欧州関連

マリウポリのウクライナ軍から連絡が途絶える、製鉄所にロシア軍が侵入か

マリウポリで最後の抵抗を続けるウクライナ軍との連絡が途絶え、ロシア軍はアゾフスタル製鉄所への侵入に成功したと報じられている。

参考:С защитниками “Азовстали” пропала связь: СМИ заявили, что оккупанты прорвались на завод

最後まで敵を拒んできたアゾフスタル製鉄所、遂にロシア軍が侵入に成功か?

マリウポリのヴァディム・ボイチェンコ市長は現地メディアに「マリウポリで最後の抵抗を続ける守備隊との連絡が途絶えた」と明かし、別のメディアも「ロシア軍はアゾフスタル製鉄所への侵入に成功した」と報じており、詳しい状況は不明だが激しい地上戦が続いているとの噂もある。

出典:GoogleMap 大まかなマリウポリの状況/管理人加工

因みにアゾフスタル製鉄所から脱出してウクライナ支配領域に辿りつた民間人は「製鉄所に残された地下シェルターは3つしか残されておらず、その内の1つには負傷して動けない500人以上のウクライナ兵士が詰め込まれているの見た」と米CNNに証言しており、製鉄所には当初36の地下シェルターがあったらしい。

アゾフ連隊の副司令官は政府に再三「包囲を打ち破る作戦を直ぐに実行するか、政治的な交渉でここから退避できるようにして欲しい」と訴えていたが、政府は「今直ぐ軍事的にマリウポリの包囲を破るのは不可能だ」と述べており、トルコのエルドアン大統領にまでビデオメッセージで「ロシアを説得して製鉄所に残るウクライナ兵士をトルコに連れ出して欲しい」と訴えている。

追記:3日にアゾフ連隊の副司令官はロシア軍による強力な攻撃が迫っていることを訴えていた。

関連記事:ハルキウで前進するウクライナ軍、スラビャンスクで前進するロシア軍

 

※アイキャッチ画像の出典:АЗОВ Маріуполь

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コメント

    • kankan
    • 2022年 5月 04日

    いよいよこの時が来てしまったということか…
    できるなら軍民問わず、一人でも多く生き残って欲しい

    45
    • くらうん
    • 2022年 5月 04日

    アゾフ連隊の兵士はもう十分すぎるほどの貢献をした。
    今後はせめて一人でも多く、どんな形でも生き残ってほしい。

    57
      • や、やめろー
      • 2022年 5月 04日

      人間生きてたらなんとかなる。諦めずに頑張って生きてて欲しい。祖国のための1番頑張った舞台の一つだと思う。

      21
        • や、やめろー
        • 2022年 5月 04日

        舞台>部隊

        3
    • バナーナーミニオン
    • 2022年 5月 04日

    >「ロシアを説得して製鉄所に残るウクライナ兵士をトルコに連れ出して欲しい」と訴えている。

    この要望はかなり厳しい。
    アゾフスタル製鉄所が落ちるのも時間の問題だろう。
    最後まで抵抗を続けた兵士には敬意を表する。
    彼らのおかげで時間稼ぎが出来たはずだ。

    30
      • 戦略眼
      • 2022年 5月 04日

      まさに硫黄島だな。

      24
        • トーリスガーリン
        • 2022年 5月 05日

        硫黄島との違いは投降してもほぼ確実な死が待っていることだね…

        21
    • ダヴー
    • 2022年 5月 04日

    包囲から脱出する方策が有るとすれば、少人数のグループに分かれて民家などに匿ってもらいながら夜間に市外への脱出を図るくらいだろうか。
    無論、大部分は途中で・・・。

    4
    • うくらいなの魂
    • 2022年 5月 04日

    民間人殺しまくってどんどん他国からのウクライナ支援を拡大させてるなw
    兵士だって捕虜になったらまともな扱い受けれないから死ぬまで抵抗してロシア軍を疲弊させてるし

    11
    • ミリオタの猫(時代遅れの「アンツィオ…いや、ロシア軍は強い!」主義者)
    • 2022年 5月 05日

    5月4日の午前中の時点では未だ持ちこたえていたから、最悪でも5月9日までに陥落するかどうかは微妙だなとは思っていたが、遂に最終決戦に突入してしまったか…。
    もしかすると市街地にまで広がっていると言われる地下坑道のルートをロシア軍に察知されたかも知れない(マリウポリからの民間人避難の最中に攻撃を続けていたのはそのルートを探り出す為だったのか?)。
    それでも4月21日に、ある元米陸軍中佐がアゾフスタル製鉄所を封鎖したプーチンの決断は理に適っているとした上で「立て籠もるウクライナ人も外部からの助けがなければ死んでいくだけなので数時間~数日以内に降伏することになる」と述べていたから、その予想よりも2週間も長く抗戦し続けた意義は大きいと思う。

    それと…恐らくだが、アゾフスタル製鉄所に立て籠もっているウクライナ軍と民間人は残念だが全員ロシア軍によって虐殺されると思う。
    何故ならマリウポリの攻防戦でロシア軍は相当苦戦した為(ロシア軍の間では、一時「マリウポリへ行ったら生きて帰って来れない」とまで言われていたらしい)、報復として(ブチャ等でやった様に)生存者を殺害するのが目に見えているからだ。
    但し、これでウクライナはロシア軍に対する復讐心で国民全員が団結するのも確実なので、私はこの後ロシア軍がどう言う目に遭うのか、マウリポリで戦死したウクライナ兵や民間人の分までしっかり見て置こうと思っている。

    ※これは余談だが、太平洋戦争中の太平洋各地の島嶼部攻防戦では、日本軍の生存者が異常に少ない事例が少なく無いが、これは日本軍が捕虜になるのを拒否していたと言う定説以外にも日本軍の抵抗に苦しんだ米海兵隊員が日本側の捕虜や生存者を報復として殺害した事例が少なくないのではと推察される部分が有る。

    24
      • show the flag
      • 2022年 5月 05日

      当件にかかるあなたのコメントを再読しました。
      あなたはアゾフスタル工場の攻勢から包囲に移行したロシア軍の判断を妥当とした元米陸軍中佐を批判、ロシア軍は攻略を継続すべきだったとして、主たる理由に包囲されたウクライナ軍がロシア軍から物資を奪取することによる籠城の長期化、副次的に包囲兵力の誘引を挙げています。

      まず、ウクライナ軍の持久の要因は不明の上、情勢不明下でロシア軍の戦術の妥当性を論じるには時期尚早であり、包囲を誤りだったとの強弁には無理があります。
      包囲の難点に挙げたマリウポリへの戦力誘引については4月末マリウポリ周辺のロシア軍のドンバス方面投入の報道を正とすれば既に否定できるものです。

      また、避難民のインタビューで包囲下の困窮が伝えられる一方、ウクライナ軍による物資奪取は報道・論証も見当たりません。この点昨日予想の的中を誇示していますが、これも妥当性を欠くといえるでしょう。

      昨日はご自身の見解をして「予想通りだったみたい」と記されたところですが、以上3点の検討すれば疑問と言わざるを得ません。
      この先、残念ながらアゾフスタル工場が陥落するならば、期間的問題を除き元米陸軍中佐の見立てが正しかったということになるでしょう。

      以上、昨日本日とコメントを拝見し経緯を改めた次第です。

      17
        • ミリオタの猫(時代遅れの「アンツィオ…いや、ロシア軍は強い!」主義者)
        • 2022年 5月 05日

        ご指摘ありがとうございます。
        従いまして、当件に関するコメントについては前回までの発言は撤回した上で、上記の書き込みを最終的な見解とさせて頂きます。
        大変失礼致しました。

        3
          • 一読者として
          • 2022年 5月 05日

          ミリオタのネコさん、コメント荒らしやめて欲しいです。心から。

          7
      • no war in UA
      • 2022年 5月 05日

      ロシア政府報道官によると公式では突入してない事になってるそうです。
      (突入して失敗したか、現場の暴走か。飛ばし記事だったか?)
      何か成果が有れば喧伝するでしょうから、いずれにせよ制圧された訳ではなさそうです

      流石に厳しいかとか遂に突入か等煽り文に一喜一憂せずに、私は彼らの無事を祈りたい。

      5
        • ミリオタの猫(時代遅れの「アンツィオ…いや、ロシア軍は強い!」主義者)
        • 2022年 5月 05日

        返信ありがとうございます。
        気になって、この記事の参考元である「news.obozrevatel.com」中の記事をプラウザの自動翻訳機能で日本語に翻訳したところ『マリウポリの守備隊との通信が回復した。しかし、彼らはロシアの占領者がアゾフスタールの領土に侵入することに成功したと報告しています』との事です。
        同時に5月4日夜、ウクライナ軍参謀総長がロシア占領軍によるアゾフスタル攻撃は成功しなかったと述べたとの事で、no war in UAさんのご指摘通り、未だアゾフスタル製鉄所は制圧された訳では無い様です。

        以上、貴重な情報とアドバイスを有難うございました。
        私もマリウポリ守備隊の無事を祈っております。

        5
    • ゆう
    • 2022年 5月 05日

    製鉄所で「激しい戦闘」 部隊と連絡途絶 マリウポリ(c)AFP
    リンク
    >ロシア側も当初、大砲と航空機を使って製鉄所を攻撃したことを認めていたが、ロシア大統領府は4日、製鉄所への攻撃を否定した。
    これからすると、失敗したのでは?

    1
    • 木下
    • 2022年 5月 05日

    侵入したロシア軍を撃退したとの情報が出てますね
    リンク

    2
    • makumaku
    • 2022年 5月 05日

    ウクライナのEuromaidan Press (@EuromaidanPress)が、この一両日のアゾフ製鉄所の状況を伝えています(おそらく現地からの情報);

    ・アゾフ製鉄所は1933年の創立、冷戦時代に巨大な地下防空施設が設置され、2014年以降に防空施設が復元された。
    ・外部からの食糧供給は14日間のみで、それ以降はアゾフ製鉄所の守備兵たちが収集、そのおかげで避難民が生き残れた。
    ・アゾフ製鉄所守備兵たちが避難民の第1陣を護送バスまで連れて行くとき、ロシア軍の狙撃兵と砲兵が地上出入口に攻撃をかけてきた。
    ・ロシア軍は5月9日までにマリウポリを陥落させようと、(アゾフ製鉄所への)攻撃を強めているが、守備兵たちは5月9日まで手持ちの武器で戦う。
    ・ロシア軍によるアゾフ製鉄所への攻勢は撃退されたが、現地の深刻な状況は変わらない。
    ・ゼレンスキー大統領がUN事務総長に避難民護送でのUNの協力に謝意を表明した。さらに、アゾフ製鉄所内のすべての負傷者の避難のためにUNの協力を要請した。

    因みに、アゾフ製鉄所との交信は昨夜のうちに復旧しているそうです。

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