フランスとSaabは今月16日に開幕したパリ航空ショーで「GlobalEyeを2機調達する意向書に署名した」と発表、これはフランス空軍が保有するE-3Fの後継機に「GlobalEyeを選択した」という意味で、もう米国製システムはNATO加盟国のデフォルトではなくなってきた。
参考:France announces intention to procure GlobalEye from Saab
参考:France selects Saab’s GlobalEye for early warning requirement
NATOはE-7A調達計画を維持しているものの、フランスはE-3Fの後継機にGlobalEyeを選択
米空軍やNATOが複雑で大規模な航空戦術を駆使できるのは早期警戒管制機や空中給油機といった航空支援能力を保有しているため、特にE-3セントリーは交戦空域の監視・管制能力が優れていたのだが、プラットフォームのボーイング707は民間航空会社での運用が終了したためサプライチェーンが消滅し、政府説明責任局も「スペアパーツの供給と老朽化した機体のメンテナンスの問題でE-3は9年連続で空軍の設定した準備率を達成できていない」と指摘。

出典:U.S. Air Force photo/Airman 1st Class Chris Massey
さらに搭載レーダーのAMTI能力=空中を移動する目標の認識能力も時代遅れになり、米空軍とNATOは共に宇宙ベースのAMTI能力移行を計画していたが、これを実用化するのは時間がかかるため米空軍は2023年3月「E-3をE-7Aで更新する」と、NATOも2023年11月「加盟国で共同保有するE-3をE-7Aで更新する」と発表したが、トランプ政権のヘグセス国防長官は「現代の戦場でE-7は生存不可能」「宇宙ベースのAMTI能力移行」「E-7A調達ではなくE-2Dの活用」に言及し、E-7A調達が中止される可能性が高まっている。
NATOはE-7A調達計画を維持しているものの、この入札にGlobalEyeを提案したSaabは「ほぼ結果が決まっていた政治案件だった」「我々の提案は殆ど顧みられなかった」と批判しており、トランプ政権の不確実、欧州からインド太平洋地域への優先順位変更、米空軍がE-7Aの調達を中止する可能性が重なると何が起きても不思議ではなく、フランスとSaabは今月16日に開幕したパリ航空ショーで「GlobalEyeを2機調達する意向書に署名した」と発表した。

出典:U.S. Air Force photo by 2nd Lt. Mark Goss
この意向書には「GlobalEyeの2機調達」に加えて「仏装備総局が追加でGlobalEyeを2機調達するオプション条項」が含まれており、これはフランス空軍が保有するE-3Fの後継機に「GlobalEyeを選択した」という意味で、Breaking Defenseも「フランスはE-3Fの更新を2030年までに計画していたが、その詳細を明かしてこなかったため今回の発表は唐突なものになった」「フランスの決定でGlobalEyeは2ヶ国目に輸出先を確保することに成功した」と報じている。
これまでGlobalEyeは海外輸出先の確保に苦戦(アラブ首長国連邦のみ)していたが、トランプ政権の不確実に伴い米国製システムへの不信感が高まり、カナダの早期警戒管制機調達でも勝利に近づいているため、GlobalEyeはNATO主要国の採用を背景に輸出先を大きく増やすかもしれない。
関連記事:SaabがGlobalEyeをカナダに提案、米メディアはBoeingを排除するなと主張
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※アイキャッチ画像の出典:Saab





















サーブのAEW機はウクライナでも有力なとこ見せつけてるし、昨今巨大なAWACSの存在意義を疑問視されてる状況では、更に注目されそうね
E-2と違って居住性もよさそうだし
ボンバルディアのグローバルシリーズ、アップデートを重ねながら生産継続していますからね。
ビジネスジェットは、数十年飛ぶとも言われており、メンテナンス要員の育成・部品生産の面でも心配ないだろうなと。
高価高性能な機体があったとしても、部品が調達できないため、稼働率が低くなってしまってはどうしようもないですからね…
必要なら母機はフランスのエアバスに切り替えるだろうしね。
母機は、息の長いものにするのが大事ですね。
日本は選択済みのE-2Dにアメリカ空軍があとから乗ってくるなら良い展開だと思いますが
E-7から逃げ出す動きは出てきそうですね
今のアメリカの政治家(トランプだけではない)を見たら、もはや米国製兵器はリスクにもなりうるからね。欧州の首脳陣もマクロンがかなり良く見える状態だけど、まだ良心は残っている。
>E-7A調達が中止される可能性が高まっている。
これは痛いですよね
性能が上だとしても本国で使わないような物は安心して運用できませんし
日本もE-2よりこれにすればよかったかもなぁ
グローバルアイって海上目標の追跡できたっけ?
NIFC-CAと連携出来ないのはちょっと…
我が国、ひとまずE-7AとGlobalEyeの両方を導入して両者連携、さらにE-2Dは状況に応じて追加投入する
ってわけにはいかないのかな…
三機種も並行導入は非効率すぎるでしょう
せめてE-7AとGlobalEyeのどちらかにしないと
767もいれたら4機種もになるしね。
ついでにいうと母機の関係で確実に整備基盤があるのは、E-7だし。
おさらをP-1に移植する計画がポシャってE-2Dいれてるんだし。よほどいい条件でないと無理だと思うよ。
下手すると管制を通信で補ってE-2D買いますかもしれんし。
アメリカはもう信用出来ない!ってせいぜい数年程度のことだろう
よく考えてみろ、欧州なんてトランプ以前から俺ルール作っては自爆してルール撤回してはまた違う俺ルールを作って……を繰り返してるような所だぞ、アメリカより遥かに信用ならんわ
ウクライナ侵攻当初にドイツがどんな畜生発言してたのかもう忘れたのか?
そりゃドイツやフランスはそうかもしれないが、SAABはそういうのがないから信用できるでしょ
そりゃSAABで武器システム全部揃えられるならそれで良いんじゃないですかね
ここで話されてるのはGlobalEyeについてなので、他のシステムを持ち出して欧州は信用ならんとか言うのは的外れじゃないかと。
アメリカ製の早期警戒管制機自体、存在が危ぶまれている。(成功するか分からない衛星早期警戒管制システムへの移行)
E-7の素体となるB-737NGがいつまで生産してくれるのかという問題。
ボーイングの品質管理。(関係ないけどLMも大概やばい)
数年後、信頼できるアメリカが戻ってくるという保証がない。
課題は山積だね
しかし、Next Generationなんだろうけど、最近のボーイングを見るとNo Goodの略なんじゃないかと皮肉を言いたくもなります。
インドの787の墜落原因は、いっそエンジンでありますようにとボーイングの首脳は祈っていることでしょう。
No Goodなのは737Maxで、373NGは普通に名機に入るのでは…
それを言うなら「不具合もMax」とかの方がしっくり来ます
GlobalEyeも4億ドル位するのでもう少し大きいE-2Dが一番欲しくはある・・・
無い物強請りなんですが
C-2にイスラエル製のEL/W-2085積んだ方が楽じゃあね?
外販はしてるだろうし(現在できるかは不明)
大きな荷物を運ぶから許されてるだけで根本的に非効率な飛行機を土台にする意義は薄いので、あってもP-1のほうかなって
後方整備的にはC-2の方が楽よ
でないと空自にP-1整備が増える。
なぜか話題に出なくて影が薄いけど、我が国にはE-767という機体が存在してですね
中身はE-3だから将来性はないけど、割と最近機材の更新をしたばっかなんですよ(今から更新考えれば退役が丁度いい頃になりそうではあるが)
ただE-2C 10機も寿命が怪しいので、もしかしたら国内でも検討されている可能性はあるかもしれないが、P-1ベース早期警戒機という変な物がエントリーする可能性もある(10年以上検討に上がってるがずっと没)。
E-2Cはよほどの好条件が出ないとE-2Dか国産AEWに更新でしょうね。
あるいは無人のAEWか