできない
アゾフの人たちもそうだけどうウクライナ軍は負け戦でも粘り強い
不利になると潰走するロシア軍とだいぶ違う
東部戦線では前線が破られてもすぐにその後ろに粘り強く防衛ラインを構築して戦い続けてた
これが士気の差というものなのだろうか?
十分な武器さえあればウクライナ軍はかなり強い軍隊なのではと思う
こういった地獄を戦い抜いた戦士が今一度前線にでるだけで、前線の士気も上がるだろうしね・・。
エルドアンやるじゃん
この戦争の終戦を仲介できるのはやはりトルコってことになるのかなあ
ロシアの超極右にしてマレーシア航空17便撃墜の首謀者の一人である
イゴール・ガーキンくんがSNSでマジギレしてるらしいね
いやー飯がうまいわー
しかしエルドアンのオッサンはヤベえな
1年前はクルド人勢力を痛めつけつつ、NATO加盟国なのにS-300を買ってた独裁者の問題児かと思ってたが
ロシア原油は買う、ウクライナにTB-2は供給する、おかしくなってるプーチンから高価値の捕虜を多数引き上げると
完全に第三極のキーパーソンとして覚醒している
エルドリアン大統領は西側の言いなりにはならない姿勢を見せてるだけに、ロシア側にも一定の信頼があるのでしょうね。なんだかんだ上手いやり方で、凄いバランス感覚の政治家なのかもしれません。危うさもあるけど。
捕虜が無事に帰ってきたのはとても良いことだし、アゾフ連隊や海軍歩兵といった精鋭が戦場に復帰するならそれも大きいですね。特に市街戦は歩兵の練度が重要で、経験豊富な人達なので。ロシア側も交換された捕虜は軍に戻るだろうけど、同じくらいやる気のある人は少ないんじゃないかな。
ってか、戦争の名目はなんだったかって話。
ナチ野郎と名指ししてたアゾフを解放するとか
屑ブーチンはどう整合性取るんだ。
まあ最初っからそんなもんはないのは
分かってはいるが、国内オーク共はワケワカメだろ。
よくぞご無事で・・・
捕虜として、どこでどういう扱いを受けていたのか、やがて明らかになるのでしょうか?
トルコという国、エルドアンという政治家の存在は、東西対立が先鋭化するほど価値が出てくるのかもね。
コレ、ロシアにはどんなメリットがあるんだろう?
トルコがTB2の件で何か取引したのかな?
単純な捕虜のトレードだとウクライナを利するだけにしか見えない
>反逆罪の容疑がかけられている親ロ派政治家のメドベチュク氏を引き渡すことで捕虜交換が実現
と有りますから、今後ウクライナの開放が進んで裏切者が捕まったり、もしもモスクワの特権階級やそのお仲間が捕虜になったりした時に、同様に捕虜交換で助け出せる様にではと
権威主義体制ってのも中々大変だね
プーチンのお友達を助ける為にウクライナ側の英雄と交換しなければならないなんて
メドヴェドチュクはロシアがウクライナ政府を倒して「非ナチ化」したときに傀儡大統領として就けるつもりなので、ロシアにとって重要なんですよね。あとプーチンの友人でもある。
ウクライナ側は、そんな状況にはならないと思うから引き渡したのでしょうけれど。
ウクライナにもメリットあるかな?
ほとんどの一般兵は拘束されたままだし司令官と外人だけ特別扱いして先に開放させたととられかねない。
拘束中の兵士の家族からしたら素直に喜べなく複雑だと思う。
拷問されて殺された人も相当数いると思います。たぶん、最初から解放する可能性のある人たちと拷問要員を隔離しておいて…
バラニュク司令官もかなり戦ったあとで自分の部隊が僅かでも生き残る確率にかけて突破したから、他の裏切りものと同一の扱いはしてほしくないかな。
車と自転車と徒歩での脱出部隊にわけて徒歩での突破は20人ぐらいできたと突破していた脱出した人が後方部隊に配属されてインタビューにこたえていたが、ウクライナ批判したのも捕虜の自分の部隊のためだろういっていましたからね。
あのままマリウポリで全滅よりはよい選択肢とったと思う。
> バラニュク司令官の名前は見当たらない。
こういうあたりは旧ソ連仕草なのかなんなのか、背景はほぼ顧みずちょっとでも敵対行動とったら容赦ない感じ
この司令官に限らず、命や生活のために仕方なくロシア軍に協力した民間人でもガンガン裁かれてるという話だし
今回の捕虜交換はたぶん政治的パフォーマンス的な意図もあるだろうからさすがにここで交換はたぶん無理だと思う
快進撃→英雄の帰還って流れの中でミソが付いちゃってる司令官の交換は厳しいかな…
ウクライナ側に、交換できるロシア兵捕虜の在庫が増えたんでしょうね。この調子でどんどん捕獲できるといいですね。
この捕虜交換の裏取引でロシア産アンモニアパイプライン再開の合意ができたのかも
そういえば岸田首相も国連の演説でトルコに対して穀物輸出合意を取り付けたことを評価してましたね。
エルドアンへの擦り寄りかなとも思ったり。
この戦争が終結するときがあればおそらくトルコ、インド辺りが両者のつなぎ役になるんでしょうね。
日本人としては引き続き付かず離れずな具合で西側に協力してくれることを願いますね。
解放はされたけれど、戦争中はトルコに留まるのが条件らしいです。
ソースは失念してしまいましたが。
それがだ、スパイ映画まんまに鮮やかに捕虜はトルコから消えてキーフに帰還するわけだ
MI6が動いてたり、トルコ政府が見て見ぬふりをしていた形跡があるだろう
交換の数が違う理由は、ロシア軍中将疑惑のある捕虜を交換したからという事はないかな。