欧州関連

セベロドネツク市内でウクライナ軍が反撃、ロシア軍を押し戻した?

ルハーンシク州知事のガイダイ氏は「セベロドネツク市内でウクライナ軍がロシア軍を押し戻した」と発表、ロシア軍が制圧した市内の割合が70%→50%に低下したらしい。

参考:ВСУ потеснили российских оккупантов из Северодонецка на 20% – Гайдай

今のところMet’olkine地区をウクライナ軍が支配している視覚的な確証がないので何と言えない

ロシア軍はセベロドネツク市の70%を制圧して「ウクライナ軍はリシチャンシクに後退した」というのが一般的な評価で、英国防省も「今後2週間でロシアはルハーンシク州全体を支配する可能性がある」と発表しているが、ゼレンスキー大統領は今月2日に「セベロドネツク市周辺でウクライナ軍はある程度の成功を収めたが、まだ詳細を公表するには時期尚早だ」と述べていた。

出典:GoogleMap 大まかなセベロドネツク周辺の状況/管理人加工

しかしルハーンシク州知事のガイダイ氏は3日、ウクライナ軍がセベロドネツク市内の一角(Met’olkine地区)を支配したことを示唆する地図を公開して「ロシア軍を20%押し戻すことに成功した。敵は毎日大きな損失を被り続けており、今後2週間でロシアがルハーンシク州全体を支配するという西側の予測は間違っている」と述べており、これが事実ならロシア軍が制圧したセベロドネツク市内の割合は70%→50%に低下したという意味だ。

今のところMet’olkine地区をウクライナ軍が支配している視覚的な確証がないので何と言えないが、ウクライナ軍参謀本部は「ロシア軍がスラビャンスク攻略を再開するためイジューム方面に20の戦術大隊を集結させた」と発表しており、再びドンパス地域で大きな戦いが始まるのかもしれない。

関連記事:ロシア軍がセベロドネツクの殆どを支配、ウクライナ軍はリシチャンシクに後退
関連記事:ロシアのセベロドネツク包囲が停滞、ウクライナは防衛ライン構築に成功か

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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コメント

    • 通りすがりのななし犬
    • 2022年 6月 04日

    毎日100人以上の死者が出て、その数倍の負傷者が出ている辛い戦いなのに、無理しないで欲しいと、兵士を大事にして欲しいと思うのだけど。どうしてそんなに頑張るのか。それとも、ここへ来て、ロシア側が息切れしてきたのかな? 続報を待つよりほかないね。

    3
      • 浅見真規
      • 2022年 6月 04日

      >無理しないで欲しいと、兵士を大事にして欲しいと思うのだけど。

      同感です。

      >ロシア側が息切れしてきたのかな?

      もしかしたら、ロシア軍もギリギリで戦力のやり繰りしてて、イジューム占領ロシア軍の鉄道補給路確保のため、イジュームとリマンの中間にある鉄道分岐点のSosnove (Соснове ) を占領しようとしてセベロドネツクから精鋭部隊をSosnove攻略に向かわせたのかもしれません。

      11
        • 浅見真規
        • 2022年 6月 04日

        ウクライナ軍はSosnove (Соснове ) とSvyatogorsk駅から撤収したみたいで、ロシア軍が占領したみたいです。
        リンク

        1
      • 名無しさん
      • 2022年 6月 04日

      この戦争前から言われていたことですが、ウクライナ人というのは郷土意識がものすごく強い。

      地方のオルガルヒが半ば軍閥化して、中央からの独立性も高いのですが、その分、地盤を守ろうとする意識も強い。
      ルハーンシク州の住民としては、ロシアの完全占領という事態は避けたいのでしょう。

      第三者が「河の向こうまで撤退したほうがいい」と言うのは簡単ですが、当事者には譲れないものがあるということでしょう。

      7
        • mmn
        • 2022年 6月 04日

        今でもそうかもですが反戦教育が凄かった昭和の日本ですら「お国のためには嫌だが故郷のためには戦うだろう」という青少年(当時)が少なからずいた記憶が。ウクライナは当然それ以上、一所懸命の鎌倉武士団みたいなもので元寇を退けた彼らみたくジャイキリを願ってます。

        4
        • G
        • 2022年 6月 05日

        あとはホロドモールの歴史でしょうね
        今のロシアのウクライナに対する見方が旧ソ連時代とほとんど変わっていないということが開戦前の事前交渉や声明文、開戦後の扱いからはっきりしましたからね
        ウクライナ(国民)としてはロシアと敵対以上、負けたり降伏したらまたホロドモールのような目にあわされるかもしれないと考え、同じ死ぬならあの惨事を繰り返されるより戦って戦死したほうがマシという意識を持っているのかもしれません

        4
    • すえすえ
    • 2022年 6月 04日

    詳細はわからんけどロシア軍もこの方面で攻勢限界に達しつつある可能性もあるにはある

    ロシア軍選書いくら供給しまくってもそれを動かす兵士が枯渇するんじゃねーか?

    10
      • すえすえ
      • 2022年 6月 04日

      誤字
      選書→戦車

      9
      • 名無し
      • 2022年 6月 04日

      だったら長期に、徹底抗戦が正解だな

      余程良い条件でないと停戦には乗らない方が良い

      6
    • さめ
    • 2022年 6月 04日

    重武装した正規軍同士の市街戦とか…
    令和やぞ

    7
    • 2022年 6月 04日

    ああうんやっぱりか
    イジューム西部で橋が修復されて渡河作戦なんかやらなくても川を渡れるようになってるのは既に衛生によって確認されてるし該当地域にロシア軍が集結してるとの情報も昨日の時点で既に報じられてるしな…
    南部からT1302の攻略は地形上の問題により困難だから主攻地点を変えたとみた方が妥当だろう
    ただこれ見るとセベロドネツク正面にいるロシア軍ってこれ多分ルガンスク共和国から強制徴収した人で編成した部隊よね…
    士気が低すぎるし

    6
      • 鳥刺
      • 2022年 6月 04日

      ワグナーにチェチェンに現地軍、セベロドネツク正面は
      人柱部隊ばっかりになってますね。

      2
        • samo
        • 2022年 6月 04日

        モンゴル帝国ですかね
        侵略をする輩は、今も昔もかわらんです

        4
        • 名無しさん
        • 2022年 6月 04日

        陸軍というのは兵士一人ひとりが武器を携帯しているので、
        同士討ちや反乱を警戒するものなのですけどね。
        それを抑え込む力がロシア軍にはあるということでしょうか。

        強制徴兵されている住民は気の毒だと思いますが、戦う相手を選ぶ権利は合ったはずです。

        日本人は今、ウクライナで起きていることを直視して
        そうならないようにするためには何が必要か、国民全員で考えなければならないと思います。

        2
          • NATTO
          • 2022年 6月 04日

          弾薬の配付をするのは戦場についてからがソ連からの伝統で、基地を出る時点で配付するのはアフガニスタン方式といって特殊パターンだとか。
          ウクライナも明確に戦場が別れてるとも思えないですが。

          1
    • かい
    • 2022年 6月 04日

    アメリカとかイギリスの専門家がセベロドネツクの市街戦で市民も大部分逃げているし、後方の榴弾砲の射程内だから、完全制圧には時間かかるいっていたとおりの戦局になってきた。

    7
    • perorin
    • 2022年 6月 04日

    市街戦になると攻撃側が不利だから、事前に徹底的に砲撃してウクライナ軍を追い出したわけだけど
    いざ市中に入ってみるとウクライナ軍がいて結局市街戦に・・

    乱戦だと砲撃の援護もできずロシアの兵隊さん大変ですね。合掌。

    3
    • 名無しパン
    • 2022年 6月 04日

    セベロドネツクは直径5km程度なのだから奪還ではなく包囲されて逃げ込んだんじゃないか。橋が落とされてるから逃げ場がそこしかなく、市街戦ができるほどの建物も無いしあとは降伏するだけって状態だろう。

    2
    • show the flag
    • 2022年 6月 04日

    昨日のNovynarnia、セベロドネツクにウクライナ軍外国人兵が投入されたとの記事の動画では、Proletars橋 – Sievierodonetsk発電所 – Hvardiiskyi通り のルートで兵員輸送車が通行する様子が描かれていました。
    道路上に散乱する残骸は橋を巡っての交戦を示していますが、ドネツ川に架かる橋の3本中2本までを破壊したロシア軍がウクライナ軍の反撃を受けてさえこの橋を温存しているのは、先にウクライナ軍がルビジネとのBorova川に架かる橋を落としていることを考え併せても不思議です。
    同時に昨日のobozrevatelの記事によるとルハンシクとロシア国境の中間点Molodohvardiyskで渡河機材の輸送が確認されており、こちらの目論見も気になります。

    2
    • ダヴー
    • 2022年 6月 04日

    ウクライナ軍の意図は都市全体の奪還ではなく、市街地に誘い込んだ上で市街地内でロシア軍の歩兵戦力を消耗させる事にあるらしいですね。
    ロシア軍は砲火力では優勢でも近接戦となれば友軍誤射を避けるため砲撃は困難になる。
    まるでスターリングラード戦のようですね。

    11
      • samo
      • 2022年 6月 04日

      砲兵観測でも有利という側面もありそうです。
      以前パルチザンでも、ウクライナ人はロシア語も喋れることが有利に働くということは意見したことがあるのですが、
      市街地に於ける砲兵観測員の展開にも有利です。
      ロシア語が喋れるのが当たり前のウクライナ軍人、ロシア軍からしたら侵入された砲兵観測員が親ロシア派なのかウクライナ軍なのか見分けがつくはずもありません
      ロシア軍人同士の会話も筒抜けだろうから、秘匿にも限界がありますし。
      市街地に展開したロシア軍を的確に砲火力によって攻撃されてしまうでしょうね。

      10
        • ダヴー
        • 2022年 6月 06日

        そう言えばスターリングラードでもソ連軍がやってましたね。
        市街からの観測情報をヴォルガ川対岸の砲兵に連絡して、前進して来るドイツ軍に砲撃を浴びせるなんてことを。

    • ぱんぱーす
    • 2022年 6月 04日

    確か撤退も難しい状況で孤立してたよね?
    破れかぶれの突貫?
    地の利のあるリシチャンスクに陣取って粘った方が良い気がするけど…

    3
    • NATTO
    • 2022年 6月 04日

    ロシア側は地理、地形とかがわからないけど、合理性より都市の占領に執着してるようにも見える。

    1
      • G
      • 2022年 6月 05日

      プーチンとしてはわかりやすく一定規模以上の都市・地域を恒久的に占拠し、傀儡国家にするか自国内に凝りこまないことにはウクライナ侵攻の大義名分がゴミとなり、単にロシアを消耗させただけの無能者というレッテルへの反論ができなくなりますからね

      3
    • 匿名
    • 2022年 6月 05日

    サムネの戦車兵ニキがとても印象的
    守りたい、この笑顔

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